包括的(ほうかつてき)歯科治療

2004年1月号デンタル・トーキング


Q.私は、若い時から歯が弱く治療してもすぐに虫歯になったり、歯がとれたりしていつも歯科に通っています。かみ合わせも悪く、アゴの関節がカクカクしています。何とか快適になりたいと思うのですが、治療法はあるのでしょうか?(41歳、男性)

A.虫歯や歯周病は、ただ削ってつめたり、その場かぎりの歯のクリーニングをするだけでは根本的解決にはなりません。その原因を知り、原因に対する対処をしないと繰り返しの治療となってしまいます。お口の問題を絶えずかかえている患者さんの中には、歯質が弱かったり、お口の免疫能が低いために問題が発生しやすい方もごく稀にいらっしゃいますが、実際には歯や歯ぐきが弱いのではなく、生活習慣やプラークコントロール(歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスなどによる歯の清掃)の状況などが適切でないために問題が発生していることが大多数なのです。また、治療においても、症状が出ている所だけの安易な取りあえずの治療は、歯や咬み合せの問題を複雑化しやすいと考えられています。現在、日本においても予防やメインナンスのプログラムを取り入れた歯科医院が徐々に増えつつありますが、患者さんの認識はまだまだ低いのが現状で、あなたのように複雑なお口の問題をかかえて悩んでいらっしゃる方は、少なくありません。いよいよ悪くなって治療するよりは、悪くならないように予防や維持管理をしていく方が、経済的にも、審美性、快適性の面からも良いことは明らかですが、「健康は失われてそのありがたみがわかる」というのが現状だと思われます。現在の進歩した歯科医療技術によって、あなたにとっての最善の治療法がきっと見つかると思いますが、そのためにも一刻も早くお口の総合的診断を受け、現状と原因を知り、それに対する包括的(総合的)治療を受けられることを強くお勧めいたします。そして、治療後も”やりっぱなし”にするのではなく、リコール(定期検診、クリーニングなど)をお受けになり、お口の健康を維持していく努力が必要です(虫歯や歯周病の治療後にリコールを行うことにより、より永く治療結果を良好に維持できるということがスウェーデンやアメリカでの研究で証明されています)。予防やメインテナンスのプログラムがあり、総合的診断・治療をしていただける歯科医院で一度ご相談なさってみてはいかがでしょうか?

モートン歯科クリニックの治療システムは

(1)診査(Examination):初診時に、お口の総合的な診査・診断をいたします。

(2)治療計画のご説明(Consultaion):診査に基づいて立てた最善の治療計画や、その治療期間・治療費をご説明します。

(3)予防のプログラム(Plaque control program)原因(プラーク)がなければ、結果(虫歯・歯周病)はありません。治療に入る前段階として、まずは原因を取り除き、生活習慣を改善することから始めます。

(4)病気の治療プログラム(Disease control program):再生力のない歯や歯周組織の病気を治療し、進行を止め、健康を回復させます。

(5)機能回復プログラム(Rehabilitation program):失われた歯や、それによって損なわれた自然美・咀嚼障害・発音障害などを修復し、快適な口腔環境に整えます。

(6)リコールシステム(Recall system):治療によって完全に健康となったお口の中を、いつまでも強く、美しく、気持ちよく保っていただくためには、定期的な検査(リコール)が必要です。あなたが一生ご自分の手でお口の中を管理していただけるよう、私たちがお手伝いいたします。

初診時:歯科治療に対する恐怖感が強いため、痛む時だけ近くの歯科医院で治療を受けられていたが、歯周病と根尖病巣(根っこの治療)が原因で、急性の顎の炎症を起こしご来院なさった。他にも、小下顎症、咬合不全、顎関節症、むし歯の多発など複雑な問題を抱え、長年悩まれていたとのことである。

治療後:当院にて包括的歯科治療を受けられ、お口の健康と自信を取り戻された。歯科治療、外科処置に対する恐怖心が強く、外科処置は最低限に止めた。現在メインテナンスのプログラムにて全く問題なく経過している。患者さんは、”生まれ変わったようで、第2の人生を楽しんでいます”とお喜びのご様子です。