「立ち上がる影」

Poem by 鬱樹

 

 

その瞬間

天井が落ちてくる幻を見た

地面が唸り声をあげるのを

生まれて初めて聞いた日だった

 

退屈でありきたりな日常が

嘆きと瓦礫に取って代わり

自分達を飲み込む運命の前では

どんな言葉も力を持たなかった

 

なくした人がいた

崩れた人がいた

しかし 冬の冷たい風の中

手をつなぐ人がいた

明かりを灯す人がいた

 

灰と粉塵の鎧を着て

燃えさかる街を背に

立ち上がる命の影

 

 

 


 

comment

 

「立ち上がる影」

 

あの震災から4年。

つい忘れてしまいそうなので

書かなければ、と思いました。

 


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