ゲーペグ工房

あなたもお気に入りのゲームから「ゲーペグ作品」を作ってみませんか?

※自分のパソコンのデスクトップをキャプチャーしたところ、偶然(笑)市販ゲームの画像が
一部写ってしまいましたが、一応モザイクをかけましたので、メーカーの方許してください。


●ゲーペグとは?

MPEG(エムペグ)という、大変圧縮効率に優れた動画の圧縮方法があります。

最近、CPUの高速化、ハードディスクの大容量化といったPCのハード面での進歩に加え、フリーの高性能なエンコーダやツールの登場なども相まって、ホビーとしてのMPEGエンコーディング(動画をMPEG化すること)が盛んで、アニメ作品の取り込み&MPEG化は「アニペグ」と呼ばれ、特に親しまれています。

しかし、ビデオソースからきれいで高解像度な作品を作るには、24fps化やインターレース解除などいろいろコツがいりますし、何よりビデオキャプチャーデバイスを持っていない人には作れないという最大の欠点が…。(^ ^;

ここで紹介する「ゲーペグ」というのは、「アニペグ」にならった私の勝手な造語なのですが(すでに使っている方がいらしたらすみません)、ゲームのプレイの様子を動画として保存してMPEG化してしまおうというものです。

特殊なハードなしに、最近の平均的なマシンならば本体のみで作成できるところがミソです(非力なマシンだとちょっとつらいですが)。

 

●作業の流れ

キャプチャー(ゲームのプレイを動画に記録する)
         ↓
編集(動画の編集。編集不要の場合は省略可)
         ↓
エンコード(動画をMPEG形式に圧縮する)

 

●キャプチャー用ソフト

私は HyperCam というシェアウェア($30)を使っています。ここからダウンロードできます。

http://www.hyperionics.com/

余談ですが、ここは HyperSnap DX という画面キャプチャソフトでも有名ですね。

試用期間中は取り込み画面の隅にナグが入りますが、それ以外は機能無制限です。日本語版をライセンス生産している会社もあって、上記のサイトからリンクがありますが、少し高いです。英語版で十分だと思います。

岩本一樹さん作の Burning Shot というフリーソフトもあり、ホットキーが使えないなど HyperCam よりやや機能は少ないのですが、これも優れたソフトです。

 

●HyperCam の設定

ここでは例として「うたごえ(APPLEPIE SUCCUBUS)」というゲームを実際に取り込んだときの設定を紹介します。ちなみに、このゲームは途中やたらと入る変な歌がスキップ不可な上に、セーブはごく限られた場面以外不可、エピソードの回想不可なので、ゲーペグにしていつでも好きなところから見られると、非常にし・あ・わ・せ〜な感じです。

1)色数

取り込む際の色数は、HyperCam の設定ではなく、ウィンドウズの画面の色数(カラーデプス)によって決まります。

HyperCam の推奨は256色になっており、それ以上の色数では処理能力ががくっと下がります。しかし、256色モードで起動すると色化けしたり画質が落ちるゲームもあるので、その場合はハイカラー(6万5千色)で採ることになります。

「うたごえ」も256色では表示がおかしくなってしまうので、ハイカラーで取り込みました。

2)Screen Area

大抵のゲームはVGAサイズ(640x480)です。Start X=0、Start Y=0、Width=640、Height=480を指定し、ゲームをフルスクリーンで起動して取り込むと簡単です。

Show Flashing〜はOFFにしておきます。

3)Hot Keys

ここは、ゲーム内で使うキーとかちあわなければデフォルトのままでいいです。
F2=録画開始/終了
F3=ポーズON/OFF

4)AVI File

AVI File Nameには、AVIファイルのファイルネームと保存先を入力します。
なるべく高速で空きがあるドライブを指定します。
ゲームのインストールされたハードディスクと(物理的に)別ドライブだとベターです。別のIDEポート経由や、SCSI接続だとなおベターです。

Add sequential〜をONにすると、ファイル名に自動で連番をつけてくれます。

Record Soundは、当然ONですね。

Rate in Frames〜は、取り込みのフレームレートです。

256色モードでは10〜15fpsくらいいけるのですが、ハイカラーだと5fps前後がせいぜいです(ちなみにテレビは30fps、映画は24fps)。

しかし、アドベンチャーゲーム等だと、極端にフレームレートを落としてもあまり違和感がないので、そこそこ実用になります。

「うたごえ」の場合、4fpsだと、改ページの時のウェイトが足りない場面でテキストの最後の数文字が欠けてしまうことがあったので、5fpsで取り込みました。

Video compressor には Full Frames(uncompressed) を選んでください。

5)Sound

あとでMPEG化の際に圧縮をかけますので、なるべく高品質で取り込みたいです。16bit44KHzで採ってみて、マシンパワー的につらいようなら下げてみましょう。

録音レベルは、ウィンドウズ付属のボリュームコントロールを使って設定します。

ゲームで使う音源を、すべて選択するのを忘れないようにしてください(例えば効果音がPCM、BGMがCDDAのゲームなら、WAVEとCD)。外部MIDI音源を使っている人は、出力をサウンドカードのLINE−INにつなぎます。負荷の高い作業なのでソフトMIDIは使わないようにしましょう。

6)Other Options

ここは、マウスポインタを表示するか、クリックしたときに星形を表示するか、の設定です。好みにもよりますが、ムービーとして見るとき、マウスポインタがちらちらすると、気になってテキストに集中できないので、私は両方OFFにしています。

 

●キャプチャーの実際

ソースのゲームは何でもいいですが、やはりCV付きのゲームの方が楽しいと思います。また、使用マシンのスペックにもよりますが、ぎりぎりで動いているような重いゲームはうまく取り込めません。

目的のゲームを起動する前に HyperCam を起動しておきます。F2を押して取り込み開始、もう一度F2を押すと取り込み終了です。

F3はポーズですが、音声が鳴っている最中にポーズをかけるとおかしくなるので、原則としてポーズは使わず無音部分から無音部分までを一気に採るようにします。

また、同じ理由で、あとで途中を切って詰めるというのは難しいので、マウスのクリック待ちを見落として変に間があいてしまったりしないよう、画面に集中していましょう。分岐の複雑なゲームでは、あらかじめ選ぶべき選択肢をメモして手元に用意しておくといいです。

もうひとつ注意したいのは、AVIファイルのサイズが2GBを越えてしまうと、正常なAVIとして認識されなくなってしまう点です(2GBの壁)。

あらかじめテスト取り込みを行い、秒数と容量から2GBで何分まで取り込めるか計算して、それを越えないように注意しましょう。私はキッチンタイマーを台所から借りてきて使っています。ちなみに上記の設定では、約11分取り込むことができました。

 

●編集

前後の不要な部分をカットする程度であれば、エンコーダ側でソースの範囲指定で可能です。シーンを切り貼りしたり、テロップをはさんだり、エフェクトをかけてみたりする場合は、編集ソフトを使って編集します。

プレミアなどをお持ちの方はそれを使ってもいいですが、フリーソフトでは VIDEO MAID(これも岩本一樹さん作)という大変優れたAVI編集ソフトがあります。たいていの編集作業はこのソフト一本でOKです。

ビデオソースから取り込んだファイルの各種補正に優れた、AVIUTIL(KENくんさん作)というソフトもあります。ゲーペグの場合、そのあたりの補正機能はほとんど使わないのですが、音声最大化の機能などは便利です。

注意事項としては、編集後に保存するときに、キャプチャー時と同じ色数で保存する設定にしておかないと、2GBを越えてしまうことがあります。

また複数のAVIファイルを連結しようとすると2GBを越えてしまうような場合は、2GB以下の状態で個別にエンコードして、できたMPEGファイルを結合するようにします。

 

●オーサリングのヒント

一本道のストーリーや、狙うヒロインによってシナリオが完全に分岐してしまうタイプの作品は、オープニングからエンディングまでを1本の作品にまとめればよいと思います。

途中でバッドエンドへの分岐があって、バッドエンドも入れた上で最後はトゥルーエンドに行きたい、という場合は工夫が必要ですね。バッドまで採って、「はっ、夢だったのか…。」みたいなテロップを入れて、分岐まで戻るとか。(^ ^;

あるいは1本にまとめることにこだわらず、エピソードごとに独立させて、「お気に入りエピソード集」みたいにしてもいいかもしれません。最近ではCGだけでなくエピソード回想モードのついたゲームも見かけますが、そういったモードがないゲームで威力を発揮しそうです。

あと、面白い楽しみ方としては、

・自分で作ったテロップをつっこんで、勝手にセリフには現れないヒロインの心情を語ってしまったり、自作のポエムをはさんだり、違うシーンや違う作品を切り貼りしてパロディにしたり、DNMLの二次創作のノリで楽しむ。
・にこやかな千鶴ねーちゃんの頭に#(怒)マークを描き込んだり、マルチのほっぺにネコのひげを描いてみたり、描き文字で「←するかぁ、フツー?」とかつっこみを入れてみる。
・CV付きのゲームでも主人公(自分)の声は入っていないことが多いので、そこを自分で吹き込んでしまう(マイクをサウンドカードのマイク入力につなげ、ミキサの設定でマイクを有効にして取り込む)。

なにか面白い作品を作った方は、ぜひ教えてください。(^ ^

 

●エンコード

エンコードには、MPEG界では超有名な、 堀 浩行さん作のTMpegEncを使います。これは高価な市販ソフトも顔色を失うくらい、感動の涙で画面が見えなくなるくらい高画質なフリーのMPEGエンコーダです。

最新版(99/12/14現在)のβ10m5では、ハイカラーのソースだと問題が起こるので、ハイカラーで取り込んだソースを使う場合は、「めざせ!あにぺぐ」(大変役に立つMPEG総合サイト)でβ10m4をもらってきましょう。

・ストリームの種類は System(Video+Audio)を選びます。
・映像ソースの参照ボタンを押して、AVIファイルを開きます。
・音声ソースにも同じファイルが自動的に入ります。
・出力ファイル名を指定します。
・設定ボタンを押して各種設定を行います(後述)。
・圧縮開始ボタンを押し、あとはMPEGファイルができるのを待つだけです。
※完成したMPEGファイルは、「ファイル-MPEGツール-結合」でつなげることができます。

私がエンコードしたときの設定を載せておきます(「ビデオ詳細」「システム」のタブはデフォルトでOKです)。

1)ビデオ

フレームレートは取り込み時の設定に合わせます。
ビットレートの欄の数字は、増やすほど画質がよくなりますが、ファイルサイズも増加します。

2)GOP構造

規格外のフレームレート(24と30以外)を指定すると自動的にこうなると思います。

3)量子化行列

CG・アニメ用のボタンを押します。と、こうなります。

4)オーディオ

HyperCam ではモノラルでしか採れないので、モノラルの設定にしています。それ以外はデフォルトです。

サンプリング周波数、ビットレートを落とすとファイルサイズが若干小さくなります。でもいくら落としてもファイルサイズは劇的には変わらないですが、音質は劇的に悪くなりますので、あまりケチらない方がいいです。

ちなみに上記の設定だと、ビデオCDと同じビットレートなので、CD−R1枚(650MB)に約74分入る計算になります(1分あたり約9MB)。

 

●再生・保存

MPEGの再生はメディアプレーヤ(新しめのもの)で十分だと思います。手持ちのメディアプレーヤが古すぎてだめな場合は、MSのサイトでもらってきてください。

見る時のコツとしては、画面の解像度を640x480にして、フルスクリーン再生を選ぶと一番きれいに再生できます(Alt+Enterまたは右クリックしてフルスクリーンにチェック)。

CD−RやMOがある人は、作った作品を保存しておきましょう。画面サイズもフレームレートも、ビデオCD等にはできない形式なので、MPEGファイルをそのまま保存します。

CD−ROMドライブがよほどボロくないかぎり、CDから直接再生しても大丈夫です。再生がカクカクしてしまう人は同期転送がOFFになっているかもしれないので、デバイスマネージャのCD−ROMのプロパティを開いてONにしてください。

それでは ハッピー ゲーペグ ライフを。


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