しばし思い出話。
実は、合唱部員でした。しかも足掛け10年間(高校の時中断した)。
さらに、部長とまではいかないけどパートリーダー、演出(合唱部なのに何故でしょう?)など重要なポストを任せられて、後輩の信頼をあつめていた(やや誇張)。しかし先輩にはいじめられたりして。
決して青春時代をアニメやマンガばかりで過ごしたわけではなかったのだよ。
沢山の曲を歌ったが、大学生の時に歌った中の1つに「昭和40年代少女漫画」を原作にした子供向けオペラがあった。
少年少女合唱団向けの曲で、簡単な編曲ながら妙に耳に残るフレーズ、わかりやすい日本語の歌詞、しかも歌っていてカタルシスが得やすく、曲じたいも大変素晴らしいものなのだが、今回は楽譜の巻末に掲載されているこの原作となったマンガを紹介する。部の友人Tさんが初めて読んだとき、一人の世界に入ってしまい思わず涙を流してしまったという素晴らしい「お涙マンガ」である。
「ミミー・みっつ」 (矢代まさこ 作)
作曲者の思い入れが強いらしく、ご丁寧に作者の略歴などついているので拝借する。
この作品は1966年(昭和41年)10月に発行された別冊マーガレット11月号に掲載された(らしい)。
作者はこれ以前におびただしい数の作品を出版(62年の金園社「ちいさな秘密」でデビュー、64年より個人集として「ようこシリーズ」全28巻を刊行)していた。マーガレットでしばらく活動、作品は「ちびっこ聖者」「サチのポプラレター」にまとめられたが、この「ミミー・みっつ」は出版社の管理がずさんだったために原稿が失われたが作者のご好意で、初出誌からのコピーで再録された。
(つまりこの楽譜以外では読めないわけですね。)
なお、作者はその後、少年マガジン・COM・リリカ その他で縦横無尽な活躍を繰り広げた。ストーリー
主人公はガード下に住む(!)札付きの少女、ミツ。登場シーンでいきなりパンを盗んで逃げる。町の人からは「どろぼう」「ふだつき」「きたない」といわれ放題。そんな少女がある日、けがをした飛べない子ツバメを見つけて、名前を付けて世話をするうちに、少女と子ツバメの精(ミミー)の間に何かが芽生え・・・・・。ツバメの治療のために働くミツ。ミミーは恩返しに、元気になったらミツのお願いを「3つ」かなえてあげるという。しかしそれはやがて来る「ミミー」との別れを意味する。けがが治り、冬が近づいたある日、ミツはミミーを仲間のもとへ戻そうとするが、ミミーは3つの願いをかなえるまでは、とどうしても帰ってきてしまう。しかし、ミツは願い事の2つを他人の為に使ってしまう。
そしてミツの最後の願いは・・・
「ミミーに南の島へ行ってほしい!」。(ここら辺からラストまでは涙、涙な感じ)
しかし、ミミーには最初から南の島まで飛ぶ力が無く、自分でそれがわかっていたのである・・・・・・。
そして一人と一匹に、今年一番の北風が襲い掛かり・・・・・・。
どこかで読んだ童話を何種類か混ぜ合わせたような感じなのだが、パターンが判っているにも関わらず泣けるという凄いパワーを持っている。まさに心が洗われるストーリーといったところ。
昔のマンガらしく「混血児ホームの貧しい兄弟」「め○○の花売り少女」、露骨なミツへの差別発言など今日の情勢にふさわしくないものも登場するのでご注意。(もちろん合唱の方ではミツも含めて、人物設定、セリフは変更されている。)
この作品を読むためには
多分、この楽譜を購入するしかない。まだ発行してるのか分かりませんが・・・。
「子どもによる子どものためのオペラ ミミー・みっつ」
発行:全音楽譜出版社
初版発行:1993.6.20
台本・作曲:青島広志
原作:矢代まさこ
ISBN4−11−737145−2
純粋に少年少女合唱の教材としても良いものと思うので、これを読んだ方で教育関係者がいらっしゃいましたら、取り上げていただくのもよろしいかと思います(季節的にクリスマスコンサートあたりに最適)。もちろん一般合唱団体でも。