ガンダム・ネットワーク・オペレーション(GNO)

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ガンダム・ネットワーク・オペレーション(GNO)はウィンドウズ用に発売されたネットワークシミュレーションゲームです。バンダイから数多く発売されているガンダムゲームのひとつ。
まず、表明しておかなくてはいけないのは、筆者はGNOの進行において運営側の調整は当然のものとして受け入れているということです。そのうえで読んでもらわないと興を削がれる可能性がありますので、「私はいわゆる『神の手』の存在を信じない」という方は、これ以降の文章は読まない方が吉です。

さて、「3ヶ月で一年戦争を体験する」というコンセプトのもとに開発されており、リアル時間3ヶ月間で1ゲームが終了します。テレビ番組で言うところのいわゆる13週=1クールで1ゲームという考え方でおおむねOKだと思われます。発売は2002年4月1日で、今記事を書いている同年5月下旬現在、ゲームは継続中です。

ゲームのシステムはいわゆるMMORPG(Massively Multiplayer Online RPG、大勢のプレイヤーが同時に参加するRPG)で、ほとんどの処理はサーバで集中的に実行されます。代表的なMMORPGとしては「Ultima Online」(UO)がありますが、私自身は未経験で、韓国産の「ラグナロク」のβ版をちょこっと試した程度です。念の為。
一般にMMORPGとは数千人単位が参加するRPGですが、その中でもGNOの特徴は「オフライン」でもゲームが進行するという点にあります。ログイン中に自分の戦闘パターンが設定でき、ログアウト後も同じ設定に従ってサーバ内で自動戦闘が行われているのです。これにより「1日10分程度の接続でも一年戦争に参加できる」を制作側ではうたっています。詳しくは後述します。

5月下旬現在、「ワールドサーバ」(いわゆるゲームサーバ)は2つ建てられており、それぞれ「ザーン」と「ハッテ」といういかにもガンダムらしい命名がなされています。それぞれ2000名強のプレイヤーが登録され、戦っているようです。
筆者はこのうち「ザーン」に「連邦」側として参加(通称:ザーン連邦)し「チガ・カンベエ」を名乗っております。チーム(後述)としては「ログアウト決死隊」に属し、さまざまなご協力も賜っております。この場を借りて決死隊諸氏にお礼申し上げます。

さて、例によってあとで褒めますので、最初に文句を言っておきましょう。
先ほど「筆者は連邦側で参加」と書いたように、参加陣営は各プレイヤー個人の意思で自由に選ぶことが出来ます。といっても舞台が一年戦争である以上、陣営は「連邦」と「ジオン」の2つしか無いのですが(^^;)。
ここで「個人の意思」以外に陣営選択の指標がないんじゃあ!というのが第一の文句です。ザーンサーバで連邦をやってるプレイヤーは誰しも少なからず思っていることのようですが、「ジオンのプレイヤー多すぎ!」なんですね。
どーやって調べたのか知りませんが、聞くところでは大体6:4くらいの割合でジオン側のプレイヤーが多いようです。このプレイヤー数の差は多かれ少なかれ、戦況に関係していると思われます。多対多という珍しい形ではありますが、対戦ゲームは「双方対等」という条件でないと盛り下がる傾向があるので、最低限、人数的に対等になるよう、改善を求めたいところです。
さもないと、こーゆーことも起こりえます。
つまり、連邦1に対しジオン99といった勢力比でも、連邦が互角の戦いをしてしまうといった状況です。
GNOはネットゲームであり、営利事業である以上収入源を自ら絶つという行動はとれません。「3ヶ月で一年戦争」をうたい、3ヶ月単位での料金徴収制度があるかぎり、ゲームは3ヶ月間続けられなくてはなりません。ジオン圧倒的有利だとしても3ヶ月間ゲームを続けるため、経営側としてはどんな手を使ってでも互角の戦いを「演出」し続けなければならないのです。

「3ヶ月間の収益確保」といえば、マップ設計も非常に良く出来ています。ザーン連邦で負け続けた経験(涙)と推測では、地上マップはオデッサ、ベルファスト、キリマンジャロ、ペキン、トリントン、ニューヤーク、ジャブローの7ブロックから成り、同様に宇宙マップはルナ2、サイド4、サイド5、サイド2、ソロモン、ア・バオア・クー、サイド3、グラナダの8ブロックからなっていると推測されます。合計15ブロックですね。
GNOでは「攻略作戦」によって侵攻していきますが、1ブロックあたり1週間単位でしか侵攻は進みません。どんなに有利に展開していても、一週間の累計戦績(だと思う)により「攻略作戦」の成否が判定され、次の地域に侵攻するか、はたまた撤退を開始するかが決まります。ジオンがどんなに快進撃したとしても、地球降下作戦以降、地上の7ブロックを連勝しつづけなければジャブローにはたどり着けません。もしこれで行けば最速で7週間でゲームが終了してしまいますが、営利事業としてはこれを許すわけにはいきません。
一度連邦の反抗作戦を喰らえば、これを撃退するのに一週間、失地を回復するのに1週間の合計2週間のロスが生じます。かくして侵攻をコントロールし、3ヶ月間(=13週間)の収益源を確保しやすい状況を作り出しているものと考えられます。

思いのほか文句が長くなってしまいました。ここからが褒めるところです。
褒めるその1は「非常に良く出来たスクリーンセイバー」である点です。褒めてねーよ(^^;)って感じですね。
GNOではゲーム中、プレイヤーがすることはほとんどありません。プレイヤーは独立機動艦隊のいち艦長となり、1隻の戦艦と数名のパイロット、数機のモビルスーツ(MS)、モビルアーマー(MA)、戦闘機を率いることになります。
攻略を書くのが趣旨ではないので詳細は他のホームページでも参照してもらうとして、プレイヤーがオンライン中に出来ることというと

@行動地域を決める
AMSを購入し、初期配置を決める
Bパイロットを雇い、適切なMSなどに乗せ、戦法を指示する(先述)
C「特殊任務」をこなす一方、受領したポイントなどを消費する
Dチャット
くらいのものです。そう。「プレイヤーは戦闘しない」のです!
Bで決めた戦法に従ってキャラクターたちはサーバ内で自動戦闘しますが、一旦戦端が切られたが最後、画面内を走り回り、飛び回るMSたちをプレイヤーは眺めることしかできないのです。
これはもうスクリーンセイバーとしか言いようがありません。でもガンダムな人にとっては観てるだけでも案外楽しいよ(^^;)。
また、GNOでプレイヤーの操作が少なく、かつリアルタイム性をさほど要さないという点はシステム側面から見ても、アップロードする情報が少なくなることを意味し、上り回線の負荷軽減に寄与しているでしょう。

褒めるその2は「非常に良く出来たチャットソフト」である点です。これもあんまり褒め言葉になってないかも(^^;)。
ゲーム画面下部中央がチャットウィンドウになっています。表示行数は8行で若干不足気味ではありますが、十分といえば十分です。一番下の行が入力エリアになっており、このウィンドウ内で日本語変換が出来るというのは細かいようですが案外快適です。
贅沢を言えば、チャットログが保存できたりカット&ペーストができればもっと良いのですが(ペーストは出来るようになった模様)。
そのほか、プレイヤー間のトレード、プレイヤーのオンライン/オフラインの表示(緑のサインが点灯する)、別の戦域に居ても同じ「チーム」のプレイヤーとなら会話が出来るチームチャットなど、いろいろな機能もあって、コミュニケ−ションツールとしてはなかなか便利で面白いと思います。

さて、冒頭でも述べたとおり、GNO最大の功績といえばオフラインでもキャラクター達は自動戦闘で活動している点だと思います。
公式ホームページの開発者インタビューによると「1日10分というコンセプト」について「メインターゲットであるガンダム好きは30代の人たち。一番忙しい世代でも忙しさに関係なくやれるというところが、一番の押さえ所」(一部意訳^^;)とあります。まさに筆者であります(^^;)。見事なくらい押さえられてます(^^;)。10分どころじゃなくなってます(T_T)。
しかし、これをシステム面から見てみますと別の側面が見えてきます。
戦闘処理はほぼ完全にサーバ内で実行されています。3プレイヤーまでの即席パーティを組んでの「任務」はオンライン時にしか参加できませんが、参加を決めてしまえばその後の処理はサーバに任せて寝てしまうことも可能です。
つまり、プレイヤーがオンラインであろーとオフラインであろーと、戦闘処理においてはさほど変化は無いのです。

ネットゲーム開発は常にタイムラグとの戦いであります(と思う)。ラグを生む原因はサーバ、回線、クライアントなどにあり、それぞれの負荷低減を図ることでラグを解消することが出来ます。
GNOではサーバの負荷低減をのために「一日10分」コンセプトが貢献しているのです。
一般のMMORPGでは、オフラインのプレイヤーは処理の埒外で、サーバ内にはキャラクタデータのストレージこそあれ、キャラクタデータの書き換えは行われません。プレイヤーがログインした時点でキャラクタデータは新たにサーバ内にロードされ、ゲーム世界での活動がスタートするわけです。当然、オンラインのプレイヤーの数に比例してサーバの負荷も増します。とくに23時以降、いわゆる「テレホーダイタイム」はキャラクタ数も増え、サーバの負荷は増します。回線負荷もおそらく増しているでしょう。タイムラグが発生し、プレイヤーは「重い!」と感じるようになります。
まぁ、これには各運営側の経営努力により、サーバの増設、回線の強化といった対策措置がとられており、あらかじめゲームサーバ内を更にブロックで細分化するという集中排除予防措置も取られています。

GNOではどうでしょうか?
オフライン中にサーバ内でどーゆー処理がされているかをもう少しだけ細かく見てみると

@修理(経過時間は損耗の度合いによる)
Aマッチメイキング(同じ地域に居る敵陣営キャラクター、もしくはCPUがランダムで選ぶNPC)
B戦闘(1プレイヤーあたり平均3〜4機のMSなどの操作、最大10ターン)
C集計(勝利数カウント、経験値加算など)
とおおむねこんな感じです。

オンラインだとこれに

D編成(攻撃パターンの編集など)および補給・訓練
Eチャット
F他プレイヤーなどの情報入手
G戦域移動
H「特別任務」の取得および援護参加
などが加わります。これらのプレイヤー操作はさほどリアルタイム性を要求せず、上りデータも軽いものばかりです。オンラインになってもサーバ負荷はせいぜい1.2倍程度(勘です、念の為)といったところでしょう。

「プレイヤーがオンラインであろーとオフラインであろーと、サーバ内処理においてはさほど変化は無い」とすれば、プレイヤーがいつログインしても、急激に人数が増えたとしてもトータルで処理しているデータ量には影響せず、サーバ負荷にさほどの変化は起きないでしょう。
GNOを今までやってきて「重い!」と思ったのは初期の一回だけで、オデッサ陥落に伴い前線プレイヤーが一挙に撤退した折のことです。この撤退処理(ジオン側にとっては侵攻処理)もサーバ側で自動でやってくれますが、さすがにデータ量が多かったのでしょう。リアルタイム性の面で優先度の低い、チャットの処理がだいぶ重たくなってしまいました。

ま、全体的にはかなり批判めいた文章になってしまいましたが、「集団・陣営としての1対1対戦」というのもなかなか画期的なアイデアです。「宇宙戦艦ヤマト・オンライン」を妄想する立場としては、GNOは非常に示唆にとんだシステムを持ったものとして、評価し、今後の妄想に役立てたいと思います。

以上。

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