第十九話 〜殺戮者と被害者 - Reverse damage〜
ピッカマン 「水?ま、水ならいくらでも。」
????B 「ぁ、ぁりがとう・・・うぐっ」
クリス 「負傷四十七.零六パーセント。出血意識保持限界付近。意識レベルは・・・大丈夫だな。」
セリファ 「一応応急処置の治癒魔法をしたほうが」
????B 「ありがとう。でもいいわ。出血が止まってきたから。」
クリス 「死にたくなければそのまま寝てたほうが良いんじゃないのか。」
セリファ 「ここまで重傷だと専門の魔法使いじゃないと」
????B 「ううん。大丈夫。私、普通の人間じゃないから。ここまで治れば動けるし、この傷なら一日で治るわ。」
クリス 「は?」
ピッカマン 「それ、どういう事?」
????B 「私は、『ノイリス』って言って、人じゃないの。あ、ロボットでもないから。」
ピッカマン 「え、じゃあどういう生き物なのさ」
????B 「『ノイリス』。」
ピッカマン 「いや、それは分かったけどさ。」
????B 「『人間』という生き物があり、『ポケモン』という生き物がある。『ノイリス』はその内の一つ。だから、どういう生き物かと聞かれたら、私は『ノイリス』としか答えられない。」
セリファ 「聞いたこと無いなぁ。」
????B 「『ノイリス』は限られた場所にいて、その数は約70人。聞いたことが無くても当然ね。」
ピッカマン 「何!?じゃあ早速レッドブックに・・・」
クリス 「黙れ。さもなくば一週間ミカンは禁止だ。」
ピッカマン 「なぬ・・・」
????B 「・・・あ、私サキ。よろしくね。」
ピッカマン 「あ、よろしく。オレはピッカマンとその腰巾着でピッチマン。」
ピッチマン 「腰巾着じゃないからね〜」
クリス 「クリスだ。よろしく。」
セリファ 「僕はセリファです。よろしくお願いします。」
ピッカマン 「(最近クリスの口調が違っているように聞こえるのは気のせいか・・・)」
サキ 「ところで、そこにいるロボット・・・メリアは、生きている・・・いや、活動してるの?」
ピッカマン 「いや、さっき停止させ、た」
クリス 「そんなバカな!」
そのサキが指さした先にいたロボットはゆっくりと体を起こしていた。
メリア 「再起動完了」
サキ 「その『最後まで諦めない』っていうの。子供の時から変わらない。」
メリア 「もう動けるの?さすがだわ・・・・・・でも、あなたに生きていてもらっては困るのだけど。」
サキ 「そう」
ピッカマン 「どうする?向こうは向こうで熱いようだぜ」
クリス 「俺たちにはどうしようもない。とっとと先に進むか?・・・って巻き込まれてるし」
ピッカマン 「行くに行けねぇぇぇぇ!!」
周りはフィールド「全ての影」が展開されていた。
ピッカマン達を巻き込んで。
サキ 「起動、『日のある場所』」
メリア 「魔力制御システム起動」
サキ 「ごめん。そこで見てるだけにしててね。急ぐ気持ちは分かるけどさ。」
ピッカマン 「はぁ。」
サキ 「さ、て、と」
サキはどこからともなく巨大な刀を取り出した。
サキ 「今度こそ、負けないから。」
メリア 「負けて十分も経っていないのにそんな巨大な武器を作り出す力があったとはね。」
クリス 「あの刀は一体どこから?」
セリファ 「自らの魔力、杖に纏わせて作り出したんですよ。あ、ちなみに無属性ですよ。あの刀。」
クリス 「はぁ」
どちらともなく、一気に、二人同時に飛び出した。
2人とも、地上から十センチあたりを飛んでいた。
真っ正面から突っ込んでいたメリアは背中に装備した空中姿勢制御装置を使おうとした。
少し軌道をずらして脳天に強烈なストレートを食らわすらしい。
メリア 「な」
が、空中姿勢制御装置がエラーを返してきた。
「Air posture control device is deactivated」
つまり、空中姿勢制御装置は機能していない。ということだ。
墜落の衝撃でメリアの記憶は吹っ飛んでいた。
さっきの戦闘で空中姿勢制御装置が吹っ飛んでいたことが記憶から無くなっていた。
メリアは空中をもはや直進するしかなくなった。
左から右へ、自らの体を横に真っ二つにするかもしれない攻撃をメリアは真っ正面から
受けなかった。
腰の左よりの方にある偽装用エアガンをメリアはサキに向けた。
右よりの方には本物の銃が収まっていた。
そのエアガンは、サキと行ったお祭りで買った福袋に入っていたものだった。しかしサキはそんなことを覚えていなかった。
本物の銃と勘違いしたサキはすぐさま弾をはじき返す姿勢を取った。
メリアは手際よく、かなり手慣れた様子でスライドを後ろへと引き下げた。
額の当たりを狙って引き金を引いた。
ぱんっ、といかにもおもちゃらしい音が鳴った。
サキはその音で気付いた。それがエアガンで、それも、おもちゃの様なものであると。
そのちっちゃなオレンジ色をした弾が額に当たる。
サキ 「痛っ!?」
サキはエアガンの威力を舐めていた。
メリアのエアガンは、ゼロ距離の威力よりも中距離の威力の方が強い。それも、かなり。
福袋を貫通し、壁に当たってもう一つ、正確には両面一つずつの穴を開けて帰ってくる。そしてその弾は痛い。かなり。
当たった部分が小さなあざになる。
思わぬ痛さにサキは刀を振ることを忘れた。
そして、二人は真っ正面から激突した。
サキ 「がっ」
メリア 「・・・・・・」
無言なメリアの勝ちだ。生身の人間(?)がロボっトとぶつかって勝てるはずがない。
両者共に反動で後ろに吹っ飛んだが即座に受け身を取る。
だが、サキは多少後ろへふらついた。
サキ 「うぅーっ!」
どうやらメリアが一方的に勝ったわけでは無いようだ。
結果としては、メリアが勝ったが、サキも負けたわけでは無くとりあえずあがいてみたけどやっぱきついわ。って感じ。
メリア 「・・・・・・石頭。」
プログラム構成型人工知能ながら愚痴った。
愚痴が済むと、メリアが一気に突っ込み、服の首の後ろあたりと袖あたりをつかんだ。
そして、足を引っかけてそのままものすごい勢いでサキを投げ飛ばそうとした。
が、メリアの目が見開くと同時にその勢いは弱まり、サキは受け身を取った。それでも数メートルは飛んだ。
さっきの正面衝突と内股がきれいに決まったこともあり、足取りがふらついていたが、徐々にしっかりしてきたサキはメリアに向かって突進した。刀は左肩のやや上あたりで構えられている。袈裟斬りをするつもりだ。
それに対してメリアは何も持たずに素手で対抗するようだ。
サキ 「っっはぁぁぁっ!」
大きなかけ声と共にサキは刀を振り下ろす。それをメリアは滑るように下がってかわす。
大きく右へと流れる力を利用し、さらに加速しつつ、続け様に真横に振る。メリアはしゃがんでかわした。
さらに右へと流れ出したエネルギーをサキは足を地面にめり込ませ、歯を食いしばりながら相殺した。その間に二十メートルは進んだ。
そして、フィールドの端へと達したサキは、それに気付かず普通に前を向く。それでやっとフィールドの端へ来たことを知り、破裂音がした。
サキが完全に止まる五秒前、メリアは空間魔力を利用し姿を消した。
メリアは地面に食い込んだ三脚に支えられたライフルの引き金に指をかけていた。
すでに準備は済んでいる。照準も既に、計算の結果、サキが完全に停止するはずの場所へ向かって合わせられていた。
サキが止まった。その場所は計算通りの場所だった。
止まって一秒未満、その間にメリアの指はさらに折れ曲がり、引き金を引いた。
甲高い破裂音がフィールド中に響いた。
殺戮者―メリアが作る特製の弾丸。殺傷力が非常に高い―が尋常ではない速度でバレルを突き抜け、直後に白く濃い煙を作った。
三脚の前の部分が数ミリ抜けた。ライフルは反動で斜め後ろへと微妙に動いた。メリアも少し衝撃を感じた。
サキが破裂音に気付き、反応しようとした頃には、殺戮者はサキの目と鼻の先にあった。
その殺戮者は額に穴を開け、後頭部にも穴を作った。そこからは赤く、粘度の高い液体が噴き出した。同時に中身も吹き出し、さらに粘度を高めていた。
サキは殺戮者の勢いに飲まれるまま後ろへと倒れ込み、フィールドの壁にぶつかり頭から折れた。そして、最終的に体を中途半端に折るような姿勢で座り込んだ。もう息はしていない。
目はかっと見開き、驚きの表情だったが、意外にも口は微笑んでいた。そう見えるだけかもしれないが。
うなだれた頭からは未だに粘度の高い液体が滴り落ち、気持ち悪い音を立てていた。
メリア 「これで、終わり。何もかも・・・・・・もう私は、サキのことで悩むことは無い。これで私は悪人に成り切れる・・・」
ピッカマン 「終わってない。」
メリア 「?」
ピッカマン 「とりあえず、俺たちをこの塔に入れてもらわないとな。」
フィールドは既に消え去っていた。
メリア 「ですから、そういうわけにはいかない。と、説明しましたけど。」
ピッカマン 「なら、また力ずくで通させてもらわなきゃな。」
メリア 「(そう、この調子で行くのよ・・・・・・)」
ピッカマン 「行くぜ!」
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「なぜ、あなたは、戦う、の、ですか」
「それはな、村の人たちを守るためだよ。」
「村の、人たち?その、中には、知らない人も、いるかも、しれないのに?」
「あぁ。オレの村では、村民は皆仲間だ。それが例え知らない人でもな。」
「・・・・・・私には、分かりません。」
「何が?」
「あなたが、戦う、理由が。」
「大体分かってくれればいいさ・・・・・・」
次回、第二十話 〜活動停止 - Stop is activate〜
-作者、滅亡。-
こんにちは、作者兼登場人物のメイスことM3A3です。
今回は戦闘中心です。前回は最後にちょっぴりという感覚だったんですけど、その部分を全てスクロールしきるまでの回数はほとんど変わってません。どうしましょう。悲劇ですかこれは。
え、「本当のことを話せ」ですって?いやだなぁ、僕が嘘をつくわけ無いじゃないですか。
この「小説に類するもの」の内、「『類するもの』の真似事」小説。多分この小説は「ベリーライトノベル」という新分野を開拓してくれることでしょう。(無い無い)出来なくてもきっと、「ベリーバカベリーライトノベル」という、ベリー超新分野を開拓してくれるかもしれません。(無いって)
まぁ、それにしても僕は何故に戦闘シーンが下手なくせに出すかな。自分でも分かりません。多分読者の方に呆れて・・・・・・喜んでもらおうという意識からだと思います。きっと。
次回も戦闘中心な話となります。そして、次回から第二部「あんたって人はぁッ!編」が始まります。嘘です。次回、第二十話から第二部「デザグド編」もしくは「デザグドハイタワー編」です。決まらないので二つ選択肢を用意して、どちらとも読めるようにという画期的なシステムを思いつきましたのでここで実践します。―「結局人任せじゃん」?そうとも言いますが、これはあくまでも画期的な(以下略)
さてと、最近の作者は、灼眼のシャナを読んでみたりキノの旅を読んでみたり、ハリー・ポッターを読んでみたりと大忙しです。特にハリー・ポッターはとりあえず復習のため、次の巻が発売となるまでに全て読み切るはずが、すでに読み切っているという惨劇です。というわけで次回は「突如現れた少女―フレイムヘイズ―に日常をぶっ壊された十代後半の少女が言葉を話す二輪車に乗ってあの『稲妻形の傷』を額に負った少年に会いに行く途中でピッカマン達と遭遇して日々を過ごしてほわ〜っとなる話」となります。嘘です。ついでにパクりです。元ネタはこの「作者、滅亡。」もとい後書きの中にあるモノの中にあります。探すかほっとくかはあなたの自由です。
さてそんな感じで後書きは終了と言うことで。今までの後書きの中で最長です。というか今までのが短すぎただけです。
一行で終わりそうなときは「なぜ僕は戦闘描写が下手なのか」をテーマにちょっとした話をしてみようかと思っていたのですが、なんと、本当に最長の、十二行です。折り返しも一行とするなら二四行です。倍です!
では、さようなら。ちなみに作者はまだ滅亡していません。する気もないし、させられる気もありません。(誰だ舌打ちしたのは)
メイスことM3A3
二〇〇五年十月二日 二一時四三分
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