『裁判大噴火』 大噴火

阿曽山大噴火

1974年、山形県生まれ。大川興業所属。漫才コンビ「家なき大工」としても活動中。趣味は裁判傍聴、宗教めぐり。今年初め、『裁判大噴火』を上梓。


2004年4月21日更新

裁判員制度への「意見」が面白い! 


 どーも阿曽山大噴火です。「裁判大噴火」の宣伝でもいいから書いてくれって事なんだけど、それじゃあつまらないから裁判に関する別の話を。
 数年後、裁判員制度ってのが日本でも導入される予定です。新聞とかでも取り上げられるようになったんで知ってる人も少なくないでしょう。なんで、詳細は省略。これが、面白いのよ。制度の内容じゃなくて、一般の人の認識が。
 首相官邸のHPっつーのがあって(誰が見るんだろうか?)、去年の夏頃に裁判員制度についての意見を募集してたのよ。そこに集まった意見が今年1月にHPで発表されたんだけど、面白い!! 特に反対意見が秀逸なんで俺が選んだベストセレクションをご紹介しましょう。

@国の方針にとにかく反対の反骨編
■裁判員にされたら、断ることができないなんて、昔の徴兵制度と同じですね。軍隊のない国でそれをしたら、憲法違反でしょう。こんな馬鹿な制度を誰が考えたのですか。アメリカの奴隷どもですか。(男性、70歳代、山口県)
■ばかばかしい、日本の法律に対して、従うべきではないので、何があっても、無視である、勝手な、法律で、国民を、苦しめ、罰しようとしている、法律も、必要は無い、時間と金のある、道楽の、できる、馬鹿が、すれば、よいことで、義務も、責任も、無い、くたばれ、日本国。(男性、40歳代、広島県)
■裁判員なんてやる気がないし、一切の悪行をしていないのに、裁判所へ出頭する気など有り得ない。国民の大半が裁判員制度を知らないということは、お上が説明責任を取ってないということ。貴様等は国民に敵視されないように気を付けやがれ。日本の六法全書なんて呪いがかかればいい。

 これだけを読むとギスギスしてるなー、日本って。ま、一部の意見なんだけどね。こういう内容のメールを首相官邸に送るってのは、相当怒ってるんだろうな。俺のお気に入りとしては「日本の六法全書なんて呪いがかかればいい」

@ネガティブに考えすぎの苦悩編
■普通に暮らしていてですら、苦しいことや辛いことを何とかクリアしていくのに手一杯。これ以上のストレスは御免。私自身「人を裁く」なんて作業にもし携わったとしたなら、死ぬまで、否、死んでからも永久に後悔して悩み苦しむでしょう。(女性、滋賀県)
■もし私が指名された時のことを考えますと、私は、反対です。私は個人的に判断力が弱く、いつも自分の欠点として反省しています。私の様な者に人様の有罪無罪が決められるわけがありません。私は恐れています。
■お願いです、私を殺さないでください。このまま裁判員制度ができ、もし私が候補者として召喚されたら私は死ななければならないでしょう。もし私が候補者として召喚されたら、対人恐怖症気味なので候補者として召喚された時点で「質問される」ことにすごく怯え、ただただ「行かなければならない」という自責の念に駆られて自殺もしくは、少なくとも自傷行為に走ると思います。

 ほとんどの人が裁判員制度の事を知らないという現実に、ここまで思いつめている人がもいる現実。って言うか、考えすぎ。なにも裁判員制度が日本に導入されるかも…ってだけで自殺する事はないでしょ。俺のお気に入りは「私の様な者に人様の有罪無罪が決められるわけがありません」と「対人恐怖症気味」

@「?」の迷宮編
■今の世の中、物情騒然としています。強殺人、放火、爆発事故、各種車輪衝突事故、電気・磁気関係、土砂崩れ、ワイヤー切断事故、ボルトはずし、運転手の居眠り事故、神社の水浸し等々。恐ろしい世の中ですね。(女性、70歳代、神奈川県)
■愛知万博は大失敗に終わると思う。なぜならば、一般国民はいかなる理由があっても裁判所へ行かなければならない上、裁判員にならなければならない裁判員制度というわけの分からない制度によるものである。消費税という疫病神のお蔭でただでさえ諦めなければならないのに、更に裁判員制度という新たな疫病神のお蔭でますます断念の意志が強まるだろう。なぜならば、いざ万博へ行こうにも、入場券を持っていようが行く当日に裁判所へ来いと言われたらどうしようということになるため、諦めざるを得ない。したがって、海外からのメディアと来場者は多いが、日本人来場者は極めて少ないと見ている。愛知万博がうまくいくと心から思える条件とは、裁判員制度を未来永劫に導入しないことである。

 面白いなぁ。ツッコミどころが多くて、どこから手をつけていいのやら。最もふさわしいコメントが見当たらないよ。言いたいことの半分も理解できないけど、愛知万博が失敗に終わる事だけは理解出来ました、なんとなくだけど。こんな感じで首相官邸にはたくさんのメールが届いてたみたいですよ。内容はどうあれ、みんな真剣だねー。とにかく、これだけ注目されてるし、皆興味があるってことでしょ?
 この機会に裁判員制度について考えてみてはどうでしょうか。

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