| ■ 80年代もっとも有名なロック・ヴォーカリスト |
今回は、僕の大好きなスティーブ・ペリーについて紹介しよう。
彼は、ご存知の通り、アメリカの元祖メロディアス・ハードロック
バンドJourneyのヴォーカリストである。
70年代後半〜80年代初頭のアメリカで、最も成功した
ロック・ヴォーカリストが彼である。
|
Steve Perry(スティーブ・ペリー)
| |||||||||
|
| ||||||||
|
メロディアスな楽曲には欠かせない、ロングトーンも
ハスキーだがクリア度が高く(わけわからン表現だな…)とても心地良い。
また基本的に、ビブラートは使わず、
ストレートに発声することが多いが、
ロングトーンでは控えめな
ビブラートをさりげなく使っている。
ペリーのハイトーンのエンディングでは、
コーラス系のエフェクトをかけ、
声に広がりを与えるという技が良く使われる。
大したことのないテクニックだが、ペリーの声を印象的に響かせる
最高の手段である。
プロデューサのこだわりが感じられる部分だ。
そして、ペリーは、様々なタイプの楽曲を
歌いこなすことができる。
ポップで軽快な「Don't Stop Believin'」では、
その珠玉のメロディを、
丁寧に丁寧に歌うことで、穏やかで
暖かな
印象をあたえてくれる。
「Keep On Runnnin'」
のようなハード・ロッキンしている
曲では、力みたっぷりのシャウト気味の歌を、
「Dead Or Alive」では、
曲の勢いをつかんだスピード感
たっぷりの歌を披露してくれる。
メロディアスハードのお手本のような
「Separate Ways」や
「Edge of the Blade」では、
マイナー調の起伏の少ないメロディを
ロングトーン主体の歌唱で、気持ち良さげに歌い上げているし、
素晴らしいリズム感でもって
言葉をリズムに乗せながら、
シャウトや語り
を交えてラフに歌い上げていく、
「Back Talk」のような歌もある。
ハードな息遣いが伝わってくる、ドラマチックな「Mother, Father」
などは、ペリーのヴォーカリストとしての実力を余すところ無く
発揮した曲ではないだろうか。
そして、なんといっても素晴らしいのがバラード系
ソングでの歌唱
であろう。どの曲の完成度も素晴らしいが、ペリーの表現力も凄い。
ブルーズと
ソウルからの影響を感じさせつつ、
伸びのある艶やかなハイトーンを駆使した「Lights」、
情緒的で密やか「Patiently」、
ポップな中にもブルーズフィーリングが光る
「Who's Crying Now」、
気持ちのいいロングトーンが冴え渡る
「Still They Ride」、
イントロだけでも涙腺が痺れる「Open Arms」での
、チャーミングな歌声と
強弱を付けた見事な感情表現。これはもうたまらん。
それにしても、こういった曲は、本当に沢山ある。
ペリーは、ほとんど全ての楽曲にクレジットされており、
楽曲作りのキーマンであることがうかがわれる。
かなりの歌メロは彼が作ったのではないだろうか。
特にジョナサン・ケインが
キャッチーな要素を持ち込むまでは、
ペリーとショーン
で作った楽曲が8割を占めており、ペリーがメロディ担当
だった可能性が高い。
その裏づけとして、ペリーの参加していない最新アルバム「Arrival」では、
歌メロが昔のアルバムほど魅力的でなくなったことや、
歌メロ作成力の不足を補うために、外部ライターを多数採用していること
が挙げられる。
真にエモーションと、
大衆性を備えた天与の声
と歌唱力を
持つヴォーカリストとは、彼のことを指すのだろう。
全盛期の声と年間ライブ回数から考えて、彼の喉は相当
強靭なのではないだろうか。
しかし、そのつけが回ってきたのか、
85年頃から95年までの10年間は、音沙汰なしだった。
もはや52歳と知って驚き。
ハイトーンボーカリストの悲しい性でありますが、
やはり年齢には勝てないのだろう、往年の歌唱を取り戻すことは不可能のようである。
ただ、メロディメイカーとしても素晴らしい才能を
持っていると信じているので、是非復活して欲しい。
|
|
|