自己啓発

知的生活の模倣自己啓発

Webmaster's Note

Self-Help はサミュエル・スマイルズの著作で、『自助論』と訳されているが、書店では「自己啓発」として分類されているので、この名称を用いることにする。無論、怪しげな自己啓発セミナーとは無関係である。

Books

アーノルド・ベネット『自分の時間―1週間で「1日得をする!」自分革命』 三笠書房 ★★★

今の時代ならタイトルに「超」の字でも付きそうな、時間活用術の本である。旧版では、原題を日本語にした『1日24時間でどう生きるか』が副題であった。この本は、威勢のいいビジネスマンが、自分の実践している方法をただ読者に押しつけるようなものとは一線を画す。決して、いつもより2時間早く起きろだとか、行動記録をつけて時間の使い方を反省しろ、などとは言わない。小説家でもあるベネット氏は、時間の使い方が上手くない人の心理を深く洞察し、失敗に至るプロセスをよく観察したうえで、誰にでも始められる方法を提案している。本文はそれほど長くなく(その分ゆったり活字が組まれている)、読むのにもさして時間はかからない。 Amazon.co.jp

米長邦雄/渡部昇一 『人間における運の研究』 致知出版社

「勝利の女神はどちらに微笑むか」というフレーズをよく耳にするが、ほとんどの場合単なる慣用句として使われるにすぎない。しかし、一般人にとっては単なる例え話だとしても、勝負の世界に生きる棋士たちにとっては、女神は「実在する」のである。米長氏は「勝負を分ける目に見えない働き」に着目し、その働きを女性的な人格神と考えている。そして、勝利のためには、この幸運の女神に好かれることが大切だと言う。渡部氏の方は幸田露伴の "幸福三説" を、歴史上の事例を挙げて解説し、運を呼び寄せる方法を説く。米長氏が50歳にして初めて名人位を獲得したころの対談。 Amazon.co.jp

池波正太郎 『男の作法』 新潮文庫 ★★★

「作法」と言うと堅苦しく聞こえるかも知れないが、つまりはどうやって男をみがいていくかということである。とはいえ、人生訓などは後回しにして、「食べる」を最初のテーマに持ってくるところがユニークだ。池波氏の語り口はやさしく、まるで落語に出てくるご隠居さんのようである。私の高校生時代からの愛読書で、今では「愛蔵新版」と銘打ったハードカバーで読んでいる。 Amazon.co.jp

P.S. 新たに「作品対照版」が発売された。

内田洋子/ピエールサンティ 『イタリア人の働き方』 光文社新書

イタリアの街を歩くと気がつくのは、日本と比べて個人商店が非常に多いことだ。店の名前に店主の名前が使われていることも珍しくない。「あたしんち」がそこら中にある、という感じだ。この本では、そのイタリアで事業を立ち上げて成功した人たちを取材し、その哲学とも言うべきものを紹介している。「プロジェクトX」とはまた違った意味で参考になるに違いない。また、商売とは言えないが、カトリック教会の「悪魔払い」エクソシストも紹介されていて興味深い。 Amazon.co.jp


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