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この作品は、【伝説巨神イデオン】のパロディです。この作品はTV再放送にあわせて毎回突貫でかかれたものをワープロ練習用に再構成したものです。なお、まだ完成に至ってません (^エ^)←反省の色なし・・・

   
テキスト起こし 00:53 99/01/07 (木)

 
 

   

  

  1   復活のイデオン



 地球を離れてはるかン十年。第3次移民団を乗せた宇宙船『めいふらわあ号』は何とかソロ星にたどり着きつつあった。ソロ星は地球から延々延々はるかに遠く離れた小振りの未開惑星で、ちっちゃな太陽とちっちゃな月を持っている。酸素があり、気候も比較的温暖で緑の植物に覆われており、様々な原生生物の宝庫だ。ところどころ露出した地面は肥沃な土地であり、ウル○○マンが怪獣と戦うにも十分な広さがある。現在人口ささやかに1234人。このような極上の物件をどうやって発見したのか大きな疑問ではあるが・・・

 本来移民船というものは先に出発したものの方が後になって着くことが多い。なぜかといえば、宇宙船が進歩し、航行術の改善によって短期間で目的地に着けるので先行した船を追い抜いてしまうためである。しかしてこの第3次移民船団は一番乗りで着けるはずだったのが、あっちで観光やらこっちで土産やらよくわからん行動をして道草くったため当然のように迷子になって放浪していたのである。
 移民船の乗客は良くいえば夢と希望にあふれるフロンティア精神にあふれる人々である。(悪くいえば地球を追い出されたんだね) 人々が集まり、暮らしていけば当然喰わねばならんし出さねばならない。というわけで、この移民船はゴミでいっぱいになってしまった。
 そんなゴミなんか宇宙に捨てりゃいいじゃん、と思ったら大間違い。【宇宙環境改善協定】というものがあって宇宙は常にチリひとつ無い状態に保たねばならないのである。宇宙におけるゴミは一度漂うととどまることを知らずどこまでも流れていく。それらは一見何の害も無いようだが、宇宙空間は真空に近く摩擦が少ないため速度が落ちない。別の方向からきた船とぶつかると速度の差が秒速何万キロにもなって大事故になるんだと。(こいつをスペース・ジブリとか言う)
 この移民船も出てすぐにゴミ散らかして運悪く環境団体に見つかって家財道具の半分を罰金として没収されたと言うから半端じゃない。

 ま、話の流れ上そういうふうにこじつけたい・・・

 「あ〜あ〜・・・ 第3次移民船まもなく到着します・・・」
 ソロ星の防災スピーカーから警報が流れた。この星を管理する『塵芥(じんかい)防衛軍』に緊張が走る。彼らは第2次移民で組織された軍隊である。ちなみに第1次移民はいまだに宇宙の荒野を放浪してるらしい。ソロ星唯一の都市である『ニューロピア』に軍の緊急対策本部が設置され、ソロ星の開拓地に分散した軍隊は集合しつつあったが迎撃体制が整う前に第3次移民船は到着してしまった。
 ニューロピア宇宙港によろよろと不時着した『めいふらわあ号』は到着するなりドアというドアを開いてゴミを放出した。よくよく見ればゴミに混じって人も落ちていく。もはやゴミと一体化した新人類のようだ。

「ここに捨てるなー! あっちに臨時のゴミだめがちゃんとあるんだ〜ッ!」
 その方向を指さして言うのは塵芥(じんかい)防衛軍のジョリバだ。ソロ星の夢の島(ニューロピアの和名?)を管理する責任者の代理の代理を務める有能な軍人である。
「ちょっとォ、そんなこと言って! こっちも困るわ。あたしの家の近くは飛びガエルがいっぱいわいてきてもう大大迷惑なんですからね!」
  言語学者見習いのフォルモッサ・シェリルである。人のことはしらん顔の朴念仁(そういう人を言うらしい)である。
「シェリル! この星全体がゴミの固まりだったってのに知らん顔せんでくれ。」
 ジョリバの友人で軍人のジョーク・ジョーダン・ベスが割り込んできた。自分がこの星のリーダーと信じる男である。
「じゃあさ、どこに捨てりゃいいのさ?」
 シェリルの天敵・近所の突っ張り少年ヨウキ・コスモだった。父親はゴミ学の権威・ヨウキ博士である。傍らに控えしはコスモの弟分、アフター・デクの坊。たまたまこの作りかけの都市の町内に居合わせた連中がこの物語の軸になる。(はず・・・)

 第3次移民団3000人。彼らの目指した理想郷はすでにゴミにあふれた星であったのか・・・

 ちょうどそのころ、ソロ星の裏側で一つの宇宙船が実体化した。実体化とは亜空間から通常空間に宇宙船が吐き出されることであるが詳しいことは知らない。惑星『バッフ・クラン』というところのレンタル巡洋艦『グラムザン』である。そして、偵察機を発進させるなり慎重に月の陰へコソコソと隠れた。

「・・・だいぶゴミがたまったわよね。もうこれ以上ここには捨てられないわ。また新しい穴を掘らなきゃならないのよね。ふう・・・」
 ため息をつきながらパンダ・ロッテがチウインガムを捨てる。

 というわけで早速『ゴミ捨て場発掘チーム』が編成された。その道の権威・ヨウキ博士や、フォルモッサ・シェリルの兄フォルモッサ博士が中心となってしまっている。ヨウキ博士らはシャベルを持って、しゃべりながら発掘現場へと向かった。おもしろそうなので、イモホル・カーシャやジョーク・ジョーダン・ベスもくっついていった。
 一方、バッフ・クランどものお船の中では、偵察機の撮った写真を見ていましたの。
 サムライのギジェ・ザルもといギヂェザルいや、ギジェ・ザラルとお友達のダメダ・ペッチらがその写真を見てびっくり仰天、月面宙返りをしてしまった。
「こ・・・これは・・・!」
「い・・・異星人がいるのか・・・?」
 写真には文明人のア・カ・シであるゴミ捨て場がしっかり写っている。
 ダメダがしゃべった。
「ギジェ。これはどーゆーことだ? おぬしが『あのね・・・、あの星はね、産業廃棄物処理星にもってこい、どんどんもってこい!・・・にいい星なんだよね。』と調子のいいことおびただしい物言いにつられてノコノコついてきたもんだから、つい長居をしてたらこのざまだ。・・・異星人に先を越されるとはなんたること・・・」
「何をいう、ダメダ。おまえこそ処理工場建設の一般入札で、うまいことやってしこたま儲けてきたではないか。」
「フン。ごまかすな。おまえはいつもそうやってポカをやってるんじゃないか。だからおまえは人から『ザルだ』と呼ばれるのだ。」
「何だと?コリャ! やるかダメダ! ダメダこりゃ!」
 そうして、いつものようにじゃれあいを始めた。
「おやめ! おやめなさい!」
 ドバ主司令(おもしれーと読むらしい)の次女、カララ・味場のカツが飛んだ。ぴゅー
「今はそんなことをしてる場合じゃありません。ごらんなさい。腐ってます。この部屋も、パネルも、船全体がまるでゴミ箱を蹴飛ばしたごとく腐ってしまってニャンニャンです。おまえたち。遊んでないでこれらの生ゴミをさっさと捨てておしまいになりなさいッ」
「し・しかしカララ様。あの星には、ほれこの通り、もう異星人どもが先に権利をつけてまってますが・・・」
「そんなこと知ったことでないわい。ほう?『写ルンです』か・・・よし。それなら私が行って直接確かめてくるわい。アヤヤ! アヤヤはどこです?・・・」
「あ。 カララさま!」
 あっという間にカララはシャトルで出ていった。
「さっさとおわんかッこののろま!」
「ダミド君も同罪だ、お互い、アバデデ様に知れぬうちにな・・・。」

 そのころ、ヨウキ博士らはゴミだめを15メートルほど掘り進んでいた。もうそろそろいいだろうと皆が思ったころを見計らって、博士はかねてより厳重に保存しておいたマイルドセブン・ウルトラ・ライト・ボックス・スペシャル・エディション限定版の空箱をそこに捨てる。
 記念すべき最初のゴミとするために・・・。
 その瞬間、地面が激しく揺れ動きはじめた。
「な・・・なんだ?何なんだ!」
 考えるまでもなく、地割れが起こってヨウキ博士がおじぎをするように落ちてゆく。
「博士!」
「とうさ〜ん!」
 ヨウキ・コスモの呼びかけに答えるかのように、博士は最後まで陽気に扇子を振って答えていた。コスモは一瞬、父のけたたましい笑い声を聞いたような気がしないでもない。
 次の瞬間、別の地面が割れて大量のゴミがわさわさと吹き出してきよった。
「こ・・・これは?」
「あれは・・・第六文明人のゴミの遺跡だわ!」
 シェリルが叫んだ。
「イセキだと?」
 ベスも叫んだ。
「・・・じゃあ、トラクターがいるな。」
 
「 ・・・・・・・・・ 」
 ベスの発言のせいで時間が2・7秒止まる。
「これは・・・」
「もしかしたら・・・伝説の粗大ゴミってことになるかも知れないわ!」
「伝説の・・・粗大ゴミ?」
 カーシャも叫んだ。そのあとみんなで叫んだ。だからってどうなんだ。

 同時刻、表のゴミの山にも人影が見える。
「お嬢様。アブノーマル・・・もとい、危のうございます。」
 カララのしもべのアヤヤである。アヤヤ・ラウという。アヤ・ヤラウ。ア・ヤヤラウ。
「お嬢様、危ないのうございます。その辺の缶などは、多少中身がありそうですが・・・異星人の食べ物・・・キケンです。」
「大丈夫だ。アヤヤ。言っておくが私とて味場家の人間・・・それほど意地汚くはないわい。」
 といいつつも、かたわらのリンゴの芯を大事そうに二本足のバイク『ダカッタ』に積むのはカララのほう。 そのときである。
「お嬢様!あ・・・あれは・・・」
「おおおおお!・・・?」
 カララらの見ている前で突然ゴミの山が動き出す。その山のてっぺんが割れてバカでかい物体がみるみる立ち上がっていく。まさしくそれは伝説のゴミであった。
「なんだあれは?」
「なんだあれは?」
「なんだあれは?」
 偵察に寄ってみたバッフ・クランの偵察機[ポプラ1号・3号]の、その他大勢に属する兵士の方々がそれぞれに叫んでいる。
「ほんぶー、本部。こちら偵察隊。今丁度真下に『なんだあれは?』を発見中。・・・あのー、どうーしましょうか?」
「こちら本部。つまらんもんはほっといて、さっさとカララ様を見つけだしておくれ。」
「妖怪。・・・いや了解!」
 とゆう訳で、伝説のゴミはそのままほったらかされようとするところ。

 一方、危うくなだれ落ちるゴミの山から辛くもはい出したコスモとカーシャは、やっとの思いでベスを引っこ抜いたところだ。みんなで助かってよかったね、とお茶でも飲んでくつろいでいると、まわりに異様な雰囲気を感じた。
「何だ? この異様な雰囲気は?」
「ベス。そのままよむな。」
 ベスはあたりを見回してる。さらにあたりをくまなく見渡すと、やっと自分の目の前にそそり立つ物体に気がついた。
「ヤッホー!」
「ベス。冗談はよして考えよう。これは何だ?」
 と、コスモが聞くと、
「わからん。」
 ベスは賢そうにきっぱりと言い放った。するとカーシャが、
「冗談じゃないわ! こんなものがあったら、ゴミの捨て場所に困るじゃなーい?」
 その物体『なんだあれは?』は、超合金でできた子供用のおもちゃと見まごうばかりの画期的な色使いで 、赤と白が中心になったものなど今では考えつかないような、無茶ないでたちをしている。
 と、そのときだった。不意に目の前の地面が動く。皆はまた何か出てくる、とおびえたが、その通りだった。案の定、ゴミの山をかき分けてフォルモッサ・シェリルが再登場した。
「みんな聞いて。聞きなさいって。チャンスじゃなくって?この伝説の粗大ゴミを使ってたまったゴミをどっかよその土地に捨ててくるのよ。」
 皆は一瞬、何事かを考え、議論しあった。そして考えに考えた末、
「やっぱりシェリルさんは偉い!」
 とゆう結論に達し、「善は寝て待て」と言うことで、早速『粗大ゴミ乗っ取り作戦』を開始した。その『異様な雰囲気』を察知したのか、バッフ・クランの偵察機がおもむろに一発のミサイルを落っことす。ミサイルは山の中腹でバウンドして、ころころ転がりだした。そのうち、ゴミだめの山に混ざってそれっきりになってしまった。
「なんとゆうことを・・・」
 カララらが つぶやくと、偵察機の兵士が降りてきて、コスモらが見ている前でゴミを丁寧にかき分け、ミサイルの導火線を引っ張って使い捨てライターで火をつける。これらの一連の動作を熟練の技で終えた後、兵士は軽くおじぎをして偵察機で飛び去った。
 それから30分くらいくすぶり続けた後に大爆発を起こし、あたりのものを一瞬にして宇宙の地理(変換ミス、本当はチリ)にしてしまいました。
「やあ、よく燃えてる。」
「ほんと、燃す手間が省けたわ。」
 コスモたちは伝説の粗大ゴミを引きずってニューロピアまで引き返し、一服してくつろいでいた。その中に、いつのマニアらカララらが混ざっていたことは清掃局員でも分別できなかったらしい。 みんなはとりあえず、伝説の粗大ゴミ「イデヲン」をどこに捨てるか話し合った。
 そして丁度手頃な巨大ゴミがあったので、それにイデヲンを押し込むことにしました。
 それは、かた眉毛のハッタリが見つけたので、彼にちなんで『ソロシップ』と名付けられた。
   深く考えない。
「ところで、『イデヲン』ってどういう意味?」
「さあ? ・・・ギリシャふうの読み方で『そう読むはずない』って言う意味だったかしら?」
 さすがに、元言語障害・・・言語学者だったシェリルらしい完璧な誤りでしょう。
  ぢゃん・イ〜デオ〜ン〜〜
「いまのはなに?」
「アイ・キャッチだろ。外しとけよ。」
 ハッタリとジョリバの掛け合いがややこしい。カララらもちょっとついていけないところに来ていた。このままマンネリに落ち込むのではないか・・・とフォルモッサ博士も思ってる。
「あれ? フォルモッサ博士じゃあ?」
「何台、コスモ君。」
「確か・・・本編じゃ俺の親父、と一緒に死んだんじゃないの?」
「あれー、そうだったっけっかなあ〜」
 下を見ると、足がない。短足なのか?(合掌)
 というわけで、めでたく「公営ゴミ捨て場・ソロシップ」が誕生した。愛称は「蛙船」。 ベスらはみんなを集めて、ゴミ投棄についての年中行事の綿密な集会を開く。出席者のリストは人別帳(巻末)から選べ。

 そのころバッフ・クランでは休憩を満喫していた。カララがいないので、せいせいする。
「やあ、久しぶりに生き返ったなあ・・・ギジェ。」
「待ったくだ、ダメダ。このまま帰って温泉にでも沈むか・・・。」
「・・・おい、おマイら! なにをしとるか!」
 ギジェはハッとして鳩を出した。
「あ・・・アバデデさーま!」
 声の主はテレビに入っていた。・・・はずはなく、通信が入っていた。映っていたのは、上司のアバデデ・グリマデである。眉毛がない(薄い)ので誰でもわかる。
「お久しゅう・・・ございます。アバデデ様、お元気で何より・・・」
「何ゆうとる、今朝あったではないか。」
「は?・・・いつの今朝で・・・?」
「そうだな。半年前にしておけ。・・・ところでカララ様はいらっしゃるのかどうか早く調べて賢く正確にまとめて報告書にして伝言を早くせんかッ!」
 ・・・アバデデ様はこれだから困るんだよな・・・おいっダメダ聞こえてるぞ
「報告します。カララ様はいません。以上。」
「よし。これからそっちへ行くのでロロダウの異星人を抹殺してカララ様を連れ戻しておけ。」
 おいッ・・・ヤバイぞ全部知ってるよ・・・とダメダがひとりごとのたまった。
「あのー、ロロダウってのは・・・?」
「バカもんっ あの星のことではないか。今時、乳児でもしっとる。」
 ロロダウとはバッフ・クランの呼び名で、異星人は「ソロ星」と呼ぶ。贋作者は「はきだめの星」と呼ぶ。
 てな訳で、早速ギジェとダメダの痛快大戦闘アクションが展開されるはずだが、紙面の都合で一行になった。

    負けた。

 話を戻そう。ソロシップでは昼食をとりながら会議は続いている。
「・・・でもさー。どこにもってきゃいいのさー。」
 コスモがソロハンバーグを食べながら口をはさんだ。
「どこでもいいわよ・・・ この星以外ならどこでもドアー・・・ゴミは捨てられるわ。ブラヂラー、味庵、キャラル、バルカン星、くりプトン、ルナツー、じゅらい・・・ どこも人以外のゴミが棲息できるところはあるはずよ。」
 カーシャがのたまう。
「しかし・・・」
 ベスが割り込む。

「何だこの空白は?・・・」
 そこにいた全員の身に冷たい空気が走ったような気が下から上へ・・・。
「・・・あえて言う。ブラヂラーやじゅらいや味庵はすでに大量のゴミであふれていると風邪ひきの噂できいたぞ。」
「何言ってるの。北の湖はお菓子のホームラン王ですよ。・・・ この原文を書いてる当時しかわからない文でした。」
 と、ガムのロッテが鋭いツッコミをかました。
「で、結論はどうするの?」
 コスモがソロシュークリームをかじりながら指をはさんだ。
「ともかく、ソロ星のゴミたちはあと数日であふれ出すでしょ? これはどーにかして宇宙にほーり出さなきゃならないのヨ。うまくすれば、行きずりのまぬけな異星人に高く売りつけることもできるだろうし・・・」
 シェリルはソロ電をはじいてニヤリとほくそ笑んだ。ソロ電ははじけて壊れたのでしょう。
「だけどサ。」
 コスモはソロせんべーをなめながら舌を噛んだ。
「イデ〜ッ・・・」
 (このギャグがわかる人は首をくくるでしょう。誰です? 腹をくくったの。)

 そのころ、一行どころか一言で敗北したギジェとダメダはアバデデと密談している。するとそこに猿がやってきましたとさ。
「アバデデ様じゃありませんか。キビだんごを分けてくだせーまし。」
「誰かと思えば宇宙猿人ドクではないか。ちこうよれ。」
 アバデデはそのドクに醤油をポトポトかけた。
「ありがとうごぜーましただ。」(笑い)
 ドク、正式には「カラ○・ドク」だが、みんなにアホ扱いされている。
「どうだ? 少しは脳みそに浸みたかのう・・・」
 緊張して見ていたギジェたちは、資料のないドクの話をここでいさぎよく打ち切った。おかげさまで、ドクは放浪の旅に出ちゃいました。
「アバデデ様。今のは何でしたか?」
「うむ。わしもようわからん。・・・ただ言えることは、あれはおぬしらの未来の姿と言うことぐらいじゃな。」
「すると、あれはギジェの知り合いか何か・・・」
「ああ、あれは有名な猿人星のお方で〆〆だ。」
「バカかおのれは。あちらの名前はアバ・・・」
 言いかけてダメダはやめた。滅多な事言うと自分の首がジェットで飛ぶ。
「いかんいかん。資料に目を通しておくべきだった。そうでしょ?アバデデ様。」
「・・・やめろ。何の話かわからなくなってきたではないか。おぬしら。もいっぺん行ってカララ様を拾ってこいッ」
 とうとう、船を追い出されたギジェとダメダは、阿呆ズラしてとぼとぼ歩いていた。気がつくと、どういう訳か彼らは「ソロシップ」の入り口に立っているではありませんかい。
「おお。ダメダ。手間が省けたじゃないか。」
「脳天気だなおまいさんは。どうやって宇宙からここまで来たんだ? いってみろ。」
 ギジェはコホンと咳をして、
「知らん。と素っ気なく答えた。 そばに大きな穴があった。二人は泥まみれだ。」
「読めたぞ。我々一流の軍人は様々な訓練を受けてるな。つまりだ。どんなにつらい目にあっても次の瞬間にはすっかり忘れてしまうと言う・・・」
「おお、そうだった。つまり、我々は落っことされたという訳か?」

 一抹のむなしさを味わったあと、二人は気を取り直して仕事に戻りつつあったが、そのうちさっきまでのことは二人とも徐々に思い出しはじめた。

「カララ様はあの中に・・・」
 勇んで乗り出したギジェはそのまま宇宙船から落ちていった。
「あのギジェザルめ。戦功を焦りすぎる。」
 ダメダは暖かくハンカチを振って見送った。ついでだから、塩をまこうと思って乗り出したら彼も落ちていった。二人は運良く柔らかい岩の上に落ちたので死ななかった。
「これがイデの発言か?」
 ギジェはおもむろに、今落ちた柔らかい岩を見た。すると、『ヤマハ発動機』と書いて見える。しかし、彼らには『お暇なら来てよね』と読めた。ギジェらは素直に(暇だったので)標識に従ってみた。すると、目の前が急に暗くなった。気がつくと、穴の中だ。ギジェ君とダメダ君は37分ほどかかって穴から這い出した。そこで記憶がとぎれてる。
 ・・・これが彼らのさっきまでの歴史だったの。
「ここに・・・この中にカララ様が・・・いるわけないよな。」
 と、さっさと決めつけて二人は帰ろうとした。そのときである。
「うおおおおおおおおおおおおお!・・・?」
 二人の周りにゴミの山が現れ、うねり始めた。それはもう、この世の物とは思えない馬鹿らしい光景だ。

 丁度そのとき、ソロシップの中では幼児のハイパー・ルウがカレーに手を突っ込んで、熱さのあまり笑っていた。ロッテが水をまけば、ルウは次第に思い出したかのように鳴き始めた。そのとき、今までどうしても取り付け場所がわからなかった『イデヲンのゲージ』がついた。
「見て・・・イデヲンのゲージが・・・」
 光り始める。光った。ついた。逆富野が輝いた。(意味不明)
「ななななんだ?」
「何? なに? 何なのよッ!」
 そこでジョリバがシェリルに怒鳴った。
「シェリルさんよ。あんた、俺たちにまた何か隠してるな?」
「隠してないわよ。全部・・・全部教えたわ!」
 そういいつつも、シェリルは後ろに隠し持った柿の種をしっかりと握りなおしてる。柿の種は、イデの謎を解く重要な手がかりだ、とヨウキ博士におそわれたためらしい。なぜ?
 そこに、どさくさに紛れて二人のバッフ・クラン人が入り込んだ。
「この船は・・・まるで、巨大なゴミバケツではないか!・・・どお思う?ダメダ。」
 ギジェはまるで本当のゴミバケツを見てそう叫んだ。ダメダもこれにはついていかない。
 それにしてもバケツの中身はソロ星であふれたゴミが満々と詰め込まれていた。
「ごめんください。失礼します。」
 ギジェはていねいに挨拶してドアを開く。その途端、
「うおおおお?」
 ギジェは、あふれ出した大量のゴミに乗って怒濤のごとく押し流されていた。彼はゴミにもまれながらも、するりと体を回転させ、サーファーのように波に乗ってそのままブリッジまで運ばれていった。折しも、ブリッジではクルーが狂ったように、夜食のカレーをかっこんでいる真っ最中だ。
「・・・ きゃあ〜。」
 カーシャがささやくように叫ぶ。それは、ギジェだけでなく、ブリッジの隅でよだれを垂らしていたカララとアヤヤもゴミにもまれてきたためと判明した。
「だれだいおまいら?」
 ベスが勇ましそうにかっこつけて叫ぶ。その手にはしっかりスプーンを握っている。
「・・・誰かときいてるんだ!」
 ギジェとカララはゴミに巻かれながら「よかったよかった」と再会を喜び合っていたので、誰もベスのことに気づく者はない。しかし、すぐにギジェがベスの方を向き直し、おもむろに「アカンベー。」を行ったので、さすがのベスもド肝を抜かれた。
 ベスひとりがよたよたするのを確認すると、ギジェはきびすを返してカララを引きずってスキップをして逃げ出した。
「待ってくだ・・・さーい・・・」
 アヤヤはリズムに乗り損ねてこける。
「お待ち。アヤヤが・・・」
「カララ様。今はそんな暇はありません。今度の金曜日には必ず回収しますからとにかくお逃げください。」
 が、カララが心配する暇もなく、アヤヤは得意のカエル飛びの極意を使用し、信じられない跳躍力で悠々と二人を抜き去った。(着地点にダメダが居たのに気づく者はいまい。)
「まてーっ」
「待ってたまるか定期預金。」
 ベスはしつこく追いかけた。ふと、背中にわびしさを感じて後ろを振り返ると、誰も協力してくれる者がないの。
 追っ手が来ない事を確認したギジェらは、ソロシップの外に出て笛を吹いた。
「ピロヒロヒ〜」
「ギジェ、何です? それは。」
「これが合図の磐梯山なのでございますですはい。」
 そういいつつ、空を指さした。指の先を蜂が刺した。おお、ちゃんと変換された。
 すると、空から何かが降りてくる。ギジェはミヤリと笑った。
「おいでませ重機動メカ!」
 それはアバデデの乗った重機動メカ「ドグ・マックフライ・ホヘト」とその仲間たちであった。全部で二台。しょせん、辺境の軍隊のつらさか。
「呼ばれはしたが、ギジェの奴め。面倒なことをしてくれる。」
 アバデデがそうぼやくのが聞こえたのか、カララが意外な行動に出動した。
「アヤヤ! 例のものを・・・」
「これでございましょうか?」
「有無。下がっておれ。」
 カララはミサイルに点火した。
   しゅぽぽぽぽーーん!!!
「カララ様! なんということを・・・」
「心配には及ばぬ。ただの発光信号である。」
 そういって、ミサイルが確かに命中するまでじっと眺めていた。
「バカが・・・よけそこなったわい。」
 カララは独り、おもむろに笑った。
「う・・・この発光信号は・・・!無・無条件降伏しろという意味か?」
 アバデデはひどく怒った。怒ったゆえに落っこったのではない。落ちつつも、
「全機、ロロダウの異星人を撃ててー!」
 すると、空から残存勢力が降ってきた。偵察隊、補給隊、給食隊、鼓笛隊、包帯・・・。ありとあらゆる兵力がやってくる。
「カララ様。ひょっとして信号を間違えたのでは・・・?」
「フン。知ったことか。私は急に不機嫌でござる。」
 プイとすねてカララはソロシップの方に戻っていった。
「おじょうさまー」
 アヤヤはあわててついていった。ひとり残ってギジェはシラけていた。

「ベス! なにやらしらんが、異星人らしきものがワラワラ降ってくるぞ!」
 ハッタリがわめいている。ところがベスはブリッジの片隅でいじけていた。
「そう? 歓迎晩餐会の準備がいるようね。」
 シェリルがギャグを言ったような。
「でも、敵だったらもっと大変だわ。早く降参の練習をしなきゃあ。」
「ねえ。あんたら、やる気あんの? 戦ってみようか。」
「戦争はヤダモン。」
 コスモやロッテやもえらの台詞らしい。そのとき、いつの間にかみんなの中に混じったベスが気がついたことがあった。イデヲンのゲージが・・・
「ひかった。」
 ぽつりと言った一言に、思わずみんなは振り返った。
「あー」
「しまったー」
「ひっかかったー」
 これでベスをシカトする事は無意味になってしまった。モニターがついてる。
「あ? あれを見て!」
「あいつら・・・戦いに見せかけてゴミを捨てまくってるぞ!」
「このやロー、人の星にゴミ捨てやがって!」
   自分のことは棚に上げてさ・・・・・・
 みんなが頭に血が昇り、やっと日が沈んだころである。ダメダは脱臭もとい、脱出に成功してアバデデ隊と合流していた。
「アバデデ様。ギジェの野郎はあんな奴どす。カララ様は・・・ほっといてよろしいのでしたね?」
「有無。ごくろさんだった。」
 ダメダとアバデデには密約があったらしい。
 そうとも知らぬギジェは、中に入って恐ろしいものを見ていた。
 一見、山のようなゴミの谷間を異星人がゴキブリのように駆け回っている。手に手に箸やらスプーンやら柿の種やらもって・・・ (ギジェは「箸」を見たことがあるのか?)
 そのうちに、ゴキブリ異星人の姿がふっと消えた。どこに隠れたかと思うと、例の「伝説の粗大ゴミ」らしい。怪しい。確かに臭い。(ゴミなもんで)
「あれは・・・? なななんなのだ?」
 はきだめのゴミ運搬機が動きだした。いや、正確には踊りだしたと言ってよいだろう。のちに「イデヲン」と呼ばれるようになる(それはさっきやったろ?)そのいかにも超合金シリーズモデルの、量産品目、営利主義、十二チャンネルともめた物体、「巨塵」は、目の前のゴミの山を器用にかき込んで腹に納めた。それが済むと、ただちに表に飛び出してバッフ・クランの捨てたゴミも同様にかっこんでゆく。
 あまりの素早さと、あんまりだー・・・の馬鹿らしさにバッフ・クランの連中も口をぽかんと開けて眺めるしかなかった。ゴミをぎっしり押し込んだイデヲンはくるりと反転してソロシップに戻っていく。しかし食べてすぐ運動したので、ソロシップの入り口にたどり着く前に「おえッ」とはきだしたのですね。 当然、ギジェはゴミの下敷きです。
 気をとりなおしたイデヲンは、再びゴミを取り込み始めました。依然としてアホ・ズラしているバッフ・クランの連中に、振り向くなり丸めた大・大・大量のゴミを投げつけた!
「うわー。」
「いわー。」
「ひげー。」
 (それぞれ違うセクションのバッフ・クラン人でした。)
 そうしてるうちに、戦闘は終わった。ギジェもやっとゴミに乗って仲間と合流できたのです。
 ギジェが戻ってがっかりしたダメダに、アバデデが優しくこえをかけた。
  ビジャー・・・
「ア・・・アバデデ様ぁ。こ・・・こえをかける意味が違いまする。」
「おや〜? 異星人はこれを食っていたといったのでは?」

 ・・・話がおぞましい方へ向かっているので、さっさと呼び戻すことにした。
 
 その夜、ソロシップの面々は「勝ってうれしいはないちもんめ」をしている真っ最中だった。その中にカララらが混ざっていたのは聞くまでもない。
「あれ〜?・・・ おたくだれ?」
 最初に気づいたのは、シェリル以外の女には手が早い、ジョーダン・ベスだ。
「私の名はホルオッサン・シェリル。」
 カララはとっさに覚えたての日本語で答えた。偽名を使ったのはまずかった。しかも、相手が悪すぎた。(このせいで、カララとシェリルが犬猿の仲になったのです)
「シェリル、あんたの親戚のようだ。」
「ベス! このごに及んでまだボケてるのかい?」
 と、ジョリバに怒られたが、ベスはボケるつもりじゃない。だからこわい。
「・・・あらそう。」
 シェリルの素っ気なさに、その場にいた全員が5・2秒沈黙に落ちた。
「失礼しました。私の本当の名前は、カララあじば・・・実は、宇宙にその名をとどろかす、かの「味場チェーン」の申し子でとても偉いのよと評判の聡明可憐な美女ですわホホホホ・・・。」
 カララは、どうせ通じないと思ってバッフ・クラン語でペラペラと45分も話した。どうゆうわけか、全部通じていた。あとのまつり。あとかたづけ。
「ふむ。なるほど。へー。そうゆうことか。そっかそっか。いや、まったくだ。」
「ベス。何感心してんだよ? みんなブリッジのほういっちゃったよ。」
 コスモに肩たたきされるまでベスはすっかり感心していた。

「それで〜? そのはなし、もっとくわしくききたいわ。」
「やめろハッタリ! 気色悪〜いぞ。」
「はなしとは?」
「あ、  ベス。今プレイバックするところだ。3分おくれ・・・」
 ベスが来たころ、話はすっからかんに終わっていた。幸いにも、ベント(新キャラ)が一部始終を[ハエ録り神]で録っていた。(ちなみに、[ハエ録り神]は、録画装置の名前でした)
 話疲れたカララはアヤヤを引きずってそろそろ帰ろうとしている。丁度そのころであった。

 ンゴゴゴゴゴゴォゴ・・・

「なっなっ・・・」
「お嬢様! 危ないござんす!」
「アヤヤ。ジョーダンはベスだけになさい! この揺れを何とかしてみなさいっ」
「あ・・・ そういえば揺れてますねー。 わたくし、初めて気づいちゃって・・・」
 そうこうコントするうちに、事態が飲み込めた。ごくん。
「なんだって? 生ゴミが・・・」
「勝手に起動したってのかよ? えっおいっ!」
 ブリッジが混乱してる。ジョリバが、ハッタリが、ベントが、ベスまでもがあたふたしてまるで仕事してるみたいだった。あ、そーいえばかれらは軍人でしたか・・・いやはや。

「い・・・異星人のゴミだめが・・・動き出した?・・・なぜわざわざ・・・あれはカ・・・エルでは・・・?」
 表で見ていたギジェは驚いている真っさかりだ。今まさに、異星人の巨大ゴミがカエルのように跳ね出したのだ。その跳躍が次第に大きくなっていく・・・

「・・・あれで脱出するのか・・・? 奴らは・・・カララ様は・・・!」

 ソロシップのゴミ焼却炉が威勢良く燃えだして、猿人・・・いや、エンジンに点火した。勢いがついてソロシップは唐突にもソロ星から三段スキップ航法で飛び立っていった。

 あっという間の出来事だった。

 その光景をしばらくは見送るギジェにとっては、それはただの寝覚めのわるい悪夢の幕開けに過ぎなかった・・・と思ったりして。

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