| 人工関節を正しい位置に設置する |
手術を行うときに一番重要なのはやはり人工関節を正しい位置に設置することです。いくら良い材質の人工関節を入れても、入れた場所や角度が不適切であると体重の伝わり方にひずみができるので人工関節が早く駄目になってしまいます。正しい位置に人工関節を入れるために必要な事は
(1)手術前にどのように人工関節を入れるか十分に検討しておくこと(術前計画)
(2)術前計画を達成する手術テクニック
と考えています
| 数年前まで人工股関節の手術計画はレントゲンに人工関節の絵をあてて作成していました。レントゲンは骨の形を正確に映し出しますが奥行きを表現できませんから若干不正確になります。このために手術の際に全体像がつかみにくくて苦労することがありました。現在では手術前にCTを撮影して非常に正確な術前計画を作成できます。これは骨盤の変形が強い日本人の股関節では特に重要です。どの部分の骨が強く、どの部分が弱いのか、また邪魔な骨がどこにあるのか、など二次元のレントゲンだけではわからなかった情報が三次元のCTを使うと良くわかります。またCTのデーターはコンピューターで扱いやすいので手術計画もコンピューターで作ることができます。コンピューターは計算するのが得意ですから手術に必要な細かい位置あわせをそれこそコンマ何ミリと言う正確さで作り上げることができます。 |
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| いくら立派な術前計画をたててもそれを達成することができなければ意味がありません。計画を実現する手術テクニックが最も重要ですが、人間が手術をする以上ある一定のばらつきが生じてくる可能性があります。そこで注目されるようになって来たのがナビゲーションなどのCAS(コンピューター支援外科Computer
Aided Surgery)です。CASの技術を用いると、手術のばらつきを減らすことができるようになります。下のグラフのようにナビゲーションなどを使ったCASの方が通常の手術に比べて手術結果のばらつきが小さくなっていることがわかると思います。 |
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通常の手術: J.A. Pollard, J Arthroplasty, 1995
CAS: U. Langlotz, ISTA “HAP” Paul Award, 2001
(medivision promotion CD 2002より日本語部分のみ改変)
| 従来のナビゲーションよりも精度が高く、からだへの負担の少ないフルオロCTナビ |
| 現在倉敷成人病センターに導入されているナビゲーションシステムはフルオロマッチングCTベースナビゲーションシステムと言われるもので、従来のナビゲーションと異なり患者さんの体にメスを入れる前に位置あわせの作業を終了してしまいます。また、位置あわせの作業もこれまでのシステムでは皮膚の上から骨を触ることで行うなど若干の誤差が生じる可能性がありましたが、フルオロCTナビを使うと手術室でレントゲンに映しこんだ画像をコンピューターが解析して位置合わせを行うのでより正確なナビゲートを行うことが可能です。 |
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