「言い訳」 Poem by 鬱樹
毎日のはじまりに
追ってくる去日を
足首にからむ倦怠を
追い払うのは難しく
私は負けすぎないための
防衛線を張るのに
壁となる言い訳を必要とした
たとえば今日やる仕事
明日会う約束
自分じゃない誰かでも
いいのではないかと
透明になりそうな思いを
胃の腑で溶かすのにも
言い訳カプセルが必要で
きっと今は
走るべき時なのだと
安らぎがいつかは訪れるのだと
これには何か意味があるのだと
自分は変われるはずなのだと
立ち上がる膝に
腫れた瞼に
それらを言い聞かせ
はじまりを始めるための
小さな希望を身につけて
いつもと変わらぬ朝を
今日も駅へと向かう
言い訳を隙間に詰め込んだ
重いバッグを抱えて
comment
嫌なことがあった日の
私の言い訳は
帰り道の空を見上げて
”でっかい空と
ちっちゃい私
ちっちゃい私の悩みは
もっとちっちゃい
なーんや、大したことないやん”
です。