2001年2月号


…福山先生、モートン歯科クリニックでの義歯の治療過程をお話いただけますか?

福山−はい。私のクリニックでは、美しく、しっかり噛める義歯を制作するために、最低2度義歯を作ります。場合によっては、最終義歯に至るまでに3度義歯を作り直すこともあるんですよ。

…実際の症例をご紹介いただけますか?
福山−今回ご紹介いたします患者さんは、47歳の女性で、数年前に義歯での治療を勧められましたが、義歯に抵抗感があり、ずっと悩んでいらっしゃったということです。私が拝見したときは上の前歯がいつ落ちてもおかしくない状態で、食事は軟性食をほとんど丸のみしていたようです。また、重症の歯周病のため歯を磨けず、お口のなかの衛生状態の悪化、栄養摂取の偏りなどから、常にひどい口角炎ができていました。(写真A)

…初診時は悲惨な状態のようですが、どのような過程で治療なさったのですか?
福山−まず、保存不能な歯の抜歯と残存歯の歯周外科処置を同時に行い、同じ日に仮歯と即時義歯を装着しました。このように当院ではやむを得ず抜歯をして義歯による治療を行う場合、原則的にその日のうちに義歯をお入れして、即時に審美的・機能的回復を図ります。

…抜歯をしてその日のうちに義歯が使えるというのは、患者さんにとってはありがたいですね。
福山−次に、ある程度歯ぐきが落ち着いたところで、2度目の義歯(治療用義歯)を作ります。この際、最終義歯を想定して、人工歯の大きさや形を決定します。この患者さんの場合は、より機能的・審美的に改善するために。シーラ・システム(写真B)を用いバランスの良い咬合ときれいな歯ならびを構築しました。そして、新たな仮歯と治療用義歯を参考にして、患者さんのご要望を十分反映させた最終的な冠と義歯を完成させました。

…治療後の患者さんの反応はどうでしたか?

福山−長い間悩んでいらっしゃったことが、一気に解決し、全身的にも精神的にもご健康を回復して、お喜びのご様子です。口腔の衛生状態や咬合状態を改善することにより、臓器が健全化し、お顔がきれいになると同時に、精神的にも自信やゆとりが回復して、心もあらわれると私は強く信じています

…本日はありがとうございました