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ところであなた、絵は好きですか。
「嫌いじゃないけど下手で…」と言う人は多いのですが、実はみんなもともと絵は大好きなのです。よく思い出してみてください。子どもの頃から歌を歌ったり話したりするのと同じレベルで、誰でもがりがりと無心に絵を描いていたはずなのです。
上手に描かなければという強迫観念に迫られたり、絵が分かるとか分からないとか、お勉強と同じような発想で接したりしているうちに次第に前述のような答えを用意するようになっただけではないでしょうか。
でもやっぱり、絵の上手、下手はあります。切り絵を始める場合も絵は上手な方がいいのでしょうか。いえ、そういうことと関係なく楽しめるのが実は切り絵なのです。むしろ今まであまり絵を描いてこなかった人の方がユニークな表現を発見する可能性をもっているとさえいえるのです。
切り絵は単純です。世間にあふれている大量の情報や色が重厚なオーケストラだとすれば、切り絵は軽快なピアノソロといった性格でしょうか。一人で自由に、レベルに会わせて楽しめます。だからといって最高の芸術を表現することができるのです。白と黒だけの単純で、しかし奥の深い切り絵を、あなたも楽しんでみませんか。
ここに、これから切り絵を始めようかと考えている人に、私が大好きな画家であるクレーの言葉をプレゼントしたいと思います。
「モチーフに何を選ぶかは、作家の主張とは関係ない。モチーフは身近にあり親しんでいるものであれば何でも良い。配置にこそ私の主張がある」
これは何を意味するのでしょうか。私は「絵の配置にこそ作者のセンス、考え方があらわれる」と解釈しています。つまり、配置にこそ絵の価値があると主張しているのです。切り絵は、その配置の効果
を最大限に表現できる芸術です。
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