スラッグス
原題:SLUGS
作者:ショーン・ハトスン Shaun Hutson
訳者:茅 律子
表紙:野原幸夫
ハヤカワ文庫NV450 モダンホラー・セレクション 昭和62年6月30日初版(初出1982年)
ISBN:4-15-040450-X
正直、相当に気持ちの悪い話です。何となれば、敵は(タイトルにある通り)ナメクジである。通常の3倍くらいある。地下室の床など、一定のエリアが見えなくなるほど多数いる。生きたままの人間を喰う。単に喰うだけでなく、当然体の開口部から体内に潜り込んでくる。あ……書いていて再び気持ち悪くなってきたかも。
推薦文には「スプラッタ」と書いてあるし、確かにスプラッタなんだけど、単なる流血沙汰からのみではない、強烈な生理的嫌悪感をそそる情景が多々展開されます(とはいえ流血沙汰もたくさんあります)。勿論、タダのナメクジではないので、特殊な環境下で生まれた雑種なんですが、住血吸虫を媒介するは、歩く時に分泌する例の粘液まで劇毒だは、普通のナメクジ駆逐薬は効かないは……勿論繁殖速度速いし、水や土を通してどんなところにでも入り込むから凄い。巨大な怪物一匹の方が遥かにマシでしょう。
ともあれ、ラストは正統的な恐怖小説らしい終わり方でしめてますし、この手のものに興味のある方にはお薦めの、「どんどん読めちゃう」物語です。
〈1999/06/02〉