今までは、弁理士個人として弁理士手数料を決定する自由はありませんでした。弁理士報酬表は、ガイドラインである旨が同表に明記される等の経過を経て、平成12年の弁理士法改正により、弁理士報酬表が廃止されましたので、これにより自由な報酬決定ができるようになりました。
弁理士手数料は工夫次第でかなり安くなる
特許出願等は本来発明者、企業の担当者と特許事務所との共同作業でなされるもので、これらを切り離して手数料(特許出願手数料、特許出願費用)が決定されるものではありません。
企業サイドで手間をかけて特許事務所の手間が軽減できれば、手数料が安くなるのが当然です。反対にすべておまかせでは事務所の手間は増大し手数料が高額になりがちです。
以下の点を検討することにより弁理士手数料はかなり安くなると思います。
(1)特許明細書とはどんなものか勉強する
特許明細書には何をどのように記載するのかを理解し、特許明細書作成の前段階の提案書(発明説明書)の作成を行えば、事務所が一から作成するより手間が省ける場合があります。
また、明細書に何をどのように記載するか理解していれば、明細書作成を依頼する際の面談、打ち合わせを要領よく手際よく処理でき、弁理士の来訪時間が削減できます。
(2)特許図面がどんなものか勉強する
特許図面は設計図面とは本質的に違うということを理解します。
明細書作成依頼の際に設計製作図面を沢山渡しても、特許事務所は図面を読解し一から書き直さなければならず手間は増えるばかりです。最近はCAD化されているので、簡単に多量に製作図面を出力できるのでこの問題が多いです。
特許図面は発明のポイントを明確に表したものであれば、漫画みたいなものでも良いのです。但し、特許公開公報などに掲載されるものなので、ある程度形式的に完備している必要はあると思います。
(3)図面は自社で作成するように努める
図面を作成しないでサンプルや現物を渡して依頼すると、特許事務所は現物から図面を起こさなければならず莫大な手間がかかり、弁理士手数料も莫大なものとなってしまいます。
使える特許図面を描いていただければ事務所の手間が大幅に省けます。
(4)その技術を特許出願する、自社における意義をはっきり理解し、弁理士に伝える
防衛的な意義しか認められないのに、戦略的に重要な特許と同じ方法で依頼したら、弁理士はこのような事情を知り得ないので、重要な特許と同じ時間かけるので手数料は安くはなりません。きちんと事情を伝えましょう。
防衛出願はその意義から簡単に処理して手間を浮かせてもよいのではと思います。しかしながら、防衛のつもりが後で本命になったという事例も多いのでこの判断は非常に難しいです。ある種の割り切りが必要なのかもしれません。
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