二寸五分・健在(^_^) 9月25日
朝。車の中に差し込む強い日差しで目が覚めた。時間はもう7時前になっている。
久しぶりのお日様は、まだ夏のパワーを誇っている。あつい。
吉井川の釣りは1979年9月16日以来で、今までに数度竿を出した程度である。しかも掛かり場は潮止めより少し上流の一帯だけに限られていて、2号線あたりはいつも通過点であった。
私にとってこの辺りは未知の釣場であって、今日は一段と気合いが入ってくる。釣り場に宿泊したという余裕から、たっぷり時間を掛けて朝食とキャンプの撤収を終えた。
河原に降りる。昨日と違って川の流れは強くなっていて、あちらこちらに下から沸き上がるヨレができている。この日は本流でやるつもりだったのだけれど、とてもこの流れにでは釣りにならない。きっと上流で大雨が降ったのだろう。
吉井川(^_^)私たちは少し下流の小さなワンドで竿を出すことにした。
ワンドはほんとうに小さなもので、かろうじて3人竿を並べることができる程度のものである。本流の流れはこの小さなワンドの中に巻き返しを作り、川の流れとは逆に渦巻いている。流れの強さを示すように、水面に浮いたアカが泡立ちながら流れに乗ってワンドの中を彷徨い、そして一カ所に塊まって薄い膜を広げ続けている。
せっかく晴れ間も出て周囲の風景は抜群なのに、水面に彷徨うアクの塊りが気持ちよい朝の気分を台無しにしていた。まぁ、しゃーないか。洗剤の泡よりはまだいい。(^^;;
堂々とした夢釣人さんの釣り姿(^_^)「ワンドは深い方が実績がありますよ」と夢釣人さんに教わって、私は足場の一番ワンドの出口に釣り座を構えることにした。夢釣人さんはワンドの内側に釣り座を構える。一方、だんだんさんは鎌を片手にワンドの外側に歩いていったかと思うと、まるで野生人のような鎌使い(^^;;で、あっと言う間に釣り座を作ってしまわれた。これには脱帽。(^^;;
あまりにも水面のアクが酷かったので、この日はカーボン竿を出すことにした。
朝太郎さんからいただいた20尺を一本抜いて、インスタントで17尺の完成。手軽で良い。(^_^)
タチは二本ちょっと。昨夜いただいたばかりの夢釣人さん作の大型ウキを使う。(^_^)
水面にはアクとともに浮遊物もいっぱい散らかっていて、鉛をどっさり背負う大型ウキをもってしても道糸が引っかかってなかなか馴染んでくれない。
1時間ほど単調な餌打ちを繰り返し、馴染んですぐにしっかりした押さえ込みが出る。
がっちり合わせて取りこんだのは39cmの尻尾がピンッ!と張ったへらさんだった。(^_^)
滅多に見れないもじりさんの釣り姿
夢釣人さん提供(^_^)
尻尾の長い吉井川のへらさん。元気。(^_^)しばらくしてだんだんさんが合わせる。しかし空振り。そしてマブ。気配が出てきただんだんさんは次第に無口になり、打ち返すリズムが早くなる。
何気なくだんだんさんを見た瞬間、竿が大きく弧を描いた。(^_^)
竿の動きはへらさんそのもの。ゆっくりとタモに収まったのは、尻尾の跳ねた39cmのきれいなへらさんだった。(^_^)
39cmを釣り上げただんだんさん@野生人(^_^)アタリが遠のいた私たちは、予定どうり午後から六番川に向けて移動することにした。
途中、夢釣人さんから吉井川のポイントを教わり、千町川や一帯の釣場を教わる。ナビを見ていてもわからないややこしい道をあちこちと走り、今、自分がどこにいるのかもわからないくらいくねくねと走り回った。
「大阪人は岡山を岡山やと思ってまへん、大阪やと思ってますわ(^_^)」なんて、昨夜夢釣人さんがおっしゃていた言葉を思い出して納得したりした。(^_^)さて六番川。川と言っても百間川の調整池となっていて、体育館やグランドが作られたちょっとした公園になっている人工的な池である。
昨年、単独でこの界隈を見て回ったことがあるが、まさかここがあの有名な「六番川」の釣場だったとは思っても見なかった。
池沿いにフェンスが張られていて、釣り座はそれを乗り越えた護岸の上からとなる。釣り台をひょいと広げればあぐらを掻いて釣れるゴージャスな釣場である。
「今日は夕まづめまでここでみっちりやりましょう。ナイターでもいいですよん」と夢釣人さん。
うむ、ここなら一人で夜這いも平気ですわ。(^_^)
六番川はあぐらがよく似合う。(^_^) だんだんさん(手前)と夢釣人さん夢釣人さんは池の角に、だんだんさんは中央の竹杭際を12尺の短竿で狙われる。
私は釣り座の高さが気になって、少し離れた東屋の前にある石組みの階段に釣り座を構えることにした。
孤舟15.3尺を出す。
もともとこの竿は市川の釣りを想定して作っていただいた竿で、オチが強くてそれでいて胴に乗る。浅い釣り場で型物を掛けても素直に竿がタチ、胴でがっちりとタメが効き、強引に寄せてくる。
一般的には「硬調子=強い竿」というイメージなのではあるが、それは全くの誤解である。
ほんとうにパワーのある竿というのは全身がバネのようにどろんとしていて、多少柔らかくても胴にがっちりと乗り、竿を立ててから寄せがスムーズにできる竿全体に張りのある竿だと私は思っている。
そういう意味では孤舟15尺 硬式鶺鴒は恐ろしくパワーのある竿で、まさに大型を仕留めるには心強い竿なのだ。(^_^)
で、小べらが多いと言われる六番川でこの竿を選んだのは、果たしてこれだけ強い竿で小べらを掛けたときにどう感じるのかを試してみたかったからである。餌を打ち始める。数投目には小さなボラさんがやってきて、それからは小ボラがスレで掛かり始める。
打っても打っても小ボラばかりが掛かり続け、落ち込みの早いアタリを取れば小ギルの入れ喰いとなる。
ジャミに散々弄ばれている私とは違って、夢釣人さんは八寸から尺程度の型を絞り続けていらっしゃる。
だんだんさんにもへらさんが釣れ始め、いよいよ私だけが一人取り残されていく。
横目でちらちらとこちらを眺めていた夢釣人さん。「こっちにおいで〜〜(^_^)」なんて。
「あっかんべぇ〜〜」(^^;;
快調に竿を曲げてピースサインの夢釣人さん(^_^)ほとんど開き直った気分で餌を打ち続けていたとき、馴染んですぐにキッチリとしたアタリが出る。ひょいと合わせをくれてやるとコツンと鈎に乗って八寸級が簡単に浮いてくる。
竿を立ててゆくにつれてへらさんの口が水面から出て、更に立てると顔が出る。肩口あたりまで水面から出たまんま水面を滑るようにタモに収まった。(^^;;
うむ。強すぎる。(^^;;
その後もぽつぽつへらさんが釣れ始めたのだけれど、予想以上に強い竿の調子に釣趣は良くない。
へらさんを掛けてからの主導権は完全に竿にあり、へらさんは竿の動きに正直に従ってくる。鈎掛かりしてから時間を掛けて浮かせ、やりとりがあって口を割り、そしてタモに収まる一連の動きの中で、もっとも面白いはずの「やりとり」の部分を省かれたようで、私にとっては物足りなさを感じる釣りとなってしまった。
つまり調子と型の「ミスマッチ」である。(^^;;
二寸五分のへらさん。(^_^)そんな不満もあったのだけれど、岡山ならではの魚影の濃い釣りに夢中になり、気が付けばもう周囲は薄暗くなり始めていた。
結局私は八寸から尺の型が12枚。夢釣人さんとだんだんさんも同数かそれ以上のへらさんと釣り上げた。
この日、一番盛り上がったのは、だんだんさんが2.5寸のへらさんを釣り上げたことだった。
岡山・まだまだ健全なりぃ〜〜(^_^)暗くなるまで3人でがやがやと話が弾む。
今日で今回の釣行を終え、大阪に帰る夢釣人さん。
明日は佐仲ダムで友人と釣りを楽しむ予定のだんだんさん。
半日だけ市川でやる私。
楽しかった3日間を思い出しながら、それぞれがそれぞれの明日の予定と目的に向かって車を走らせていった。夢釣人さん、だんだんさん。ありがとう。またこの次も一緒にどこかでやりましょう。(^_^)