| この作品は、【伝説巨神イデオン】のパロディです。この作品はTV再放送にあわせて毎回突貫でかかれたものをワープロ練習用に再構成したものです。なお、まだ完成に至ってません (^エ^)←反省の色なし・・・ |
テキスト起こし 19:36 1998/05/25 (月)
夜に入ったので、つづきをはじめる。
遺跡の星において権勢を振るったのははるる。自分とこの戦艦やら要塞やらの名前を間違えていたのもはるる。はきだめの巨塵の力を見極めようとしたのもやっぱりはるる。
そのすさまじき執念、あくなき追求とゴミ処理対策に余念のないはるる、そう、はるるこそ誰よりもイデの力を欲していたのかも知れないね。
―グハバ・ゲバ談
「私こそはグハバである。」
「わかってるつもりです。」グハバの前に男がひざまずく。
「あの巨塵、叩けば叩くほど味が・・・じゃなく、倒すことができればお前もサビアの位は間違いなかろうて。」とグハバは言う。
「わかってるつもりです。」
「よし、いけ!」
その男はスパイス・・・もとい、スパイとしてはるばるソロシップへと向かった。ちなみに、乗り物はかの有名な二足歩行機「ダカッタ君」。
「わ、わかってるつもりですが・・・」
場面変わって、修理中の蛙船。昼の戦闘が終わってから、修理してると思えば全艦『空白』状態でたるみきっていた。その中、ジョーダン・ベスの部屋に「ゴミ取り女」がいた。
「コーヒーとかいうのを入れちゃってみました。」
「できるのか」とベス。
「できるモン。」とカララ。
「・・・やれるかどうかわかりませんけど、やればやるほどやるしかないのです。」
「よくわからんが、よくわかった。どれ・・・」
コーヒーに手を出すベス。なぜコーヒーに手を入れるの? 「あっち。」
「だめでしょうか?」
「い・・・いや・・・悪くはない。・・・ちょっと熱いか・・・ん? このぷかぷか浮いてるのは?」
「コーヒーの入れ方くらい、サムライの娘として常識であります・・・」
「いや、この豆みたいな黒いみたいのは何か?」
ベスが見たのは食いかけのリンゴの芯だった。
「・・・コイツのせいで甘くなったのか」いいえ、その指が甘いのさ。
「バッフ・クランでは、浮かべるのが常識なので・・・」へえ。
「芯まで暖まります・・・」
「ちょっと我々の口には甘すぎますかな・・・」
ベスが処分に困っていると、そこへ折良く徹夜覚悟のジョリバが放浪していた。
「・・・コーヒー、まだあるかな?」
「ちょっと甘いですけど。」
「E、E。」ジョリバはコーヒーを一気にあおってぶっ倒れた。
「捨てる手間が省けたか・・・」
「ベス」
「はい。」
「私、姉に会おうと思います。」
「はるるに。」
「・・・なしてその名前、知ってるですか。」
「いや、ただこの先のページに・・・」
「・・・姉はるるは最近だれかに振られたようで、かなり目が回ったと噂にきいてます。こうしてソロシップに襲いかかってきたところを見ると、意外と確かだと思います。それに、バッフ星ももうじきゴミがあふれ出そうとしているのです。
ベスたちがロロダウに流されて来たように、バッフ・クランも人間まで捨てねばならぬ時期に来ているのです(ひとゴミという)。そこへこの粗大ゴミ・・・姉、はるる・味場が飛びつくのも無理からぬ事と存じます。では退場・・・」
ベスはカララの話をただ何となく聞いたあと、突然立ち上がって三歩下がった。
「姉に会うと?」・・・ボケ。
「少し考えさせとくれ。」とキメると、
「ベス〜う、誰に話しかけてんだい?」コスモがいた。
「コスモ・・・か。大人の話を盗み食いする気か?」
「カララは逃げ出す口実に決まってる!」
「あれ? だれか止めていたっけ?」
(そういやそうだ、そうだと納得するジョリバ、で、話を作り直すコスモ。)
「うわさじゃあ、携帯用のゴミ袋にリンゴの芯ばかり一〇キロも隠し持ってるっていうぜ! ベス。カララは異星人だ。それがわかってるのか?」
「子供の口出す事じゃない!」と言ってベスがコスモを殴る。「ベシ」
「ハハハ、異星人の異性人はいけないよ。」「ビシ。」
コスモ笑う。ベスは「ベシベシ」と、声をあげて殴ってるが、コスモは聞いてないから効果がない。(口びんたという技です)
「オレは軍人だ!」とベス。
「そういやオレもだ・・・。」頭を抱えるジョリバ。
「あそう。」その辺にいた連中が情けない声をそろえて返答いたした。
カララがひとりでソロシップを横断していると、いろいろな景色が飛び込んでくる。
「あーしゅらー。ホラ、ちゃんとハシを使って食べるんだよ。」
「えーん、できないよおー・・・リンー、フォークとってえー・・・」
でくの坊があーしゅらーにハシの使い方を教えてるらしいが・・・
「ハシくらい使えないと大きい人になれないんだぞー。」
「え〜ん、何でパンをハシで食べなくちゃいけないのォ、エ〜ん・・・」
そうかと思うと、留学しにきたバジングループが宴会を開いて盛況だったり、整体発信器『飛びガエル君』に餌をやってるバッフ・クランのスパイがいたり・・・と、
「ほんと、オモロいわこの船は・・・」
カララがヘヘラヘラと笑った。
一方、こちらは泥輪算。
グハバのコンパートメント、厚さ四メートルの鉛で囲まれた2メートル四方の個室だ。これくらいすれば、おそらくはるるにも邪魔されない。トイレに次ぐプライベートルームといえる。
「ダメダか? どーした。ま、こっち来て座れや。」グハバが酒をあおってる。
「・・・無念です。あの時殉職していれば二階級特進だったのに・・・」全身包帯のダメダ君。
「気にするな。マァ、飲め飲め。」
「恐縮です。」
ダメダはグハバの出すサケをあおった。「サーモン一杯。」
「まあそう落ち込むな。はるる様は感傷を好まぬお方だ。」
「は。観賞は好みと思いまする。はるる様は女傑であります。」
するとグハバ、グハバと笑う・・・
「何が女傑だ。」
「は? 女傑でなければドケチで?」
「振りまわされとる。それも、大、大失恋をな・・・」
「はるる様を振る者がバッフ・クランにいたのですか? ・・・そ、壮絶な・・・」
「信じ難いか。」
「誰です? その勇者は。」勇者ときたもんだ。
「ははは・・・底まではわしも知らぬ。ま、もっぱら噂だがの。ははは・・・」
高笑いしたグハバがハッと息をひそめた。「・・・しーっ!」
カララはお暇だったので、あーしゅらーとお遊戯していた。
床に猿人を飼い手塩を捲きていねいに編んだ藁人形に五寸くぎを差し、ろうそくであぶった。(変換違いがありました。さて、どこでしょう? 答えは、猿人を飼い手ー円陣を書いて)
すると、どこから降って湧いたか、二〇名ほどの決死隊がカララらを取り囲んでいた。
「あんたがた、どこさ?」
「ふじゃけるな。お前さん、カララだな?」兵士のひとりが言いますと、
「実はそ〜なんです。」ぼけるカララ。
「ちょっと来い、ちょっとこい・・・」と、カララをしょっ引いた。
「・・・何をなさるか、おまいさん。ショッピングならひとりでいけます!」
「カララねいちゃんに何すんのォ・・・遊んでくれてたんだよー。」
あーしゅらーがわら人形をふり回す。
「大丈夫。すぐ帰ってくるから、真っ黒になるまでいぶしておいで。」
そういってあーしゅらーに藁人形の取扱説明書を投げ渡した。
「・・・さて、この私をどうするつもりでんねん?」
「実は、我らはフォルモッサ一族に命令されたもんで、行って自分で確かめられい。」
「やっぱりカララだったのか?」コスモがわめいた。
「ばっか、きまってんだろ?」
「そ・・・そうだったな・・・」
「みなさま、何のはなしですか?」
「ソロシップが自然発火するって噂を流したろ?」
「いいえ。なんかのきき違いですわ。」
「そのなんかの噂があちこち引っかかって、詰まっちまったんで大騒ぎだ!」
「まあ・・・それはお気の毒ですこと・・・」
「シラけるな! あんたのシワザだろ?」
そこへ場違いのベスが入ってきた。
「なにをしてるんだなにを。」
するとフォルモッサ・シェリルが発言なさった。
「ベス! これは明らかに心理作戦だわ。敵の内部に潜り込んで噂を流し、詰まらす・・・そのスキに船を奪う計画・・・定石よ、これが定石ってもんよ。」
シェリルが偉そうに演説している。心なしか、心臓にくぎを打つような痛みが・・・ しかし、そう演説したとしても、ベスなぞに意味が分かるものなのか?
「いい加減にしないか。シェリルその他の皆様よ。シェリルがスパイに見えるか? あ、いや、カララだった。ここにいるカララは現に今、姉に掛け合って借金の立て替えを頼んでくれるって言ってるんだぞ。」
「ベス。ちょっとチャイおます。戦争をやめて合法的、平和的にゴミを処理しようってゆうんでしょ。そのために、わざわざバッフ・クランのスパイを送り込んできてくれたのに・・・」
そう言いながらカララはスパイをみんなに紹介した。やあ〜と照れるスパイ。
「見てのとうり、聞いてのとうり表道りに裏道りだ。これで文句はなかろう? 文句のある者は言ってくれ。」
ベスのせいで、このあと文句が殺到して騒然となった。一五分乱闘・・・
「どかあん」
爆音が響いた。情けない音であります。
「な・・・なんだあのピーマンな音は?」と、ジョリバがわめくと、
「あ〜っ、おれがセットしたの、忘れてた・・・」スパイが照れて笑っている。
すると、ジョリバが備え付けのゴミバケツから、新鮮な生ゴミだけを慎重により分けて、燃えさかるゴミに投げつけた。
あっというまに火が消えた。「火遊びはおねしょするぜ」
この騒ぎのさなか、朝日が配達されたころを見計らって、ソロシップよりカララがベスを引きずって出ていった。
「朝餉が終わったら出てくわよ。あと知らんよ〜!」シェリルがわめいてた。
「かまわん。どうせオイラがいなきゃ亜空間非行に走れんだろ〜が?」
ベスが掃き、捨てるように言った。
スパイから譲られた(奪い取った)ダカッタは、ベスとカララをはるるの泥輪算入口まで引きずってきた。あえぎながらベスが聞いた。
「カララ。バッフ・クランを捨てるつもりか・・・?」
「ええ。話をまとめて水曜に出すつもりです。それに、捨てるにあたっては姉に逢ってどうしてもやらなければならぬ事があります。」
カララはリンゴの芯を取り出して、
「これを見れば、はるる姉さんもイデの何たるか、なんてことか! がわかるはずです。」
「そんなものかな・・・」全然わかってないベス。
カララが入り口を開く。そして振り向きざま忠告ファンドした。
「ベス。くれぐれも言いますが、私が入ったら、けっして中をのぞいてはいけませんヨ。」
「?」
「・・・姉はるるの顔を直接見ると石にされます。」メデューサかやつは?
「そうか。ガンバレよカララ。」
「・・・ベス・・・」
「さて、おれは帰るかな・・・」
「おのれは!」
カララはベスを置いて、中へスススイッと進入した。
台所を横切り、中の廊下を二三歩進むと、『大はるる様のお部屋』と書かれた立て看板が目に飛び込んできた。が、すんでの所でかわした。看板の下には『下品な者立入禁止』とあった。
「はるる姉さんがいる・・・」
カララは金鳥し、蚊を落とし始めた。そして思い切って扉を開くカララ。いきおい余って、扉を蹴倒していた。次の瞬間、その光景がカララの目に焼き付いた。「あち!」
「だ〜れ〜じゃ〜?」
「はるるネイサン・・・ お久しぶりです。元気そうで残念です。」
「カララか〜・・・」
その部屋は、六畳間を八つに仕切ったスシづめの一般兵を筆頭に、一畳をもらってるグハバ、そしてその奥にデデデデデンとふんぞり返ったはるる味場御大の構成でできていた。
威容を誇る異様。
「・・・ふん。カララか。わざわざ挨拶しに戻ったのではあるまいの。」
「では、さいなら・・・」
「ちょいまち! ・・・土産をおいていかぬか。」とのたまう。
カララはニヤッと笑って、とりたてのリンゴの芯をどっかと袋ごと投げた。
しかしあわてず、えらの張った顔でナイスキャッチするはるる。「おオー」一般兵のぼやき。
「はるるさまおみごと!」
「ふん。和紙はこんな門でゴマ傘れんぞ。・・・わしはこんなもんでごまかされはしない。」
そう言うなり、はるるは一間ほど(一・八メートル)離れたカララに平手打ちを食らわした。
「ビシッ・・・ はるるねえさん!」
「・・・グハバ。おまえはさがっておれ。」
「ハァ。」
「おまえなぞ妹でなければ姉でもない! ましてや兄さんなどと誰が認めるものかっ・・・」
「姉さん、落ち着いて・・・」
「おまえのせいでわしがどれほど苦労したか、おまえに解るモノか! よくもぬけぬけと帰ってこれたもんだな。え?カララさんよ。おまえなんぞバッフ・クランに戻ったら生ゴミにして金曜に出してやるわ!」
「ねえさん水曜です。」
「うるさいわい! ・・・おお、そうじゃ。グハバ! いい機会じゃ、カララを笑ってやれ。」
「し・・・しかしカララ様は・・・」
「かまわん。やれる!」
はるるの号令で、グハバがスキップしながら寄ってきた。
「な・・・なにをする気でんねん?」
グハバが天にお祈りしたと思ったら、
「とありゃ〜ッ!」カララのそばでグハバの手が激しく動き回ってピタリと止まった。
カララは何をされたか、気がつかなかった。
・・・そういえば顔になんかお化粧されたんだと七秒後に気づいた。
「はーっはっはー・・・ 笑えグハバ、笑うのじゃあ。」はるるの雄叫び。
「は・・・」グハバは仕方なく『はははー』と三つだけ笑った。
「みなも笑え! ・・・わ〜ら〜わ〜ぬ〜か〜?」
はるるの異様な脅しにまわりの兵も『へへへえ』とほほえんだ。
最後にはるるがはっはははあはーッ、と豪快に笑って締めくくったのであります。
ボム。
「うわーっ?」突然、飲み残したコーラ瓶が破裂して兵士たちが声を上げた。その声の勢いで張り子の天井が吹き飛んでしまった。
そこにジョーダン・ベス氏が、業を煮やしてつかつかと六畳間に乗り込んできたのですよ。で、何かやりそうなリアクションだったので、はるるがお賽銭を投げた。
「あなたはベス!」カララはとりあえず、確認した。
「実の妹をこんな風にして笑うとは、これがオムライスのすることか?」
「キサマー、ちゃんと勉強してから来い! サムライにはサムライの礼儀があるのじゃ。」
「ベス。いったいどうして・・・」そうゆうカララの顔をみて、おもわず吹き出すベス。
見れば、カララの顔はあのMANZAIバジン以上に大笑いのメイクが施されていた。北斎漫画まっツァオのダダぴえろ(ダダがぴえろの格好をすること。この時代に一般化された)に勝るとも劣らない極彩色は、かのバジンでさえもしっぽを収納して逃げ出すような、さっぱりした笑いを醸し出す。
まさに、「ハッタリにまねて片眉毛にして成功したおっさん」グハバ・ゲバさんの、洗練されたかくし芸といえよう。
・・・話は長いが、要するにただ単に顔に落書きされただけなんだよな。
「異星人! 一人で来るとは大した度胸だ。ほめてやるぞ。俺がグハバ・ゲバだ。」
「おぬし、いつから日本語をしゃべってる?」
「やかましいわい! 細かいことを気にすると立派なオトナになれないぞ!」
「キサマら、カララをよくもこんなに面白くしてくれたな! わらえるじゃないか! へっへっ」
「おうよ。おぬしもサムライならばこのグハバ様と二〇対一の勝負をしてみよ。できるか?」
「一対一なら受けてやるぞ。俺は二〇人もいらん!」・・・すげえ勘違いだな。
「面白い。グハバ! その異星人と戦ってみよ。ワシが審判をしてやる。」
そういってはるるは泥輪算をひっくり返してみんなを地面におとした。乱暴なやり方だが、決闘の準備は整った。
「異星人よ。今言ったとおり、決闘の準備は整った。心おきなくはげむが良い。」
最高審判官はるるの軍配が翻 り、グハバとベスの一騎打ちが始まる。「イッキ、イッキ!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
決戦場の舞台にキンチョウが走り回る・・・。そして、
「でやあ〜ッ!」
「ぐばあ〜ッ!」
二人のサムライが苦悶し始めた。お互い一歩も譲らぬ百面相の勝負だ!
目には目を、歯には歯を、百面相には・・・(Reprise)を・・・。
そうこうする間に、ふと気づくと、泥輪算の周りはギャラリーであふれていた。様子を見に来たコスモらが、面白いからと、ソロシップの連中を呼んだのだった。
「異星人どもめ! 見せ物じゃないぞ!」
と言ってグハバは帽子を振ってアピールした。
それに答えてギャラリーから小銭が・・・でなく、ゴミが投げられた。
「わわわっ は・・・はるる様、ここはひとまず退却を・・・」
「ならぬ。勝負事はどちらかいなくなるまで続けるモノじゃ。」
そういうはるるにも例外なく生ゴミが浴びせられた。
「・・・うむ。では、われわれがいなくなろうかの。」
はるる以下、バッフ・クランの全員があっさりと退却したので、この勝負ベスの勝ちとなった。あまりにもあっけない結末、だった・・・。
「お〜いベス。イデオンになったらば、足の扉を開くから、底から入ってくれ。」
「すまん! コスモ、わざわざ目の前まで来ていながら面倒かける。」
そして、サムライベスはカララを引きずりながらキメのセリフを言ったもんだ。
「カララ。バッフ・クランを捨てるか・・・。」
「もう・・・ バッフ・クランには戻れない・・・」
「俺たちは異星人どうしだ。」
「わかってます・・・わかってます・・・」
「俺たちは異星人どうしだ。」
「わかってるってば・・・」カララはベスをじっとみつめた。
「ベスは・・・ ベスは・・・ オモロイです!」
そういって二人は大笑いしましたとさ。
「グハバに援護射撃を見舞ってやれ・・・ あの巨神のパワー、侮りがたい・・・」
モニターに映った地上の砂漠にグハバの逃げ回るのを鑑賞しつつ、はるるは本日の感想文を書いていた。
『○月×日 今日カララに出会った。あの異星人の男といい、カララといい、グハバめ・・・』
とゆう訳で、ようやく遺跡の星に別れを告げることのできた蛙船ご一行様でしたが、あの恐怖のはるるが黙って見ているはずはありませんねん、亀はマンネリ・・・。
「逃げ切れるのか? ジョリバ。および、ハッタリ?」
「そう願いたいモノだが。奴ら、どうやってこっちの居場所が分かるのかな?」
「強力なゴミ探知機(略してゴミタン)でもあるのかしら? カララ。」
「さあ・・・ そういうことは聞いてませんが・・・。」
シェリルのツッコミに毅然と答えるカララ。
「・・・でもね。こうもあっさりとついてこられるのはやっぱり何かあるに違いないのよねェ。」
「・・・わかりました。私の知ってるもの、持ってるものはすべてお返しします。」
そういって、カララはえんやこらさと大袋を引っ張ってきてシェリルに浴びせた。
「しェ〜ッ! ペッペッ・・・ よくもこんなにあつめたものね!」
リンゴの芯にまみれてフォルモッサ・シェリルがあきれた。
身軽になったカララは、前にもましてあちこちはね回った。その姿の勇ましい(あさましいではない)ことに、わらべらは『はるるにいちゃん』と呼んで石を投げつけました。
その異様な雰囲気は、ソロシップの空気を汚染しまくっていた。
折しも、ゴミの山から念願のパチンコ台を復活させたパンダ・ロッテは、カララの通った後に生えたペンペン草を刈り取る作業をしていた。しかし、刈っても刈っても後から後から生えてくるので嫌気がさしていた。ロッテは拡声器を取り出して、
「そうよね。生えてくる雑草は刈り取らなきゃだめよね〜!」と、叫び歩いた。
平和をむさぼっている蛙船の背後に、やっぱり泥輪算がついてきた。
「グハバ。おまえの忠義はわかったから、ここでいさぎよく異星人と差し違えよ。さすれば、グハバの家は末代までドバ・味場の庇護(養うこと)を請けられるであろう。」
全身やけどの姿だが、はるるの言葉にグハバは感激してうれし泣きした。
「ありがとさんでござんす! グハバ・ドバに栄光あれ!」
・・・はるるは部下に飽きたらこうして捨てるのだった。
「おい、おかしいぞ。燃料用の乾燥ゴミが腐っちまったんじゃないか?」
「そういや、さっき倉庫の方から誰か出てったぞ・・・」
ソロシップの一部分でこんな会話が交わされ出した。早速、カララがまた引き出された。
「今度は何です?」
「ゴミ焼却炉の中に誰かが飛び込み自殺しかけたって噂があったわ。」
「そりゃ、シェリルさんの作り話だろ?」
「フッ ばれちゃあ仕方ないわね。カララ。命拾いしたわね・・・」
そういってシェリルは消えた。
「何だったんだ、今の会話は・・・」
「ベス。カララを信じるのかい? あんた甘いぜ!」
ハッタリがわめいてるその時だった。
グハバが石オノをもって殴りこみをかけてきた。
「何だ? おまいさんは。」
ベスが露骨にいやな顔をしてけげんそうに言った。
「何だだと? キサマ、前回会った俺様に覚えがないと言うのか? 記憶力がないのか!」
「あいにく、そういう面倒なものは持ち合わせてないもんでね。」
「自慢になるのかよ。」ジョリバが割って入った。
「ベス、デスドライブの時間だ。そんなの後でいいからほらほら、早く転がせ・・・」
「わかったわかったよ、じぶんでやるわ。」
ベスは自ら転がった。その途端、ソロシップはベスドライブに入っていく。
「うわあ〜〜ッ!」
ベスドライブについて行けなかったグハバは現実空間に取り残された。
「ちくしょお、こうなったら重機動メカで攻撃するしかないわ!」
グハバはなんとか息を我慢して泥輪算にたどり着くと、すぐさまジグマックを引き出した。
一方、相変わらずロッテは拡声器で叫んでいた。
「刈り取って新しい肥やしにしなきゃーッ」
そういうロッテのポケットから、あら、パチンコ玉がぽろぽろ落ちてますよ。
「敵だ!」
「なに? どうやって我々を追跡できるんだ? ・・・そうだ、カララに聞いてみろ!」
「私は知りません。」素早くカララが現れてそう言った。
「知らんじゃ済まん。」
「すまないと思うなら手を突いて謝りなさい。」
「・・・何の話だ・・・」
「イデオンで出るぞ! もえら、エンジンかけてワックスぬっとけ!」
「ちょっとまって! あたしのソルコンバが飛ばされちゃったのよ!」
「カーシャ! ひもを付けといたから平気のはずだ!」
ベントの言うとおり、ソルコンバ(イデオンの足になる部分)はひらひらと亜空間に漂っていた。そいつを後ろから見ていたグハバは恐怖した。
「あ・・・あいつら、亜空間で凧をあげてるぞ! なんて手強い奴らだ・・・」
カララはふと、林の中にいた。だから、ついつい畑の方に足が向いていきおいで野菜を盗み食いしそうになる自分に酔っていた。
「うっ?」
カララの耳元を何かがかすった。スイカの種のような、銃の弾のようなモノだ。
『ね・・・狙われている・・・ この私が?・・・ かといってこの船の中、逃げるとこもないし・・・。』
カララは後ろを見た。そら見たことか。
『まあ、いいわ。殺すつもりならいっそのこと、ひと思いにやってくれよ・・・』
ボク☆
・・・人間、うっかりしたことを言うもんでないと、カララは割れたスイカの下で思った。
「いいぞ、コスモ! いい風じゃないか!」
「何いってんだよ。あそこに敵がいるじゃないか。俺、ソルコンバを取りに行くよ。」
コスモはさっさと一人で機体にとりつくと、入り口に塩コショウして中に入った。
「いいぞー、ベス。さっさと逃げましょう。」
「了解! みんな、ベスを止めるんだ。いいか、せえのォ!」
ジョリバの音頭で、クルーが一体となってベスを踏みつけて止めた。その途端、ベスドライブが解けて通常空間に復帰した。みなさん、航海になれてきたようですね。
「くそー! またやりやがったなあ!」また置いてけぼり食らったグハバが地団駄を踏んだ。
宇宙に出たのはいいが、小惑星帯に入っていた。ダイショウの岩が味塩コショウしている。
「ベス。ここはいけません。ニンバス・ゾーンです。」
「カララ。どうしたんだ。頭からスイカをかぶったりして?」
「気になさらないで。新しいファッションですわほほほ・・・」
「カララさん、その・・・ニンバス・ゾーンってのは?」ジョリバが尋ねた。
「はい。バッフ・クランではいろいろな宇宙を見てきましたが、特に流れの速い危険な隕石群に付けた名前です。
昔、この流れの向こうに住む機織りの乙女のところへいくのに、牛買いの若者が危険な隕石群の中を泳いで渡って溺れ死んだという言い伝えがあり、その若者を偲んで安全快適な乗り合いバスを走らせたという云われがあります。」
「どっかで聞いたような、悲しげな言い伝えだな。」
「なんちゃって、うそぴょん!」
カララのダジャレにも翳りがみえた一瞬だった・・・
「また敵だ!」
「しつこいなあ。」
「よーし、いけーっ。」
コスモだけ張り切っていたが、周りのクルーらが手を抜いてるのでイデオンは上半身だけ先に行こうとしてコケた。
「グハバ様。あの巨神がよたってます。」
「よし、今ならたたけるぞ!」
そう言ってジグマックは猛スピードで近づくと、例のハエ叩きでイデオンの尻をたたいて「あっかんべェ〜!」して早々と退散していった。
「何なんだ? あいつら・・・」
コスモらがあっけにとられていると、ジグマックは中くらいの岩に当たって爆発して果てました。またまたあっけない最期を遂げちゃった。
「やれやれ、今日も疲れたわい。」
だが、話はこれで終わったわけではない。
コスモがイデオンから降りて甲板上を歩いていくと、なにやら見慣れぬモノを見つけた。
「これは・・・カメか?」
しばらく考えたが、考えがまとまらないので「これは亀田。」と結論づけた。
がしかし、実はバッフ・クランのゴミ探知機(略してゴミタンですよ)だった。ちがうって。
「あれ? ロッテじゃないか。そこで何支店の差。」
「あ、コスモ。今来ちゃだめよ。」
「?」
ロッテは必死に地べたをはいずり回っていた。そばにパチンコ台がある。
「捜し物かい?」
「そうなのよ。ソロ星でやっと手に入れたパチンコだけど、玉が足りないの。」
「じゃ、おいらも探すよ。」
「助かるわ。・・・でも、こう雑草が多くちゃね・・・。」
ちょうどそこにカララとベスとジョリバと、ベントにハッタリもでくの坊もスパイもリンもシェリルも、もえらすらやってきた。
「私らも手伝いましょう。」
「・・・いいわ、混むから。」
その時でした。
「ロッテーっ、大変よ! あーしゅらーがアメと間違えてパチンコ玉をなんと一五個も飲み込んじゃったのよ〜!」
「誰なのこのひとは・・・ ! 何ですって? 大変!」
「パンダ・ロッテ、早く逆さまにして吐き出させるのです。」カララが落ち着いて言う。
「そうするわ。」
「・・・バッフ・クランでも問題なく、パチンコ玉は重たいのです。従って、引力の原理で下に落ちるのです。これは宇宙の常識です。」
「カララ、バッフ・クランにもパチンコが・・・?」ベスが聞いた。
「YES。」
ロッテはあーしゅらーをひっくり返すと、足をつかんで縦、横、斜めと三回ずつ振った。
その甲斐あってか、計一二個出てきた。
「困ったわ、あと三つ入ってるはずだわ。どうしよう・・・」
「解毒剤でも飲ませたら?」でくが助言した。
「でく、いい加減な事を言うもんじゃないわ。ちゃんとやらないとあとで後悔するのよ。」
ロッテはしつこく振った。やっと二個出てきた。
あーしゅらーは最初のうち、目を白黒させていたが、ここに来てカラー契約したらしく、目がイデオン色に輝きだした。キケンだ。ロッテはついに泣き出した。
「あーん、玉が出なくなっちゃった・・・玉が出ないよ〜・・・♪ 玉が出ない〜」
(このネタ、元の話を知るみんなはドッチラけでしょう。)
カララは哀れに思い、
「かわいそう〜」とのたまった。
その時、はっとしてカララはポケットの中をまさぐった。柿の種が出た。
「これを飲ませなさい。玉下し作用があります。さあ早く!」
「これを・・・ どこで・・・?」
「そんなこた、ど〜でもいいじゃないですか。早く。」
ロッテは泣きながら柿の種を飲ませようとした。その時である。
カララのポケットの穴からポロッと玉が落ちた。パチンコの玉だ。
「あっっ、これは・・・」
「最後の一個だわ!」ロッテがびっくりして叫んでいた。
「やっぱりカララが持っていたのか・・・」
「カララ、また隠れてゴミだめ巡りをしてたんだな。」
「ベス。みんな。ばれましたか、はっはっはっ・・・」笑ってごまかすカララ。
そこでようやくシェリルが釘を差した。
「パチンコ。玉。釘を差す。うまくまとめたつもりだろうけど、規則は規則よ。カララだって子供じゃないんだから、ちゃんと罰を受けてもらいますからね。いいわね? ベス。」
その一部始終を見終わってコスモは感想を述べた。
「つまらないネタだ。」
「そう。人間って、簡単には死なないモノね。」ロッテが付け足した。
カララも一説述べた。
「筋書きが違いすぎるので、この話はナシという事には・・・」
では済まされなかった。
カララ・味場は樽に詰められ、スイカをかぶせられて大根畑に一夜漬けの刑に処された。
オソマツさま。