Steve Perry(スティーブ・ペリー)


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ぺりー
80年代もっとも有名なロック・ヴォーカリスト
今回は、僕の大好きなスティーブ・ペリーについて紹介しよう。 彼は、ご存知の通り、アメリカの元祖メロディアス・ハードロック バンドJourneyのヴォーカリストである。 70年代後半〜80年代初頭のアメリカで、最も成功した ロック・ヴォーカリストが彼である。
Journey加入の経緯
彼のJourney加入は、劇的だった。 1977年、専属シンガーを求めていたJourneyは、 ロバート・フレイシュマン(後にVinnie Vincent Invasion のデビューアルバムで歌っていた。)をすで内定していた。 にもかかわらず、ペリーがJourneyのメンバーに送ったカセットを 聞いた当時のマネージャーは、その歌唱に衝撃を受け、 すぐさまシンガーの変更を考えたのである。
当時カリフォルニアをツアー中だったJourneyは、 ロング・ビーチでのショウのサウンドチェックの時間を 利用してペリーをオーディションし、当然合格。 彼はそのままツアーに参加することとなった。 いかに突然の加入劇であったかがよくわかるエピソードだろう。
Journey全米制覇
そして素晴らしいアルバム「Infinity」を発表し、 年間150回とも言われる過酷なツアーのおかげで、 Journeyは着実に成長し、 「Escape」発表に至って、ついに アメリカを代表するバンドとなった。 メロディアス・ハードロック と呼ばれるジャンルを確立したのは、まちがいなくJourney だが、それができたのは スティーブ・ペリー の歌唱があったからこそであろう。
分裂への兆し…
「Escape」「Frontiers」とモンスターヒット を飛ばした後、ペリーは、ソロアルバム「Street Talk」を発表する。 このアルバムからは、全米No.3を 記録した「Oh Sherrie」 ほか、3つのシングルヒットを飛ばした。 この「Oh Sherrie」と言う曲は、ペリーの無伴奏の歌から始まる 素晴らしいポップ・ソングだった。ただ、ペリーがこの歌で愛を語ったシェリーとは 離別したそうである。 あまりプライベートな内容の歌は 発表しない方がいいという典型例ですね。
脱退。そして後悔
ニール・ショーン らとの確執や私生活の問題 などから、Journeyに対する熱意の無くなったペリーは 「Raised On Radio」の発表後にバンドを脱退する。 ソロアルバムの大ヒットによって、 一人でも十分活動できるという判断もあったのだろう。 しかし、残念なことにそれ以降はほとんど表舞台に 出てくることはなかった。 後にペリーは、ジョン・ボン・ジョビ に対して「Journey脱退は間違いだった」後悔の念を告白している。
最大の魅力。声
彼の魅力はたくさんあるが、第一に挙げられるのが、 クリアハートウォーミング特徴のあるハイトーンヴォイスだろう。 ジャンルを超えて万人にアピールできる、 素晴らしい”声”である。 こんな素晴らしいヴォーカリストを世に出してくれた Journeyのマネージャー ハービー・ハーバート には本当に感謝しなければならない。
この独特のハイトーンヴォイスは、 メタル系ヴォーカリスト達の単一音色からなるハイトーンとは違って、 独特の 倍音成分を含んでいるようだ。 その正体は、 鼻にかかったようなこもった音と、 しわがれた ハスキーな音である。 このれらの倍音成分が、 細めのクリアトーン絶妙にブレンドされることで、 時に 暖かく時に 切なく、 表情豊かにメロディを再現してくれるのである。 ただし、人によってはこのハスキー成分のせいで、 お間抜けに聞こえるからイヤだとか、 ちょっとおっさん臭いと思う人がいるかもしれない。 声が細すぎる と感じる人もいるだろう。
音域と歌い方
彼が歌うメロディは、1オクターブ上のC〜B くらいまでの音がメインで 構成されていて、並みのVocalistと比べると 基本となるキーが高くなっており、 いわゆる地声が高いタイプといえる。 そして、彼の歌声は、すでに十分高い音程から 声質が変わること無く、さらに天井知らず に伸びていく。 これは、音程をどんどん上げていく彼独特の フェイクで堪能することができる。 そのさまは、まるで黒人ソウル・シンガーのようだ。 喉の筋肉が相当強靭かつ柔軟なのだろう。 実は、声が似ているだけの人ならいくらもいるが、 この様に歌える人はそんなにいないのである。
例えば「Keep On Running」では、 サビのコーラスとのコール&レスポンス形式で、 スポンティニアスなメロディをはちきれんばかりに 歌いまくっているし、 「Lay It Down」も全編通じて、 超高音に駆け上がるフェイクが多用されている。 ドラマチックな名曲「Mother,Father」では、 その強引とも思える上昇メロディを難なく歌い上げ、 高音フェイクも全開だ。
最も高い高音は、「Lay It Down」 での高音シャウトであろう。 このあたりのピーキー な声になるとハスキー成分が少なく、 裏声寸前と言う感じになる。 残念ながら、この手の高音は、「Escape」 アルバムを最後に、なりを潜めてしまった。
メロディアスな楽曲には欠かせない、ロングトーンも ハスキーだがクリア度が高く(わけわからン表現だな…)とても心地良い。 また基本的に、ビブラートは使わず、 ストレートに発声することが多いが、 ロングトーンでは控えめな ビブラートをさりげなく使っている。
ペリーのハイトーンのエンディングでは、 コーラス系のエフェクトをかけ、 声に広がりを与えるという技が良く使われる。 大したことのないテクニックだが、ペリーの声を印象的に響かせる 最高の手段である。 プロデューサのこだわりが感じられる部分だ。
なんでも歌える歌唱力
そして、ペリーは、様々なタイプの楽曲を 歌いこなすことができる。 ポップで軽快な「Don't Stop Believin'」では、 その珠玉のメロディを、 丁寧に丁寧に歌うことで、穏やか暖かな 印象をあたえてくれる。 「Keep On Runnnin'」 のようなハード・ロッキンしている 曲では、力みたっぷりのシャウト気味の歌を、 「Dead Or Alive」では、 曲の勢いをつかんだスピード感 たっぷりの歌を披露してくれる。
メロディアスハードのお手本のような 「Separate Ways」「Edge of the Blade」では、 マイナー調の起伏の少ないメロディを ロングトーン主体の歌唱で、気持ち良さげに歌い上げているし、 素晴らしいリズム感でもって 言葉をリズムに乗せながら、 シャウトや語り を交えてラフに歌い上げていく、 「Back Talk」のような歌もある。 ハードな息遣いが伝わってくる、ドラマチックな「Mother, Father」 などは、ペリーのヴォーカリストとしての実力を余すところ無く 発揮した曲ではないだろうか。
特にバラード系が強力
そして、なんといっても素晴らしいのがバラード系 ソングでの歌唱 であろう。どの曲の完成度も素晴らしいが、ペリーの表現力も凄い。 ブルーズソウルからの影響を感じさせつつ、 伸びのある艶やかなハイトーンを駆使した「Lights」情緒的で密やか「Patiently」、 ポップな中にもブルーズフィーリングが光る 「Who's Crying Now」、 気持ちのいいロングトーンが冴え渡る 「Still They Ride」、 イントロだけでも涙腺が痺れる「Open Arms」での 、チャーミングな歌声と 強弱を付けた見事な感情表現。これはもうたまらん。 それにしても、こういった曲は、本当に沢山ある。
作曲能力
ペリーは、ほとんど全ての楽曲にクレジットされており、 楽曲作りのキーマンであることがうかがわれる。 かなりの歌メロは彼が作ったのではないだろうか。 特にジョナサン・ケインキャッチーな要素を持ち込むまでは、 ペリーとショーン で作った楽曲が8割を占めており、ペリーがメロディ担当 だった可能性が高い。 その裏づけとして、ペリーの参加していない最新アルバム「Arrival」では、 歌メロが昔のアルバムほど魅力的でなくなったことや、 歌メロ作成力の不足を補うために、外部ライターを多数採用していること が挙げられる。
最後に…
真にエモーションと、 大衆性を備えた天与の声歌唱力を 持つヴォーカリストとは、彼のことを指すのだろう。 全盛期の声と年間ライブ回数から考えて、彼の喉は相当 強靭なのではないだろうか。 しかし、そのつけが回ってきたのか、 85年頃から95年までの10年間は、音沙汰なしだった。
もはや52歳と知って驚き。 ハイトーンボーカリストの悲しい性でありますが、 やはり年齢には勝てないのだろう、往年の歌唱を取り戻すことは不可能のようである。 ただ、メロディメイカーとしても素晴らしい才能を 持っていると信じているので、是非復活して欲しい。


生年月日:1949/01/22
年齢:52歳
出身:米国 California Hanford
経歴:Journey〜ソロ〜Journey〜引退?
同期生: Eric Carmen - 1949/08/11
Rory Gallagher - 1949/05/02
Dusty Hill(ZZ Top) - 1949/05/19
Billy Joel - 1949/05/09
John Wetton - 1949/07/17
同郷:
評価作品: 「Infinity」、「Escape」、「Frontiers」
リンク:
音域:2G
表現力:★★★★★
パワー:★★★★☆
ライブ再現:
声色:クリアかつハスキーなハイトーン、天井知らずな高音
歌唱法:丁寧な歌唱、ソウルフル、ブルージー、チャーミング、エモーショナル
作曲能力:★★★★★
知名度:
総合評価:★★
フォロワー:スティーブ・オウジェリー他(誰か教えて!)