2001月5月号


ここ…福山先生、ご開業2週年目おめでとうございます。名称も医療法人福邦会モートン歯科クリニックと改名し、ますますご発展のご様子ですね。

福山−ありがとうございます。モートン(Morton)というのはモダン・エキセレント・デンティストリーを象徴する名称で、文字どおりエキセレント・デンティストリー(最善最良の歯科医療)の実践を目指した2年間でした。今後も、1本の歯だけを診るのではなく、患者さんを総合的(全身状態、精神状態、社会的状態、経済的状態、地理的状態など)に診て治療を行うことのできるホリスティック・デンティストリー(全人的歯科医療)を確立していきたいと存じます。

…すばらしい理念ですね。それでは今回も、実際の症例についてお話いただけますか?
福山−はい、今回ご紹介いたします患者さんは、47歳の女性で左下奥歯が痛み、噛めないとのお悩みでご来院なさいました。イグザミネーション(総合的検査)の結果、左下の奥歯は、抜歯(捨身の黒矢印)が必要と診断しましたが、義歯になることに対して抵抗感が強く、インプラント(人工歯根)による治療を希望なさいました。そのほかにも、歯周病や虫歯、根尖病巣(根っこの病気)の歯が多く、総合的に治療する必要があることをお伝えしました。しかし、当初は歯科医療に対する不信感や恐怖心などから、ご呈示した治療計画のすべてを受け入れていただいたわけではありませんでした。また、遠方からいらっしゃっているということもあり、通院回数を極力減らし、効率のよい治療をする必要がありました。

…どのように治療をすすめたのですか?
福山−まず、患者さんが一番お悩みの左下奥歯の治療(消炎、抜歯、骨移植、インプラント)を優先し、並行して歯周病、虫歯、根尖病巣に対する処置を行い、仮歯までの治療としました。しかし、治療途中でお口の中が快適になり、治療に対する恐怖心もとれ、われわれとの信頼関係が確立するにつれて、最初にご呈示した全ての治療計画を希望されるようになりました。

…患者さんが納得してから治療を進めていくわけですね。
福山−そうです。当院では、必ずしも最初に治療のゴールが確立するわけではなく、途中で何度も患者さんと話し合いをもって、治療の必要性を十分納得して頂いてから最終的なゴールと患者さんと共に目指します。そして、患者さんを全体として理解し、知っていく過程を通して、最善最良の治療結果が達成されるのではないかと考えています。
…本日はありがとうございました。