北京、西安、洛陽、鄭州、上海(中国)

日程:2004年11月7日〜11月15日

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西安へ向けて出発(8日)

荷物を取りに一旦ホテルへ戻り、地下鉄で北京西駅へ向かった。タクシーで行けばよいが、このときは時間があったので地下鉄で行くことにした。北京の地下鉄は、地下鉄1号線、2号線が中心部を走っているが、東京のように網の目のように走っているわけではないので、地下鉄では行けない場所もある。6年前、地下鉄を何回か利用したが、そのときは1号線が一部しか開通していなかったが、オリンピックを2008年に控えて、地下鉄もだいぶ整備されつつあるという印象を持った。ただ、路線の数はまだまだ少ないので、これからも路線は拡大してくと思われる。

北京西駅は、長距離列車が発着する大きな駅であるが、駅とつながっている地下鉄の駅がない。地下鉄で行くのは不便だが、時間もあることだし、近そうな軍事博物館から歩いていくことにした。

駅を降りると三輪車がたくさん待ち構えている。中国では駅近くで大きな荷物をかついでいると、間違いなく寄ってくる。彼らは三輪車にのってくれと勧誘してくるが、これが結構しつこい。彼らはこれで生計を立てているのかもしれないが、その執念はすごいと改めて感じた。

この日は、西安までの寝台列車に乗る。夜の8:30出発で西安には朝の8時に到着する。したがって、11時間〜12時間乗車することになる。とりあえず、夕食を駅近くの「永和大王」という中国の台湾料理系?チェーン店で食べることにした。ライスや野菜の炒め物、肉などがついて、12元くらい。

中国の寝台列車は6年前、北京と上海の間で利用したことがある。そのときは、硬臥という3段ベッドだった。今回は軟臥という2段ベッドのタイプにした。値段的には少し高めになるが、北京から西安まで日本円で5000円くらいなので日本などと比べるとずいぶん安い。硬臥は日本円で3000円〜4000円くらいだろうか。軟臥や軟座は専用の待合室があり、他の待合室などと比べると部屋の広さは小さめで、待合室の椅子はソファーと、少しだけ待遇が良い。乗客も中国人のビジネスマンや日本や欧米からのツアー客なども居たりして、中国人から見てお金持ちに見える人たちが利用するようである。

駅にはいろいろな人がいる。貧しい人、裕福そうな人、大きな袋に衣類を詰め込んで背中にしょっている人、威勢のよい掛け声でしつこく客引きをしている人たち、駅員と口論になって襟をつままれて外にだ出される人。ざっと思い出しても、いろいろな場面を思い出す。中国の駅には、今注目を浴びているような高い経済成長を遂げる中国ではなく、等身大の中国が見られるような気がする。


列車の中での筆談(8日)

待合室に1時間前に座り、列車の発車を待った。30分くらい前に電光掲示板に、西安行きの列車の案内が入りゲートが開き、列車へ向かった。

寝台車は1部屋4人のコンパートメントになっており、中からは鍵がかけられるようになっている。真ん中にはステンレス製の背の高い魔法瓶が置いてある。この中には熱いお湯が入っており、茶葉の入った水筒があれば、注いでいつでも熱いお茶を飲むことができる。各車両に給湯器もついている。今回利用した部屋には、なんと一人ずつに液晶テレビが壁にかけてあり、テレビも視聴することができた。

この日同室となったのは、私以外は当然ながら皆中国人で、60歳を少し越えた老夫婦と、20代か30代くらいの小柄な女性だった。

このときの車内での筆談は旅行の中でも印象深いものとなった。中国語のまったく知らない私と彼らとの意思疎通は漢字。持っていた手帳とペンで筆談をした。中国の漢字は省略されている部分が多かったり、日本語とは意味の違う漢字もあったりして、意味の通じないこともある。しかし、意味の通じない部分は、簡単な絵を描けば大体分かってくれた。

いろいろ聞いてみると、老夫婦の旦那さんは承徳(北京の北にあり、皇帝の避暑地だった場所)の出身のようで、夫婦そろって西安の友達のところへ遊びに行き、観光をしてくるとのこと。若い女性は、北京まで工事の仕事で来ていたらしく、家のある西安まで戻るとのこと。私が日本から来たことをはじめとし、何の仕事をしているか、中国のどこに行きたいか、6年前にも来たことがあることなどを伝えた。

少しでも意味が通じると、中国人は熱心にこちらへ話しかけてきた。話しかける中国語が分からないものだから、こちらが相手の言う発音をまねしてみると、意味がよく分からないのにゆっくりと何度も繰り返し発音してくれた。中国人はなかなか熱心である。こういうところが中国人の良いところなのだろう。街を歩いていると、勧誘がしつこかったり、汚い場所があったりして悪いことばかり覚えていたりするが、人懐っこいところは中国人の良いところである。

私が日本の旅行ガイドを見せたり、三国志に登場する場所が載っている本などを見せると、とても興味深く見ていた。私は歴史が好きだが、老夫婦も若い女性も、中国の歴史をよく知っていた。

その夜、西安へ向けて列車は走り続けた。


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