「祈り」

Poem by 鬱樹

 

 

足元を蟻がつたってくる

振り払う手にまで登ってくる

僕らが天をあおぐ建物を造り続けるように

何度裏切られても儚い夢を見続けるように

 

どんなに強くなれたとしても

悪は打ち負かせない

ただ、ささやかな優しさが

もう思い出せない昨日よりずっと

早く忘れたい今日よりもっと

逞しく育ちますように、と

祈りをかかえて家路につく

きっと誰もがそうなんだと思う

 

 

夕闇をカラスが舞っている

帰るべき夜に向かって飛んでいる

いつまでも目覚められない僕らはどこへ行こう

朝が来ても気が付かない僕らはどこで眠ろう

 

どんなに賢くなれたとしても

死は打ち負かせない

ただ、穏やかな未来で

傷付け合った言葉より深く

笑い合えた歌より強く

また出会えますように、と

祈りをこめてさよならを言う

きっとあなたもそうなんだと思う

 

 

祈って祈って祈って

あとは泣くだけ

たとえそれしかできないとしても

想いの川の水脈を

枯らすことはできない、と

僕はそう信じたいんだ

 

 

 


 

comment

 

「祈り」

 

あなたは何を祈りますか?

あなたは何に祈りますか?

祈りにたくさんの翼が生えて

飛んでいくのを見たことがありますか?

 


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