今更「ときメモ」を語ってみる。

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ときメモ」。最近ではぼちぼち知らない層も増えてきてるだろうなぁ、ということで、このゲームの重箱の隅をつついてみたいと思います。
このページを見に来てるのはほとんど知り合いなので「ときメモ」を知っている、ってゆっか頭の先までどっぷりと漬かった人が多いハズ。って私が言うなって感じですか。
そう、今まな板に乗っている「ときメモ」とは、あなたもよく知っている「ときめきメモリアル」というコナミ制作のギャルゲーのことです。

さて、ここで知らない層に尋ねてみたい。ときメモ」ってなんだと思う?

たぶんなんかの略語じゃない?
とき・・・?めも・・・?
ときどき、メモをとる・・・?
ときには、メモリー・・・?
徒競走、目も当てられない・・・?

・・・などというボケは滅多に発生しないと思われます。
初めてこの言葉を聞いた人でも、比較的容易に「ときめきメモリアル」という正解にたどり着くのでないかと思うのです。

このときの脳みその言語中枢の様子をさも見てきたように書くならば、

@「ときめ」まで聞いて「ときめき」がまず想起され
A「も」まで聞いて「ときめき」では無いことを確認した上で
B「ときめも」が略語だと理解し、「とき」「めも」に再構成し直し
Cしかしいったん想起された「ときめき」は残っており
D「めも」から「メモリー」「メモ帳」「メモリアル」あたりが想起され
E「ときめき」にそぐうものとして消去法で「メモリアル」が残る

―といった思考過程が一瞬のうちに行われると思うのです。

日本語の名詞を略すのは「最近の若いもんは」的な文脈でよく語られますが、昔にも「ばんつま」とか「えのけん」とか「もが」とかあるので、相当根の深いものだといえるでしょう。しかし、多くの場合、略語から元の言葉を類推するのはかなり難しいことです。 あまり風呂敷を広げすぎるのはこのコーナーの趣旨(重箱の隅)ではないので、ゲームに限ってみましょうか。

たとえば「FF」。
ファイナル・ファイト」(たしかカプコン)の略ではない、と言い切れませんよね。いや、言い切れるか。
これはボケようと思えばいくらでも強者が居ると思うのでこのくらいにしておいて、一般的にいって正解は「ファイナルファンタジー」シリーズ(スクウェア)ですね。余談ですが、ファイナルファンタジーも最初の作品が出た直後くらいは「ふぁいふぁん」という略称で呼ばれていた(少なくとも私の周りでは)のですが、語呂が悪かったんでしょうね、すぐに「えふえふ」に換わりました。これも語呂がいいとはいまだに思えませんが。あと、雑誌表記の影響も大きかったと思います。

たとえば「グラツー」。
これは一時期「古今東西」で「古今東西グラ〜さん」をやろうと思ってたぐらいで、グランツーリスモシリーズ(SCE)やグラディウス2(コナミ)、グランディア2(ゲームアーツ)などありますね。

たとえば「ドラクエ」。
ドラえもんクエン酸かもしれないし、ドラマクエスチョンかもしれないし。無理にボケんでもいいですか。普通「ドラゴンクエスト」(エニックス)ですか。
しかし当時、ドラクエ以前にquestなんて英単語を知っていた日本人がどれほど居たでしょうか。「クエスト」というコトバを日本語として根付かせてしまうほどにドラクエは強かったということでしょう。

たとえば「ポケモン」。
ポケットはいいとして、「モン」は結構多いですよ。でも、これは比較的類推しやすい部類に入ると思います。語呂もいいしね。

たとえば「ファイプロ」。
正解は「ファイヤープロレスリング」です。この略語自体の語呂はそう悪くは無いと思いますが、さて、ボケ甲斐のある略語でしょうね〜。「ふぁい」ではfireの他にもfightやfinalなどゲームタイトルにもありそうな単語がありますし、「ぷろ」は一般名詞としても、スポーツ用語としてもかなりの語彙があるはずです。「ファイターズ・プロ野球」(日本ハム)なんてゲームは、たぶん無いでしょうけども。

たとえば「ドリキャス」。
これはハード「ドリームキャスト」の略称としてセガ自身が名付けたものですが、私の周りでそう呼んでる人は皆無でした。「ドリキャ」「DC(でぃーしー、またはでーしー)」が普通でした。それから、DC発表直後に仲間内のD.K.B.氏が冗談で提唱したムキャ」も極めて限られた範囲ですが(^^;)、かなり通用してました。

と、ここに挙げたのは有名税の部分なのですが、略称ってのは案外難しいもんだと思っていただければ充分です。

概ね二語以上、または音節の多さ(5ツ以上、かな?)によってゲーム名は略される傾向にあるようです。それから売れたゲームであること、これ重要(^^;)。

そーいえば、長いゲーム名ってーと私の覚えてる限りでは「不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!」(チュンソフト)または「機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記 攻略指令書」(バンダイ)ですが、これは略されたのを聞いたこと無いですね。 ちなみに、さるHPによれば一番長いゲーム名は「はじめの一歩 VICTORIOUS BOXERS CHAMPIONSHIP VERSION PlayStation2 the Best」だそーです。原作付きやシリーズモノはサブタイトルも付くし、長くなるのは宿命ですかね。

あとは、FFもそーですが、英語のイニシャルになるパターンも多いですね。これは判り辛い! 元の言葉をを類推しろって方がムチャなのも多いです。

たとえば「PSO」。
この略称から「ファンタシー・スター・オンライン」(セガ)を導き出せる人はまず居ないのではないかと思います。しかし、語尾の「O」が「オンライン」だな、というのはちょっとゲームをかじった人なら類推できるのが昨今の現状です。というか、これも「PSO」以後に広まった現象だと思います。先ほどの「クエスト」と同様ですね。偉大です。

さて「ときメモ」に戻りましょうか。
最初に述べたように、これは元の言葉が比較的容易に類推できます。「ときめき」も「メモリアル」も当時既に日本語として充分以上に普及し洗練されており、いわば枯れた単語であります。また、このゲームの特徴を端的に示してくれています。いまだに「ときめき」って単語をラジオなんぞで聞くだけで精神年齢が10歳は若返るなんてのも、私だけではないはずです。たぶん。きっと。おそらく。
あ、それから「メモリアル」は基本的には「思い出」ですが、ネット検索したら葬儀社や墓石のサイトばかり引っ掛かってブルーになった記憶が甦ってきました(TT)。

おおっと、ここでゲーム内容について全く触れていないことに気付きました。
3まで発売されてるし、女の子視点のバージョンもあるけども、無印(しかやったことないのよね、実は^^;)については最近は関連サイトも少なくなってますから、ここらで一つ説明しておきますと、 (1時間ほど、主に虹野さんの話) というわけで、そりゃもう当時はえらい騒ぎだったわけです。

自分育てゲーとしても、「萌え」なギャルゲーとしても、実にエポックメイキングな作品でした。というか、@その頃ぽつぽつと出始めてきたジャンルをAいち早くB上手い形で取り込みCゲームとしての完成度を上げDそれを独自性と呼べるほどに高めE一気に売り出す―という実にコナミらしいマーケティング戦略が当たったというのも一面でしょう。
そして、そのマーケティング戦略の一環には当然「ときめきメモリアル」というタイトルも含まれていたでしょう。なんつっても商標ですから。
では「ときメモ」という略称はどうか?と、ここが論点です。

先に挙げた「ポケットモンスター」は「POKEMON」と略称のまま米国上陸しておりますが、おそらく任天堂では「ポケットモンスター」を売る当初から「ポケモン」という略称を想定していたでしょう。というより「ポケモンゲットだぜ!」ってくらいなので、ゲーム内で当初から略称を使ってたのかもしれません。やったことないので定かではありませんが。
あとは「サカつく」みたいな、最初から略称で売ってるソフトも最近になって増えてきましたね。「〜つく」はあんまりいい響きとは思えないのですが。
これは略称というより呼称と言うべきでしょうか、「恋愛シミュレーション」が「ギャルゲー」になったり、「デッド・オア・アライブ・エクストリーム・ビーチバレーボール」(テクモ)が「エロバレー」になったりと、より本質を示す(^^;)略され方をするパターンも多いかもしれません。

で、「ときメモ」ですが、たぶんこれは後付けで出来た略称であろうと思います。開発時には「ときめき」というタイトルであり、社内ではもっぱら「ときめき」で通じるとも、どこぞで読んだことがあります。これに「メモリアル」がくっつき、ゲームが発売され、たくさん売れ、ユーザーが必要にかられた結果、生みだした言葉でしょう。プレイヤー同士のコミュニティが結束をより強めるためにも貢献したことでしょう。
しかしまぁ、語呂の座りのいいこと。
あたま三文字が「ときめ」ですので、聞いた瞬間に想起されるのはまっとうな日本人なら「ときめき」以外の言葉ではありえないでしょう。え、トキメック?あー、そんな会社もありますね。ぎゃふん。
また、無声破裂音(t、k)がささやくように2ツ続いた後に、鼻音(m)が続くのも、なんかやわらかい感じがして、このゲームらしくて実にいい塩梅です。・・・というのはもちろんコジツケですが。ええ。

というわけで、ゲームタイトルというのはかなり重要な要素だと思うのです。とくに毎日のように相当数のソフトが世に出されては消えてゆく時代ですから、テキスト数バイトで購買意欲をそそることのできる、最も効率の良い宣伝材料とも言えます。
まして、より口頭に上るであろう略称は、最も強い宣伝力を持つとも言われる「口コミ」を考える上で、無視できないマーケティング要素であるとと言えるのでないでしょうか。

私の中で良いタイトルというのは@言葉の意味が類推できAゲームのイメージに合いB語呂がよくC覚えやすいといった基準で、要するにタイトルを聞いただけで「うおお、やってみてぇ!」と思えるようなものとでも言えましょうか。
ま、この点ちょっと固有名詞系(「イース」とかね)は弱いといわざるを得ないのですけれども、それはそれで魅力のあるタイトルにはなりえます。しかし、それにしても英語タイトルの多いことで、最近は18禁ゲームのほうが豊かな日本語を使えてるんじゃなかろーかとも思うことがあります。壊れてるのも多いけどね(^^;)。

最後に。
以上のような意味において、これはコトバとして秀逸だな〜と思えるゲームタイトルをいくつか挙げておきます。

スター・ラスター
ぽけかの(未プレイ)
アフターバーナー
パンツァー・ドラグーン
ダービー・スタリオン
不如帰
エースコンバット
クレイジータクシー
プリンセスメーカー(未プレイ)
怒首領蜂
(順不同、おもいつくまま)
ううっ、古いの多いし、すげー偏ってる気がする・・・(TT)。

以上。

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