糸の切れた凧@秀天・七区調整池

待ちに待ったGW@2007。
今年のGWは、会社の粋な計らいもあって9連休。まさに黄金週間である。
こんな大型連休を未だかつて経験したことが無いもじりさんは、「最低でも7日間、釣りだけをする生活」を企んだ。
われわれのような平凡なサラリーマンが望んでやまない、「毎日釣りができる環境に埋もれたい」を実際に体験してみて、果たしてそれが満たされたときどのように感じるか。どのような気持ちで毎日の釣りに向き合うことができるか。
願ってやまない「ささやかな夢」が実現できたときの心の変化を経験してみたかった。

まぁ理屈はともかく、このGWで決まっているのは28日・29日の岡山・秀天でのクワマンさん&Mixi&Web合同OLMと、5月3日の離湖での七夕さん的再開のみである。
それ以外の日は、足の向くまま気の向くまま、だれにも干渉されない気ままな釣りをしようと決めていた。
勝手気ままにふらふらと。
大型を狙おうとか、数釣りをしてやろうとか、ひとつのことだけにこだわるのでなく、同時にこれといった目標を定めるのでもなく、あたかも糸の切れた凧のように過ごしたいのだ。

4月27日

慌てて準備を済ませ、両手に抱えた荷物を無造作に車に放り込む。予定通り22時に我が家を出発する。
いつものように国道372号線を走る。丹波篠山を経由して姫路まで走り、姫路バイパスから山陽道・赤穂ICまでのルートを目指す。そして赤穂ICから山陽道に入り、今夜の宿は福石PAとなる。
GWの前日だというのにルートは意外とスムーズに走ることができ、4時間ちょっとで今夜のお宿に到着した。
さすがにGWの前日ということもあって、一般道と違って山陽道を走る車の量は多い。これなら高い金払って高速を使うより、2号線を走るほうがはるかに経済的ではないかと感じた。

福石PAも平時に比べれば混んでいる。運良く、一番端っこのスペースを確保できたものだから、さっさとお泊りの準備を済ませて寝袋に潜り込んだまでは良かったのだが、行きかう車の音と長距離トラックのアイドリング音が耳につき、ほとんど眠れないままに出発した。

4月28日

5時少し前に集合場所の道の駅に到着した。見慣れた夢さんの車を発見し、少し早いかと思いながら到着コールをする。
すでに全員が揃っているということで、ひと休みする間もなく出発した。
途中、六番川で水を仕込んでから秀天へ向けて走る。

空はすでに空けていて、朝の柔らかい日差しがバックミラーから照り返し、寝不足で重だるい瞼をいっそう重くする。寝てはいかん。寝てはいかんのだよ、もじりさん。


のどかなのどかな七区調整池の朝

久しぶりの秀天・七区調整池は朝のやわらかい日差しに包まれていて、鏡のような湖面に、時折大きな波紋が広がっている。中流部では大きな鯉がハタキに入っていて、お魚さんの気配はむんむん感じ取れる。
もしかしたら誰か出すかもしれないという期待感もあって、夢さんを先頭に我々一行は、鯉さんのハタキによる波紋の広がる一体を中心に、それぞれがおもむろに釣り場を選ぶのであった。

一通りみなさんと顔合わせ。おおよよ10人ほどの集団となる。
知った顔もあれば初めてお会いする人もいらっしゃるのだけれど、同じ趣味を持つ者同士と言うことで、気楽に声を掛けたり冗談を飛ばしながら、それぞれが選んだ場所に陣取って、おもむろに釣り支度を始める。

私は地獄用の竹がまとめられているポイントを選び、21尺の竿を出して菱藻と金魚藻を丁寧に刈り取り、30Cm四方の餌打ち点を作った。
時折、ハタキに入った巨大な鯉が足下を通り過ぎ、それに目をやっていると右手の草むらで豪快なハタキが始まる。
そんな春の儀式に気を取られながら、超硬式の芸舟10.2尺を継いだ。


この竹には何のお魚さんも付いていなかった

餌を打つ。ひたすら餌を打つ。
鏡のような湖面と白っぽい風景の中で、ひたすら退屈な餌打ちの時間が流れる。
やがてあれほど活発だったハタキも収まり、気が付けばお天道様はてっぺんに近いところに鎮座されていた。

昼飯。夢さんにカレーを作って頂き、土手にどっかりと座り込んで平らげる。うまいなぁ。気楽な単独釣行を繰り返していると、昼飯はできる単純なものでたんなる空腹を満たすだけの「補給」となるのだけれど、こうして多くのメンバーに囲まれた昼飯はまさに「食事」である。
長い昼食の時間を楽しく過ごし、若人2人とともにしばしのウォーキングタイムとなる。
しかし、それにしても気配がない。わずかな北西の風が鏡のような湖面を煽り、風が作り出す緩やかな流れがほんの僅かな期待を運んできてくれているのだけれど、残念ながらウキはムズッとも動かなかった。

夕方。
だんだんさんが来た。クワマンさんがハマグリを持ってやってきた。
東は桑名、西は島根から個性的なメンバーがやってきて、いよいよ役者が全部揃った。

夕飯の準備を始める。タープを張ってシートを敷いて、テーブルを並べる。
あっというまに見事な屋台ができあがった。
この日夢さんが用意してくださったのは「串カツ」。あのね。信じられますかぁ?。釣り場で串カツでっせ。(^^)

14人ほどのメンバーが卓を囲み、串カツとハマグリで遅くまで盛り上がった。

大いに盛り上がる串カツ宴会

クワマンさん差し入れのハマグリの酒蒸し

ナイター突入後も、依然ウキは動かない。それどころか、全く気配すら無い静かな湖面の畔で、腹いっぱいで半徹夜のもじりさんはたまりかねて舟を漕ぎはじめるのであった。ああ、眠い。

単独抜け駆け消灯。

かくして大型連休の一日目は、新しい出会いと串カツの香ばしい油のかおりの余韻を残し、いともあっさりと過ぎ去っていくのであった。