Title:MilkAge

大統領選挙
1992年、アメリカは大統領選挙に揺れていた。ブッシュ、クリントン、そ してぺローの3氏が立候補したが、事実上は前2者の一騎撃ちである。

今回の選挙は、低迷する米国経済をどう立て直すかが最大の焦点ではある が、実はもう1つ大きなポイントがあった。

ブッシュ、クリントン両氏は、「中絶」に関する考え方で、真っ向から対 立している。ブッシュ氏は中絶に絶対反対であり、クリントン氏は容認の 立場をとっている。

米国にいる間、いろいろな意見を聞いたが、「経済問題は複雑すぎて一般 選挙人を捉えることはできなだろう、このような倫理的な問題が当確の決 め手となるのではないか」と評するものまであった。結果は、クリントン 氏の圧勝であった。この倫理上の問題が、どこまで結果を左右したのかは 定かではない。

子供が誕生してからの環境整備の必要性は認めるし、強姦などの犯罪時の ことまで考えると、中絶容認はしかたがないとさえ思えて来る。しかし、 現代医学の進歩は、胎児の映像を生々しく我々に見せてくれる。あの子達 は、御腹の中で既に生きているのである。あの映像をみて、それを感じな い人がいるだろうか。そして、誰がその生きている胎児を殺しても良いの だろうか。

我々の現在の社会に合わせて、「命」の取り扱い方を決めるのは、本末転 倒であると考えざるを得ない。生まれ来る新たな仲間のために、社会の方 を変えていくべきなのだ。

ビデオ撮影
私は、ビデオを撮らない。絶対に編集したくなり、山程の時間と金を要す ることが判っていたからである。美術に興味を持ち、映画観賞を趣味にあ げる限り、馬鹿な映像を撮れないという気負いもあった。

が、遂にビデオカメラを握る羽目になってしまった。1才のよちよち歩き を、ビデオに収めて、帰国後に親戚や友人に見せるという妻の説得に負け てしまったのだ。カメラは、友人から借りてきてある。

そもそもビデオのなかで、親が撮った子供の映像ほどつまらないものはな い。延々と他人の子が歩いていても、なにも面白いはずがない。短いショ ットをつないで、テンポ良くまとめたものでない限り、BGMにもなりはし ない。それが、私の持論であった。そんな私が、撮るんだから、少しはま しなものを撮らなければならない。

気負って、あれこれと考えながら撮った。1時間のテープに1週間もかか ってしまった。ところが、ところが、つまらない。見てみてがっくりして しまった。やっぱり延々と、息子がフラフラヨチヨチしながら歩いてい る。救いは、出演者(息子)の表情の豊かさのみである。

我家では3回と見直していないが、2回目以降は早送りで見た。次回上映 は、いつか息子がぐれ始めたら、延々と流そうかと思っているが。

オフィスで子守り
Image 我が社の文化か、アメリカの常識か判らないが、アメリカの職場には子供 が数人居る。

職場は基本的に、ブースあるいはオフィスと呼ばれる4畳半ほどの空 間[1]である。1メートル半ほど高さのツイタテに仕切られていて、その 中のレイアウトは個人に任されている。これが1人に与えられるスペース である。それが幾つも集まって、1つの島を成し、チームとなる。

[1] 日本では当然そうはいかないが。

ポスターをべたべたと貼りまくる者から、オモチャを飾る者、子供の絵を 掛ける者...。色々な人がいるが、その中に、子供を中に入れて遊ばして いる人がちらほらいる。

働いているのは、肌の色も年齢も色とりどり。子供を3〜4人持つ「おば さん」達も大勢いて、バリバリと威勢よく仕事をこなしている。子供を連 れて来るのは、その日になんらかの理由でベビーシッター(子守り)が見つ からなかった人らしい。子供達(幼稚園生くらい)も、騒いだりしないで静 かに遊んでいる。周りの人達も、なにが珍しいのといった感じだ。

こういう点だけ切り出して羨ましがるのは軽薄かもしれないが、心地好い カルチャーショックである。

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