LX200-PCI
PCI化がLXシリーズの未来を切り拓く


─ (1) PCI化。それはLXシリーズに与えられた夢のチケット ─

 一般的にはGX1の廉価版と考えられがちなLX100/200シリーズだが、チューンアップの可能性に関してはGX1と比較した場合、かなり早い時期からアドバンテージを持っていた。サイズやコネクタ配置に互換性があるApple社製ロジックボードのバリエーションが数多く存在していた為である。

 LX100のロジックボードはLC/Performa 588系(ツインSIMMスロットを装備)をベースとし、CPUをコプロセッサ内蔵の68040/33MHzに換装されており「最後のQuadra」とでも呼ぶべき仕様となっている。後にLX200相当への純正アップグレードサービスも行われた。
 対してLX200シリーズは、LX100をベースとしてPowerPC 603eを搭載、100MHz版の“Cordyceps”ロジックボードを使用しており、浮動小数点演算性能は飛躍的にアップした。

 しかし、両者ともビデオDRAMは1MBに固定されており、データバス幅も内部32bit。汎用拡張スロットがLCIII-PDSであるため、現在ではフルカラービデオカードの入手も困難である。ビデオ性能に関しては歯がゆい思いをしているユーザも少なくはないだろう。

 信号線のコネクタ配置やビデオ入出力スロットなどはCordycepsと上位互換製を確保しつつも、内部64bitのデータバス幅と1基のPCIスロットを持ち、より高いクロック周波数で動作するPowerPC(603e/120〜200MHz)を与えられた“Alchemy”ロジックボード(バスクロック40MHz)がリリースされたとき、一部のMPCシリーズユーザ達の間では、LXシリーズにAlchemyを搭載する手法について関心が高まっていた。

 そして1997年3月。PowerPC 603ev/160MHz版のAlchemyを搭載したLX200の1号機が公開された。
 フル増設された136MBのRAMと、高性能PCIビデオカード“Millennium 4MB”(Matrox社)を搭載したLX200-PCIの性能はGX1-80を遥かに超え、全国のMPCユーザ達は色めき立った。そして、このカスタマイズは後に“PCI化”と呼ばれ、パワフルなMPCユーザ達に徐々に広まっていった。

 その後LX-PCIは“Gazelle”(Alchemyのビデオ性能強化版・バスクロック50MHz)搭載型へと発展。こうしてLXシリーズに新たなる未来が切り拓かれたのである。 


【Photo#1】LX200-PCI(1号機)の心臓部、PowerPC 603ev/160MHz


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