2000年の澤崎(9月〜10月)


見出し横の◎は筆者が球場観戦したもの、◇はTVまたはラジオ観戦、■は新聞等の情報によるものです。


13・澤崎、3敗目(9月3日)6−12(対ヤクルト戦・広島)

ミンチーのローテーションを中4日でまわすためか、それとも体の調子が悪かったのか…。
この日は8月23日以来、中10日の先発もわずか3回でマウンドを降りることとなってしまいました。

ちなみにヤクルト先発はプロ初先発の前田でした。彼は大学時代に神宮で行われた大学選手権決勝で澤崎と投げ合ったこともあります。その時は澤崎のいる青学が優勝しましたが、今日は4回1失点の前田の方に軍配が上がりました。

●1回

雨の中の立ち上がり。いきなり先頭打者の真中にセンター前へ運ばれます。続く土橋はバントを失敗し、走者が入れ替わって1死1塁となります。3番・稲葉には中に入ったフォークを打たれるライトオーバーのツーベース。2−1と追い込んだ後にあっさり打たれてしまいました。これで1死2、3塁。
そして4番・ペタジーニを迎えたところで、澤崎は意地を見せました。珍しい内角へのきわどい球。その後の低目へのフォークで空振り三振に仕留めます。
しかし続く古田にはやや真ん中に入った直球を打たれます。これが左中間を破るツーベースヒットとなり、2点を取られてしまいます。

●2〜3回

2回は下位打線を三者凡退に抑えましたが、続く3回がヤクルトのビッグイニングとなってしまいました。
1番・真中、2番・土橋に連続センター前ヒット。ここで川端コーチがマウンドに向かいますが、ヤクルト打線の勢いは止まりません。
稲葉に四球を与え、無死満塁とした後、ペタジーニにセンターオーバーのツーベース。これでまず1点。ペタジーニのまずい走塁で1死2、3塁とした後は、古田を三振に仕留めます。これで2死2、3塁とします。

しかし6番・副島に四球。2死満塁とした後に迎えた7番・岩村。0−1からの直球は全盛時のスピードからは程遠い135キロの直球。その球を岩村は見逃さず、センターバックスクリーン横へ運びます。満塁HR。呆然とする澤崎の姿がマウンド上にありました。

8番・宮本にはヒットを許しますが、9番・前田を打ち取り、長い長いこの回をやっと終えることができました。

前回まずまずの登板を見せていたので今度こそ…と期待していたのですが、今日の投球はもう見ていられないくらい悪いものでした。
調子が悪いということに加え、前日から大当たりのヤクルト打線が相手…・それにしても簡単にいい当たりを連発されました。一番気になったのは、追い込んだ後の決め球に力がないことでした。特に直球。せいぜい135キロ前後のスピードしかないなんて、いい時の澤崎からは信じられません。大学時代やルーキー時代は、145キロ前後はあったのに…。

それとさほど変わらないスピードのスライダーとフォーク。これでは緩急をつけた投球は難しいでしょう。スピードが落ちたのは、やはり肘の影響なのでしょうか。もしかしたら、今後の投球を考え直す時期に来ているのかも…そんな気もしてきました。

澤崎・談「調子が悪いなりのピッチングをしようと思ったがストライクが入らなかった。」
(日刊スポーツ・9月4日)

S 防御率 球数
4 0 18 4.81 66



14・澤崎、調子戻らず(9月10日)6−7(対横浜戦・横浜)

久々に球場で観戦してまいりました。
試合前、ブルペン(浜スタのブルペンは外野のポール下から入る)から戻る澤崎を見ようと待っていたのですが、なんと試合開始直前になっても戻ってきません。何かあったのかと心配していましたが、横浜の野手陣が守備位置につき始めた頃にやっと戻ってきました。それも走って。何かあったのでしょうか。それにしてもこの日は試合前からはらはらしてしまいました。

●1回

1番・石井琢、2番・金城を打ち取り、あっさり二死を取りましたが、3番・鈴木尚にストレートの四球。続くローズも0−3と苦しいカウントにしてしまいましたが、ライトフライに打ち取りこの回は無失点とします。
立ち上がりは悪い澤崎ですが、この日もボールが先行。直球がシュート回転して西山の構えたところにいかないのが気になりました。

●2回

5番・中根に1−3から甘く入ったスライダーをセンター前に運ばれます。無死1塁とされ、続く佐伯には粘られた末に空いた1、2塁間を破られるライト前ヒット。これで無死1、2塁。いつもすぐに出る川端コーチは姿を見せませんでした。内野陣は集まらず(サードの野々垣が一声かけたくらい)、そのまま次の打者・多村を迎えます。
その多村。1−0から、内角に入った直球を打ちます。これはレフトへのファールだろう、そう思った当たりでしたが、ポールに直撃するHRと判定されてしまいました。判定とはいえ悔しい当たりでした。これで一気に3点。澤崎はマウンドでうなだれていました。

8番・谷繁はサードゴロに打ち取り、やっと1死を取ります。しかし続く9番・三浦の三遊間への当たりをサード野々垣が追いつくも取れず、エラーで出塁。1死1塁。
この場面で川端コーチがマウンドへ。間を取りにいったかと思いましたが、そのすぐ後ろには達川監督が主審に交代を告げる姿がありました。ここで投手は河野に交代となります。

今日の澤崎ではこれより悪くはなっても良くはならないと首脳陣は判断したのでしょう。確かにあれでは仕方がありません。マウンド上の澤崎はわずか39球でマウンドを降りました。

澤崎の残した走者がホームインしたので、この日の自責点は4点。これで防御率も5点台になりました。
その後一度はチームが同点に追いついたので澤崎の負けは消えましたが、今日の投球も悪かったです。制球に苦しみ、直球も変化球もキレがないように見えました。フォームもコントロールが気になってか、上体と下半身のバランスがうまくとれていないように感じました。

肘の具合が悪いのなら、このまま1軍にいるよりは休養したほうが今後のためにもいいと思うのですが…どうなのでしょう。今の状態の澤崎を見るのは辛いです。

澤崎・談
「自分のフォームで投げられていない。ブルペンでは悪くないけど、マウンドに上がってからがね…。」
(報知新聞・9月11日)

S 防御率 球数
4 0 1 1/3 5.16 39



15・澤崎、4敗目(9月21日)4−6(対巨人戦・広島)

今日は澤崎の26歳の誕生日でしたが、自分の投球をすることができませんでした。そしてこれが今季最後の投球となってしまいました。

この日は2位中日が負け、首位巨人が勝つと優勝が決まるという大事な一戦。目の前での胴上げは何としてでも阻止したいところですが、その大事な試合に今の澤崎では荷が重すぎました。

●1回表
いきなり先頭の仁志に四球。続く清水に送られ、1死2塁。3番・高橋にも四球。相変わらずフォームが不安定。肘をかばっているのでしょうか。
1死1、2塁で4番・松井を迎え、嫌なムードになりますが、外角低目の直球で空振り三振。2−3でスタートを切ったセカンドランナーの仁志もうまく三塁で刺し、スリーアウト。運よく無失点に抑えました。

●2回表
5番・清原には3球スライダーを続けて空振り三振に仕留めます。このスライダーが決まれば何とか…。続く江藤をセカンドフライ、二岡をショートゴロに打ち取ります。変化球に活路を見出した回でした。

●3回表
8番・杉山に高目の甘い直球をレフト前へ運ばれます。9番・三沢に送られ、1死2塁としたところでまたしても仁志に四球。1死1、2塁とした後、昨日スタメンをはずされていた清水に1−1から、意地のスリーランHR!スライダーが甘く入ったものでした。
そして高橋には1−3から苦し紛れに投げた直球が高目に入ったところを打たれます。これがレフトオーバーのツーベース。1死2塁としたところでマウンドを玉木に譲ります。
その玉木も清原に打たれ、高橋がホームインしたので、自責点は4点となってしまいました。

もう見ていられないほど痛々しかったです。特に直球はストライクが取れず、勢いもないという酷いものでした。
前回登板の後、もう抹消かと思っていたので今回登板には驚きました。ラジオの中でのコーチの談話として「右肘の状態がちょっと悪いようだ」というのがありましたが、ちょっとどころかかなり悪かったようです。

中日が勝ったので巨人の優勝はなくなりました。それが救いでしょうか。これが澤崎の今季最後の登板となりました。

澤崎・談「四球が痛かった。チームの勢いに水を差してしまった。」
(報知新聞・9月22日)

S 防御率 球数
4 0 2 1/3 12 5.55 50


9月〜10月の澤崎

9月に入ってからの澤崎は、もう見ていられないほど酷いものでした。3回もたず。フォームはばらばら、球威はない…。もう気力だけで投げているような感じでした。
10月には右肘の手術を受けました。もうそこまで悪くなっていたのなら、8月の時点で抹消してくれていたら…などと思ってしまいます。
来季こそは万全の状態で投げさせてあげたいです。新監督の元で、気持ちも新たに。

投手成績(2000年)

S 登板 完投 完封 無四 SP 勝率 打者 投回 防御率
4 4 0 15 0 0 0 0 .500 281 61 2/3 72 8 38 28 1 2 0 42 38 5.55

打撃成績(2000年)

打率 試合 犠打 犠飛 出塁率 長打率
.313 18 20 16 2 5 2 0 0 7 5 3 1 0 3 0 0 0 .353 .438


2000年の澤崎(7月〜8月)