2000年の澤崎(4月〜6月)
※見出し横の◎は筆者が球場観戦したもの、◇はTVまたはラジオ観戦、■は新聞等の情報によるものです。
1・澤崎、緊張の今季初登板(5月19日)2−4(対中日戦・ナゴヤドーム)◇
前日までの東京遠征に帯同するも昇格なし。いったいこの先どうなるんだろうと思っていた矢先の今季初の1軍登録・初登板となりました。
5回裏、1−2の場面で、先発黒田の後を受けての登板でした。その前の5回表に味方が1点取って追い上げたところだけに、ここは大事な場面です。
しかしマウンドに上がった時の顔にはすでに緊張が表れていました。久しぶり(去年9月以来)の1軍のマウンドだからなのでしょうが、動きにも落ち着きがありませんでした。
9番の投手武田に対しては、その緊張のせいか、2−3から真ん中高めへ行った球をセンター前に運ばれます。続く関川は当然バントの構えをしたのですが、その初球はスライダーがワンバウンドとなり、あわや打者の左足に当たろうかという大暴投。
走者は2塁へ行きましたが、相変わらず球は高く、結局直球が入らず四球となり無死1、2塁。ここで川端コーチがマウンドに行ってアドバイス。そして2番・李は初球を3塁前へバントしましたが、この打球は強すぎて澤崎のところへ。これを澤崎が3塁に投げてフォースアウト。走者が投手の武田だったこともあって、楽にアウトとなりました。
なお1死1、2塁のピンチは続きましたが、ここで投手は広池に交代。走者を残したままの降板となりました。その後は広池が抑え、この回は無失点となりました。
今日の澤崎は球が高く、ストライクが取れずに苦しんでいました。こういう状態ではあの場面での交代も仕方がないでしょう。あのまま投げていたら大量失点の恐れもあったでしょうし。
初登板ということでもっと点差のある場面で投げさせてやりたかったのですが、考えてみれば今のカープ(ここ1週間の成績は1勝5敗)にそんな余裕はないのでしょうね。
マウンドに上がった時の顔にはすでに緊張が表れていました。川端コーチが「ルーキーの時の初登板のようだった」と言っていたそうですが、まさにそんな感じでした。次回の登板も中継ぎになりそうですが、その時はリラックスして投げることができるでしょうか。
澤崎・談「久しぶりなんで緊張しました。」
(日刊スポーツ・5月20日)
| 勝 | 負 | S | 回 | 打 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | 球数 |
| 0 | 0 | 0 | 0 1/3 | 3 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0.00 | 13 |
2・澤崎、初失点(5月21日)1−5(対中日戦・ナゴヤドーム)◇
8回裏、1−4の場面で4番手として登板しました。敗色濃厚とはいえ、最後の攻撃に望みを託すためにも、もう1点もやれない状況ではあったのですが…。
9番・福留。1−1からサードへのつまった当たりが内野安打になってしまい、無死1塁。今回もまた先頭打者を出す嫌なスタートとなりました。続く中村の打席では0−1からの2球目に2盗を決められ苦しくなりましたが、2−3から外角低目へのスライダーを打たせ、結局センターフライ。これで走者は3塁へ進みます。
その後の投手・野口へは真ん中への直球をセンター前に運ばれ、1失点。不用意な初球でした。これには澤崎もマウンド上で悔しそうな顔をしていました。そして1死1塁となったところで1番・関川をセカンドゴロダブルプレーに打ち取り、この回を終えました。
さすがに先日のようにがちがちにはなっていないようで、あれほど酷くはずれた球はなかったのですが、直球に勢いがないように見えました。簡単に野口に打たれた球もそんな感じでした。ただスライダーはまずまずだったように見えました。
あと気になったのが、この日受けた倉が内角へ要求するケースが多かったことでした。元々澤崎は内角に投げるのを苦手としているのですが、本調子ではないこんな時にはもっと得意の外角低目を使って組み立ててやってもいいかなあと思いました。そのあたりは若い捕手ということで今後に期待したいと思います。
前回も今回も投手に打たれてしまった澤崎。次回はどういう場面で投げるのでしょうか。
| 勝 | 負 | S | 回 | 打 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | 球数 |
| 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 2 | 0 | 0 | 1 | 6.75 | 12 |
3・澤崎、2年ぶりの先発マウンドも(6月4日)6−5(対阪神戦・甲子園)◇
久々の登板は、驚きの先発でした。先発投手のコマ不足の中、好投すればローテ入りも…という状況でしたが、そううまくはいきませんでした。
1回表に味方が3点を取ってくれ、リードした場面での登板。しかし初回、いきなり先頭打者の坪井に四球。続く平尾に送られて1死2塁とされますが後続を断ち、この回無失点。2回は三者凡退に抑えます。3回も走者を2塁に進められますが、何とか抑えました。
しかし4回に捕まります。3番・ハートキーに0−1からセンター前へ運ばれます。1死後、矢野がさかわらずにフォークをうまくレフト前へ。1死1、2塁となり、6番・桧山にストレートの四球で1死満塁。そしてルーキー松田にプロ初打点のおまけつきのライト前2点タイムリー。3−2となります。続く田中にはレフトへの犠牲フライを打たれ更に1点。3−3の同点となったところで澤崎はマウンドを降りました。
今日の澤崎はボール先行の苦しい投球でした。直球は走っていないようで、変化球も今一つのようでした。立ち上当たっていない阪神打線だったので4回までもったという感じでしょう。フォーム修正してこの試合にのぞんだということでしたが、何だかフォームがこじんまりとしてしまったような気がしました。
それにしても先取点をもらっていただけに悔しい登板でした。これでは次回の先発は難しいかもしれません。
澤崎・談「せっかく使ってもらったのに、チームに迷惑をかけて申し訳ない。」
(中国新聞・6月4日)
| 勝 | 負 | S | 回 | 打 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | 球数 |
| 0 | 0 | 0 | 4 | 18 | 4 | 1 | 2 | 3 | 6.75 | 60 |
4・澤崎、1年ぶりの勝利!(6月15日)4−1(対ヤクルト戦・広島)◇
前回登板の翌日に登録抹消。そして登録後即先発。
昨年5月15日以来、先発としては3年前の10月7日以来の勝利となりました。
☆☆☆祝・澤崎 1勝目!! ☆☆☆ (通算・15勝目)
●1〜3回
久々のマウンドということでどうなるかと心配しましたが、初回をテンポ良く三人で仕留め、上々の立ち上がりを見せました。ちなみに2番・土橋に投げたスライダーは久々に見た澤崎らしい外角低目に流れるスライダーでした。
2回には2死後、カープ戦に滅法強い高橋智に甘く入ったスライダーを打たれ、3塁線を破るツーベースとなります。しかし続く岩村を初球直球でレフトフライに打ち取り、ピンチをしのぎます。
3回は三者凡退。ここまではスライダーを多投しますが、それが成功していました。低目に流れるスライダーにヤクルト打線はタイミングがあいませんでした。
●4〜6回
4回は先頭の土橋を四球で出すもエンドラン失敗などで無失点。この回はそれまで良かったスライダーが甘く入るケースが見られるようになりました。
その裏の攻撃で、味方打線が3点を取り、大きな援護点をもらいます。
5回は1死後、7番・岩村に137キロの直球をレフト前へ運ばれます。しかし宮本・衣川を2−0からスライダーで三振に仕留め、この回も無失点。直球は相変わらず良くないようで、今日のMAXは140キロとそれほど速くありませんでした。
その裏、四球で出塁した澤崎は東出のセカンドから一気に本塁へ。貴重な4点目のホームを踏みます。
そして問題の6回表。1番・真中に0−1から真ん中に入った125キロのスライダーをスタンドへ運ばれ1失点。完全な失投でした。続く土橋にもスライダーが甘く入りひやっとしましたが、センターフライに打ち取ります。しかし首脳陣は限界と判断したのか、ここで交代を告げました。
今日の澤崎はスライダー主体の投球でした。さすがに終盤は疲れのせいか甘くなり、痛打される場面もありましたが、序盤はその組み立てが良かったようです。あとは直球の切れが戻ればいっそうスライダーも生きると思います。
そして試合終了後、久々のお立ち台。
澤崎にとってこの勝ちは大きな自信になったことでしょう。次回登板も頑張ってほしいです。
澤崎・談「瀬戸さんのサイン通りに投げた。スライダーがよく曲がり、低目に決まったのがよかった。」
(報知新聞・6月16日)
| 勝 | 負 | S | 回 | 打 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | 球数 |
| 1 | 0 | 0 | 5 1/3 | 20 | 4 | 4 | 1 | 1 | 4.22 | 64 |
5・澤崎、2勝目!(6月21日)5−4(対阪神戦・福井)◇
4年目にして、阪神相手に初の勝ち星を挙げました!
☆☆☆ 祝・澤崎 2勝目!! ☆☆☆ (通算・16勝目)
阪神は今日の先発澤崎を読んで、ずらっと左打者を並べてきました。
●1回
先頭打者の坪井はスライダーで三振。続く田中をセカンドゴロに打ち取りあっさり2死を取りましたが、3番・根本にツーベースヒットを許します。これはレフト金本の追い方が中途半端でなければシングルにできた当たりではあったのですが。しかし4番・新庄には初球のスライダーをうまく打たせてセンターフライに打ち取りました。
●2回
1回裏に4点の援護を貰っての投球。1死後、6番・タラスコに真ん中高目の直球を打たれます。これが右中間を破られてしまうツーベースに。そして7番・矢野へは1−1から内角を狙った球が甘く入り、レフトスタンド中段に入るHRを打たれ、この回2失点となってしまいます。
●3〜5回
3回は1番からの攻撃も三者凡退に。4回も9球で三者凡退。
5回は2死後、代打桧山に四球を与え、続く1番・坪井にはセカンドへの内野安打。2死1、2塁となりましたが、田中2−3からピッチャゴロに打ち取り、無失点。
テレビで見た感じでは、直球は相変わらず良くなかったです。シュート回転して、内へ内へと入っていくような感じでした。走者を出しながらも抑えられたのは、スライダーがまずまずの出来だったからではないでしょうか。1軍に上がってからというもの、どうも直球が悪いのが気になります。
しかし負けて薬になるよりは、勝って薬になったほうが良いと思うので、とにかくこの勝ちを自信につなげてくれれば…と思います。
澤崎・談「この前より調子は悪かったけど、いきなり点を取ってもらったのと、瀬戸さんのリードに助けられました。この次こそ長いイニングを。」
(日刊スポーツ・6月22日)
| 勝 | 負 | S | 回 | 打 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | 球数 |
| 2 | 0 | 0 | 5 | 20 | 4 | 6 | 1 | 2 | 4.02 | 71 |
4月〜6月の澤崎
右肘痛で出遅れたものの、5月に登録。そして中継ぎを2試合した後に念願の先発となりましたが調子が出ず、抹消。しかし6月15日にまた登録されてからは、まずまずの投球で2勝を挙げました。
しかし気になるのは直球が悪いこと。肘痛の後遺症でしょうか。スピードが落ち、コントロールも定まりません。直球があってこそ「伝家の宝刀」スライダーも生きるのです。今後直球の勢いを取り戻すことができるかどうかが鍵になると思います。
2000年の澤崎(7月〜8月)
1999年の澤崎(8月〜10月)
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