Fun to change your Fan
電源ユニット冷却ファンの換装 (1)


─ 大切な音、不要な音 ─

 前代未聞の内蔵スピーカシステムを装備したパイオニア・MPCシリーズであるが、電源ユニット部に装備された強制空冷ファンが発する騒音に関しては、発売時より「音にこだわる」ユーザ達の指摘を受けていた。

 中にはその音に耐え兼ね、ファンのコードを切断してしまう者さえ現れたが、今日、G3化やPCI化によって発売当時とは比較にならない高クロックで動作するPowerPCプロセッサを与えられたカスタムMPCが発する熱を考えれば、かなり危険な賭けと言えるだろう。

 そこで、電源ユニット部のファンをより高品質なものと交換することによって、冷却効率の低下を最小限に抑えると同時に、騒音も可能な限り低レベルで済む方法を模索してみた。

 ただし、電源ユニット内には高圧トランスが装備されているため感電の恐れもあり、分解することは非常に危険である。もしトライする場合はマシンを半日ほど通電させず、充分に放電させておいたほうがよいだろう。

 また、万が一にも電源ユニットを破損してしまった場合、純正品をパーツとして単体入手するのは、世界に誇る電気街・秋葉原においてもほぼ不可能である。パイオニア(株)の有償修理も受け付けてもらえなくなる可能性すらある。その点だけは心しておいて欲しい。


─ (1) 電源ユニット冷却ファン・換装手順 ─

■用意するもの

・12V DCファン(品質・静粛性では山洋電気(株)製に定評がある)サイズは60mm角・25mm厚のものをチョイスする。
・ファンのネジ穴部が「リブ付」の場合、3mm径×30mm長のビス・ナットが別途必要。
・ハンダ(少々)

■手順

1)マシン本体の筐体カバーを外し、電源ユニットを取り出す。

筐体カバーをストリップされたGX1。
電源ユニットを取り出すため、赤丸部分の2ヶ所のネジと、コネクタ類を全て外す。
スピーカサイドに貼られた低周波シールド用銅テープに注目。この造りはもはやパソコンのレベルではない。

 

2)取り出した電源ユニットを分解する【危険】


コネクタ側の4ヶ所のネジを外し、フタを取り去ったところ。
反対面2ヶ所のネジも外すと、ユニットが2つに分かれる。
コード類のストラップはニッパなどで切断してしまう。
赤丸部分のコネクタがファンに繋がっているので、予め外しておくこと。

 

3)ファンを取り外し、交換する【危険】


コネクタ反対面。下側2ヶ所のネジを外し、ユニットを開く。そして、その隙間からファンを取り出し、交換する。
写真のファンは0.06Aの超静音タイプ。取り付け時のネジ止めにはピンセットが不可欠だろう。くれぐれも感電には注意。
予めノーマルのファンについているコネクタはカットし、新しいファンに取り付けておこう。

 

4)作業が完了したら、電源ユニット単体の状態でACコードを繋ぎ、スイッチを入れてみる。
  交換したファンからユニット外に排気されていれば成功だ。風向きが逆の場合、ファンの向きと極性を確認する。


■所感

 ノーマルのファンは0.1Aタイプのもの。これを0.06Aの超静音タイプに交換したところ、確かに静かになるのだが、筐体内部の排熱性には疑問が残る。事実、筆者のGX1-G3では、プロセッサ温度が100度近くまで上昇してしまう。電源ユニットのファンといえど、筐体内の排熱のために果たすの役割は大きいようだ。残念だが、GX1-G3の場合、プロセッサ温度を少しでも低く抑えるためには、ファンの換装は行わないほうが懸命だろう。

 そこで、0.09Aのタイプ(DC PicoAce / 109R0612F4D01)に再度交換したところ、プロセッサ温度は最高でも88度程に抑えられた。ただし、当然のことながら静粛性はかなりスポイルされてしまう(残念ながら、ノーマルのファンとあまり変わらないかもしれない)。

 幸い、今回入手した0.09Aタイプは、外付サーミスタに対応した速度可変型ファンのようだ。必要なパーツが入手でき次第、内部温度感応型の可変速機構を追加してみようと思う。


左側がノーマルのファン(0.1A)、右側が山洋電気製“DC PicoAce(0.09A)”
ノーマルのファンのネジ穴部が「リブなし」であることに注意(赤丸部)。
「リブなし」モデルなら短いピスでも電源ユニットに取り付けが可能だ。


※注意本体に何らかの改造を加えることで、パイオニア(株)の正規保証は無効になり、有償修理も受け付けてもらえなくなる可能性があります。また、将来的に何らかの不具合が発生しても、それは全て自己責任であることをご認識ください。


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