(^o^;)写真重たくてスイマセン。
ジャンゴガーデン(農村花壇)へのいざない

真夏は園芸(ガーデニング)する者にとって受難のシーズン。うだるような暑さは植物にも人間にも烏賊にも厳しく、とても庭いじりするような気分にはなれません。その証拠に我家や近所の庭は、雑草こそ元気旺盛なれど、園芸植物は総じて覇気が無く、息も絶え絶えの様相。それでも何か真新しい花はないかと園芸店(ホームセンター)を冷やかせば、あるのは枯れかかった苗ばかり。涼を求めて、書店に駆け込めば、春にはあんなに前面にせり出してたガーデニング関係本はいったいどこへ消えたものやら。トホホホ・・・(i i)。

しかし・・・しかしですよ。こんな時期でも、場所によっては、とっても元気な庭があるんです。秋田ならば、城下(市街地)を抜けて、農村部に行けばいくらでも。農家の広大な庭先や野菜畑の一隅などに見かけるひときわ色鮮やかな花壇がそれなのです。
今(8月上旬)咲いているのは、グラジオラスやオニユリ、宿根フロックス、ミソハギ、キキョウ、オミナエシ、オオアワダチソウ、リヤトリス、キバナコスモス、ヒマワリ、真っ赤なサルビア・・・。もう少し経てば、これにアスター(エゾギク)、ヒャクニチソウ、コスモス、ダリア、ケイトウ、ハゲイトウ、フィソステギア(カクトラノオ)なども加わって一層華かになるものと思われます。

使われている花達は、総じて背が高く、嵩もあり、花の色はビビッド。燃えるような赤やオレンジ、マゼンダ、ピンク、イエローが目立つ反面、白やパステルは少ない。種類はキク科が圧倒的に多い。また花壇づくりにあたっては、草丈や質感、カラースキームなどには配慮のかけらも感じられない((^^;)ケースが多い)。いわゆる野放図ドンジャラの極地ですが、 それはそれでサマになっている。強い夏の日差しをいっぱいに浴びて咲くその姿に生きる喜び、明日への元気を感じるのは私だけではないだろう。ところでこの手の花壇は何と呼んだらいいのか?
・・・と少し前、拙掲示板で問い掛けてみたところ、
どどんご師匠(東京都)からは、「 地域によって多少植栽の種類が異なるものの、日本中の農村に普遍的に見られる伝統的農園花壇(夏型)ですね。軽井沢市立植物園の植栽は、まさにこれの拡大版です。都営団地の植栽も近いものがあります。郷愁を誘う夏休みの風景です。いい呼び名がほしいですね。」
との感想。・・・となれば、呼び名はルーラルガーデンか。でも、ちょっとカッコよすぎるな。おらのごどジャンゴタラってやしめるのはだれだ。
さあけさん(山形県酒田市)から、ネーミングについては、「去年、ジャンゴフローラだったか、ジャンゴガーデンだったかと言ってませんでしたっけ?ジャンゴとゼンゴ(在郷)を掛け合わせた、ぴったりのネーミングだと思ったのですが・・・。」とのご意見もありました。
秋田では、ジャンゴは概ね田舎を意味します。
どちらかと言えば、町場の人が、「フッフッフ(-_-;)このジャンゴ衆め」と田舎人を蔑むような時と、逆に田舎人が開き直って「(`◇´)おらどうせジャンゴだおな」とか自虐的に応酬する時に使われる傾向があり、決していい意味の方言とは言えません。
しかし、最近の若い秋田人のその多くは、この辺の機微は存じないことと推察します。全国的には、ジャンゴと言えば、ジャンゴ・ラインハルト(ジャズギターリスト)を思い出し、「スウィングするような、それでいてクールで都会の哀愁漂うガーデン」を連想してしまう(奇特な)方が居ないとも限りません。
(^o^)ヨシッ!期は熟した。ひとまずジャンゴガーデン(JG)で走ってみるか。

(^^;)前置きがえらく長くなってしまいました。秋田県内で、最近、私が見かけた素敵なジャンゴガーデンを幾つかご紹介致します。

上右写真は、2001年8月上旬。仙北郡にて。薄紫のキク花はボルトニア。中央の黄やオレンジはフレンチマリーゴールド。バックの燃えるようなピンクはサルスベリか。

2001年8月下旬。仙北郡にて。
手前の黄はオミナエシ。バックの薄紫はボルトニア、
その奥にリヤトリス。いずれも夏場の秋田では
仏様、お盆の供え花として大活躍。
2000年8月下旬。北秋田郡にて。
畑の周囲がヒマワリとキバナコスモスの花垣になってました。
このヒマワリは有名な画家系品種でしょうか。
2001年8月上旬。大曲市郊外にて。
キキョウやグラジオラスはお行儀が悪いのが難点。
だからと言って、ビニールテープで杭に縛り上げるのも可哀相。
2001年8月上旬。大曲市郊外にて。
村の広場にルリタマアザミ(白)のみごとな大株が。
根元の黄小花はコレオプシス ザグレブ
2001年7月上旬。北秋田郡にて。
アルストロメリアは近頃、秋田や岩手の
農村部でよく見かけるようになりましたが、
これには何か訳があるのだろうか。
2001年8月上旬。仙北郡にて。
毛氈を敷いたように綺麗な「**ベマサコさん系花壇」です。
ブロック塀が邪魔でこれ以上近づけなかったのは残念。


こで真夏のジャンゴガーデンを構成する花達(ジャンゴフローラ)の一覧表を作ってみました。
作成にあたっては、一応、フィールド調査を行いましたが、調査対象エリアは、秋田県(ほぼ全域)、岩手県(ごく一部)、山形県(北半分)と限られております。多くの場合、仕事の最中の移動時に、行き当たりばったりで行った調査なので、信憑性のほどは何とも言えません。明らかな私の認識ミスや追加したい植物、名称ミス等ありましたら、どうぞご指摘下さい(→掲示板へ)。

我こそはジャンゴフローラ(盛夏編)なり!
草丈、
花の咲き方
花の名(科/花の色/備考)
高い(1.5m以上)、
顕著な丸系の花
ヒマワリ(キク科/黄、橙黄他)  ハナガサギク(キク科/黄/オオハンゴンソウの八重変種)
キクイモ(キク科/黄)  ダリア(キク科/色々) 
モミジアオイ(アオイ科/赤)
高い(1.5m以上)、
小花多数or穂花
ヘレニウム(ダンゴギク)(キク科/黄、赤褐色)  オミナエシ(オミナエシ科/黄)
オオケタデ(タデ科/桃) カンナ(カンナ科/色々)
中〜高、
もっぱら葉を鑑賞
ハゲイトウ(ヒユ科/赤、橙他)  アカジソ(シソ科/暗赤紫/鑑賞目的かどうか疑問) 
ハツユキソウ(トウダイグサ科/白)  ホウキグサ(アカザ科/ライム緑→紅) 
中くらい(0.5〜1.5m)、
顕著な丸系の花
ヒャクニチソウ(キク科/色々)  キバナコスモス(キク科/橙、朱橙) 
コスモス(キク科/桃、桃紅、白他)  ダリア(キク科/色々) 
ルドベッキア ヒルタ(キク科/黄、赤褐色/アラゲハンゴンソウの改良品種)
キクイモモドキ(キク科/黄/ヒメヒマワリの名で流通)  カイザイク(キク科/色々) 
キク(夏咲きの小輪系品種)(キク科/色々)  
エゾギク(アスター)(キク科/色々) アフリカンマリーゴールド(キク科/黄、橙他)
ボルトニア(キク科/薄紫) ストケシア(キク科/薄青紫、白)  
ルリタマアザミ(キク科/薄青、白) 
キキョウ(キキョウ科/薄青紫、白)  モナルダ(シソ科/紅、桃、白)
ダツラ(チョウセンアサガオ)(ナス科/白他)
アメリカフヨウ(アオイ科/赤、白、桃/最近は丈の低い品種が多い) 
オニユリ(ユリ科/朱橙)  カノコユリ(ユリ科/桃)  ナツズイセン(ヒガンバナ科/薄桃)
中くらい(0.5〜1.5m)、
小花多数
オオアワダチソウ(キク科/黄)  ユウゼンギク(キク科/主に青紫、桃)
宿根フロックス(ハナシノブ科/桃、桃紅、白他)  オオセンナリ(ナス科/薄青)
クレオメ(フウチョウソウ)(フウチョウソウ科/桃、白)  オシロイバナ(オシロイバナ科/色々)
ヒオウギ(アヤメ科/朱橙) 
中くらい(0.5〜1.5m)、
穂花
リヤトリス(キク科/紅紫)  フィソステギア(カクトラノオ)(シソ科/桃、白) 
サルビア スプレンデンス(シソ科/赤他)  サルビア ファリナケア(シソ科/青紫、白)
ルリトラノオ(ゴマノハグサ科/青紫)  ミソハギ(ミソハギ科/紅紫) 
ケイトウ(セロシア)各種(ヒユ科/紅、黄他) 
グラジオラス(アヤメ科/色々)  クロコスミア(モントブレチア)(アヤメ科/朱橙) 
トリトマ(ユリ科/橙)  アルストロメリア(ユリズイセン科/色々)
低い(0.5m未満) フレンチマリーゴールド(キク科/黄、橙他)  アゲラーツム(キク科/薄青紫他)
ペチュニア(ナス科/色々)  ベゴニア・センパフローレンス(シュウカイドウ科/紅、桃、白) 
ホウセンカ(ツリフネソウ科/色々)  センニチコウ(ヒユ科/紅紫他) 
マツバボタン(スベリヒユ科/色々) ニラ(ユリ科/白)
樹木 サルスベリ(ミソハギ科/桃他)  ムクゲ(アオイ科/白、薄青紫、桃)
太字は「ジャンゴ色」が強いと私が勝手に思い込んだ植物です。
なお今回、鉢やプランター植えが主流と思われる草花や蔓ものは対象から外しております。
青字は2001/09/08追加分。

すっ(^o^;)すごいお家を見つけました!!
何がすごいかと申しますと、ここは花壇とその背景となる建物(土蔵)の調和が実にみごとなのです。
農村花壇は、概して花は豪華絢爛、パワフルなのに、家屋も含めた廻りの景物にはがっかりすることが多いものです。背景としてよく登場するのはトタン屋根の農作業小屋。庭のあちこちに放置されているのは、壊れた赤いトラクターや真っ青、真緑の農業用ビニールシート、肥料袋などの農業資材、その他ドラム管、正体不明のコンクリート桶や諸々のガラクタ類。(^^;)これらを写さぬように写真を撮るのは至難の業なのです。
ところが、このお家は違います。洗濯物干以外にそういった猥雑な代物が全く無いのです。洗濯物干だって、最近は、日本的ガーデンの景物として前向きに取り入れようという気運もあります。いずれにしろ、ここの庭主は、卓越したガーデンセンスをお持ちの方とお見受けしました。さいわいうちの近場なので、これから秋にかけて、引き続きフォローしてみたいと思います。

2001年8月上旬。河辺郡にて。手前はキバナコスモス。バックはヒマワリ(ヒメヒマワリ)。



ジャンゴ系○部作
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(本頁は2001/08/14に初アップ。09/08、一部の写真入れ替え、テキスト修正。)