後肢まひウサギの看護
Moffyの尿やけ対策、グルーミング手伝い、リハビリ


ついに食糞がままならなくなってしまいました。
盲腸糞がお尻に付いてしまうのでパウダーでは対応しきれなくなり、
「毎日お風呂でお尻洗い」が必要になりました。2002年の暮れ(6歳2ヶ月)から行っています。
お尻洗いのページ


1. 尿やけ対策
Moffyは後肢が不自由になり、お尻を持ち上げることができずに、座ったまま排尿していました。
 被毛が尿で濡れて乾くと固まり、毛玉ができます。毛玉に繰り返し尿がしみ込むと、乾く間がなく毛玉は常に湿った状態となり、皮膚が蒸れてしまいます。さらに毛玉が生殖口や肛門を覆うと排便が難しくなり、肛門付近にはみ出した軟便にゴミが付着し、大きな汚れの塊ができます。毛玉は皮膚にテンションをかけるので負担になりますし、毛玉にしみ込んだ尿が皮膚に付着すると、ウサギ尿はpH8.0-8.5とアルカリ性なので、あっという間に皮膚を傷めます。汚れの塊は雑菌の温床でもあり、皮膚のダメージを促進します。Moffyは後肢まひに陥ってから2週間でこのような状態になりました。そこで次に紹介する1. 尿汚れによる毛玉をなくす作戦、2. 毛玉防止のために尿をできるだけ体に付けない作戦を実行したところ、10日で回復しました。

1.1. 尿汚れによる毛玉をなくす- ベビーパウダー、キトサンパウダーで毛玉をほぐす
 人間用のベビーパウダーを毛玉に揉み込みます。毛玉が湿っていても乾いていても構いません。ベビーパウダーが汚れを吸ってもつれがほどけてくるので、被毛を手でほぐします。被毛は尿が皮膚につくことをある程度防いでくれるので、被毛をハサミなどで切り取るのは最小限にとどめた方が得策と思われました。被毛が根元からひどく汚れているような場合はやむなく刈り取りました。対応が早ければ、刃物はいっさい必要ないように思います。毛玉をほぐすときは、皮膚を破いてしまわないように特に力加減に気をつけます。
 ベビーパウダーは軟便を外すときにも使います。乾いて固まった軟便を毛玉ほぐしと同じ要領で取ることができます。べたべたした便はパウダーをまぶすと扱いやすくなります。パウダーをもち取り粉のように使って被毛から外していきます。
 皮膚にダメージのある部分には、ベビーパウダーの代わりにキトサンパウダーを使いました。キトサンパウダーは組織再生の足場に有効と言われ、人工皮膚の構築や、生体の傷面に用いられることがあります。毛玉ほぐしに効果的なこと、安全性に疑いがないこと、皮膚の再生補助の効果が期待できることからキトサンパウダーは良いと考えて使いました。キトサンパウダーは動物病院で分けてもらいました。
 お尻のお湯洗い(入浴)は私はしません。お湯洗いでは毛玉を十分にほぐすことができず、皮膚をより長い間湿った状態にするからです。

1.2. 尿をできるだけ体に接触させない
排尿したら即ちに床材に吸わせて、尿を体から遠ざけます。

床材に求める条件は以下の通りです。
 1.尿を瞬時に吸収すること。
 2.表面がいつも乾いていること。
 3.後戻りしないこと。
写真のシーツは二重構造になっていて、尿を瞬時に表面から裏面へ透し、表面はいつも乾いた感触を保ちます。動物用品通信販売PEPPYで購入しました。
サラサラ快適シーツ自体は薄くて尿を保持しないので、
透過した尿は吸収量の多い厚手のペットシーツで受け止めます。

←ケージにセットしたところ。
 ペットシーツにサラサラ快適シーツを重ねます。
 サラサラ快適シーツは洗って何度も使えます。
ケージのレイアウトはこんな感じです。
床材を改善してから、尿やけの進行がすぐに止まりました。
シーツは洗い替えを用意して1日3-4回交換しました。
10日経つと皮膚が回復し、被毛に覆われてほとんど正常になりました。
とはいえ、まったくの健康体よりは汚れやすく、皮膚が弱りやすいので注意しています。
2002年2月以降、まひが少なくなってトイレが使えるコンディションにあるにもかかわらず、
いまだにサラサラシーツを愛用しています。横着ものめ。

2. その他のグルーミング手伝い
2.1. 臭腺の掃除、目やに取り(Ez治療以降は必要なくなりました)
肛門と生殖口を結ぶ線と十文字に交わる線に臭腺があります。指で前後に押し広げると、毛の生えていない谷間が表れます。臭腺は左右にあります。自分でグルーミングできないと、黒褐色のかすが溜まり匂いの元になります。長く放置すれば炎症の原因となると思われます。ベビー用の細い綿棒にグルコン酸クロルヘキシジン0.02%溶液を含ませて拭い取ります。グルコン酸クロルヘキシジン0.02%溶液は、同溶液を含ませた脱脂綿が小さくパックされて「清浄綿」として市販されているものを薬局で購入しました。ヒビテンなどの商品名の溶液は界面活性剤が入っていたので使いませんでした。清浄綿は目やに取りにも使いました。最も体調の悪い時期は顔洗いを自分でする元気がありませんでした。Ez治療以降は片手で顔洗いをまめにしています。

2.2. 被毛の清拭(Ez治療以降は必要なくなりました)
固く絞った暖かいおしぼりで、額、背中、手足を拭きます。おしぼりを作る布は、洗いふるした薄手のものが汚れの吸い取りや扱いやすさに優れています。布は予め手のひら大にカットしておいて必要な枚数を重ねて使うと小回りが利いて便利です。背中など広い場所は3-4枚重ねて、つま先など細かい所を拭くときは1枚ずつはがして使います。暖かいおしぼりで耳介を覆うと気持ち良さそうにします。おしぼりを暖めるには電子レンジを使いました。

2.3. 耳垢取り

耳介はおしぼりで拭きます。外耳道の耳垢は人の小指の先(爪を切って清潔にしておく)で直接拭い取ります。耳垢が乾いているときは指先を少しだけ湿らせます。耳垢の量は、ヒトを基準にするとびっくりするほど多いです。2日に1回は耳垢取りをしています。私は綿棒は使っていません。Moffyが暴れて危険だからです(綿棒が使えるに越したことはないと思います)。健康なウサギでは、耳介を両手でしごいて、後肢の先で耳掻きしているだけなので、それを真似すれば十分と考えています。MoffyはEz治療以降も後肢まひの後遺症があり、後肢の先は耳の中までは届かないので、耳垢取りは現在でも続けています。


3. リハビリ
3.1. 後肢の屈伸(Ez治療以降は必要なくなりました)
後肢を自力で動かせなくなってから、屈伸運動を毎日行いました。筋肉がかたまってしまうと元に戻すのに大変な苦労をするからと、獣医さんから指導がありました。人の赤ちゃんに授乳するような格好でMoffyを仰向けに抱え、片手で両後肢をまとめて持ち、曲げ伸ばしをしました。1日に50回3セットを目標としました。目標回数は目安にとどめ、ゆっくり無理せず、毎日続けました。

3.2. サポーターを着けての歩行訓練とキャリーでの移動(Ez治療以降は必要なくなりました)
 後肢が開いたままにならないように、なるべく後肢をまとめて体の下(正常な位置)におくことに馴れるようにしましょうと獣医さんから指導がありました。そこでサポーターを作ってMoffyの「足首」部分をまとめてくくりました。サポーターは幅3cm、長さ21cmの布テープに直径8mmのスナップを1組縫い付けて、18cmの輪ができるようにしたものです。この長さはMoffyの体の大きさに合わせています。装着すると足首と足首の間にもう1本足首が入るくらいのゆとりがあります。スナップは足を圧迫しないように、両足の間に収まるように装着しました。Moffyは後肢が開帳していたのですが、サポーターを装着すると全く普通に跳ねることができました。サポーターの装着は1日3時間程度にとどめました。時間が長すぎて靴ずれのようになることを恐れたからです。また、サポーターはちょうど生殖口-肛門に接する位置にくるので、排尿・盲腸便があると汚れが付き、すぐに取り替えなければなりませんでした。だから、人が見張っていられる時間に限られたという事情もあります。
 通院で移動するとき、このサポーターを重宝しました。サポーター無しではキャリーケースの揺れと一緒に体が傾いてしまうのですが、足を束ねることによって、全く普通に踏ん張ることができたので、移動の揺れに耐えることができました。
 Ez治療開始3日経つと、自分で足を動かし始めたので、サポーターが邪魔になり、以降使用していません。

#おいおいイラストを追加したいと思います。


戻る