滋賀県産の木材を使った住まいづくり。
〜木にこだわり続けて親子四代〜
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木にこだわり続けて親子四代
日本の文化である木造建築を、知恵と技術で造ってきたのは、私たち大工職人です。それが、住宅の工業製品化や新建材の普及などで、木と共に培ってきた職人の技術や知恵が減退しています。それは同時に、日本の木の文化の存亡の危機ともいえます。
私は、建築に携わる者として、住まい手の一生に関わる仕事だということを再認識し、これからの
日本の住宅に新しい木の文化を残していく
使命を感じています。
私の修業した親方は
「鋸のひけない、くぎの打てない、木の削れない大工になったらあかん。いっさい電動工具を使うな」
と特に厳しく、修業時代は一切、電動工具使わず全て手仕事でこなしました。最初から電動工具を使った方が仕事の能率もあがるし、仕事も楽です。でも、鋸や鑿や鉋手で釘を打つことで、いろいろな木の特色が分かるようになります。鉋で木を削ることによって、削りやすい方、削りにくい方、節のある木を削ることによって、どちらが木の元末か分かるようになる。
材料を大事に扱う気持ちが芽生えてくる。
墨付けをする時も同じ。木のむくり、そり、元末を読み、墨を付けて刻む。そんな経験を経て木の性質を見抜く技術が生まれてくるのです。
私の施工させていただいた住まいは、
国産材の檜や杉のいい香りがします。
なんとも清々しい気分にさせてくれます。目にもやさしく、人が心地よいと感じる視環境を備えています。吸湿性があるのでべとついた感じがしません。吸音性があるのも特徴で、コンサートホールの内装に使われているのもそのためです。さらに、小さいな細胞からできている木材は、湿気を吸湿・放出する機能があり、吸湿性にも優れています。つまり結露しにくい建築材料です。他にも国産の檜や杉、ヒバは腐りにくいなど、魅力がいっぱいあります。
そんな国産材がいつの頃からか価格等の価値観で、外国産の材木に取って変わられました。日本の山に植林した樹木は放置され、荒廃しつつあります。山に木を植え育て、活用するという
昔から日本にあった文化がなくなりつつあります。
樹木はある程度成長した時に計画的に伐採し、住宅の材料として利用する。そして、若い苗木を植える方が二酸化炭素の吸収量も多くなり、地球温暖化防止に役立ちます。ことに私たちの住む土地には琵琶湖があり、水を守るということからも、
山を木を育てて生かすことが必要なのです。
以前明治30年に建てられた民家の解体に立ち会う機会がありました。土台に使われていた栗の木は、表面を一削りするととても美しく、新築の住まいでシャチ栓として使わせていただきました。植物として30年ぐらいで建築用材になり、民家の土台として100年以上も生き続けてきた栗の木が、今もなお住まいの部材として現役で活躍しています。そういった、
植物の生命力を頂いているのが日本の木造住宅の強さ、美しさです。
そして、職人は知恵と技術で、樹木の生命力を生きながらえる努力をしてきたのです。
今住まいを、自分たちの住んでいる地域の木を使って建てる動きが出てきています。それは何故か。身土不二(しんどふじ)といって四里四方で採れたものが、一番ふさわしいという考え方で、
その土地の気候風土に馴染んでいる
からだといいます。私は、この土地に生まれたこと、大工職人の家系に生まれたこと、そして施主に恵まれ木造の住まいを作らせていただいていることを、誇りに思っています。先人たちに恥じない技術を継承し、
木の住まいの良さを追及していくことが、
私に課せられた使命。そんなふうに考えています。
●宮内建築/〒520-0846 大津市富士見台36-9
TEL.077-533-3893 FAX.077-534-5831 e-mail
fwky7623@mb.infoweb.ne.jp