道 待ちこがれていたGWも、終わってみればあっけないモノで、なにかこう、満足したようで満足できていない不思議な気分である。もし誰かに、「どうだった?}と聞かれれば、「まぁ、こんなもんかなぁ」としか答えようがない。
でも、なんとかボーズは免れたのだからヨシッ!としなければバチがあたるのだけれど、いかんせん、消化不良である。
まぁ、それはそれとして、そんな消化不良の原因のひとつに、GW当初の三方湖の釣りがある。
いや、けっして釣れなかったからというのではないが、釣りにならなかったとでもいうのだろうか、釣りをさせて貰えなかったというのが正解かもしれないな。一年ぶりに三方湖に行って、いつもの場所でいつものように餌を打ち始め、3時間ばかり経ったところでようやくウキにアタリが出だした。私の場合は回遊モノねらいなものだから、こんな早くアタリが出るなんてことはいままでかつてない。それだけに、8寸級のちゃんべらではあったけれど、釣り上げた事に大喜びしていた。そして、しばらくしてこの次は尺2寸級。いよいよ回ってきたなっ!と、餌を打つ手にも更に力が入る。
そんなとき、竿を曲げているところを見ていたのだろうか、滋賀の釣り人が話しかけてきた。「細かいけど来ましたねぇ」「ええ、こんなに早く回ってきたのははじめてですよ」「私も今年はまだ型を見てないんですよ。隣に入らせて貰っていいですか?」「ええ、一緒に釣りましょう。」と、何処の釣り場でも見かける和やかな会話があった。
で、しばらくして、、、、、ドタドタっとその釣り人と仲間がやってくる。(^^;;10分後には左に3人、右に2人が釣り座を構え、私を中心にして12mほどの間に6人がずらりと並ぶという、ちょっと信じられないような出来事が起こった。
まぁ、釣りたい気持ちはみんな同じで、釣れているところに寄っていきたい気持ちは充分わかるのだけれど、いくらなんでもこれはないやろ。モラルとか道徳的な事を大の大人に対してとやかく言うまいし、またそんなことを説くほど私は偉くない。しかし、他人のふんどしで相撲を取るなんちゅうのを通り越している暴挙だ。いい加減頭に来た私は文句を言ってやったけれど、「入っていいって言ったやん!」ときた。(^^;;
まっ、5対1では暴れても勝ち目がない。
頭に来たのを通り越して、あほらしゅうなった私はさっさと道具をしまい、怒りを一杯にため込んだまんま帰路に就いた。その後、釣れたか釣れなかったかは知らない。
今年初の三方湖で、今年初の回遊ベラを釣り上げた喜びも、やつらの暴挙によって後味の悪い釣行となった。
三方湖は大好きな釣り場だけに気持ちよく釣りたいから、私の怒りがもうちょっと冷めるまでは、しばらく行かないようにしようと決めた。5月11日
前日から細い雨が降り続いている。しかも、暖かい雨で、しっかりと降り続いている。この雨を逃すのは末代までの恥である。
GW後半に、雨の離湖で小さな回遊にぶち当たったことが気がかりで、この連休は急遽離湖へ向かうことに決めた。同行予定の釣友は、合流の10分前に急用の為に行けないという連絡が入り、残念ながら今回は単独釣行となる。まぁ、離湖まではほんの130Kmほどの距離だから、眠気さえ我慢できれば単独でも充分走れる距離だから、私は予定どうり車に乗り込んだ。
いつまでも止みそうもない細い雨の降り続く中、前夜10時過ぎに出発した。(^_^)午前1時前に離湖に到着する。GWの最中とは違って深夜の離湖は、まるで巨大なエアーポケットのようにシンと寝静まって人の気配もない。しとしとと降り続く雨に街灯の明かりがぼんやりと滲み、今にもなんか変なもんが出てきそうな雰囲気である。(^^;;
湖面を眺める。明らかに水は増えている。しかし、モジリはない。湖岸に降りる。しかし気配はない。霧雨に煙り、人の気配のない離湖 全く気配のない池の様子を見て、あれほど期待し、深夜の国道を単独走行した疲れが一気に出てくる。
それでも、欲張りなもじりさんは意を決し、合羽を着込み釣り座を作るのであった。(^^;;午前2時頃になるとようやくウキにアタリが出る。穂先をぷるぷると震わして真鮒さんがやってくる。でも、GW中と違って一尾釣り上げると続かない。いつまで経ってもへらさんの回遊の気配も出てこない。やる気のない真鮒くんが時折ややこしいアタリを出すだけで、たまりかねたもじりさんは、とうとう午前4時。爆睡モードに突入した。
午前8時。昨夜の疲れを体全体に溜めたまま目が覚めた。頭はすっかりと起きているが体が反応しない。
とりあえず、缶コーヒーと食パンにソーセージを挟んだ朝食を詰め込む。(^^;;外は霧のような雨が降り続いている。柔らかい東からの風が湖面一杯に霧雨を吹き付け、幻想的な離湖の朝であった。
回りを見渡す。土曜日だというのに釣り人の姿は皆無で、今、この時間ここで竿を伸ばしているのは私一人である。がはは。貸し切りの離湖も悪くはない。なんて、ほんとうは寂しくてしかたがない。(^^;;
餌を打ちだしてしばらくすると真鮒が釣れてくる。しかし、昨夜と同じようにやる気がないアタリで、やる気のない食い方をしてくる。
だらだらと、ただ無駄な時間ばかりを浪費するような気分で餌を打ち続けるのだけれど、心の片隅には「ひょっとして」とか「もしかして」というかすかな期待感も残っている。しかし、やはりというか、見渡す限り湖面にはへらさんのモジリは一発も出てこない。そんなとき、いきなりしっかりとした押さえ込みで9寸級のへらさんが釣れてきた。ん?居るのか???
やる気のない離湖の尺二寸 しばらくして、強烈な落ち込みで尺二寸がやってくる。おいおい、やる気があるならしっかりと食えよっ!。さぁ、続いて来なさい。(^_^)
でもそれだけだった。しばらくして、また真鮒さんのふわふわとしたアタリが出だし、それが延々と続くのであった。
午後4時。
期待が大きかっただけに失望は更に大きく、とうとう耐えきれなくなる。さてどうする。祭りはもう終わってしまったのか。。それとも、明日、この雨が上がった直後なのか。。私の頭の中をそんな思いと迷いがくるくると交錯する。帰ろう。ともかく、一度家に帰ろう。私は離湖への未練を断ち切り、道具を納めた。
走り慣れた網野から峰山に抜ける農道をゆっくりと走っているとき、ふと、新緑に包まれた緑深い山池の姿が浮かんでくる。
そうだ。三重だ。三重の野池に行こう。
そう決めた瞬間、私はアクセルを強く踏み込んだ。(^_^)
5月12日
前夜は自宅で爆睡した。離湖での失望も、移動の疲れもすっきりと落とし、さわやかな気分で目が覚めた。午前5時。久しぶりに見る青空が広がっている。やはり五月の空だ。今日は天気がよいから、昨日濡れた道具を乾かすにはもってこいなのだ。(^_^)
久しぶりに丸子氏を誘っての釣行だ。GW中は満足な釣りもできなかったという丸子氏は、今年は特に消化不良だという。ならば、少しでも釣れる確率の高い池に行こうということになり、40Cm程度の型ならば期待できる滑り谷池への釣行となる。
滑り谷池、、、緑一色だ 滑り谷池に到着する。キンと冷えた空気に包まれた水辺は、前日までの雨でぬかるんでいる。まだ木々はしっかりと水分を含んでいて、空気が冷えている割には湿っぽい。朝方からの強い風が上空でくるくると回り、さながら竜巻のようにあたりの水分を吸い上げていく。
心地よいわい。
ここしばらくは平場の釣りが続いていたものだから、久しぶりに味わう山の釣りはまた格別である。
山奥の、ひっそりと閉ざされた空間に佇む水辺でひっそりと釣る。いいではないか。しかも、小高い森に囲まれ、その森からの木漏れ日が複雑な模様を描きながら、幻想的に池を浮き上がらせている。うむ。ほんまにええんでないかい?。(^_^)
おまけに、この池では過去二回の釣行で、いずれも40Cm上を仕留めた縁起のいい池だ。(^_^)じゃんけんで釣り座を決め、丸子氏は堰堤、私は堰堤より少し奥にあるカケアガリに釣り座を構えることとなる。
池の規模からみて、竿は13尺もあれば充分だ。私は、久しぶりに凶暴な竿から、胴にどどんと乗ってくる細身で柔らかい水連 13.5 尺を継いだ。タチは2本もある。これでもし、そこそこの良型が出れば存分に楽しめるだろう。(^_^)堰堤に陣取った丸子氏は12尺で攻めるという。ちょっと短いのではないかい?と思ったのだけれど、前回の釣行では13尺で40上混じりに楽しんだものだから、頑張って餌さえ打てば何とかなるだろうと思った。
がんばる丸子氏 マッシュとグルテンを適当に合わせて適当に水を打つ。ごそごそとかき回して馴染んだところで第一投。雨ですっきりと洗い流された透明度の高い水中を、真っ白な餌がゆらゆらと落ちてゆく。おお、気持ちよいっ!。(^_^)
一時間も餌を打ち続けただろうか、ようやく私のウキにかすかな反応が出始める。もそもそと触って、急にバラケが早くなったと思ったら、またもそもそと触る。試しにちょっと誘ってみたのだけれど反応はない。ひょっとしてエビとちゃいます??。(^^;;
でも、餌を打ち返してみても触らない。うーーーむ。なんじゃろかい?。(^^;;時折バラケが早くなったと身構えてみるのだが、はっきりとしたアタリは一向に出てこない。おいおい、へらさんならもうちょっとやる気を出したらどないやねん??。
そんな時間が2時間ばかり過ぎた頃、落ち込みでスパッ!とウキが消し込んだ。思わず合わせをくれてやったのだけれど、あきらかにへらさんと思われるウロコが一枚ひらひらと宙に舞う。(^^;;
なんや、いるやんか。
餌の回りにへらさんが居るとわかればしめたモノ。更にウキに集中するもじりさんではあったけれど、結局お昼までウキは明確なアタリを伝えることはなかった。
堰堤に入った丸子氏も同じように苦労している。時々触りはでるものの、それが続かないと嘆いている。ちょっと早めの飯を食い、少し離れたO氏が釣る尾杯池へ偵察に出かける。とりとめのない話を楽しみ、滑り谷池とはまた違う風景をたっぷりと半時間ほど楽しんだ後、再び釣り座に戻り餌を打ち始める。
二投目。ゆっくりと馴染んでいったウキが落ち着くや否やチクッと入る。すかさず合わせをくれてやるとどっしりとした重量感が伝わってきて、目の高さで竿が満月になる。
おおぉ。来ましたやんかっ!(^_^)
慎重に取りこんだへらさんは尺二寸のべっぴんさんだった。(^_^)床休め(我々はこれを時間差攻撃!と呼んでいる)が効いた。逆に言えば、それだけへらさんに食い気がないってことなのだ。こりゃ、苦労するど。(^^;;
しばらく餌を打ち続けるのだけれど、しばらく餌を打てばまた同じように、ごくたまにもそもそとした触りが出るだけで、一向に合わせをくれてやるような明確なアタリは出てこない。お昼になって、前から会社の同僚に頼まれていたおみやげを買いに行くことにする。まぁ、売店まではほんの1Kmほどだから、わざわざ車を転がすことはない。たまには歩くか、、、、。
だらだらとした長い坂道を下り、修学旅行かなんかの制服姿の女子高生に混じって、長靴の釣りすがたで、頭ぼさぼさヒゲぼーぼーの汚いオッサンは、携帯のストラップを血眼になって探すのであった。ああぁ。はじかしかった。(^^;;
さて帰り道。私はとんでもないことに気が付いた。確かに売店まではほんの1Kmだけれど、帰りを入れると2Kmにもなる。しかも、帰りはだらだらとした長い上り坂である。おまけに、池に上るには、傾斜角45度の急な堰堤を上らなければならない。あほや。(;_;)
全身汗まみれでへろへろになりながら、最後の堰堤を四つん這いで上り詰めたときには、両足がけたけたと笑っていた。感謝せぇいよ>ばらっち。(^^;;
息が整うまでの長い休息の後また餌を打つ。のっそりと起きあがったウキがゆっくりと馴染みはじめる。と、途中で止めが入り、さらにじわじわと馴染んでいく。床に降り、ちょっと待ったところでモゾッと入る。しめしめ、狙い通りぢゃ!(^_^)
水連 13.5 尺を満月に曲げてタモに収まったのは40.8Cmの頭でっかちくんだった。(^_^)午後3時。一向にやる気の出てこないへらさんを相手にするのも疲れてきて、なまくらなもじりさんはまた時間差攻撃を企む。
ちょっとした熊笹の隙間を見つけてごろりと寝ころぶ。
さわやかな風が木々の隙間を通り抜け、アリさんが大挙して顔の上を歩き回っていることにも気が付かず、知らない間にたっぷりと半時間も爆睡していた。
さて、釣り座に戻る。こんども同じように時間差攻撃のねらい打ちだ。
二投目。。。。アタリは覚えていない。
どっしりとした手応えとともに、更に満月になった水連 13.5 尺は悲鳴を上げるほども曲がり、強烈な力でぐんぐん沖目に引っ張られる。竿が折れることを覚悟で両手で支え、握りを水面近くまで下げて必死に耐える。
スレたか、、、そんな思いもあったのだけれど、引きは明らかに食いのそれである。
矯めて矯めてさらに矯めて。こうなればへらさんとの我慢比べだ。(^_^)
ゆっくりと水面近くまで浮いてきた魚体が、透明度の高い水の中でぎらりと翻る。おおぉ!でかいっ!(@_@)
滑り谷池の47.2Cm。葉っぱが邪魔(^^;; 魚体を見た途端、尺半を確信した私は、それまで余裕であしらっていた気分もどこへやら、06の糸を使っていた事もあって、神経がぴちぴちと音をたててちぎれるくらい慎重に、慎重にゆっくりと竿を立て、下に下に潜り込もうとするへらさんの動きに、ただじっと耐えるだけだった。
どれくらいの時間だったのだろうか。ともかく、私にはかなり長い時間だった。
のっしのっしと浮いてきたへらさんがタモに収まった瞬間、その魚体の大きさに、ただ言葉を失うだけだった。47.2Cm。自己記録更新。深い森。小高い丘。木漏れ日。木々をすり抜けるさわやかな風。深い緑色の綺麗な水。大好きな釣り場。。。なんの文句があろうか。
ちょっと痩せていて迫力はないけど、現在抱卵中。(^^;; この後もう一枚尺二寸級を追加した。
残念ながら丸子氏は竿が短かった事が起因してへらさんをGETできなかったのだけれど、私は大満足の釣行であった。夕闇が迫る午後7時過ぎ。私たちは後髪を引かれる思いで池を後にした。
この二日半。丹後半島の先っぽにある離湖から三重までの往復462Kmを走破し、我が家の駐車場に車を止めた時、その喜びと満足は最大限に達していた。
思えば、網野から峰山に抜ける農道で脳裏によぎった緑深い山池のイメージが、このラッキーをもたらしてくれたのだろう。
この次、またあの道を通る時、今度はどんなイメージが広がるのだろうか。私には生涯忘れることのない道となった。