恐い話し3部作

ええと、そろそろ暑い季節がやってくるので、昔に書いた恐い話3部作をまとめてアップしてみました。

この文章は、当時のNIFTY-serve FFISH17 波紋会議室に書き込んだ内容で、今回ここに掲載するにあたって一切手を加えず当時のまんま転載します。

文中に出てくる人物のハンドル名や地名についてもそのまんまです。そして、内容はすべて事実です。

どうぞゆっくり涼んでいってくださいまし。(^_^)


00939/00949 GHC00723 もじり 恐い話_1「白い軽自動車」
(17) 94/07/26 21:26

  
  暑いですねぇ。
  書こうか書くまいか随分迷ったのですが、あまりにも暑いので告白します。(^^;;

この春先には何度となく、醍醐から炭山を抜けて天ヶ瀬ダムの曽束ワンドまで
走った。
天ヶ瀬ダムは、大型のへら鮒が釣れることで有名で、京阪神の釣り人には人気
の高いところである。
京都市にもっとも近いダムだと言うこともあって、主に発電に利用されている。
したがって、発電による水位の変動は激しく、多い日で一日の間に3mも変動
することがある。
水がぬるみ出す春先から、桜が一斉に花を開く4月半ばあたりまでがこのダム
の釣りのハイライトだが、一斉に浅場に入り込んで来るこの時期に、狙うワン
ドに水が無い事には話しにならない。
そのため、このダムを狙う釣り人は水ぬるむ3月になると、昼夜を問わず競っ
て水の状況を偵察にこのダムに向かって走る。
私もそんな中の一人だった。

まだ3月に入ったばかりのある日、いつものように完全武装でバイクにまたが
ってこの道を走った時に、なんとも奇妙な体験をした。

この季節は、仕事を定時に切り上げてバイクにまたがった時には周囲は暗くな
っている。
通勤で混みだした大岩街道を抜けて、山科自動車教習場の脇を通り抜け、炭山
に向かう峠道に差しかかるころには気温はどんどん下がっている。
いくらダウンのジャンパーで防寒対策をしているとはいえ、凍り付くような寒
さで全身に震えが走る。

生身のバイクで、ましてこんな時期にこんな山の中を走るものではないとしみ
じみ感じながら、それでも天ヶ瀬ダムの水の状況が気になってしかたがない。
はやる気持ちを押さえながら一気にひとつめの峠道を走る。
炭山を抜けると一段と道は狭くなり、バイクのヘッドライトの照らしだす周囲
の景色は黒一色になる。
暗い時間に、一人でこんな所を走るのは決して気持ちの良いものではない。
まぁ、季節的にユーレイは出ないだろうと恐い気持ちを抑える。

とろとろと、ふたつめの九十九折れの峠の頂上にさしかかると、乏しいヘッド
ライトの明かりに白い軽自動車がぼんやりと浮かんだ。こっちを向いて止まっ
ている。
ランプ類はすべて消えてはいるが、マフラーから排気ガスが出ているところを
見ると、どうやら人が乗っているらしい。
まだ早い時間とは言え、とっぷりと日の暮れたこんな山の中でエンジンを掛け
たまま車を止めているとすれば、なにやらHな事をしている以外に無い。

すけべ心から、わざとゆっくり偵察しながら白い軽自動車の横を擦り抜けてい
った。とろとろと歩くくらいのスピードしか出なかったのは、急な勾配のせい
でもある。
白い軽自動車の中には、たしかに髪の長い若い女性らしい人影がひとつだけあ
った。正面から対向する形になっていたのだが、顔はわからない。
バイクの僅かなヘッドライトの明かりでは、うつむいたまま寝ているのか、そ
れともうつもいて何かに夢中になっているのかわからなかったが、私のバイク
のエンジン音に振り向く気配もない。
ほんの1m程のすぐ横を走っているのに・・奇妙だ。

Hな事をしているのだろうと思った期待が見事に外れて、ちょっとだけがっか
りもしたが、どうも気になる。しかし、下手に声を掛けて誤解されても困るの
で、その場を知らぬ顔で通り過ぎて行った。

一時間ばかり、缶コーヒーを五本ばかり買ってジャンパーのポケットに突っ込
んで暖を取りながら、目的の天ヶ瀬ダム曽束ワンドを見て回ったが、予想を裏
切った水位に落胆しながら同じ道を帰路に着いた。

その時には、天ヶ瀬ダムの事が頭に一杯で、すっかり行きに見掛けた白い軽自
動車の存在など忘れていた。

昼間なら、曽束から醍醐に向かう尾根道からは、素晴らしい展望が開けている
のだが、あいにく時間はもう午後9時を回っている。凍り付くような寒さはた
まらないが、それでも、木々の間から見える夜空には満点の星が散らばってい
るのには感動する。市内とは違って、見える星の数は桁違いだ。

九十九折れの峠(帰路は得意の下だり坂なのだ)に差しかかろうとしたときに、
またもや同じ場所であの白い車がヘッドライトに浮かび上がった。
往路とは違って後ろから見る形になったのだが、彼女は先に見たときとはシー
トに座っいる姿勢が違っている。相変わらずエンジンは回ったままだ。マフラー
からは白いガスがアイドリングの軽快な音と共に吐き出している。

いったいこんな場所でこんな時間に何をしているんやろ?。

どうにも気になって仕方がなかったが、なにしろ相手は若い女性のようで、向
こうから何か言って来ない限りうかつに声をかけるわけにもいかない。
気になってしかたが無かったが、そのまま知らんぷりで通り過ぎた。
もう、すけべ心はまったく無いが、どうも気になる。

ほんの2つばかりヘアピンカーブを曲がったところで、意を決して先ほどの車
の場所に戻ってみようと思った。彼女には余計なお世話かもしれないが。

しかし、戻ってみると白い軽自動車はこつぜんと消えていた。ほんの1、2分
の間に。しかも、車の止まっていた形跡も、排気ガスの臭いも全くない。
対向する方向から戻ったのだから、車を動かせたとしてら擦れ違っていなけれ
ばならないし、もちろん車を転回できる道幅は無い。
いったいこれはどう言う事なのだろうか・・・

何度か奇妙な経験をしてきたが、このときほど恐くなったことはかつて無かった。

全身に震えが走った。

大急ぎで山を下だったのは言うまでもない。
そして、あまりにも気持ち悪いのでその後この道は通っていない。

94/07/26 (Tue) PM 9:19 by 【もじり】


--------------------[00940/00949 FFISH MES(17)]-----------------------------
00940/00949 GHC00723 もじり 恐い話_2「赤い飛行物体とオレンジの尾」
(17) 94/07/26 21:26

先に、思い出すのも恐くて書きたくなかったのだが、思い切って「白い軽自動
車」と題した気色悪い体験記を書いたばかりなのに、23日の「娑婆_2OLM」
の帰りにまたけったいな物を見てしまった。(^^;;
午後8時4分の事だった。今度は目撃者が3人。

神池の帰りに、丹波篠山郊外の鍔市(つばいち)ダムで夕方一杯まで遊び、結
局何も釣れなかったけれどなんやかんやと大満足のうちに帰路についた。

篠山からOLM解散地の枚方に向かうルートは、亀岡から高槻に抜ける山越え
のルートと京都市内を経由するルートの二通りがある。
篠山を出発したのが午後7時頃だったので、京都市内を経由するルートを使っ
ても渋滞の心配は無かった。ただ、亀岡道路を利用すると510円の余分な出
費になるので、あえて亀岡から高槻ルートを走った。
走り馴れた国道173号線を能勢町をかすめて豊能町に向かう。国道423号
線を少し走り、茨木方面に折れる。
そして、亀岡カントリーの横を走り府道亀岡ー高槻線を高槻に向かって走る。

「府道亀岡ー高槻線」。そういえばこの道は、その前にもたふまんさんと一緒
に奇妙な体験をした道だ。それは、この次のMESで紹介しょうと思っているが、
どうにも私には気色の悪い道だ。

分岐路から迷わずに高槻方面のルートに入って10分程走った頃だろうか、こ
の日ハンドルを握ってくれたRONどんと、うだうだとしょーむない話しをしなが
ら快調に谷間の道を飛ばしていた。
助手席に座った私は、自分で運転しない分だけ退屈で仕方がない。どうでも良
いような事ばかりを話しながら、すっかり暮れた谷間の道沿いの、ヘッドライ
トの照らし出す景色だけを何気なく眺めていた。

時折、深く切り立った山々の間から満月が顔を見せる。街から離れた山の空気
は透明で、この夜の満月は特別に大きくて綺麗だった。はっきり、ウサちゃん
が餅をついている姿が見える。(^_^)
そして、普段あまり気にしなかったのだが、大阪空港から離陸した飛行機が上
昇していく姿が見える。しかも、その数はかなりのものだ。時間的に門限を控
えているラッシュ時だからなのか。
RONどんと、「あいつ、どこへ行くんやろ」とか、ジャンボ機の加速は快感だと
かどーとかこーとか、空を見ながら訳も分からない癖に飛行機の話題で盛り上
がっていた。

そんな時、ふとフロントガラスの真上のかなり高い所で、大きな赤い火の玉の
ような物体が、オレンジ色の長い長い尾を引きながら真上から斜め右下にゆっ
くりと走っていくのを見た。山に囲まれた谷間の道だったために、見えていた
時間はほんの数秒の間だったと思うがやけにゆったりと遅い動きに感じられた。

も:「あ、あれなんやっ!?」
R:「・・・?!」
も:「おい、今の見たけ?!」
R:「見たど、なんやろ、花火ちゃうけ?!」
も:「あほか、あんな高いところまで花火があがるかっ!」
も:「人工衛星かもしれん、ひょっとしたら向井さんちゃう? 帰還失敗やっ
  たんやろか?(おおきなお世話だ。この時間には向井さんは無事着陸して
  いた。)」
R:「うんにゃ、すい星か隕石かもしれん。方角からして大阪湾に落ちたんや!」

などと勝手な憶測が飛び交った。

さすがに私と違って冷静なRONどんも、この物体の目撃には結構興奮してしまった。
その時、すぐ後ろを走っていたSIVAさんも、同じ物体を発見すると同時にラジ
オのスイッチを入れたそうだが、何も事件速報らしきものは放送されていなかった
ようだ。おっと、この瞬間VISIONさんは何をしていたんだろう?。(^^;;

「まぁ、あれだけのでかいもんやから、何かあったら明日の朝刊に出るやろ・
・」と、その話題は落ちついたのだが、結局は何も報道されなかった。

流れ星はいままで何度も見てきたが、あれほど大きくて鮮やかにオレンジ色の
尾を引いた火の玉のような物体を目撃したのは、生まれてはじめてのことだっ
た。
ひょっとしたら地球侵略を企てる謎の宇宙人の乗ったUFOかも知れない。
まさかなぁ。(^^;;

冗談はともかく、大きくてオレンジ色の長い尾を引く赤い火の玉。あれはいっ
たい何だったんだろうか・・正体が解らないだけに未だに気味が悪い。

94/07/26 (Tue) PM 9:19 by 【もじり】


--------------------[00941/00949 FFISH MES(17)]-----------------------------
00941/00949 GHC00723 もじり 恐い話_3「寒気のする道」
(17) 94/07/26 21:27

先に書いた、府道亀岡ー高槻線。この道では昨年の7月にも妙な体験をした。
あの日も、今回と同じように丹波篠山界隈を車で走り回った帰りのことだった。
同行者はたふまんさん。(^_^)

たふまんさんの運転で海水浴客で混み合う国道9号線を、兵庫県市島町にある
大杉ダムを下見に走った帰りに、木村さんお勧めの青野ダムを見て回った。青
野ダムは攻めご耐えのある平たくて大きなダムだった。
あいにく、一番良い季節を逃してしまったため下見だけに終わり、竿を出すこ
ともなく、ダムの周囲を回りながら何処へ行こうかと迷った。
結局、京都の大野ダム、和知ダムのポイントを見て回った挙げ句、須知にある
小さな池で夕方一杯までお茶を濁した。

帰りは、特に急がなかったので、以前から途中に「向日ーー>」と書かれた標識が
あったことを思い出し府道亀岡ー高槻線を走ることにした。
うまく新しい道を発見できれば、海水浴客で混む9号線を使わなくても済む。
それだけ釣行に負担が掛からなくなる。こうした探検の大好きな私とたふまん
さんは、無駄を承知で「向日ーー>」の標識にチャレンジした。おそらく、位置関
係から考えると西山の善峰寺の参道あたりに出れる筈だ。

「向日ーー>」と書かれた看板のあるところは、古い部落の中を走る為に道幅が狭
く、一方通行でループされたそのループの入り口にある。この分岐を確認した
ときには日は暮れ始め、さらに細かい雨が降り続いていた。
しばらくはどこにでもあるあたりまえのような山道が続いていた。しかし、走
れば走るほど道幅は狭くなり、離合さえままならないような道となる。

「ほんまに、こんな道で向日市まで行けるんやろか?。」

半信半疑ながらも、とりあえず行ける所まで行ってみようということになった。
しばらく走って西山の尾根道の平坦な部分にさしかかると、先方に分岐路の標
識が見えた。なんて書いてあったのかは覚えていない。

と、何故か急にどうしょうも無いくらい猛烈な寒気が襲ってきた。全身に鳥肌
が立ち、頭の先までじんじんと痺れる。どこかで誰かにじっと見られているよ
うな異様な気配である。
しかし、その時はきっと雨に濡れたせいだろうと思っていたので、あえて口に
出さなかった。

分岐路をやり過ごし、「向日-->」と書かれた道を直進すると一軒の家があり、
進入禁止の標識が掲げられた車止めがある。こんなところに家が。
しかも、何台かの車が駐車してあって人の住んでいる気配もある。道はその先
から地道となり、大きく下っている。

たふまんさんが、ここで向日市まで行けるのかどうか確認するためその家の玄
関を叩くと、いきなり繋いでない番犬の洗礼。血相を変えるたふまんさん。こ
れには参った。
勝手口を叩くと、中から若い奥さんが出てきたそうだ。こんな山の中で信じら
れない。
そして、この車で向日市まで下りるのは無理だと教えてくれた。
やはりこの道はあらかじめ見当を付けていたように、西山から善峰寺に下りる
道で、この民家は西山のてっぺんに位置するようだ。

途中のハイキング道を行くと大原野方面に下りることができると言うが、とて
もこの時間に走る気にはならない。ともかく、明かりもなく真っ暗な所だ。万
が一何かのトラブルが起これば二人とも発見されずにミイラになってしまうの
は間違いない。
仕方なく、やんちゃなアドベンチャーを諦めて元の道を亀岡まで戻ることにし
た。ちょっと嫌な予感がしたが。

しばらく走ると、またも同じ場所で強烈な寒気が襲ってきた。しかも、今度は
後ろから誰かにじっと見られているような気配もはっきりと感じた。

「急に寒気がしてきた、なんかおかしない?。」

とたふまんさんに聞くと、

「そんなこと言うな、さっきから儂もやっ!、ここだけや、行きしなもそうや
った。バックミラーもよう見んのやっ!。」

いい年をした二人のおじさんが、同じ場所で同じように異様な気配を感じたの
だ。何も無い筈がない。
そんな気配を感じたのはほんの短い距離だったが、ここにはきっと何かがある
と思う。
ともかく、二人とも一刻も早く府道に出たかった。

PS1 たふまんさんはこの年の春に真夜中の天ヶ瀬ダム曽束ワンドの竹薮下で、
訳の分からないひと塊りの白いもやもやが水面を漂うのを見ている。たふ
まんさんによると間違いなくユーレイだったそうだ。オオコワ(^^;;

PS2 他にもいくつか奇妙な出来事に遭遇しているが、もうはっきりと記憶して
いない部分も多い。思い出せばまた書いてみようと思う。
きっと、言わないだけでこう言った奇妙な体験をしている人は多いと思う。。
みんなも書いてや。(^_^)
我々釣り人は、普通(なにが?)の人より暗い時間に人気のない道を走る
機会が多いからかもしれないし、普通の人が何気なく見逃している出来事
をたいそうに考えすぎているからかもしれない。
いや、ひょっとして大半が寝不足気味での体験だけに、「あんた、夢見て
いたんちゃう?」と言われれば、「ああ、そうかもしれん」と言うしかない。

ともかく、先に書いた「白い軽自動車」と「赤い飛行物体とオレンジの尾」
と、そしてこの「寒気のする道」は決して誇張でも偽りでも物語でもない、
実際に体験した奇妙な出来事だった。

信じる、信じないはみなさんの自由ですからね。(^_^)

PS3 毎度の事ながら長くてすみません。>ALL m(._.)m

94/07/26 (Tue) PM 9:19 by 【もじり】

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