「夢のつづき」
−遺伝子に埋もれた遠い思い出−
Poem by 鬱樹
生まれたばかりのわたしは
原始のスープに揺られ
見知らぬ世界を夢見ていた
陸地に這いつくばり
大気に触れる日が来ても
やはり未来を追い求めていた
明日を予測する電脳社会で
要らぬ事ばかり考える今では
何に想いをめぐらせればいいのか
たとえば
わたしがかつて
光の柱がきらめく海で
波と遊ぶ珊瑚礁だった時
あなたは
その横をせわしなく行き交う
極彩色の熱帯魚
わたしがかつて
蜃気楼が揺らめく砂漠で
太陽を睨むトカゲだった時
あなたは
風が波紋を描く中
ともに月を眺めたサソリ
そうだったのかもしれない
わたしはかつて
ひと握りの土塊で
あなたはかつて
この星を包む青で
宇宙が広がりをみせる前は
わたしたちは
銀河のひとしずくだった
もし そうだったなら
あの宇宙(そら)で見た夢のつづき
再びあなたと一緒に
語れる日が来ることを
わたしは願っています
comment
「夢のつづき」
"The opposite of war isn't peace...
It's creation."
(戦争の反対は平和じゃない
そう、それは創作すること。)
by Jonathan Larson