七篇


誹諧武玉川私考ホームへ

【底本】 
  岩波文庫  誹諧武玉川(二) 山澤英雄校訂 岩波書店 1984

【凡例】
  通し番号 篇-丁
  (本文)
  (解説)

【注意】
  字・は字が底本通りでないことを示す
  ☆はコメントや引用

4369 7-1 
  橋に成る 葉ハまた青き 天の河
  ☆清地満夏雲 七夕飾りの笹竹?
4370 7-1 
  若くてさひし 大山の御師
  御師→おし 単に師の意? 大山詣りの先達は年配の親分が似つかわしい?
4371 7-1 
  口明いて 金柑をまつ 座頭の坊
  座頭の坊→ざとのぼう 宴会で
4372 7-1 
  立なから見る 大部屋の脈
  大部屋→大名屋敷の臥煙という火消し人足の起居した大部屋 医者を呼んでも丁寧にはみて貰えない
4373 7-1 
  ねこに成ても 産砂の側
  ねこ↓踊り子 芸者? 産砂→産土 うぶすな 故郷 出生地 生家に近い所で芸者?
4374 7-1 
  大名も くどく時にハ 山をいひ
  山→たくらみ? はったり? あてにならぬことを言って口説く
4375 7-1 
  長持て来る 質の大詰
  中身はたいがい質入れ済み あとは長持ごと
4376 7-1 
  めてたさの けふらいもなく 表替
  けふらい→気振 けぶらい 気配 様子 表替→おもてがえ 畳表を新しくすること 急な縁組み?
4377 7-1 
  宝寺 今湧く物ハ 水はかり
  宝寺→山城の宝積寺 打出の小槌を納める 宝は湧かないが
4378 7-1 
  古手形 杖にすかりて 来りけり
  窮した病人が古い借金を取り立てに
4379 7-1 
  御組屋敷の 犬に通り名
  組屋敷→与力・同心などの組の者が一所に住むための屋敷 通り名→代々受け継ぐ名前 屋敷中で馴染の犬
4380 7-1 
  蓮に向て 文をよむ尼
  池の見える縁側で
4381 7-1 
  金杉も戸を 明る煤掃
  金杉→芝の金杉毘沙門? あるいは下谷の金杉? 煤掃→すすはき 煤払 煤掃開帳でもあったか?
4382 7-1 
  荒畑に 突のめされし しのふ摺
  荒畑→耕作せず放置された畑 信夫摺り→陸奥信夫産の模様やその着物 谷に突き落とされて半分埋まったしのぶもぢ摺の石☆奥の細道 ☆HP「武玉川を歩む」
4383 7-1 
  格子へ皃を たゝき出す鉦
  勧化僧の類が来て?
4384 7-1 
  新し過て 買に来ぬ店
  開店早々で入りにくい
4385 7-1 
  しのひ駒 こまかに唄を 弾て居
  しのひ駒→三味線の音を抑える駒 あたりに気を遣って三味線を引く
4386 7-2 
  草の庵 押はうこくか ほんの事
  押は→おせば 押したら動きそうなあばら屋
4387 7-2 
  丁子の匂ふ 六月の闇
  夕涼み 丁子染めの扇の香りが
4388 7-2 
  友達の 狸寐入も 恩かへし
  口説くチャンスを
4389 7-2 
  淋しさを 人の脊中へ こすり付け
  背中にもたれて
4390 7-2 
  こけたかハりに 京を鵜て居
  こける→他の方面へそれる 鵜て居→熟知している 伊勢詣りに来て京で長居?
4391 7-2 
  世の中ハ 一ツ叶へは 二ツ呑
  一つ叶うかわりに二つ我慢 「思う事一つ叶えば又二つ」☆諺 欲望には際限がない意☆俳説ことわざ辞典 を利かす
4392 7-2 
  かたみのぬれて 届く五月雨
  五月二十八日 曽我兄弟仇討ちの虎が雨で
4393 7-2 
  少下つて 三寶院様
  三寶院様→さんぼういんさま 伏見の醍醐寺 山科の何か? 修験道関係か?
4394 7-2 
  針を落て 振なから立
  縫い物の途中で
4395 7-2 
  十日ほと 物を言ねハ 夜か長し
  夫婦喧嘩で気まずい
4396 7-2 
  能登殿はしめ うきうき・とせぬ
  能登殿→能登守平教経 壇ノ浦で沈む
4397 7-2 
  蔵ほうし 折ふし棒を 遣るゝ
  蔵ほうし→蔵法師 土蔵やその付属する借家を支配する者
4398 7-2 
  うらみ同士の 向ふ敷のし
  敷のし→衣服を蒲団に敷いてしわをのばす
4399 7-2 
  かの燈明の きへる二代め
  孔明の寿命を延ばす燈明を魏延が消してしまった 蜀は二代で滅ぶ 「灯明が消たで蜀が闇に成り」 ☆柳七十七30
4400 7-2 
  辻番と 反の合たる 小侍
  反→そり 反が合う→気が合う 小侍→旗本屋敷などで使い走りをする帯刀の少年 使われる者同士
4401 7-2 
  酒呑の 耳を突ぬく 鰺の声
  鰺→あじ 夕鯵売りが来て 待ってました
4402 7-2 
  若衆さかりに 縞を着尽す
  若衆→男色の弟分 いろんな伊達を
4403 7-2 
  塩曳ハ あたまに成て むつかしき
  塩曳→しおびき 塩鮭 頭だけになったら薄く刻んでひずなますにする
4404 7-3 
  たけハ佐久間の おたけ限り也
  おたけ→大日如来の化身といわれる佐久間家の下女 限り→ぎり
4405 7-3 
  なみたのうへに 居るあみ笠
  居る→すわる 敵討ちの虚無僧
4406 7-3 
  狸か死て にきやかな寺
  いたずら狸がいなくなって?
4407 7-3 
  木わたのさとに 続く馬の屁
  木わたのさと→木幡里 奈良街道沿い 「山城の木幡の里に馬は有れども君をおもへば徒歩跣足」☆謡曲通小町
4408 7-3 
  くろ髪を 切て出されて 跡しさり
  離縁してくれないのなら私は尼になります
4409 7-3 
  説教ハ 書院をしらす 老にけり
  説教→説教師か 書院→寺の書斎?
4410 7-3 
  はなして見れは ふたりうき人
  相談相手にも悩みが
4411 7-3 
  茶の底をくむ 婆々・の念頃
  念頃→ねんごろ 親しいさま 常連に濃い部分を掬ってくれる
4412 7-3 
  翌の芝居に 目か明て居
  翌→あす 芝居見物が嬉しくて眠れない
4413 7-3 
  むす子を呵る 声もからくり
  からくり→計略 たくらみ いろいろすかして脅して
4414 7-3 
  影干の 智恵を見て居 草り取
  影干→かげぼし 陰干し? 影法師? 草り取→ぞうりとり 主人が出て来るのを待つ間?
4415 7-3 
  加茂河を 一日なふる 蝿かしら
  蝿かしら→蠅頭 川魚用の擬餌針 終日川釣り
4416 7-3 
  神棚へ 手の行かねる あたり月
  あたり月→臨月 お腹が大きくて手が届かない
4417 7-3 
  をもたかや 鋏の利た 葉ふり也
  をもたか→沢瀉 鋏→はさみ 沢瀉屋→歌舞伎の屋号 沢瀉紋の葉の模様?
4418 7-3 
  葛の葉の おもてはかりの 頼母しき
  葛の葉の→裏返ることから裏心にかかる枕詞 表だけなら信用できるが
4419 7-3 
  跡に行 妾の連る 娘の子
  連る→つれる 男の子でないので
4420 7-3 
  我皃に 惚て大きな 事か出来
  心配な事態になった?
4421 7-3 
  正燈寺 常ハ売られぬ 所也
  正燈寺→紅葉の名所 うる→かこつける 口実に使う 紅葉の季節以外は吉原行きの言訳に使えない
4422 7-4 
  茄子一ツ ころはつて行 さくら河
  ころはつて→転がって? 桜川→芝愛宕山麓の小川 飯倉神明の裏を流れる
4423 7-4 
  夕皃ハ あつかましくも 實に成て
  夕顔の宿といえば貧しい住居だがその実は干瓢になる 冬瓜は結実しない徒花が多いが
4424 7-4 
  かつら着ぬ日ハ 正直な皃
  役者の平素?
4425 7-4 
  質屋から むこく当かふ 隠し町
  隠し町→私娼窟 岡場所 あまり貸してくれない?
4426 7-4 
  家内へ立て 見せる袖留
  家内→家人 袖留→成人して振袖を縮める儀式 袖を留めた姿を皆に見せる
4427 7-4 
  神子に名主の 穴を言せる
  穴→過失 弱点 口寄せ?
4428 7-4 
  緡のまゝ くハつて戻る わたし守
  緡→さし 百文を一本にさす紐またはその銭 くハつて→配って 乗客を銭緡の銭に見立てて
4429 7-4 
  四十から 鳥の身持も 老くるし
  四十から→四十雀の地口 老くるし→おいくろし? 老成している 老けてみえる四十になるとしっかりしてくる?
4430 7-4 
  こふく屋に 黒い男の 哀也
  黒鴨の供男か? 女主人の商談中手持ち無沙汰?
4431 7-4 
  品河や 口をそろへて 夏を待
  月見とか?
4432 7-4 
  階子の恩も 高きかさゝき
  階子→はしご かさゝき→鵲 牽牛と織女が逢う鵲の橋?
4433 7-4 
  庄屋の智恵の 手も足もなし
  自分は口でいうだけ?
4434 7-4 
  藤沢ハ 少おとりて 口惜しき
  藤沢→東海道戸塚と平塚の間の宿 旅籠が戸塚より少ない?
4435 7-4 
  香煎ハ うつる若葉を 振なくし
  香煎→こうせん 麦こがし 白湯に入れて飲む 沈殿するのを振って? 五月の麦刈り入れ後?
4436 7-4 
  咳はらい まさかの時の 道具也
  誰かが来る危険を知らせる
4437 7-4 
  三めくりの日の 稲の葉に照
  三めくり→三囲稲荷 田圃の稲に日光が?日照り?
4438 7-4 
  飯さかす夜や 鵺子鳥啼
  鵺子鳥→ぬえこどり とらつぐみ うら泣くの枕詞
4439 7-4 
  見る間にきへる 吉原の塩
  盛り塩? 客の往来でたちまち
4440 7-5 
  出すほとの 物に前句の 物かたり
  何か出すごとに先に能書きを
4441 7-5 
  四条の屋ねに 大文字の客
  大文字→だいもじ 送り火の見物
4442 7-5 
  指折は なみたの懸る 鞍鐙
  指折は→ゆびおれば 熊谷直実が敦盛の年を数えて ?
4443 7-5 
  衣かへ 今年も抜て 済しけり
  袷がなくて綿入れから綿を抜いて間に合わせる
4444 7-5 
  うつくしい 皃を預かる かんこ鳥
  かんこ鳥→かっこう?
4445 7-5 
  しやほんのきへる 先供の中
  先供→さきども 行列の先頭のお供 シャボン玉が行列に
4446 7-5 
  かつらきの 髪を結ふハ 寝ル支度
  かつらき→葛城の神 一言主の神 見目麗しくない女房?
4447 7-5 
  暦にも 思ひ切ル日ハ 黒くして
  思い切る→決心する あきらめる 暦の黒日は凶日で葬式以外には用いないという☆江戸文学俗信辞典
4448 7-5 
  女の声ハ 低いよし町
  芳町の陰間茶屋 客は後家か奥女中か 人目をはばかる
4449 7-5 
  書出しに ふちのめされた やうに成
  書出し→請求書
4450 7-5 
  佛を持て 奈良の外聞
  外聞→名声名誉 優れた仏様が沢山あるのが
4451 7-5 
  燈灯て 見る青草ハ 真の色
  燈灯→ともしび 青草→蓬などの青い草
4452 7-5 
  虫干に 笙吹て見て 呵らるゝ
  ☆そのまんまか
4453 7-5 
  鴨の毛をひく なめ過た婆
  なめ過ぎる→あまりに無礼な あまく見すぎる 掛取りの前で鴨の調理を?
4454 7-5 
  すまふ太鼓に 親分か出る
  相撲太鼓→相撲の触れ太鼓 親分→博徒などの親分 相撲好きの親分?
4455 7-5 
  物思ふ 時ハきりゝと 結ひ上
  帯?
4456 7-5 
  杜若 一鍬つゝに 穴か明キ
  杜若→かきつばた 根ごと堀り出す
4457 7-5 
  代かハり 皆化物を 言伏せて
  代替→戸主や店主がかわる事 いろいろ根回しして?
4458 7-6 
  兼好も 鰒の案しハ なかりけり
  兼好→吉田兼好 徒然草でも河豚にはふれていないので食べなかったのでは?
4459 7-6 
  らうそくの 十文たけに 山かつら
  山かつら→ 明け方山の端にかかる雲
4460 7-6 
  榊の色の 悪い十月
  神無月でお供えが疎かに
4461 7-6 
  そはを喰ふ 番太か皃に 稲光
  番太→ばんた 番太郎の略 自身番の番人 夜泣き蕎麦
4462 7-6 
  日かたけて 戻れは内ハ 地獄也
  日がたける→日が高く登る 吉原から朝帰りしてみれば
4463 7-6 
  有れは有とて 汁粉三所
  まだ珍しかったか? ???
4464 7-6 
  野中の清水 髱なしに結
  髱→たぼ ???
4465 7-6 
  疵物に 成て小町ハ 年か寄
  卒塔婆小町とか
4466 7-6 
  二百か藁て うまる仲間
  仲間→ちゅうげん 臥煙の内職で藁を捻って銭緡作り けころ代の二百文分?
4467 7-6 
  狸か呼て 名をかへる尼
  山中の尼寺で狸が尼を呼ぶので名前を変えてみた
4468 7-6 
  思ふさま 切刻ませて 御延引
  御延引→ごえんにん 延期 花見が雨で延期
4469 7-6 
  衣さへ 初に着日ハ はつかしき
  坊さんが僧衣を着るのも最初は照れくさい
4470 7-6 
  橋かくつれて 笊に柄をすけ
  すぐ→すげる さし込む 落ちた物をすくい上げる?
4471 7-6 
  養生を すゝめる人か 煩せ
  美人の女房?
4472 7-6 
  我思ひ 検校はかり 知て居
  借金?
4473 7-6 
  煤掃の 骨折賃に 抱付せ
  煤払が済んで無礼講?
4474 7-6 
  高田あたりハ また米を喰
  高田の馬場の高田? それよりむこうは麦を喰う?
4475 7-6 
  御祓に 元結一筋 有かたき
  御祓→おはらい 夏越の祓? 伊勢の御師の御祓箱か? 元結→もとい 髪の根元を束ねる紐 ???
4476 7-7 
  取揚婆々・の 駕に一はい
  急ぐ駕篭に押し込まれて
4477 7-7 
  垣間見の 穴を屋ねやに 見付けられ
  垣間見→かいまみ 覗き見
4478 7-7 
  質屋へくつす かさゝきのはし
  くつす→崩す? 屈す? 質屋が工面してくれなくて登楼できん
4479 7-7 
  けいせいの 翌の枕ハ 翌の事
  翌→あす 流れの身の上
4480 7-7 
  呵られし 戸に口なしの 花か咲
  問へど答へずくちなしにして☆遍昭または素性
4481 7-7 
  一ツ蓮の 箸て目を付く
  目を付く→どこもかしこも 類例「笊で目をつくは八日のゆしま也」☆柳十六・40(江戸文学俗信辞典の事納・事始の項) 狭いのに箸が二膳
4482 7-7 
  ぬれ手て御師の 取次に出る
  御師→おし 年末の忙しい時に伊勢の御師が
4483 7-7 
  廿日草 跡の十日ハ 降つふし
  廿日草→牡丹 二十日の寿命という
4484 7-7 
  分別の 仕廻に出来る 下屋敷
  下屋敷→大名が上屋敷の控えとして別荘などに使う屋敷 お妾を住まわせる?
4485 7-7 
  肘をまくらに 黄昏か利く
  「肘枕は楽しみ亦た其の内にあり」と論語にもある
4486 7-7 
  入聟ハ やふれかふれの 年忘
  日頃の鬱屈が爆発
4487 7-7 
  なみたはるかに 能の手の平
  能の泣く仕草 手と目が離れている
4488 7-7 
  桑名の茶屋も 蛤の息
  名物桑名の焼き蛤 茶屋も煙って蜃気楼みたい
4489 7-7 
  進んて這入る 夏の穴蔵
  涼しいので
4490 7-7 
  村中の 智恵を集て 中直
  中直→なかなおり 夫婦喧嘩が大ごとに?
4491 7-7 
  真向ハ今に しらぬ仲人
  真向→まむき 正面向き いつも脇で斜めにすわる
4492 7-7 
  桧扇も 畳むとなれハ 乱萩
  桧扇→桧の薄板を綴じた扇 乱萩→みだれはぎ 萩の乱れ咲いた様? 宮中の官女が檜扇を畳む時
4493 7-7 
  茶をくんて 物おもハせる のれんこし
  こし→越し 見合い?
4494 7-8 
  その身を百と しらぬ百性
  百→百姓の略? 百性→百姓
4495 7-8 
  供かへり 手廻りの手ハ 有のまゝ
  手廻り→てまわり? 主人の身近で雑用にあたる者 有のまま→偽りのない姿
4496 7-8 
  又たゝかれる 京町の猫
  京町の猫→三浦屋の薄雲太夫猫好きだった 伊達綱宗に身請けされたので
4497 7-8 
  雨と中よく 仕廻ふ早乙女
  雨が降ってくれば田植えを 休憩
4498 7-8 
  御身拭 人もはしめて 汗をかき
  御身拭→嵯峨清涼寺の伽羅仏を拭き清める儀式 三月十九日 暖かくなって
4499 7-8 
  山折敷 神の手のくほ 心にて
  山折敷→やまおしき 白木の折敷で神へのお供えに使う 神前のお供えの見立て
4500 7-8 
  棒つかひ うそをつく手ハ 覚へけり
  棒つかひ→棒術の上手な人
4501 7-8 
  流し目ハ 古いやつにて うまひやつ
  うまい→好ましい 有利な 昔からある手だが役に立つ
4502 7-8 
  七変化 皃にやるせハ なかりけり
  七変化→歌舞伎の舞踊の中で七つの役を変わって見せる やるせない→気持ちのゆとりがない
4503 7-8 
  神無月 まさか樒も 売れぬ也
  樒→しきみ 仏前に供える木 神無月だからといって格別は
4504 7-8 
  不意と気か 付て淋しき 四手駕
  四手駕→よつでかご 浮かれて吉原に急ぐ途中でふっと正気に
4505 7-8 
  ひそひそ・と 毒てあかせる 赤の飯
  毒→毒口 毒舌 あかす→明らかにする? 赤の飯→初潮の祝いの赤飯
4506 7-8 
  振袖を はさめは物か 言やすし
  振袖で口元を隠す娘の仕草
4507 7-8 
  一首名高く 死ぬる迄酒
  李白の清平調詞? ただしこれは三首だが?
4508 7-8 
  手の切る 迄気違の おそろしき
  切る→きれる 手を切る→関係を断づ
4509 7-8 
  六地蔵 それにも皃の 好きらい
  六地蔵→六体の地蔵尊 江戸の六地蔵もある 品川品川寺や四谷大宗寺など 皆ありがたいお顔だが
4510 7-8 
  雪かきの 口へ押込む 指の先
  手がかじけて? 雪の朝帰りの口封じ?
4511 7-8 
  梓弓 娘ハつんと 立て行
  梓弓→巫女の口寄せ 故人の異見?
4512 7-9 
  下り坂 帰りに見れは 情なし
  情けない→薄情である 今度は上り坂
4513 7-9 
  起請なくして 怖い煤掃
  起請文を家の中で紛失 大掃除で見られたら一大事
4514 7-9 
  琴の音に 聞惚て居 落しさし
  落しさし→落差 刀が立った だらしない差し方 軟派の侍?
4515 7-9 
  飛々・はへる 婆々・の眉合
  眉合→まみあい 眉 眉が薄くなって
4516 7-9 
  おかしかる 皃も世界の 道具也
  世界→遊興の場
4517 7-9 
  ゑひす講 躍のやうな 音かする
  景気付けの競りの真似事?
4518 7-9 
  新関の とかめはしめに 女良花
  新関→しんせき 女良花→おみなえし 女の意 新しい関所ができて手始めに出女の改め?
4519 7-9 
  鼻へ出る迄 痰と言せる
  梅毒で声が嗄れることがあるらしい そこまでは秘密にできたが鼻声になっては
4520 7-9 
  支度して 口明ケに行 炭俵
  炭俵から炭箱に入れる時炭の粉が飛び散るので頬かむりを
4521 7-9 
  我内に 見所のある すたれ越
  見所→見るべき所 将来性 簾→忌中?仲の町の茶屋? ???
4522 7-9 
  前帯に したかる娘 面白し
  娘は普通は後帯 前帯は遊女か年寄り
4523 7-9 
  漆屋の 因果ハ外に かしこまり
  漆かきは日なたでする仕事
4524 7-9 
  恥から先へ 咄す密談
  まず問題を先に打ち明けて
4525 7-9 
  あれ是に 知られて恋の 腰か抜
  秘密なればこそ燃える
4526 7-9 
  隣へ足の 出る行水
  ???
4527 7-9 
  泥くさき 坐頭を寄て 洗けり
  水たまりか溝を跨ぎ損ねた? 皆で洗う
4528 7-9 
  引ケと出す 袖も牡丹の 色を持
  金持ちの娘からの誘い?
4529 7-9 
  賀の杖を 酒屋かくれて 驚れ
  賀→長寿の祝い? 驚れ→おどろかれ 酒好きのご隠居?
4530 7-10 
  はやり目の はやり仕廻ハ 墨衣
  はやり目→伝染性の眼病 墨衣→僧侶 出家は身体的接触が少ないので最後にうつる?
4531 7-10 
  枕にも 笠にも肘の うきさかり
  肘の上がり下がりがある?
4532 7-10 
  妾とハ 火を摺る中の きりきり・す
  火を摺る→互いに仲が悪い きりぎりすは何かの比喩?
4533 7-10 
  拂物 言直に売れて 一思案
  拂物→はらいもの 売り払う物 言直→言値 ふっかけたつもりだったが本当はもっと価値があった?
4534 7-10 
  只壱分 有て淋しき 逆サ桐
  逆サ桐→桐の紋章が逆さの珍しい失敗一分金や二朱金☆江語辞 素壱分の女郎買に使う訳にもいかず
4535 7-10 
  物いへは 人の皃見る 飼ころし
  飼ころし→奉公人が仕事ができなくなっても死ぬ迄養なうこと 最古参の奉公人
4536 7-10 
  子をさし上て 反かへる乳母
  抱いた子がおしっこを
4537 7-10 
  誤る方へ 立て居て酌
  謝る人へまあまあ一献と
4538 7-10 
  古い手代の 湯へ長く入
  若い手代は気を使い早く出る
4539 7-10 
  落角を 拾へは鹿か 振かへり
  落角→おちつの 俺のだ
4540 7-10 
  音頭取 男かよさに 高い所
  音頭取→おんどとり 踊りの花形
4541 7-10 
  昼皃に きのふの酒の うらめしき
  二日酔いで起きたら昼
4542 7-10 
  面目もなく 婆々・の薮入
  薮入りといえば若い人が多いので
4543 7-10 
  三味線添て 京へ勘当
  放蕩息子を三味線と一緒に 勘当
4544 7-10 
  しなの路を 生て働く 赤鰯
  信濃路→木曽街道とか 赤鰯→あかいわし 錆刀 山賊とか?
4545 7-10 
  おもふ屋形の 三日めに隙
  屋形→屋形船 邸宅 青楼 隙→ひま ???
4546 7-10 
  売られる馬の 皃へ日かさす
  馬も別れの表情
4547 7-10 
  かハゆいか 増て来程 にらみ合
  増て来→ましてくる 孫を嫁と姑が取り合う
4548 7-11 
  小荷駄に痩を 付る尺八
  小荷駄→こにだ 小荷駄馬 荷物を運ぶ馬 痩→やせ 痩せが付く→痩せる 細る 「尺八を好む者は貧乏を吹出す」 ☆諺
4549 7-11 
  くほく見らるゝ 夜の大名
  窪く見る→見下す 軽蔑する 御妾に?
4550 7-11 
  宿下の 中折のする 丸木はし
  宿下→やどおり 薮入り 中折→途中で挫折すること 「信心は心一ツの丸木はしよそ見をしてはあやうかりけり」☆御詠歌 薮入で里心がつき挫折
4551 7-11 
  請状を 出して奢の 火をしつめ
  奢→おごり もと奉公人の後妻を戒める?
4552 7-11 
  面目もなく 糸竪を着
  糸竪→いとだて 麻と藁で編んだむしろ 雨具になる 雨宿りに疲れて
4553 7-11 
  木々・も身に しむ朔日と 成にけり
  朔日→ついたち 九月朔日単衣から袷に?
4554 7-11 
  秋の蚊の 人に止て むこらしき
  むごらしい→むごたらしい 動きが遅く容易に叩かれる
4555 7-11 
  年忘 忘れすとよい 人斗
  年忘→としわすれ 忘年会 人斗→ひとばかり 仲間同士で
4556 7-11 
  たんとも呑す 呑ぬ日もなし
  呑す→のまず 毎日少しだけ酒を飲む
4557 7-11 
  二百十日に うまい三味線
  八朔の紋日で芸者が呼ばれて?
4558 7-11 
  胴突の 向桟敷に 緋の衣
  胴突→どうづき 建築現場の地固め 向桟敷→むこうさじき 芝居の二階席 緋の衣→僧正 お寺の普請を眺める
4559 7-11 
  皃斗 心に見へる 梓弓
  皃斗→かおばかり 梓弓→巫女の口寄せ 故人の顔が心に
4560 7-11 
  四谷も道の 直る十念
  四谷→青梅街道や甲州道中に近く駄馬通行多し 十念→念仏を十遍唱える? ???
4561 7-11 
  馬喰の子も 癖の付く酒
  馬喰→ばくろう 牛馬の売買を業とする者 子もついて行くので?
4562 7-11 
  生身玉 我侍も けふはかり
  生身玉→いきみたま 生きている両親を七月十五日刺鯖や蓮飯でもてなす行事 自分は食べずに?
4563 7-11 
  笑ても こほれそう成 むすひ玉
  結び玉→紐や縄の結び目 ???
4564 7-11 
  寄かゝる 柱もなくて 年か明
  年か明→ねんがあけ 地味な遊女の年季明け 身請けされる訳でもなく
4565 7-11 
  昼皃に 面目もなく 蚊屋を出
  起きたらもう昼
4566 7-12 
  恩を言々・ 馬の折檻
  日頃世話になっている馬だけに
4567 7-12 
  手のひらへ来て 曲るまんちう
  ???
4568 7-12 
  おはくろにさへ 楽屋ありけり
  歯をむき出すので隠れて
4569 7-12 
  はつかしの 森の湯舟を 漕分れ
  はづかしの森→羽束師の森 恥かしの森 恥ずかしい意 湯舟→風呂付きの舟
4570 7-12 
  雪の傘 突付られて 軽く成
  つっつける→押しつける つきつける 拍子に傘から雪が落ちた
4571 7-12 
  めりめり・と 乗物ひつむ 法の声
  乗物→引き戸付きの駕篭 法→のり
4572 7-12 
  病人の 髭をほしかる まむし売
  ???
4573 7-12 
  箍懸の 疝気ハはやく 見付られ
  箍懸→たがかけ 箍直し 疝気→男の下腹部の病 押さえるとたががのびる
4574 7-12 
  名代出して 通る袖笠
  名代→客の重なった花魁が新造を代理に出す 袖笠→袖を笠がわりにする 廊下で客にみつからないよう
4575 7-12 
  木々・染て 寺を寺にハ 仕て置す
  仕て置す→しておかず 紅葉の正燈寺は吉原行きの名目に
4576 7-12 
  朝皃の 一夜指さす 天の河
  夜中指の形につぼんでいる
4577 7-12 
  禿の年の 捨鐘て合
  捨鐘→時の鐘は最初三つ余計につく 三つ多い?
4578 7-12 
  山師の妻に 利ぬ呪
  山師→投機的事業家 べてん師 利ぬ呪→きかぬまじない 夫が人を騙すのをいつも見ているので?
4579 7-12 
  検校の 物好ハ皆 虫の毒
  虫の毒→原因のわからぬ病気がおこる
4580 7-12 
  精進落を 知て言伝
  言伝→ことづて 河豚か何かのお誘い?
4581 7-12 
  突袖に 人の姿の 新しき
  突袖→つきそで 袖の中に手を入れて袂の先を前方に突き出すこと いつもと違う雰囲気に
4582 7-12 
  けふは他人の やうな随身
  随身→ずいじん 貴人の護衛のため勅命でつけられた近衛府の官人 自分の家来ではないので
4583 7-12 
  渋柿・の 今に鬼門を 守り詰
  柿・→柿 誰も取らんので繁っている?
4584 7-13 
  初而の亥子を 女良と武士
  初而の亥子→しょてのいのこ 女良→女郎 じょろ 武士→もののふ 亥猪の祝 妓楼は大火鉢 大名は暮六ツ前に登城
4585 7-13 
  尽せとハ 親の口から めうかの子
  めうか→茗荷 みょうが 愚か者の異名 茗荷の子→愚かな子☆雑俳語辞典
4586 7-13 
  二度しはられて 狭い世の中
  質蔵の質草?
4587 7-13 
  祢宜のさハきも 金程の事
  祢宜→ねぎ さハき→さばき? 神託も奉納金次第
4588 7-13 
  いつとなく 藝を仕上て 店を明
  店→たな ???
4589 7-13 
  一ツ宛 階子の下の すこく成
  階子→はしご 階段 すごい→気味が悪い ???
4590 7-13 
  六月の うしろ楯にハ 灯かとほり
  後楯→後援 とほり→灯り ???
4591 7-13 
  壬て大て 細長い年
  壬て大て→うるうでだいで 大の月の閏月があって長い?
4592 7-13 
  大門を 出ると女房か 怖く成
  吉原から朝帰り
4593 7-13 
  知らさるを 知らさるとして 追出され
  不知為不知 是知也☆論語
4594 7-13 
  初雪を むこく扱ふ 建長寺
  建長寺→鎌倉の禅寺 毎日庭を掃除するので 桜も紅葉も雪も
4595 7-13 
  若い時 泣た手からハ 末の松
  手から→手柄 末の松→末の松山? 変らぬ契り あるいは結果として繁栄したという意味か?
4596 7-13 
  悋気女房の 気ハつくね芋
  つくね芋→やまいも 粘っこい?
4597 7-13 
  一手桶 とめる舅の きれい也
  きれい→清潔 見苦しくない 銭湯の留桶? 一手桶→片手で手桶を下げる ???
4598 7-13 
  死んた大工を 誉て念佛
  寺を作った大工が死んで?
4599 7-13 
  八重むくら 妹の息を 笠に着て
  八重葎→やえむぐら 雑草が生い茂った草庵 祇王祇女?
4600 7-13 
  山帰来 呑ミ呑ミ・聟に 成あふせ
  山帰来→さんきらい 梅毒の薬 遊び人だったが聟に納まる
4601 7-13 
  終泣事も 出来る雨の夜
  終→つい しんみりして
4602 7-14 
  せり物にして 仕廻う妹
  せり物→競り売りや競り買いにするもの 兄が妹に言い寄りたい連中に?
4603 7-14 
  寐姿ハ 針立はかり 知て居
  針立→はりたて 裁縫の針を刺すはりぼうず 夜なべのお針か針妙の寝姿?
4604 7-14 
  供か見て居て 痒い盃
  痒い→物足りない お供が見ているので一線を越えられない
4605 7-14 
  お局へ 覗た皃ハ すなを也
  お局→おつぼね 奥女中の取締り役の老女 高慢な奥女中も呵られる時は
4606 7-14 
  神祈る 唇すこく 歯をならし
  すごく→気味悪く 鬼気迫る祈祷の様子
4607 7-14 
  物見から 妾の笑ふ 雨やとり
  物見→物見台 雨に逢って慌てる人達を高見の見物
4608 7-14 
  次第に遠き 金堀の声
  金堀→鉱山で金銀を掘る人 坑道の奥に入って
4609 7-14 
  御沙汰なし 隣の娵ハ 捨子にて
  御沙汰なし→便りがない?
4610 7-14 
  坐頭を乗せて うそを付く馬子
  悪徳タクシー
4611 7-14 
  二ツ着て居る 近い勘当
  自分の着物に花魁の打ち掛けを羽織って?
4612 7-14 
  をがくづの 中にまじまじ・ びしゅかつま
  毘首羯磨→印度美術の神 仏師がよく祀る 仏師の意か
4613 7-14 
  狸の辞世 恥入にけり
  ???
4614 7-14 
  なにはのたわけ 伊勢の大馬鹿
  難波の蘆は伊勢の浜荻 のもじり
4615 7-14 
  桑門 酒屋ハ付た 病也
  桑門→よすてびと 付た→ついた 世を捨てても酒だけは
4616 7-14 
  母親を 拝て居たる 夜着の内
  金の工面を?
4617 7-14 
  割膝に 成を女房の くつれ口
  割膝→男の礼儀正しい座り方 崩れ口→くずれる間際? 亭主からの離縁話?
4618 7-14 
  小舅といふ 見ル目かく鼻
  見目嗅鼻→閻魔庁の人頭幢で亡者の善悪を判断する 他人の挙動を注意深く観察するものの例え
4619 7-14 
  常物を 置ぬ所に 真桑瓜
  常物→つねもの 転がっても大丈夫な場所に?
4620 7-15 
  地女の 心に成ハ 眠い時
  地女→じおんな 素人女 遊女も眠いときには商売気を忘れて
4621 7-15 
  竈拂 少はかりハ 扇の手
  竈拂→かまはらい 月末に巫女がお祓いに 扇の手→扇で舞う技? 神子あがり
4622 7-15 
  十五迄 無疵て育 去屋敷
  育→そだて 去屋敷→さる屋敷 さる屋敷へ奉公に行っているというが実は女衒に
4623 7-15 
  日傘の似合ふ 乳母ハちいさき
  大女の乳母ではバランスが
4624 7-15 
  雨の降日ハ 真の浪人
  見栄の張りようも暇のつぶしようもない 辻謡にも出られず
4625 7-15 
  碇を買に 広袖て来
  碇→いかり 広袖→鎧の袖の一種? 平知盛?
4626 7-15 
  始末をしても 入相の鐘
  始末→遊里の支払いのため身の廻りの物を売り払う? 入相→いりあい 日没の鐘
4627 7-15 
  側に居なから 夢の浮橋
  花魁は来たが相手にしてくれず
4628 7-15 
  松明て しのひ歩行し 大昔
  歩行し→ありきし 王朝の頃は随分目立つ忍び歩き
4629 7-15 
  日のあたる 夢をよく見 氷室守
  寒いので
4630 7-15 
  さひしさの 又女房に 遣れて
  遣れて→つかわれて 女房の尻に敷かれて?
4631 7-15 
  魔所と聞 外山のさくら 咲にけり
  外山→外山が原の尾州家の外山屋敷?
4632 7-15 
  娘にもとる 後家の身のうへ
  後家になって実家に戻る?
4633 7-15 
  下女かうらみハ 樋合て言ふ
  樋合→ひあわい 庇間 家と家との間の狭い路 家の中では言えないので
4634 7-15 
  辞世のてには 直す本復
  てには→文句 言い回し 病が癒えて作った辞世を手直し
4635 7-15 
  夕くれの 生れ付たる 槙笘屋
  槙笘屋→まきとまや 三夕の歌の苫屋と槙と鴫のうち二つも兼ね備えて
4636 7-15 
  老楽の ゐんきん過て 賤しけれ
  老楽→おいらく 老年 ゐんきん→慇懃 少しは頑固な方が
4637 7-15 
  革足袋の 笑れて居 松のうち
  革足袋→律儀倹約の象徴 高いが丈夫 正月くらいのんびりしなよ
4638 7-16 
  籔入の 長居をすれは 恥多し
  女は三日間が普通 メッキが剥げたり妊娠したり
4639 7-16 
  辻番へ 屋敷のさくら 寄かゝり
  辻番の小屋へお屋敷の桜が 覆いかぶさるように
4640 7-16 
  ほらの貝 きのふの米を 吹出して
  山伏へのお布施の米?
4641 7-16 
  軽業の 雇れたかる 橋普請
  軽業が工事に役立ちそう
4642 7-16 
  あかたの神子の 松風に乗
  あがた→県? 吾田? 住吉大社の御田植神事? 宇治の県神社? ???
4643 7-16 
  とほされて 格子の外に たつか弓
  とほされて→灯されで たつか弓→手束弓 手に握り持つ弓 楊弓場の影?
4644 7-16 
  女房ハ 泣子に帯を ゆり上て
  子をおんぶしている女房
4645 7-16 
  了簡の 出そうな足ハ うち違
  了簡→考え 何か思いついて
4646 7-16 
  煩ふ後家の うしろから口
  寝ていて口で人を使う?
4647 7-16 
  松風を 凩にする 材木屋
  凩→こがらし 松も裸にされて寒かろう
4648 7-16 
  ちんまりと 寐気に成て 酔か覚
  ちんまり→小さくまとまって 今夜は大人しく寝ようと思ったら
4649 7-16 
  蚊の喰物に させて云切
  云切→言い切る はっきり断って関係を断つ 夜這失敗
4650 7-16 
  田ハ妓王 疇ハ妓女にも 一さかり
  妓王妓女→祇王祇女 清盛の愛人の白拍子姉妹 疇→うね 畝で区切られた田畑 一さかり→若い遊び盛り それなりに栄華な時が? 「畦から行くも田から行くも同じ」☆諺 手段方法が違っても結果に大差がない意
4651 7-16 
  一家中 御意の茅の輪を 潜る也
  家中→大名の家来一同 茅の輪→ちのわ 潜る→くぐる 殿の命令で家来全員茅の輪くぐり
4652 7-16 
  行水をする 検校を見ル
  紫衣も撞木杖もなし
4653 7-16 
  太刀持の 聞へるやうに 欠して
  太刀持→武家で主人の刀を持って仕える役 欠→あくび 退屈で
4654 7-16 
  入る事はかり 書て親里
  入る事→要る事 親里→実家 実家へ無心
4655 7-16 
  冬さくら をらか仏の 忘草
  をらか仏→俺の所の仏 忘草→憂さを忘れる材料 田舎のお寺の風景?
4656 7-17 
  茶湯して居 絵馬のけいせい
  茶湯→ちゃとう 仏前に茶湯を供えること 絵馬に描かれた傾城は親孝行
4657 7-17 
  梅かゝや 猫もむす子も 寄付す
  梅かゝ→梅が香 寄付す→よりつかず 春になって盛りがついて家に寄り付かぬ
4658 7-17 
  いか物喰の むせる付さし
  いか物喰→常人の食わぬ物を好んで食う人 付さし→盃や煙草の廻しのみ お茶引きを買って?
4659 7-17 
  勘介と しらぬ間ハ 笑ふ也
  武田信玄の軍師の山本勘助 外見は強そうでなかった
4660 7-17 
  妾の口の 辷る誕生
  辷る→すべる 男子を出産して大言を
4661 7-17 
  ましめな皃へ 突付る膳
  下戸は飯でも
4662 7-17 
  大名の 心ハにくい 十二月
  掛取の気苦労はなさそう?
4663 7-17 
  欲徳の 人参を呑 はなれ際
  欲徳→欲得? 病の治り際に勿体ないと? あるいは患者は死にかかっていて家族が?
4664 7-17 
  三浦の禿 正直につぐ
  吉原の三浦屋? 気のはる客に?
4665 7-17 
  杉の梢へ 牛若の時宜
  時宜→じぎ 辞儀 剣術を習った鞍馬の天狗に別れの挨拶をして奥州へ
4666 7-17 
  水跡の 干物毎に 赤とんほ
  水→洪水 干物→ほしもの 秋の長雨で洪水 その後始末の光景
4667 7-17 
  恋の世や 鼠も文を 持ありき
  恋の世→近松の冥土の飛脚の 文句取り? 恋文を鼠に引かれた?
4668 7-17 
  重箱て戸を たゝく阿部河
  阿部川餅を作っておすそわけ ?
4669 7-17 
  机くるみに しはられて居
  寺子屋のお仕置き
4670 7-17 
  盃も 帆の有物か 又めくり
  めくり→巡り 宴会が盛り上がって盃が早く廻ってくる
4671 7-17 
  分散に うつかりと咲 冬ほたん
  分散→破産 牡丹は富貴草なのに
4672 7-17 
  子を誉なから とほす行燈
  とほす→とぼす 学問好きの子?
4673 7-17 
  二代めの 蔵ハ高尾か 物に成
  息子が身請けして
4674 7-18 
  抱込む乳母を 拝み礼拝
  乳母に頼んで赤ちゃんの顔を 見せて貰う
4675 7-18 
  神輿の機嫌 直るむら雨
  村雨→降ったり止んだりするにわか雨 暴れ神輿が雨でおとなしくなる?
4676 7-18 
  浅漬を 煩ふ僧の 恋にして
  はやく治って浅漬を
4677 7-18 
  去られても 闇に来て見 幟竿
  去られる→離婚される 幟→端午の節句の五月幟 男の子の成長を陰ながら見守る
4678 7-18 
  八丈て ひやひや・思ふ 夫婦中
  八丈→黄八丈 白木屋お熊は養子を迎えながら手代と不義 引き廻しの時黄八丈を着てい た
4679 7-18 
  夜神楽の 翌ハそしらぬ 皃斗
  夜神楽→歌舞伎の下座音楽で夜の神社の場に用いる 翌→あす 斗→ばかり 夜の神社で逢い引き?
4680 7-18 
  日も九ツの 猪牙に干瓜
  九ツ→ここでは正午 商売前の猪牙舟で干す?
4681 7-18 
  品玉の 頭巾にたまる さくらの實
  品玉→手品師 さくらの實→さくらんぼより小さくて固い 桜の木の下で芸を?
4682 7-18 
  大三十日 その夜返して その夜借リ
  借金返してまた借金?
4683 7-18 
  若衆にハ くらへる程の 煙なし
  若衆→わかしゅ 男色の弟分 煙→暮らし?生計?
4684 7-18 
  関取の うしろへ沈む あんま取
  あんま取→按摩 相撲取りの療治をする按摩 隠れて見えない
4685 7-18 
  手を握たと 御上へも知れ
  御上→天皇 朝廷 志賀寺上人?
4686 7-18 
  わたし守 愛相のない 食を喰
  食→めし 食事をゆっくりとれない
4687 7-18 
  二百十日 恐しい日ハ 暮にけり
  野分
4688 7-18 
  気強い女 かつくりと落
  気性の強い女が辛抱強くくどかれて
4689 7-18 
  鰹から 止る気に成 大つゝみ
  気っ風の良い兄さんが居そう で初鰹売りが自分から止まる
4690 7-18 
  日のはたらきに 今月も大
  日→日数? 大→大の月
4691 7-18 
  胸の火に 一箸せゝる もみ大根
  せせる→突っつき探る もみ大根→三寸ほどの間引いた大根の塩漬け 間引きの意☆雑俳語辞典 後悔の念が
4692 7-19 
  遠く成 のを待て居 鹿の声
  鹿聞も近すぎると情緒なし?
4693 7-19 
  横笛を 竪に直して 恨皃
  虚無僧になった? ???
4694 7-19 
  ほうつきの 奥歯に成と うまい音
  上手な娵は奥歯で鳴らす 「ほうづきをおく歯斗りで娵ならし」☆安四・満1
4695 7-19 
  一首にて 祇王か部屋の 人たかり
  祇王が仏御前に清盛の寵を譲って去る時襖に書き付けた 「萌え出づるも枯るるも同じ野辺の草いづれか秋にあはではつべき」☆平家物語
4696 7-19 
  北辰の やうに番頭 大あくら
  北辰→北極星 手代や小僧の動きの中心
4697 7-19 
  末の娘ハ 小つゝみを誉
  かわいいので
4698 7-19 
  二十五と 十九の間も 因果也
  二十五→男の厄年 十九→女の厄年 間→あい 厄年同士の恋仲
4699 7-19 
  ふんとしを せぬハせぬハ・と 子をなぶり
  幼児は腹掛けのみ 九才ころに初めて着けた?
4700 7-19 
  元か太夫て おもしろい尼
  人生経験豊かな尼さん
4701 7-19 
  高田の馬場に 度々・のうそ
  一対一の決闘でなかったし 堀部安兵衛は十八人も切っていないし
4702 7-19 
  間を立たのか とかく誤り
  引き離したのが間違いのもと ?
4703 7-19 
  のれんもうちへ 懸る身代
  休業?
4704 7-19 
  物干の 伽にもならす 青によろり
  伽→話し相手 青によろり→青桐
4705 7-19 
  妾の紋を 見出す盃
  お世継ぎを産んで?
4706 7-19 
  鍬鍛冶の 土にもならす 有わひて
  鍬鍛冶→くわかじ 農具を修理する鍛冶屋 土になる→死ぬ? 有わひて→ありわびて 住んでいるのや生きているのがつらくなる
4707 7-19 
  人を盗むも 日かくれてから
  泥棒も夜這も
4708 7-19 
  夫の腹の もへる三味線
  踊り子の三味線で
4709 7-19 
  いもせ山 女房に成て 覚けり
  いもせ山→妹背山婦女庭訓 饒舌な官女が出る浄瑠璃 饒舌の意か 女房になっておしゃべり好きに
4710 7-20 
  御隠居ハ 廓の恥を うれしかり
  隠居の新造買い 新造の失態を却って喜ぶ
4711 7-20 
  刈る池を 母の怖かる 粽草
  粽草→ちまきぐさ 真菰 真菰刈は水辺で危ないので
4712 7-20 
  一葉つゝ 明るみへ出る 石とうろ
  石とうろ→石燈籠 庭木の灯が当たるところだけ
4713 7-20 
  吸付て 出せはさし合 人はかり
  さし合→さしあう かち合って差し支える 吉原の素見に差し出す煙管 吸付煙草
4714 7-20 
  母に砂糖を 付る人買
  甘い話を
4715 7-20 
  あきらめて行 早乗の供
  早乗→はやのり 馬に手早く 乗る技?
4716 7-20 
  後見ハ うしろを守ル うちはかり
  息子に後見人をつけるのは 後手にまわった家ばかり
4717 7-20 
  居続の 度に我子の 丈かのび
  居続→いつづけ 遊廓に連泊 すること 帰ると子供の背が伸びている
4718 7-20 
  一盃呑と 衣ぬく僧
  呑と→のむと 酒好き
4719 7-20 
  云事の 云れぬ時に 焼きせる
  憎い人だよ お前さんは
4720 7-20 
  初雪を 誉ぬむす子か 物に成
  初雪で吉原へ行くようでは
4721 7-20 
  低い咄の 御座へ出されぬ
  御座→貴人の座 臨席 とても奏上できない事態?
4722 7-20 
  風呂敷包 胸合ぬ恋
  胸→気持ち? かなわぬ恋に下女などが 暇をとる?
4723 7-20 
  泣子を置て 気の若い後家
  まだ若くて後家におさまらず 遊びにいく
4724 7-20 
  そろそろ・と 役者の奢 花八手
  奢→おごり 花八手→はなやつで 八手の花 初冬の季語
4725 7-20 
  五月雨 人形もみな かてん首
  かてん首→合点首 串に土製の首だけつけた人形 ここでは合点する意か 五月人形もこの季節の雨には得心☆嬉遊笑覧
4726 7-20 
  手の置所の 知れぬ黄檗
  黄檗→禅宗の一派 何となく中途半端に膝の上? ???
4727 7-20 
  三味線の そろそろ・毒に 成かゝり
  遊びが深みに
4728 7-21 
  命あらハと すねて出る朝
  朝帰りを呵られて?
4729 7-21 
  泣て寐る子も けいせいの相
  うそ泣き?
4730 7-21 
  時鳥 鳴て芳野ハ 闇に成
  時鳥→ほととぎす 芳野→吉野? 桜の季節は過ぎて
4731 7-21 
  汐汲も ころふ時には 女也
  働く姿は逞しいが 転ぶ時はキャッと 行平との関係も?
4732 7-21 
  大判を書く 橘のおく
  橘姫大判銀? 日本橋橘町と日本橋本石町の 金座は近くはないし?
4733 7-21 
  三月か ふさつて人か 請に行
  ふさる→臥さる? 臥せる 寝る 眠る 請→うけ 保証人になる? 質物を受出す?
4734 7-21 
  てつちの首尾の 悪い六月
  炎天下の外回りはきつい?
4735 7-21 
  辛崎を 素人にする 鰯雲
  辛崎→唐崎 松? 鰯雲→鰯で銚子の意か?
4736 7-21 
  泊らぬ坐頭 何そ聞たか
  宴会に呼ばれた坐頭 引けてから帰るというが
4737 7-21 
  その口か いやさに陰て 手を合せ
  口の悪い人に心で拝む
4738 7-21 
  あてか違て 二度雛を買
  女の子ばかり生まれる?
4739 7-21 
  あちな所の 痒い気のつき
  あちな→味な 色っぼい 痒い→物足りない?
4740 7-21 
  来た時と 越ス時皃を 見た斗
  皃→顔 斗→ばかり 近所付き合いのない人 駆け落ちか敵持ちか
4741 7-21 
  古手形 家名に成て うらめし屋
  空証文になり?
4742 7-21 
  降雪の あたまくたしに かい割菜
  頭下し→頭ごなし かい割菜→アブラナ科の発芽 芽が出た途端に雪が
4743 7-21 
  首ツたけとハ 下卑た惚やう
  首の高さまで深くはまり込む
4744 7-21 
  石といふ 伯父を呪ふ 東山
  呪ふ→まじなう ごまかす 東山→京都の東山 眼下に遊ぶ町が多い 同行の堅物の伯父をまく
4745 7-21 
  唐僧の喰ふ 皃を見たかる
  唐僧→とうそう 異国の坊さんは普通に食べる のか?
4746 7-22 
  検校に 成て久しい 腹かたち
  ☆胸裏三斗 腹かたち→腹形? 裕福な生活が続いて
4747 7-22 
  二十余年ハ 隙な頼朝
  挙兵するまでは
4748 7-22 
  喰付く跡を 隠すかうやく
  夜這失敗
4749 7-22 
  咄の声の 高い瀧守
  滝の音が大きくて
4750 7-22 
  はらみ妾の 仕て取た皃
  してとる→押し通す してやったり?
4751 7-22 
  大事の闇へ 唐紙か明く
  密会中にいきなり
4752 7-22 
  蚊屋釣れは 遠い所に 三寸の口
  三寸→みき ???
4753 7-22 
  母の自慢の 国替を二度
  国替→くにがえ 幕府が大名の領地を替える事 家を二回買い替えた?
4754 7-22 
  いとしやと 言い言い・直切 拂物
  直切→値切る 誰か亡くなったか家をたたむかするで家財を売る 同情しつつ商売は商売
4755 7-22 
  鎌倉へ 来てなつかしき 芝肴
  芝肴→しばざかな 江戸芝浦の海でとれた小魚 芝浦に魚河岸あり 江戸前の活きのいい魚が懐かしい?
4756 7-22 
  駒むかへ 帯の仕やうか 気に入す
  駒迎え→朝廷に献上された馬を役人が逢坂の関に迎えに行く 入す→いらず 伝統行事で有職故実が?
4757 7-22 
  僧正の 燃てハきへる 小松原
  小松原→松原 緋の衣がちらちらと見えては隠れる?
4758 7-22 
  取れてうき世に 邪广な鮗
  邪广→邪魔 鮗→このしろ 下魚とされた
4759 7-22 
  日ころの意趣と 思ふ夕立
  濡れてざまみろ
4760 7-22 
  曳舟の 是非ない事を 詠られ
  曳舟→舟に綱をつけ引く 是非ない→しかたがない 詠られ→ながめられ 観賞的に見られる 風流でやってるのではない
4761 7-22 
  元祖高尾を 表具屋て見
  三浦屋の初代高尾 妙心高尾 子持高尾 千六百五十四年頃という 武玉川より百年前
4762 7-23 
  世間をは 見るな見るな・と 云名付
  云名付→いいなずけ 良い男を見せたくない
4763 7-23 
  蒸篭積て ありかせて見
  蒸籠→せいろう 禿が新造になるお披露目の 新造出し? ☆江戸吉原図聚
4764 7-23 
  言直に売れて 牙婆うつふく
  言直→言い値 牙婆→すあい 物品売買の 仲介業 もっと高値だったか
4765 7-23 
  吸物になる 鶴の若死
  十二月将軍家から宮中へ鶴 献上 千年生きるはずだったのに
4766 7-23 
  勘当を かくまふ人も 着す脱す
  着す脱す→きずぬがず 着たきりの太鼓持ちや遊び人が面倒みてくれた?
4767 7-23 
  牢轡を 局と聞は 怖しき
  牢轡→牢輿 ろうごし 囚人を護送する輿 局→奥女中を統括する老女 聞は→きけば 大事件?
4768 7-23 
  金をほしかる 雲の下人
  雲の上人とは殿上人のこと 地下は金が大切?
4769 7-23 
  請負も たをれたをれ・て 人柱
  請負→約束 保証? 請け負い仕事? 倒れ→貸し倒れ?
4770 7-23 
  替た所の 吝い馬喰
  吝い→しわい 馬喰→ばくろう 牛馬の売買 を業とする者
4771 7-23 
  女湯も 二百十日も 静也
  嵐の前の?
4772 7-23 
  翌行聟の 胸くらをとり
  翌行→あすいく 私をだましたのね
4773 7-23 
  屋ねから夜着を ほうる六月
  虫干で干す場所がなく
4774 7-23 
  跡からわけの 知れる強食
  強食→こわめし 餅米を蒸したもの 先に赤飯が来て
4775 7-23 
  鍋二ツ かふるかハりに 通りもの
  近江筑摩神社鍋祭? 関係した男の数の鍋をかぶる 通り物→魔物? 通り者→博徒 ???
4776 7-23 
  地黄か利た うへて欠落
  地黄→強精剤の主剤 欠落→かけおち
4777 7-23 
  子へ撥を借す 瞽女の愛相
  撥→ばち 瞽女→ごぜ 三味線の撥をせがまれて
4778 7-23 
  打敷を見に 寺へ行母
  打敷→うちしき 寺の高座や仏具の下に敷く 金襴の布帛 立派な布?
4779 7-23 
  屋ねから落た 人と酒もり
  臨死体験談義? ともかく生きていてめでたい あるいは気付けの酒?
4780 7-24 
  珊瑚珠か 二ツにわれて ひたるいめ
  珊瑚珠→毒に触れると割れる ひだるい→ひもじい 毒となる美女に出会って?
4781 7-24 
  医者のしわみと 見へる甘草
  しわみ→吝み けち 少ししか処方しない? 甘草は渡来品で貴重 ☆俚言集覧
4782 7-24 
  公事に出る夜ハ うつふしに寐
  公事→訴訟 あれこれ考えで
4783 7-24 
  逆をもたかを 誉る飾屋
  逆沢瀉の鎧は曾我兄弟の家宝 飾屋→かざりや 簪など金属の細工師
4784 7-24 
  貰ふ使の 中居つふれる
  中居→仲居 奥女中の使う下女 生島の入った蒸篭を担いで?
4785 7-24 
  竃を 膳にして喰ふ 八重むくら
  竃→へっつい かまど 八重むくら→草庵 かまどの上でそのまま食事
4786 7-24 
  事觸と 反リの合ぬも 面白き
  事觸→ことぶれ 鹿島の事触れ 正月に常州の香具師が鹿島明神の御神託と称して金品を乞い歩く
4787 7-24 
  時鳥 一羽一羽・に 夜か詰り
  時鳥→ほととぎす 時鳥時鳥・とて明けにけり ☆千代女 苦吟して徹夜
4788 7-24 
  とつちも十九 智恵の有たけ
  十九→女の厄年 有たけ→ありたけ
4789 7-24 
  目薬を 淋しい所て さして居
  滲出薬なので水屋の近くで?
4790 7-24 
  行々・ハ 相談のなる 尼二人
  祇王と仏御前?
4791 7-24 
  庵新しく 人に手を突
  庵→いお? 両手を下に突いて ようこそいらっしゃい
4792 7-24 
  くらい所て 晴す存分
  存分→恨み 陰で仕返じ
4793 7-24 
  秋葉の猿も 世間物也
  秋葉→向島の秋葉大権現社 宮居の内に猿がつないであったという ☆蜀山人 世間物→俗世間のもの?
4794 7-24 
  槙屋の皃の 遠い極月
  槙屋→真木屋 薪を商う家 極月→ごくげつ 十二月 支払いが当分先なので気安く貸し売り?
4795 7-24 
  彼岸か降て 和尚是まて
  是まで→これまで 是迄なりや という謡曲の 常套句? お彼岸の参詣が減る?
4796 7-24 
  煤掃の 役に立すハ うつくしき
  来たばかりのお嫁さん 暮の大掃除で一人だけ白い顔
4797 7-24 
  寐ころんて 雨をうまかる 三下リ
  三下リ→三味線の調弦の一つ で優美で沈んだ気分を表す 長唄小唄に多い
4798 7-25 
  念者の皃も 孝行な皃
  念者→男色の兄分 面倒見のよい人が多かった?
4799 7-25 
  帯をやたらに 抱て湯上り
  暑いので着物をはおった侭で
4800 7-25 
  摘上て 宇治ハ四月を 枯野原
  摘上て→つみあげで 茶摘みが済んで
4801 7-25 
  さよ衣とハ 言ぬ皃付
  さよ衣→小夜衣 夜着 「さらぬだに重きが上のさよ衣わがつまならぬつまな重ねそ」 ☆寂然法師 女性の不倫の意 くどいてみたが
4802 7-25 
  二階の用を 仰向て聞
  寝ながら返事
4803 7-25 
  翌からハ 仏へわたす 御祓川
  翌→あす 御祓川→みそぎがわ 六月晦日の夏越の祓いが済み川施餓鬼の月に
4804 7-25 
  子故の闇の うへを行闇
  子故の闇→子を思う心の闇 花魁故の闇のほうが
4805 7-25 
  をもしろい物 初而の勘当
  初而→しょて 最初の まだ手ぬるいので
4806 7-25 
  つくつく・し 袖から出ると 灯かとほる
  つくつくし→つくし とほる→点る 野遊びから帰り?
4807 7-25 
  唐様書の 汁ハたまたま・
  唐様書→からようがき 中国風の文字を書く職業 あるいは中国風の書体を書く人?
4808 7-25 
  浪風の 立た男も 萱か軒
  萱→かや 萱が軒→粗末な家 いろいろあった男も隠棲?
4809 7-25 
  木幡の伯父の 馬を呪
  木幡→こはた 宇治の近く奈良街道沿い 呪→まじない 高倉宮の落馬関係? 単に馬の交通が多い?
4810 7-25 
  今の小まんに よい客ハなし
  小まん→源平布引滝 片腕を切り落とされる 今の小まん???
4811 7-25 
  和尚かハせて 胡广はねる音
  胡广→ごま 胡麻 ???
4812 7-25 
  雨夜の坐頭 實躰に弾
  實躰→じってい まじめに しんみりして三味線を
4813 7-25 
  鹿聞の 喜撰か窓へ 穴を明ケ
  喜撰法師 「わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり」 何やってるんだ?
4814 7-25 
  ぬれて来て 恥にハならす 二尊院
  二尊院→嵯峨野の寺 定家の山荘時雨亭の跡あり
4815 7-25 
  追人の気転 元の名を呼
  追人→おって つい返事
4816 7-26 
  手代の欠 人に語るな
  欠→あくび 「名に愛でて折れるばかりぞ女郎花我落ちにきとひとにかたるな」 ☆遍昭
4817 7-26 
  新黒谷へ 八百屋引付
  新黒谷→法然の専修念仏道場 引付→ひきつけ 新黒谷で剃髪した熊谷蓮生法師開山の誕生寺の江戸出開帳の時八百屋お七の振袖を供養
4818 7-26 
  寄かゝる のを見ルやうな 床柱
  床柱→床の間のわきの柱 つい寄り懸かってしまう
4819 7-26 
  起して膳を すへる五月雨
  寝坊を起こして?
4820 7-26 
  四五両の 風の吹来る 磯馴松
  磯馴松→そなれまつ 風に吹き曲げられた磯辺の松 ???
4821 7-26 
  角文字や 三人咄す 馬の上
  角文字→つのもじ い 恋文の意も ☆国大 角をはやす すなわち嫉妬する意も☆江語辞 ???
4822 7-26 
  太夫に成も 三寸の舌
  舌先三寸
4823 7-26 
  中ほとにある 文の魂・
  初めと終りは形式的
4824 7-26 
  哥人と聞て はつす店請
  はずす→外す 避ける? 店請→たなうけ 借家人の身元保証人 歌人では食えないから? ☆江語辞
4825 7-26 
  新造を 三度起して 畏り
  畏り→かしこまり 名代の新造も眠ってしまい
4826 7-26 
  むかしのことく 尼の漬物
  出家する前からの習慣と腕
4827 7-26 
  仕廻ハ川を ありく曲水
  曲水→曲水の宴 あとで散歩もしたろう
4828 7-26 
  二階の耳へ いたい大聲
  耳が痛い→言われたことが 自分の弱点に的中してつらい 居候?
4829 7-26 
  鰹の酔も 鳴わたる炉次
  鰹の酔→鰹の食あたり 炉次→路次 ろじ
4830 7-26 
  うすいと出てハ 湯女の唇
  唇の薄い者は多弁という 出てきた湯女の唇が薄くて多弁そう? ☆江語辞
4831 7-26 
  惚くすり 利が?と 年くれぬ
  惚れ薬の効果が出るのを待っ ていたが
4832 7-26 
  草り取 内へ戻れは 若衆振
  草り取→ぞうりとり 武家で主人の草履を持つ供 若衆振→若衆のように振る舞う 草履取兼男色の弟分
4833 7-26 
  役者の供の 袂から蠣・
  袂→たもと 蠣・→かき 牡蠣 女形は汐干狩も表立ってはできず
4834 7-27 
  坐頭の異見 一所聞
  一所聞→ひとところきく
4835 7-27 
  留守をちからに 思ふ極月
  力に思う→助けに思う 極月→ごくげつ 十二月 掛取り逃れ
4836 7-27 
  生酔の 杖にして行 向風
  生酔→なまえい 酔っばらい 向風→むかいかぜ ☆そのまんま
4837 7-27 
  浅草の 足留されて 生駒山
  浅草には待乳山聖天 生駒山には生駒聖天 浅草に来て夫婦和合の待乳山聖天宮にも参詣?
4838 7-27 
  あさ皃に 明石ハ舟の きへて行
  明石→柿本人麻呂の異称 「ほのぼのと明石の浦の朝霧に島かくれ行く舟をしぞ思ふ」 早起きのまじないに寝る前に上の句を朝に下の句を詠む
4839 7-27 
  いかなる乞食 紫衣に隠れる
  検校は立派ななりだが
4840 7-27 
  深田のやうに 歩行虫干
  歩行→ありく 足の踏み場もない
4841 7-27 
  名護屋の秋へ 孔雀出て行
  朝鮮経由で孔雀が渡来?
4842 7-27 
  女房にせうと 酒か言せる
  酔っばらってお前を女房に
4843 7-27 
  河原院の 仲間ハ死
  河原院→かわらのいん 源融の邸宅 塩竈あり 仲間→ちゅうげん 死→しに 塩竈作業をさせられて過労死
4844 7-27 
  とろほうに 逢身代を 誉られて
  逢→あい 泥棒に財産を誉められる
4845 7-27 
  今にくやしき 舟の横皃
  今に→いまだに 涼み舟のいい女に声かけて無視された?
4846 7-27 
  雨風を 遣ひ覚て 肴店
  肴店→さかなだな 魚屋? 天候に応じた商売を
4847 7-27 
  吉原に 生るゝとても 男の子
  遣手の息子とか
4848 7-27 
  暑く成程 邪广に成婆?
  邪广→邪魔
4849 7-27 
  母ハ八味を 呑メと言かね
  八味→八味丸 強精剤 息子が吉原通いで衰弱
4850 7-27 
  ほた餅に 名所のなきも 哀也
  安倍川餅とかと違って
4851 7-27 
  松と風との 甘い相談
  松風と松が揺らぐ様 まるで恋人同士のよう?
4852 7-28 
  明六ツと 並へて低い 暮の鐘
  並べる→くらべる 明け方の鐘の方が調子が 高い感じがする?
4853 7-28 
  覗くハ二十 呵る三十
  ???
4854 7-28 
  具足兜て 餅屋尋る
  家康が三方ケ原から敗走する 途中で小豆餅を食い逃げした
4855 7-28 
  物見か明て 余所もたをれる
  余所→よそ 物見の松の熊坂長範一味が 殲滅され?
4856 7-28 
  妾と妾 目を明て寐
  先を越されぬよう?
4857 7-28 
  呑込過た 顔て草の戸
  呑込過た→のみこみすぎた
4858 7-28 
  うれしさハ 腹の立より 云おとり
  嬉しさは怒りよりうまく口で 表現できない
4859 7-28 
  今ハ右近と 呼にくい皃
  市村座の右近源左衛門 寛文の頃の女形の祖 ☆川柳辞彙 老けて?
4860 7-28 
  やりての夢を 金杉て買
  金杉毘沙門のむかで小判のお守りを財布に入れておくと銭に不自由しないという ☆江戸文学地名辞典
4861 7-28 
  比久尼きれいに 小船丁行
  小船丁→こぶなちょう 伊勢町堀東河岸 鰹節屋多し 新大橋あたりの船比丘尼が?
4862 7-28 
  言負ぬ 女の覚悟 怖しき
  女の意地
4863 7-28 
  気違の 元を咄せは 哀也
  相応のわけが
4864 7-28 
  三条へ出て 軽い口聞
  ようやく京に到着しで
4865 7-28 
  皐月の馬の 正直に行
  五月雨で気がそれることが 少なく?
4866 7-28 
  きせるか長く 成と六月
  ???
4867 7-28 
  鏡か池を しこなした母
  鏡ヶ池→梅若丸の母が入水 しこなす→馴れ馴れしく自由に扱う 放蕩息子の説教に使う?
4868 7-28 
  おとり子ハ 駒もはつさす いとま乞
  駒→三味線の弦と胴の間に挟 むもの 三味線抱えて次の宴席へ急ぐ
4869 7-28 
  たまたま・外を ありく大釜
  滅多に外へ出ない大釜が 参勤交代の大名行列とか?
4870 7-29 
  我子より 与所の子の知る 袋棚
  与所→よそ 袋棚→違い棚の戸棚 お菓子の隠し場所 前に出してあげたのを覚えて
4871 7-29 
  蛇の惚れたる 娘見に行
  蛇に見込まれたとさ
4872 7-29 
  おとこの中に すたる盃
  女っ気がなくて盛り上がらぬ
4873 7-29 
  山吹はたく 井出の下帯
  山城井出の里は山吹の名所 井出の玉川あり ☆川柳辞彙 下帯→褌や腰巻
4874 7-29 
  日に三度 畠の荒る とうからし
  飯のおかずに盗む
4875 7-29 
  江戸へ蹴て見る 松坂の親
  松坂の本店から江戸の支店に 若旦那を修行に出す? あるいは松坂木綿の伊勢縞の仕着せを着る丁稚に出す?
4876 7-29 
  金箱の 方へ頓死も たをれけり
  金への執念
4877 7-29 
  禁酒をすると 憎く成人
  成→なる 呑んでる奴が憎い? 人柄が悪くなる?
4878 7-29 
  二度めの和尚 傘もなし
  不祥事で寺を追い出される時 最初は傘一本だが 破戒か禅問答が
4879 7-29 
  刺鯖ハ 死て夫婦と 成にけり
  刺鯖→生身魂で両親に供する 鯖を背開きにして塩をつけ干し二枚重ねて一刺しという 二尾で一組なので ☆江戸文学俗信辞典
4880 7-29 
  後添も 足をいやかる きりきり・す
  後添→のちぞい 気持ち悪い? 何故か妾とかが嫌う
4881 7-29 
  一日下に 置ぬ髪置
  七五三で子供が主役
4882 7-29 
  かふろを見れは 怖い光陰
  すぐ育つ
4883 7-29 
  朔日ハ むくらの床も 折かへし
  朔日→ついたち 万年床もたまには上げる?
4884 7-29 
  ひよ子の足に からむ台所
  土間で炊事をしていると 足下にひよこが
4885 7-29 
  きれいにしなび 給う上人
  ☆そのまんま あるいは寺泊の入定仏で寛延三年に江戸開帳があった弘智法印?☆江戸文学俗信辞典
4886 7-29 
  真先に 皃の見らるゝ 奉幣使
  奉幣使→ほうへいし 神事に幣帛を捧げるため随伴する侍 ご苦労なことと
4887 7-29 
  淋しい秋を 鹿かいじめる
  妻恋う鹿の声でいやがうえにも淋しく
4888 7-30 
  天の河 空へ寐気を うつす也
  寐気→ねむけ 夜空を見上げて眠気ざまし?
4889 7-30 
  伯父が来て いたいめをする 大男
  大男の放蕩息子が説教される ?
4890 7-30 
  鉢かつき 落ての後ハ 沙汰もなし
  御伽草子の鉢かづき 鉢が取れて宝物が出てあとは幸せに暮らしましたとさ
4891 7-30 
  合天井ハ 町人の息
  合天井→格天井 ごうてんじょう 方形に組んだ木の上に板を張った天井 息→意気? 心意気
4892 7-30 
  かふろの母の 置去りに逢
  雑踏の吉原ではぐれ?
4893 7-30 
  いろはの遣ひ 余る四阿
  いろは→赤穂浪士? いろは茶屋? 実母? 四阿→あずまや
4894 7-30 
  かんさしハ 弁天へ来て 見下され
  江ノ島参詣? ???
4895 7-30 
  借金乞に 自剃して見せ
  借金乞→しゃっきんこい 自剃→じぞり 自分で髪などを剃ること 借金取りに頭を丸めて謝る
4896 7-30 
  親か七ツに 見へて勘当
  七ツ→午前または午後四時頃 あるいは単に多い意?
4897 7-30 
  仏へ欲を 付る十月
  神無月で掻き入れ時?
4898 7-30 
  人形共に かふろ三人
  禿二人に人形一人
4899 7-30 
  二分借るうへを 都鳥行
  隅田川で金を借りて吉原へ
4900 7-30 
  物すこく 着飾て居 八重むくら
  八重葎→ やえむぐら 雑草が生い茂った草庵 寒くてありったけ重ね着?
4901 7-30 
  痒い所へ 行ぬ相談
  肝心な問題に話がいかない
4902 7-30 
  返辞をするか 聾の恥
  聞こえる振りをする必要は ない
4903 7-30 
  衣々・の 袖のくされる 汐干潟
  衣々・→きぬぎぬ 男女の朝の別れ 在原行平と松風村雨の逢瀬?
4904 7-30 
  捨鐘を 一ツハ味に 聞て居
  捨鐘→時の鐘の前に三つ撞く 味に→色っぼく 吉原で聞く七ツの鐘?
4905 7-30 
  看病も 三味線ほとに 成にけり
  相手の調子に合わせられるようになった? 三味線を弾く→調子をあわせる意
4906 7-31 
  日の出見て立 吉田岡崎
  吉田→東海道二川と御油の間 飯盛で有名
4907 7-31 
  闇の夜の 使にてつち 死かゝり
  丁稚の夜のお遣い 昔の夜は暗かった
4908 7-31 
  蔵建て 乞食のやうに 言れけり
  吝嗇で蔵をたて
4909 7-31 
  ふとん張縫ふ 湯女の愛相
  湯治場で
4910 7-31 
  むくらをのせて 返す十能
  むぐら→草むらの草 十能→じゅうのう 炭火を持ち運ぶ器具 蚊遣りに使えと?
4911 7-31 
  一生家暮て 通る印判
  家暮→野暮 やぼ 印判→いんばん はんこ 真面目一方で済む
4912 7-31 
  躍の頬を 撫る廻状
  躍→おどり ???
4913 7-31 
  身代の 穴ハ屋ねから 見へて来
  貧乏してくると家の世話が できなくなり軒が下がったり
4914 7-31 
  めつたに泣て 後家の気か知れ
  滅多に→やたらに ☆そのまんまか
4915 7-31 
  枕を呼んて 肘ハ浮キ物
  浮キ物→さすらいの身 流浪人 枕をすれば肘は自由の身
4916 7-31 
  暑い日に 折ても見度 松の風
  見度→みたい 家の中へ取り込みたい?
4917 7-31 
  指をさゝれし 窗も売れ行
  窗→まど 窓
4918 7-31 
  忘れた物の 溜るうかむ瀬
  うかむ→浮かぶ 浮かぶ瀬→運が開ける機会 多くの事が機会がないまま
4919 7-31 
  腰元も 千秋・楽ハ 覚えたり
  千秋・楽→千秋楽 法会の楽の最後の雅楽 これで終わるので
4920 7-31 
  名代の乳母の 出る初雪
  名代の→名高い 雪合戦の加勢?
4921 7-31 
  大往生に もみつふす庵
  草庵の主が死んで人が集まり
4922 7-31 
  恋しき人に 似て腹かたつ
  妾の生んだ子が殿様に似てきて?
4923 7-31 
  瘧の夜着に 皃のちいさき
  瘧→おこり 悪寒がするので顔だけ出して 蒲団にくるまっている
4924 7-32 
  二度に夫婦の 通る夕立
  相合い傘では冷やかされるので夫は尻っ端折りで先に 行き女房は後でゆっくり
4925 7-32 
  若文を 売人あらは 天の河
  若文を→もしふみを 売→うる 七夕飾りが売り物のよう?
4926 7-32 
  江戸前売の 江戸という面
  江戸前→芝品川産の魚介 面→つら 江戸前の魚の棒手振り
4927 7-32 
  むすめの十五 金を見て居
  親の薬代のために売られる決心?
4928 7-32 
  昼納豆を たゝく納豆
  ???
4929 7-32 
  よける気て居る うたゝねの足
  足を曲げて邪魔にならない ように
4930 7-32 
  五十年 枕九ツ 新しき
  九ツ→正午 廬生の夢の五十年の栄華 粟飯一炊の間 ☆謡曲邯鄲 しかし本来は夕食か?
4931 7-32 
  さひしさの 余りて見れハ 米の出来
  世間は豊作だが我が身の上は ?
4932 7-32 
  次第に椀の 殖る本復
  はじめは粥一杯から
4933 7-32 
  売た屋敷を 編笠て見る
  仔細あって家を売り虚無僧に
4934 7-32 
  七ツ迄 浅妻舟ハ 捨小舟
  七ツ→午前午後4時ころ 浅妻舟→あさづまぶね 琵琶湖の浅妻の遊女が乗る舟 白拍子が乗るまではただの廃船
4935 7-32 
  娘の恥に 一町か出る
  八百屋お七とか 仕置きの時に住所がよまれる
4936 7-32 
  兼ての勧化 嵐から出す
  兼ての→以前からの 勧化→かんげ 衆人に勧めて仏法僧に浄財を寄付を乞う 嵐→八朔の紋日 ☆川柳辞彙以前から仕廻いを頼まれて
4937 7-32 
  年寄物を 買て来る市
  市→歳の市
4938 7-32 
  節用に ちきれちきれ・の 仕付形
  節用→節約 仕付形→しつけがた 仕付け縫いの型紙? 使い古して
4939 7-32 
  蚊の喰ふ瞽女へ 扇集る
  皆で扇いであげる
4940 7-32 
  飛脚の口の 辷る戒名
  急死の報せ 戒名を言う口がまわらん
4941 7-32 
  夜伽の穴を 見出す病人
  夜伽→夜付き添っての看病 穴→不完全な所 退屈なので細かく観察
4942 7-33 
  手の軽く成 夏の仕立屋
  綿入れから単衣へ
4943 7-33 
  裸て蚊屋を はつす雨もり
  暑くて裸で寝て居たとこへ 雨漏り
4944 7-33 
  うそつき共の 帰る元日
  大晦日は掛取りに居留守の うそをつき
4945 7-33 
  三月四日 遠く成る皃
  出替りの奉公人が去っていく
4946 7-33 
  開帳を 引出しに行 旅衣
  御開帳のプロデュース?
4947 7-33 
  亡妻を 隣て誉る 大三十日
  おかみさんがしっかりしていた頃はこんな借金は
4948 7-33 
  隠居を一夜 借るのし餅
  隠居所を餅を固めるのに使う?
4949 7-33 
  そろそろ・留守を 遣ひ出す尼
  留守を遣う→居留守 ☆江戸語辞典 はじめは真面目だったが
4950 7-33 
  何所の磁石も よし原へ向く
  北を向く 北国は吉原の異称
4951 7-33 
  とふとふ・たまし 付る百日
  騙す→なだめる 騙しすかす百日→死後百箇日の法要? 後家に再婚を促す?
4952 7-33 
  死跡へ 似たと云れて 恥かしき
  死跡→しにあと 死んだ後
4953 7-33 
  寐起の皃の うまい正月
  掛取りもいなくなったし
4954 7-33 
  兄弟中の もめる錦木
  兄弟→ここは姉妹の意 私に立てられたのよ
4955 7-33 
  皃かほたんて 立のまゝ来
  ほたん→牡丹 立のまゝ→着のみ着のまま 牡丹餅なのに裸嫁とは?
4956 7-33 
  皐月の闇に 吝い青空
  五月雨で空が晴れない
4957 7-33 
  針妙の 目をかき立る 杜若
  針妙→一般家庭の裁縫師 縫物の杜若の柄が目に刺激?
4958 7-33 
  呑むやうに減る 入聟の金
  仔細あって入った婿の放蕩?
4959 7-33 
  乳母に證據を 見せる印籠
  お妾の子が殿様の子の証拠
4960 7-34 
  起て出る 娵の姿の大事也
  来たばかりのお嫁さん 早起きして着替えて
4961 7-34 
  公家衆か立て 乾く傘
  公家衆→くげしゅ 朝廷に仕える人々 堂上衆 爪折傘を差し掛けて貰う 小降りの雨?
4962 7-34 
  千両箱と 取替た皃
  持参嫁? 吝い人相?
4963 7-34 
  後家を盗んて 蔵も我物
  ☆そのまんま
4964 7-34 
  はね付られて 口笛をふく
  振られて照れ隠し
4965 7-34 
  年取ハ とちらの岸そ 渡し守
  年取→としとり 年をとること 除夜☆国大辞 どちらの岸で多く年齢を重ねるのか あるいは年を越す?
4966 7-34 
  闇の夜を 歩行習て 面白キ
  夜遊びをおぼえて
4967 7-34 
  むつかしく 成けいせいの 畏り
  むずかしい→機嫌が取りにくい 機嫌が悪くなり他人行儀に
4968 7-34 
  大根ハ さゝかすうちに 軽く成
  ささがす→笹掻く 大根を笹掻いていくと
4969 7-34 
  明方の蚊の 上るりを吸ふ
  義太夫語る酔っばらいに
4970 7-34 
  大仏の 皃を見て居る つむし風
  鎌倉の大仏?
4971 7-34 
  桧杓にかゝる 淀の稲妻
  桧杓→ひしゃく ???
4972 7-34 
  筑波か鳴て 埒の明く金
  ???
4973 7-34 
  はりころはして 這入る錦木
  気に入らぬ錦木をなぎ倒して ?
4974 7-34 
  こゝろよく 雑煮に居る 四十三
  居る→すわる 四十二の男の厄が明けて
4975 7-34 
  いやとおもへは 重いふり袖
  不本意な嫁入り
4976 7-34 
  屋ねやの口に 合ぬ鉄釘
  鉄釘→かなくぎ 吐き出しているので
4977 7-34 
  人の気を せはしく遣ふ 火打箱
  火を打つ動作がせわしない
4978 7-35 
  記念届けて 見すに行皃
  記念→かたみ 不仲な親戚?
4979 7-35 
  反橋を 下る女の 堅く成
  反橋→そりはし 転ばぬように
4980 7-35 
  呼出して 返事をさせる 石燈籠
  注文したのに引き取ってくれ ない?
4981 7-35 
  年を誉れは 耳の述懐
  述懐→愚痴 泣き言 ☆江戸語辞典 お達者で いや耳がの
4982 7-35 
  小判の足の 止る十月
  月見の後 顔見世の前 世間の小判の流れが止まる?
4983 7-35 
  言立に する裸身の うつくしき
  言立→いいたて 自分の特長特技 自慢のたね 肉体美か器量が自慢 ☆柳三十
4984 7-35 
  おとこと見へて 尼の本望
  女にみえるようではまだまだ 修行が足りない
4985 7-35 
  女房の名を 付て売る餅
  幾代餅とか
4986 7-35 
  初泊にハ ぬるい程ケ谷
  初泊→はつとまり 程ケ谷→保土ヶ谷 普通東海道中の初日は戸塚までいくが女性老人はここ
4987 7-35 
  山伏ハ あほうにせんと 祈るらん
  憑き物が落ちると阿呆に
4988 7-35 
  朔日ハ うしろへ廻す 結ひ玉
  ???
4989 7-35 
  やけとの指に 初の大声
  来たばかりのお嫁さん
4990 7-35 
  比丘尼の化粧 葭簀から見へ
  葭簀→よしず 歌比丘尼か舟比丘尼か
4991 7-35 
  衣着て 我振袖を 思ひ出し
  墨衣を着た尼さんが昔を
4992 7-35 
  少将に 成て益 八味丸
  益→ますます 八味丸→精力剤 深草の少将の百夜通い
4993 7-35 
  御耳にもたつ とうからし喰
  下々の者は唐辛子をおかずに するとか
4994 7-35 
  物に懸りの 居間に突棒
  物に懸り→物好き 突棒→つくぼう T字形の召捕道具 番所にあるようなものを
4995 7-35 
  誤りに来る 物の怪の親
  子の悪戯?
4996 7-36 
  平和泉 坐頭の目にも 哀也
  平和泉→ひらいずみ
4997 7-36 
  鼻声の 證拠ハ髪か つまむ程
  梅毒
4998 7-36 
  腹立の 寐皃に見へて 蠅か飛
  喰ったまま寝だ
4999 7-36 
  夕薬師 白い桔梗の 暮残リ
  夕薬師→茅場町薬師 縁日は黄昏から参詣人が多い ☆川柳辞彙
5000 7-36 
  御悋気の 最う一足て 玄関迄
  最う→もう 奥様が飛び出す
5001 7-36 
  生ての夫婦 鳥追て来
  心中に失敗 非人に引き取られ
5002 7-36 
  怖しく 師走の人と 咄しけり
  掛取りと声高に談判?
5003 7-36 
  灸すへて 二階を下る 面白さ
  吉原の二日灸?
5004 7-36 
  あんこう汁に さくや此花
  此花→このはな 酒の銘柄 酒の異称 ☆国大 木花咲耶姫の洒落
5005 7-36 
  直切足らいて 御内儀か出る
  直切→ねぎり おかみさんが出て来てもっとまけろと
5006 7-36 
  かやは町 鼻につかへる わたし守
  かやは町→茅場町 鎧の渡し 茅場町薬師八日十二日の縁日には植木市があるので植木屋が植木を舟につみこむ
5007 7-36 
  北条九代 坊主がち也
  最明寺入道とか日蓮とか
5008 7-36 
  野ゝ宮へ日の あたる八月
  野ゝ宮→野宮 伊勢の斎王の潔斎所 ???
5009 7-36 
  嫌らいな年を 手のひらへ書
  何かのまじない? ???
5010 7-36 
  牙婆の草履 片よせて脱
  牙婆→すあい 物品売買の仲介業 呉服などの取次ぎ販売をしながら売色もしたという☆国大 目立たぬよう?
5011 7-36 
  弓矢たつさへ 蚊の中に居
  たつさへ→たずさえ 蚊には効かず
5012 7-36 
  明石の町の ほのほの・と明
  柿本人麻呂の早起きの歌 ほのぼのと明石の浦の朝霧に島がくれ行く舟をしぞ思ふ
5013 7-36 
  道野辺の 夫婦ハ人に 喰れけり
  夫婦連れがひやかされる?
5014 7-37 
  我にふり向く 四月朔日
  朔日→ついたち 衣更 自分でも格好よく
5015 7-37 
  手代にしてハ 惜い夕くれ
  使用人の昼遊び 時間厳守
5016 7-37 
  行々・ハ 人参の入る 取廻し
  取廻し→扱いぶり 箱入りにして労咳に
5017 7-37 
  正宗持て 口を利く村
  口を利く→大言壮語する 幅をきかせる 名刀? 灘の酒?
5018 7-37 
  ひとり宛子の 戻る黄昏
  宛→ずつ 黄昏→たそがれ 夕暮れに子供たちが家へ
5019 7-37 
  遣唐使 朝な夕なに 耳か鳴
  異国語ばかり聞くので?
5020 7-37 
  大食傷の 側に献立
  食傷→食中毒 食べ過ぎて嫌になること
5021 7-37 
  松風に 案しか付くと 銭の息
  案し→案じ 案じを付ける→趣向を凝らす工夫する
5022 7-37 
  可愛からるゝ 壬正月
  壬→うるう 正月が二度あって何となく楽しい?
5023 7-37 
  堪忍を 所帯道具の 始也
  結婚生活はまず堪忍が大切
5024 7-37 
  天の河 只泊ても 人の口
  色事とは限らぬに
5025 7-37 
  初奉公の 知れる目のうち
  初奉公→ういぼうこう つらくて涙目
5026 7-37 
  扇借す手を 蚊屋へ吸込
  蚊屋の中へ引っ張り込む
5027 7-37 
  店を追れる 時も傘
  坊さんが寺を追放される時のように傘一本で
5028 7-37 
  なには生れの 若衆かしこき
  若衆→男色の弟分 かしこい→すぐれている 陰間は上方出身が多い☆川柳江戸歌舞伎
5029 7-37 
  六人来ても 只の山伏
  ???
5030 7-37 
  出家の異見 枝も葉もなし
  ずばり真実
5031 7-37 
  隣をもたぬ 声の我まゝ
  隣家がなくて大声も平気
5032 7-38 
  大々・講の 中に若後家
  大々・講→伊勢講 伊勢参宮の旅費の講 自由になっで
5033 7-38 
  出居衆の飛て 廻る吉日
  出居衆→でいしゅ 居候 吉日→縁起のよい日 家の者が留守とか
5034 7-38 
  米の守りを 惣花にうつ
  ☆不騫不崩→ふけんふほう 米→よね 惣花→そうはな 米の守り→米寿の祝いに配る米と書いた丸餅 老いてなおお大尽遊びあるいは出入りの皆に餅を配る様子を例えて?
5035 7-38 
  他人に言て 貰う養生
  身内からは言いにくい種類の 養生
5036 7-38 
  清らかに 物引立る 青あらし
  青あらし→青嵐 初夏の青葉を吹き渡る風
5037 7-38 
  大破の寺へ よい碁打来
  大破→定まった状態が乱れる 本能寺の変の前夜本能寺へ本因坊算砂が訪れたこと?
5038 7-38 
  手代を乳母の 廻る霜月
  顔見世関係?
5039 7-38 
  昼見た皃の 夜見たく成
  色っぼい女?
5040 7-38 
  七日めハ 抱付く程に 祈けり
  七日満願の願掛け?
5041 7-38 
  うつくしく 夜を燃し合ふ 緋の袴
  宮中の女性
5042 7-38 
  五色の糸て 僧のほころひ
  五色の糸→極楽往生を願い臨終の際阿弥陀仏の像の手に繋げる糸 役が済めば縫い物に使う?
5043 7-38 
  馬上勇?敷 借金を寐
  勇?敷→ゆゆしく 非常に立派である 寝る→借金を返さぬ ☆俚言集覧 武士の借金踏み倒し?
5044 7-38 
  むかしむかし・の 宇治の書出し
  書出し→請求書 伊勢参宮で行った宇治古市の遊廓の
5045 7-40 
  笛ゆへに 反歯にならせ 給ひけり
  ☆存義点 反歯→そっば 出っ歯 義経は笛の名手で出っ歯 ☆平家物語
5046 7-40 
  牙婆の誠 損をして行
  牙婆→すあい 物品売買の仲介業 儲けるのが信条だろうに
5047 7-40 
  姉にハならぬ 殿の塗下駄
  ☆有佐点 美人の妹が殿様に見初められ
5048 7-40 
  青山ハ 夕食過の 長谷詣
  長谷詣→はせもうで 渋谷長谷寺 和州長谷寺観音を模した十一面観音が本尊
5049 7-40 
  母親ハ 具足着そめも 泪くみ
  ☆平砂点 泪くみ→なみだぐみ 端午の節句か土用干しか?
5050 7-40 
  赤沢山の さし合な家
  赤沢山→伊豆田方郡の地名 海崖の上の通路に当たる 曽我物語にも ☆川柳辞彙 さし合→さしあい 差し支え 交通の邪魔?
5051 7-40 
  夕虹を 膝の上なる 子に教へ
  ☆米仲点 夕涼みの光景
5052 7-40 
  先包丁の 光る山下
  先→まず 上野山下 繁華街の鰻屋? 蒲焼元祖という上野山下の大和屋は天明以後だが
5053 7-40 
  痩寺に 痩入道の 鍬つかひ
  ☆祇丞点 貧乏寺の自給自足
5054 7-40 
  水の濁た 日ハがきつはた
  かきつばたも濁って
5055 7-41 
  薮医者の 草履に問た 灸の跡
  ☆買明点 草履→草履取の略 あの医者の灸の跡は何故? 自分の病も治せんのかと
5056 7-41 
  仲人も五人 すれは成佛
  仲人も五組世話すれば一人前 あるいは満足する?
5057 7-41 
  網舟に 見物舟も 漕ならべ
  ☆楼川点 漁の見物
5058 7-41 
  あふきつかひに 隠す紋所
  扇使→扇を用いること 差し障りがあり扇で紋を隠す
5059 7-41 
  起るから 戸をはつさせる 空の色
  ☆渭北点 いい天気で土用干しを?
5060 7-41 
  松魚も熨斗目 四月朔日
  松魚→かつお 熨斗目→のしめ 袖下部と腰に幅広の横段が入った着物の模様 初鰹のさまと衣更え?
5061 7-41 
  狸の畳 伸つちゝみつ
  ☆湖十点 八畳敷
5062 7-41 
  館林 ふんふく寺と 尋けり
  ふんふく→分福 分福茶釜の茂林寺
5063 7-41 
  一日燃る 大釜の下
  ☆旨原点 ☆そのまんまか
5064 7-41 
  大徳の 金持見てハ 泣れけり
  大徳→徳の高い僧 罪有るを憐れんで?
5065 7-41 
  大名を 百足にしたる 瀬田の橋
  ☆再賀点 瀬田の唐橋で藤原秀郷が百足退治をしたが 橋を渡る大名行列の様子?
5066 7-41 
  時雨の律義 廻る朔日
  時雨月は陰暦十月 十月になった途端に雨が
5067 7-42 
  和泉式部・の わかる物云
  ☆珠来点 物言→口のききかた 盗賊袴垂は和泉式部の義理の弟
5068 7-42 
  衣着て 恋の異見に まかてぬる
  まかでぬる→出て参りました 和尚が檀家の息子の説教に?
5069 7-42 
  凩の 横になきれる 西颪
  ☆万立点 凩→こがらし なぎれる→ なぐれる? 横の方へそれる 西颪→にしおろし 颪→山から吹き下ろす風
5070 7-42 
  役者に付て 大橋を越
  大橋→隅田川の新大橋か 葺屋町や堺町今の人形町から役者の贔屓が付いて行く
5071 7-42 
  蝸牛 這ぬ時にハ 棒を出し
  ☆超雪点 ☆そのまんまか
5072 7-42 
  戻て着れは 腹のたつ夜着
  ふられて?
5073 7-42 
  拍子木を 五つ打切る 水道尻
  ☆秀億点 水道尻→すいどじり 吉原仲の町の突き当たり 五ツ→午後八時頃 ???
5074 7-42 
  一夜別事に 同し罔両
  一夜別事→いちやべつじ 別事→別時か 別時念仏 念仏行者が特別の日に念仏 罔両→かげぼし 影法師 念仏する影が一晩中
5075 7-42 
  化の面 ゑしれぬ皃に 直を付る
  ☆吉門点 直→値 ね 遊廓の張見世のお見立て
5076 7-42 
  荒ても志賀の 人の横平
  志賀→大津の宮の旧都 横平→横柄 昔は都の誇り?
5077 7-42 
  明後日の 約束ハなし 立田姫
  ☆嘉廷点 立田姫→秋の女神 紅葉が散る
5078 7-42 
  むしやうに轆轤 廻す土器
  轆轤→ろくろ 土器→かわらけ 素焼 今戸焼
5079 7-43 
  淋しく来 さひしく戻る 尼の客
  ☆栖鶴点 ひっそりとした尼の暮らし
5080 7-43 
  借し傘の 二階にて音
  貸したら駄目という合図?
5081 7-43 
  鉄炮て 舟ハ出て行 唐の月
  ☆書永点 鉄炮→てっぼう
5082 7-43 
  世之助既 六十を過
  既→すでに 好色一代男 六十才で女護の島へ出帆
5083 7-43 
  あくらを書て 三井の鐘聞
  ☆鶏口点 三井→みい 三井寺 近江八景三井の晩鐘
5084 7-43 
  哀なる日も 五日過十日過
  しだいに気持ちが納まる?
5085 7-43 
  連ハはつして 枝折戸の音
  ☆柳尾点 連→れん 仲間 連れ 枝折戸→しおりど 小枝などを並べて作った簡単な開き戸 こっそり訪問
5086 7-43 
  飼鳥も その日くらしの 口を明キ
  明日の食事も飼い主次第
5087 7-43 
  奴の別れ 狂言に成る
  ☆庭台点 狂言→芝居 芝居じみた別れのやりとり
5088 7-43 
  毛巾着 此毛に付て 物かたり
  毛巾着→けぎんちゃく 局所の異称
5089 7-43 
  萩の葉の 音ハしうちな 夕嵐
  ☆由林点 仕打→扱い 多く悪い意味 嵐が萩につれなくあたる?
5090 7-43 
  記念使の かしこまる椽
  記念使→かたみづかい 椽→縁 えん 形見を持って来た使いが
5091 7-44 
  虚無僧の 尺八仕廻う 七つ過
  ☆清泉点 午後四時頃? ☆そのまんまか
5092 7-44 
  世ハからくりの 三十日朔日
  機械のようにくりかえす
5093 7-44 
  義盛ハ 又新造を 買れけり
  ☆田社点 和田義盛 巴御前?
5094 7-44 
  枕にすれは 房の付く膝
  膝枕こそ最上等の枕? 房枕というものもあるが? 円筒形の房付きのくくり枕に似ている?
5095 7-44 
  このみの鱠 又山をつく
  ☆春来点 鱠→なます 刺身 山をつく→山を築く 好物の刺身を山盛りに?
5096 7-44 
  人参に 親の秤の いつもはね
  はねる→先が飛び上がるように上に向く 子供の病気の人参代?


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