審美的義歯


Q.最近上下の入れ歯を作りましたが、見栄えも悪くて悩んでいます。まだ40代前半でいかにも入れ歯という感じがするのには抵抗があり、人と話すときはいつも口元を手で隠しています。しっかり噛めて、自然に見えるような入れ歯はできないものなのでしょうか?

A.義歯(入れ歯)の審美性と機能にご不満のようですね。義歯の患者さんは、一人ひとり残っている歯ぐきの土手(どて)の量や形、上下の顎の幅や前後的な位置関係、さらにもともとあった歯の並び方や好みが異なります。従って、個々の患者さんが美しく自然と感じる義歯を作るためには、それぞれの状態にマッチした人工歯(色・形態)と歯並び、咬合状態、設計を、患者さんとの十分なコミニュケーションの中で作り上げていかなければなりません。その時に、多くの方が美しい、バランスがとれていると感じる黄金比率(図1)というものがあり、当院ではまずそれを基準にして歯を並べていき、違和感がないかどうか、新たなご要望がないかどうか、患者さんに使ってみて頂きます。これが第1回目の義歯である治療用義歯です。また、機能的に快適な義歯を作るためには、口唇(くちびる)・頬(ほほ)の粘膜、上下の歯ぐきの土手、舌、これらの間にできるデンチャースペース(義歯が安定しておさまる空間…図2)にバランスよく人工歯を並べ、安定した咬み合わせを構築しなければいけませんが、これも治療用義歯に盛り込んでテストし、調整していきます。治療用義歯に馴染んで、おおむね義歯の審美性や機能に満足して頂けたら、それを基準として最終的な義歯を仕上げていきます。そして仕上げの義歯の仮合わせの段階では、義歯専任の技工士の立ち会いのもと、歯並びの入念な調整を行い、患者さんのご要望を最大限にかなえられるようにしていきます。このように手間をかけ、一人ひとりのお口の個性にあったものを作るように心掛けていけば、必ず満足のいく義歯ができるのではないかと強く信じています。一回目の義歯だけであきらめないで、主治医の先生にご要望を詳しくご相談なさってみてはいかがでしょうか?