「この風は なに」

Poem by 鬱樹

 

 

冷たくも暖かいこの風は なに

胸の塊を砕くように厳しく

ささやかに痛いこの風は なに

背中の羽を持ち上げるように強く

 

光のように駆けるあの鳥は なに

描いた直線は暗闇でも眩しく

孤独をおそれないあの鳥は なに

希望の歌を忘れることなく

 

どこからか聞こえるこの旋律は なに

美しさと神秘に満ちた世界

私たちを包みこむこの旋律は なに

小さなぬくもりが輝く世界

 

溜め息

嘆き

もうダメかもしれない

諦めかけている

それでも

 

夜のしじまを破るこの陽射しは なに

私はまだ始まったばかり

激しく大地を叩くこの陽射しは なに

震えはつたない足に伝わり

生きてく力を揺り起こすのです

 

 

 


 

comment

 

美しいものとそうでないもの

醜いものとそうでないもの

それらが混濁するこの世界

目の前に辛い景色が広がるとき

誰かの前には仄かな幸せが灯ると

信じて

信じて

 


クプカ「きら星☆」目次へ

<目次>一覧へ