GWはツ抜けから

なんか、この春の乗っ込みは気が入らない。
やはり雨不足が起因しているのだろうか、どの池の水もねっとりと重々しく生気が無い。ネット上にも例年ほど活気ある情報が飛び交うわけでもなく、このGWを狙う釣場の選択にも四苦八苦していた。

そんなとき、釣友から「香川の長柄ダムが出てるでぇ〜!」と電話が入る。ううむ。四国ねぇ。久しぶりに行ってみようかとの思いが一瞬脳裏をよぎったのではあるが、よくよく考えてみれば情報の後追いで結果が出たためしはない。それに、この情報で釣人が集中するのが目に見えているだけに、あえて予想される混雑の中に身を置くのも面白くない。

とりあえず行って来るという釣友を激励して、私はいつものように丹後半島へ向けて出発することにした。
狙い場は離湖。そして円山川。

離湖では4年前の大雨の後に、2日間で40Cm上を24枚引っ張ったという強烈な思い出があるのだけれど、今年のようにからっきし雨が降らない年はそんな期待もできないし、大量の大型のへらが浮いたという現実もあって今回の釣行は気の乗らない計画でもあった。

事前の打ち合わせで、2日は離湖でOkada氏と合流しそのまんまナイターに突入。3日に円山川を回って、4日はKOMAKIさんご夫妻と再び離湖で合流。会いたくてもなかなか出会えない人たちと釣場で会えるのもまた楽しみのひとつであり、結果への期待はあさっての方に置いといて、このGWはオプション的な面で楽しもうと決めた。(^_^)

5月1日

午後8時に我が家を出発した。本来なら同行する予定だった釣友が来れなくなり、今年はきままな単独釣行となる。
通勤帰りの渋滞に巻き込まれながら、国道9号線を一路丹後に向けて走り出す。
亀岡市を抜けるまではカメさん走行で、高速代を節約したことをちょっとだけ後悔しながら行列の中に埋もれていった。

午後10時。西に向かう長い車列に従いながらようやく福知山にたどり着く。ふぅ。ここまで2時間もかかったわい。(^^;;
途中のコンビニで食料を調達。日持ちしそうなパンばっかり1,000円分も購入。さすがに1,000円分のパンとなると大きな包みになる。コンビニのおねいさんは不思議そうな顔をしながら丁寧に小分けして包んでくれ、なぜかおはしとおしぼりをごっそりとサービスしてくれた。そっか、福知山ではパンはおはしで食べるのか。知らなかった。(^^;;

まぁともかく、これで餓死だけは避けられる。釣りの途中にちょいと買い物に出かけるなんていうのができないので、単独釣行はいたって気ままな割には不便な事も多い。しかし食いもんはパンだけかぁ?。(^^;;

なぜか「人はパンのみに生きるにあらず」というキリストの言葉を思い出し、そういえば釣りにも当てはまるのだとへんなほうに頭が回り出したりする。パン(食)だけでない生きる理由が何なのかを具体的にしめすものが、ミッション、ビジョンであり、我が人生における釣りの位置づけをミッションとすれば、そのミッションに対する結果がビジョンとなる。さて、人生の終演にあたって我がビジョンの良否はいかに・・・
うむむ。キリストさま・・深い・・・・・(^^;;

大江山にさしかかる。さすがにここまで来ると車列は短くなり軽快になる。遅い車をきゅんと追い越して、レーシーな気分で峠を一気に駆け下りた。
午後11時10分。ナビの到着予定時間よりも1時間も早く、離湖の畔にたどり着いた。
しんと静まりかえった離湖の湖面は至って静かで、やわらかい風が南から吹き抜ける。
駐車場の近くでナイターの電気ウキが1本、まるでホタルのように中空を舞い降りていったのが印象的であった。

5月2日

5時に目覚めた。公園の駐車場には何台も釣人の車が停まっていた。見慣れたOkadaさんの車がすぐ近くに停まっていて、よほど声をかけようかと思ったのだけれど、前夜はナイターをやるという話だったので、気づかないふり(^^;;して釣場に向かった。

黄金色に輝く離湖の夜明け

離湖の南半分はほんとうに綺麗な釣場である。

おそらく、出島の北側がこの湖のもっともポピュラーな釣場ではあるが、私はあえてこちら側では竿を出さないでいる。

いつもは出島の南側の、浅くてまっ平らな所を好んで攻めている。地形的に見ても、どちらかといえば回遊を狙う釣り場である。

回遊を狙う釣りは猛烈にスリリングで、釣果にはっきりと差が出るところが三方湖の釣りに通じるものがあって、私はいつもこのあたり一帯を攻めるときにはその影を追いながらエサを打つ。

それともうひとつ大事なことがある。出島の北側は、民家だとか施設などあまりにも人工物が多すぎて、ましてウキを見つめる視界の範囲内にそういったものがあれば、いっぺんに釣趣が欠けてしまうし、そういった環境の中で釣りはできたとしても、釣りを楽しむことは私にはできない。

「ナニを訳のわからんことを言う。釣りに来たのだから釣れればええやん!」などと言う輩もおるが、へらさんを釣り上げることだけが「釣り」ではないということ。かなりキザに聞こえるかもしれないけれど、もっとグローバルなものも含めて私の釣りは成り立っていることにこだわり続けたいといつも思っている。

続・黄金色に輝く離湖の夜明け  綺麗でっしゃろ?(^_^)

夜露にしっとりと濡れた草の上に道具を広げた。ほんのりと霧に包まれた山の端におぼろげに浮かぶ太陽を見て、1年ぶりにここにまた竿を出せることに喜びがこみ上げてくる。

真っ正面から湿気を含んだ強い南風が吹き付けてきて、いつもは鏡のような湖面に三角形の小さな波が立っている。時々ボラさんが水平飛行をしていたり、マブくんらしき小さな波紋と「ちゃぽん」という音が岸辺近くで起こり、生き物が元気に今日も活動している様がうれしかった。

極端な雨不足の割には例年よりも20Cm以上も水位は上がっていて、水は赤茶けた色をしていてゆっくり左に流れていた。

夢坊 15.1 尺を継ぐ。たぶん、マブくんとかボラさんの猛攻に見舞われるから和竿を使うのはもったいないのだけれど、残念ながらカーボン竿は持っていない。とりあえずハリスを06に落として、やんちゃな魚が掛かっても大丈夫なように準備した。

タチは1本。用意している間にも南風はだんだん強くなってきて、大きく竿を振り回さない限り糸は張ってくれないほどの強風となる。
それでもアタリはすぐに出た。20Cmほどのマブくんとか、30Cmほどのボラさんが今日も元気に歓迎してくれて、いつもの忙しい離湖の釣りが始まった。
時間が進むに釣れ忙しさはピークに達し、いいかげんうんざりしてきたところにへらさんがやってきた。大きさは尺1寸。タチがないのでよく走る。存分に引きを楽しみ、タモに納める。
しばらくして9寸ほどのへらさんがやってくる。おお、今年は少年隊が回ってきたか・・・・と思った矢先に39Cmが竿を大きく曲げ、のっそりと浮いてきた。

さぁ、これからでっせ!と気合いをいれるのだけれど、急にアタリが消えていく。おかしいなぁと思った矢先、強烈な節アタリを出して直径40Cmの大きなミドリの四駆(カメさん)が上がってきた。(^^;;
Okadaさんがやってくる。あわてふためく様子を見ていたOkadaさんは腹を抱えて大笑いしているのだが、こればっかりは仕方がない。しばらくしてまた四駆。ああ、なんたることか。四駆の入れ喰いやないの。(^^;;
思ってもみなかった現実に戦意喪失状態のもじりさんは、丘にあがり、小一時間のあいだ一年ぶりに会うOkadaさんとの談笑タイムに切り替えた。(;_;)

今年の離湖は魚の気配がないとOkadaさんは嘆く。昨夜、午前3時までナイターを敢行したが8寸一枚の貧果に終わったという。出島の北側にくらべてこちらは気配がある。がんばりなはれ。と激励の言葉を残し、Okadaさんは奥様の実家に戻っていった。

再びエサを打つ。二投目にまたミドリの四駆が釣れてきて、その後もウキは極端におとなしくなり、まだまだたくさんの四駆がエサの周りに集まっていることを示していた。
幸い周囲に人は居ない。よっし、こうなったら離湖の四駆をみんな釣ったるっ!と気合いを入れて、強烈な南風に向かってエサを打ち始めるけなげなもじりさんであった。(;_;)


のっそりとやってきた泣き40

2時頃になってようやくアタリが戻ってきた。それまでの間に、四駆の「ツ抜け」の儀式も無事に達成した。

やはり我慢してエサを打っている人には神さまは見放さない。マブくんの攻撃がアイべらくんに変わり、やがて尺がらみのへらさんがやってくる。尺1寸のはらぱんさんもやってきて、例年より3周りほども型は細かいわりには、かなり満足して夕刻を迎えた。

magosukeさんから電話が入る。知り合いが50.7Cmと47Cmを出したという。
いつもの私なら居ても立ってもいられずに、ストレスがもりもりと沸き上がってくるのだけれど、この釣り場で竿をだしているときは不思議とそんな気分になることがない。やはりここがスキなんだろうね。

結果。9寸から39Cmまでの型を5枚。マブ&あいべら多数。ぼら1本。そして10匹の四駆と戯れ、水族館気分でこの場所での釣りを終えたもじりさんであった。(^_^)

Okadaさんと再び合流する。今夜はOkadaさんのお気に入りの場所でナイターとなる。幸い正面には民家が無い。よかった。(^^;;
Okadaさんからプレゼントしてもらった電気ウキをセットする。久しぶりにナイター突入ということで、懐中電灯の電池を仕入れておくのをうっかりと忘れてしまった。それでも、出島一帯の遊歩道に掲げられた行燈のあかりや水銀灯の明かりと、月明かりだけでなんとか準備も無事に終えた。

夕暮れを迎えても南からの強風はいっこうに衰える気配がない。それどころか、時々風の束が真っ正面から強烈に吹き付けて釣りにならない。対流は風を受けてますます早くなり、鉛を噛ませても一気にしもり、ドボンに変えたところで波に踊って話にならない。

そんななかでもエサを打ち続け、午後11時の納竿までに2匹の四駆(ここでも四駆(;_;))と小ボラ1本の貧果に終わった。

深夜になっても相変わらず南からの強い風が車を揺らし、明け方まで粘るというOkadaさんを残したまんま眠りについた。