短歌−蓑虫の揺れ
 

 

 

唐松立てり

 
 
 
 

めぐれめぐれ落としてすくう人のせて大観覧車

寒空に唐松立てり夕暮れて吐息も白く

矢を向けてときをかぞえるふるえるさきのしずけさ

放つ音する山の奥のこだまの内に

唐松立てりすっくりとひとの歩みを眺めて揺れつ

ドガの絵をかける白壁にひとの小さくみごもるらしき

人型にひとは眠れり闇にとどむる息の深さ

ほら 青い血管ひと生まれ死にゆくまでのつらなり

 

 
 
*初出:「個性」(2003年3月号)
 
 
 
 
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© Mizuho TAKAHASHI  http://homepage3.nifty.com/mino-mushi/
短歌−蓑虫の揺れ