「Pia☆キャロットへようこそ!!2」
(カクテルソフト、ウィンドウズ版)

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言わずと知れたウェイトレス系ギャルゲーである。 基本的にはオーソドックスな自己育成型シミュレーションと イベントクリア(フラグ立て)型アドベンチャーの組み合わせだ。

今回ピックアップしたいのは 「各キャラの立ちポーズが基本的に私服とピアキャロット制服の それぞれ1パターンしかない」点である。

あ〜、そこのひと、「制服だけで3種類あるじゃないか」って? まぁ、その辺も追い追い説明するわさ。

さて、なにがすごいのか。

どんな表情をさせても、このポーズだけで間にあってしまう」のである。 例えば、怒った顔と笑った顔、どちらも同じポーズなのに、 まったく違和感が無いのだ。

多くの他のゲームでは、表情ごとにポーズが数パターン用意されている。 眉・口・目・頬の色、これらのパーツをいじるだけでもほとんどの表情は 作れるものだが、大きな感情の動きはポーズに現れるものだ。 通常ポーズ、怒ったポーズ、照れるポーズ、泣くポーズ・・・くらいかな? うつむいたり、目線をそらせたりといった首の傾げ方、 手の仕草など各パーツを加工する程度のものもある。 表情とは別に、右を向いたり、左を向いたり、背中を向けたりといった パターンを用意している場合も多い。

だが、ピアキャロットではポーズは全く動かない
感情は体には全く現れず、顔の表情だけが変わる。 こう書くとかなり不気味なのだが(^^;)、 違和感無く、これを見せてしまうあたりにすさまじい画力を感じるのである。

このゲーム、登場する女の子はかなり多い部類に入ると思う。 えーとあずさ、葵、つかさ、美奈、みるくには制服が設定されてるかな。 また、独特の「ウェイトレスの制服を見せる」という要素が重視されている。 制服はメイドタイプ、スクールタイプ、アイドルタイプの3種類が 用意され、ゲーム開始時に選択する。 ストーリー等がこれに影響されることはないので、 あくまで付加価値要素なのだが、実はメイン要素でもある(^^;)。

さて、大雑把な計算で、
1種類の私服×5人の女の子+3種類の制服×5人の女の子 =原画は5+15枚必要になる。

ここで仮に、表情ごとに異なるポーズ、 通常ポーズ、怒ったポーズ、照れたポーズの3種類が設定されたとする。
1種類の私服×5人×3ポーズ+3種類の制服×5人×3ポーズ =原画は15+45枚。

ポーズを絞ることで、原画枚数をはじめ、作業量は激減する。

実は制服を絞っても同様の効果が得られるのだが、 それではピアキャロットの魅力要素を大きくそぐことになる。 「制服を見せる」ことへのこだわりがこんなところにも感じられる。

また、各キャラの立ちポーズはポーズは各キャラクターの性格を反映している。 美奈ちゃんとか、涼子さんのように、大人しい系、あまり怒らない娘には 「それで怒られても迫力無いっすよ」ってポーズである。 つかさちゃんとか、葵さんのように、元気系、あまり泣かない娘には泣いた表情が似合わないポーズである。 泣くときはわざわざイベントグラフィックを用意するくらい泣かないのだ(^^;)。 だからこそ、いつも元気なつかさちゃんあたりにいざ泣かれると、思わずクラクラっと来てしまうのだ。

おっと、そーゆー話をする場では無かった。

そーゆーわけで、性格付けや、表情パターンを考慮済みで ポーズが決められているから、これまた原画数は少なくて済んだわけだ。 事前のキャラ設定やシナリオが相当練られていたようにも思える。

さて、「ピアキャロット」では「制服を見せる」ため、 キャラクターは腰、スカートまで表示される。 これは、画面に入る「顔」部分が小さくなってしまうので、 いわばハンデ要素ともなってしまっている。

他のゲームでは顔・表情を強調した、胸から上、いわゆるバストアップ もしくは上半身の表示が多い。 これだけでも表情変化がわかりやすいと言える。 さらにポーズの変化まで加わるのだから、感情はストレートに伝わってきやすい。
ただし、この大幅な画面書き換え(フェードアウトやワイプを伴う場合もある) に時間が掛かるゲームの多いことも確かで、 これはポーズを変化させることのデメリットともいえる。 ただ頷くだけなのに画像読み込みに行かないで欲しいっす。>芹香お嬢様(^^;)

前述したように、眉・口・目・頬の色、これらのパーツをいじるだけでもほとんどの表情は作れるものだ。 ピアキャロットで表情変化に使うのは、これがすべてである。

各キャラは表情豊かで5〜6パターンはあるだろうか。 これが全て、顔部分のテクスチャーを張り替えるだけで済む。 「顔」部分が小さければパーツも小さい。 ハンデを逆手にとり、非常に効率的に表示変更が行なえるように出来ているのだ。 これは画面表示の高速化にもつながっているだろうと思う。

ポーズが大きく変わる、大きな感情の動きは フル画面のイベントグラフィックの役目と割り切っている。 これもまた嬉しい配慮ではないか。

・・・というわけで、完成したゲームを遊んでみてから 思い込みだけで云々しているので、製作経緯については完全な憶測。 経費とか時間とか人手とか、、止むに止まれない事情が 優先しただけのことかもしれない。

ただ、完成した時点でシステムとグラフィックが不可分で、 これほどベストマッチした例も珍しいのではないかと思う。

みつみ美里さん、甘露樹さん、charmさん、すばらしいゲームをありがとう。

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