階下の住人はオシドリ






親からカエルをもらったヒナ
 私がフクロウの観察をしている地域は狭い範囲でも降雪量に大きな差があります。
その影響を受けてか、フクロウの繁殖時期は地域によって20日ほどズレがあり、4月下旬〜5月中旬にかけてヒナが巣立っていきます。
その中で「森の仲間たち」の中で紹介したカタクリの咲くところのヒナたちが今年は大変遅い巣立ちをしました。

 ここのフクロウの木(営巣木)は昨年の台風で被害を受け樹形を大きく変えてしまい、昨年まで営巣していた洞を覆っていた枝葉はすべてなくなってしまいました。
今年は営巣してくれるだろうかと心配しながら様子をうかがっていたのですが、3月下旬になってもそれらしい反応がなく、すっかりあきらめていました。
ところが5月下旬に再度訪れてみると、ヒナの鳴声がするのです。嬉しさと同時に繁殖時期のあまりの遅さに驚きです。例年ですと5月中旬に巣立ちをしていますので、台風で環境が大きく変わったため営巣するのをためらいでもしたのでしょうか。
結局、ヒナは1羽目が5月31日、2羽目が6月1日に満月の光に誘われるかのように巣立っていきました。



朴の木で警戒するオシドリ


 ヒナたちが巣立つ数日前、フクロウの木の下で一夜を過ごし、帰る支度をしてる時のこと。
フクロウの木の前に広がる水田の上を1羽のカモが飛んで行きました。その特徴あるからメスのオシドリであることがすぐわかりました。
警戒心の強いオシドリのはずが、そのメスは上空をぐるりと旋回してから、私がいるのにもかかわらずフクロウの木の横にある朴の木にとまったのです。わざわざ向こうから来てくれたので、その時は数枚の写真を撮ってから帰ることにしました。

 ところが、次の日もやはり同時刻にオシドリが飛んできて朴の木にとまるのです。不思議に思った私は、しばらくオシドリの様子を見ることにしました。
するとオシドリはフクロウの木へ移って高い枝にとまったかと思うとすぐにゴッーゴッーゴッーと大きな羽音をたててフクロウのヒナたちのいる洞から1mほど下のところへ舞い降りたのです。そして周囲をうかがってから木の中へ入っていきました。
そんなところに洞があるとは知りませんでしたし、この木が二階建て住宅であったとはビックリです。


フクロウ&オシドリの木

 その後もこのメスのオシドリを観察していますが、オスと一緒にいるところを見たことがありません。「オシドリ夫婦」とは言いますが、実際には一夫多妻だそうで、このメスは第2夫人っといったところでしょうか。

いずれにせよオシドリの場合、オスは子育てにはほとんど関わらないそうです。洞は入り口が狭くて中の様子を見れませんが、おそらく抱卵してるのでしょう。
オシドリが営巣してる洞は高さが5mはあります。ヒナたちが巣立ちこの高さから次々と落ちて行く様をぜひ見てみたいものです。フクロウ&オシドリの木へ通うのはまだ当分続きそうです。



オスのような派手さはないがメスも美しい









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