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写真…イノブタ?(7/31)・テンのペア(7/31)・イノシシ?の親子(8/25)・ブナの葉枯れ現象(8/28)
7月6日
朝から断続的に雨。自宅でパソコン仕事。
夏山シーズンを前に、登山口などに掲示したり配布したりできるような「求む!クマ情報」と「クマに関する注意」のチラシを作ろうと思う。その原案を作り、午後これをもって役所の関係部署と警察署を訪ね、原案の大筋の内容とそれぞれの電話番号の記載について了解を得た。
夕方、また中学校の先生から電話。預けてあった絵ハガキがあらかた売れてしまったという。信じられなかった。是非に、というので預かってもらった絵ハガキは結構な部数で、完売なんて全く期待していなかった。これまでの似たようなケースでは、最後は申し訳なさそうに返品されたものだ。それをたった2日かそこらで売るなんて!もう先生には頭が上がらない。今月は何とか食いつなげそうだ!
明日もどうせ雨だ。ビールと焼酎を飲んで夜更かし。
7月7日
FAXが鳴って目が覚めた。また先生からだ。メールも入っていた。また絵ハガキを売り込んでくれると言う。ありがたや、ありがたや。昨日製作していたチラシを急遽小さめに印刷して、絵ハガキと一緒に渡してもらえるようにした。
絵ハガキを持って帰った先生から、その後また連絡が入った。今日の行事での売込みには失敗したらしい。いえいえ、前日までの売上だけでもちょっとした臨時収入。感謝しております。さらに先生は自分が愛読しているという某有名雑誌の編集室に電話して、僕のことを売り込んでくれたという。僕もそんなことを考えたことはあったが、実際にはそのままとなっていた。この先生、マネージャーとしての才能があるな…。というか、僕がその辺のことが下手なだけなんだろうか??
先日ラジオ番組に出演したR局から「報酬」のラーメンが届いた。福岡でも老舗のデパートの包み紙に包まれていたのは博多ラーメンのセット。とんこつラーメン禁断症状が出た時に食すとしよう。
終日雨かと思っていたが、雨は昼過ぎに上がった。その後も曇り空だが小康状態が続いている。
7月8日
昨夜はそれほど夜更かしだった訳でもないのだが、11時頃まで朝寝。ま、いいか。薄曇だが天気が崩れる気配はない。
朝食兼昼食をとり、山に向う。G、K、M地点をまわる。無人カメラのケースもレンズも水滴で曇っている。センサーに異常はないが、コマはほとんど進んでいない。
帰宅後、明日にしようかと思っていた洗濯をしに町のコインランドリーへ。幸い薄日が差し、爽やかなそよ風が吹いている。日没まで洗濯物を外にぶら下げることに。
7月9日
薄曇だが、暑すぎず過ごしやすい天気。2件ほど待っている連絡があるのだが、音沙汰なし。HPの改訂などして過ごす(写真増やしたよ!)。
延岡市内の中学生から、動物の保護についてのレポートをまとめるのでHPの写真を使わせて欲しい、との連絡。そういう話ならタダでOKよん。
お隣さんから、夕飯のオカズのお裾分けを頂いた。う、うまい。たまにこういうのを食うと、嫁さんが欲しくなる。
7月10日
今日も良い天気。このまま梅雨明けかな。でも、のんびりモードに入っているので、入山の予定なし。峠越えの道も先日から通行止めのままだし。
4ヶ月間伸ばし放題になっていた髪を切る。床屋で角刈りにしてもらい、すっきりさっぱり。
8日から町内の若い男性が行方不明になっているらしい。町内の防災無線で前日から呼びかけが行われいたが、今日は警察官が男性の写真を持って聞き込みにやってきた。
先日から準備しているチラシの印刷の相談に印刷会社を訪ねる。親切な社長さんが対応してくれたが、結局印刷枚数などを考えるとコンビニのコピー機をうまく使ったほうが安くつくだろう、との結論に。
4時頃、久しぶりに夜回りコースの林道に向う。いくらか走りやすくなってはいるが、やはり荒れたままだ。数キロ走ったところで伐採作業に阻まれて引き返す。朝回りのほうがいいかなぁ。
7月11日
今日は曇り空。
改訂作業に入っている某アフリカ旅行ガイドブックの編集者と電話でやりとり。予算が削られて写真の謝礼が出せないという。やれやれ…前版でもらった謝金だって、微々たる額だったのに…。経営が苦しいのは、こっちだって同じだい!結論は持ち越し。
「求む!クマ情報&クマに関する注意」のチラシの原案をFAXした岩手県のF氏、広島県のM氏(両氏ともクマの専門家)からアドバイスが届いた。これで原稿が確定だ。早速掲示用と配布用の2種類作って、町のコンビニでコピーを取る。配布用のA4サイズのものは、費用を最小限に押さえるためにA3で2枚同時にコピーし、これを自宅で半分にカット。手間はかかるが、1枚の印刷コストは5円になった。
O氏の職場に立ち寄ると、偶然取材に来ていた地元出版社・K社の編集者と対面。クマが撮れたら本出すから、そん時はよろしくね。
また絵ハガキの売上が入った。これで今月の現像代も払えそうだ。そして「自称・クマ探し応援団」がスタート。僕の絵ハガキ購入を呼びかけるチラシ(かわいいクマのイラスト入り!)を作ってれた。地元の人たちの間でもこうしてどんどん盛り上がってくれると良いな!
先日のISDN導入以来、実はパソコンの調子が今一つ。システムとターミナルアダプタの相性が悪いのか?さらにキーボードのキーの一つがグラつきはじめた。ヤバイなぁ。大体、薄型B5ノートパソコンを2年半酷使し続けているのだから、そろそろガタがきても不思議はないのだが…。もちろん、パソコン買い替えなんて余裕はねーな。
今日の話題と言えば、米国大リーグのオールスターゲームにイチローと大魔神・佐々木が出場して、しかも大活躍を見せたことだろう。ニュース映像で見ただけだったが、堂々たる姿だった。
7月12日
朝から雨になった。関東甲信地方は先に梅雨明けしたってのになぁ。
前日出来あがったチラシを持って役場に出向く。完成と配布開始の報告をしたあと、回覧板で町内に回せないか、と頼んでみたら、その方向で協議してもらえることに。もちろん警察署、営林署にも持参。午後は地元・岩戸地区の派出所、郵便局、温泉などに持ち込んで協力を要請。町内の猟友会の主要メンバーには郵送した。宮崎市と大分県の「クマ探し大先輩」諸氏、そして行き付けの福岡の登山用品店にもチラシを送ろう。
雨は夕方になっても止まない。すっかり梅雨空に戻ってしまった。
7月13日
雨は降っていないもののドンヨリした曇り空。蒸し暑い。
チラシを野外に掲示するための準備。以前福岡で写真展をしたときに看板に使った合板をカットして、防水のためにスプレーペンキで重ね塗り。これは臨時の掲示板として設置するためのものだ。また、チラシも増刷。
祖母傾山系は九州の登山家にとってはメジャーなエリアだ。昨年10月や今年4月のクマ目撃は現に福岡県・鹿児島県の登山家たちによるものだったし、彼らが役場に通報したことで僕たちにまで情報が入ってきた。地元でのこういったクマ騒ぎを知らずに「絶滅宣言」を真に受けたままこの地にやってくる登山家たちもいるだろう。そこで、ホームページ検索で出てきた九州・山口各県の登山・アウトドア用品店に手紙を添えてチラシを送り、来店客への周知を依頼することにした。夏山・キャンプシーズン直前だけに効果は期待できる。
先日ラジオに出演した時の録音テープが届いた。電話を切った後のパーソナリティのやり取りも好意的だった。この声援に応えねば。
午後、夕立のような雨になった。しかし夕方になって雲が晴れ青空が見る見る広がった。明日は山に入れるかな。
改訂中のアフリカ旅行ガイド本に写真掲載を承諾した。不本意ながら、無償というで了解。いろいろ注文はつけたけど。
夜になって受信したメールの内容に、ちょっとドキッとした。僕の「クマ探し」(直接的には「チラシ」の配布や掲示)に対する抗議だった。地元の方(匿名)からで、「人が寄り付かなくなる。地元は迷惑している。やめて欲しい。」という趣旨だった。幸い、文面には悪意は感じなかった。素直な感想としてそう感じておられるのだろう。理解を求める返信を送ることにした。
僕は今まで地元の多くの方たちから応援や声援を受けてきた。役場や営林署も協力的だった。ただ、そういう受け止め方だけではないだろうことは予想していた。「クマ、クマと騒げば、人が寄り付かなくなる。地域にとってはマイナス。」そういう意見があっても不思議ではない。実際、本州でクマ問題に取り組んでいる方たちの多くが、そういう壁を経験されている。
そしてその壁はまさに僕がアフリカで乗り越えることができなかったものだ。いよいよ正念場だ。「クマ探し」そのものより、大きな壁を迎えているのかもしれない。
7月14日
今日は良い天気だ。早起きして山に向う。L、B、D、P、J各地点を点検して周る。L地点は不調。B、Dは順調のようだ。でっかい虻がぶんぶんまとわり付いてくる。うっかり虫除けスプレーを忘れたが、汗がぼろぼろ落ちているのでは結果は同じか。P地点のカメラが浸水して停止していた。完全防水のカメラなのだが、パッキンが痛んだのだろうか?幸い予備のカメラを持っていたので交換。昼前からドンヨリした雲が広がってきたが、なんとか天気は持ってくれた。林道では何度かシカに遭遇。久しぶりにカモシカも現れた。谷沿いの急な斜面をひょいひょいと登って行った。が、薮がじゃまで、写真は撮れなかったが。帰りに看板をひとつ設置。夜回りコース(といっても、最近夜回りには出ていないが)の林道を走るとシカが1頭前を横切っていった。
前日に抗議メールを送ってきた匿名の人物からはその後第2便が届いていた。批判の対象は僕のライフスタイルにまで及んでいるが、論点は余計にわからなくなった。仕方ないので、簡単かつ丁寧にお返事するに止める。ただ、この人物が使っているアドレスが、いわゆるフリーメールアドレスであることが判明。自分を特定されないためにわざわざこれを使っているのだろうか?
まぁ、クマ探し活動自体はともかく、あのチラシについては僕だってやりたくてやっているのではない。内容(クマ情報収集とクマに対する注意喚起)からすれば、本来は行政サイドでやることだろう。実際、昨年10月に高千穂町内で2件の目撃があった時点で、町役場がクマ対策をはじめても不思議ではなかった。現に営林署、警察署、教育委員会は内々では安全対策に動いていた。町役場だけが具体的な動きをできなかった背景には、それ以前に宮崎県が「絶滅宣言」を出していたことがある。
県の「宣言」が町の動きを制約している。それは今も変わりない。僕が私費を投じてチラシを配布するのは、現状では個人が動く他に手がないからだ。このチラシの内容と配布・掲示の活動に関しては町役場・警察署・営林署との協議を経ている。その結果、多少文面等の手直しなどがあったのみで、チラシ配布そのものに対する抵抗はなく、みな好意的かつ協力的だ。行政などが十分に対応できない点は僕がフォローし、僕個人の力で限界がある部分は彼らに協力を要請する。今のところ、この関係は良好に機能していると思う。
明日はふたたび雨の予報。
7月15日
朝から雨が降ったり止んだり。自宅でのんびり過ごす。洗濯に町のコインランドリーに行って、写真屋に行って、本屋で立ち読みしたくらいか。梅雨明けはまだなのかなぁ。
浸水のために回収してきたカメラは、分解して一晩乾かしたらなんとか動き出した。が、ストロボがおかしい。要入院だな、こりゃ。下手すれば、お払い箱だ。やれやれ。
7月16日
天気はすっかり回復。暑くなりそうだ。チラシを掲示するため、主だった登山口を周る予定。当初の予定より遅くなったが、役場で役場の広報担当者とA紙記者氏(いつもの若い記者はお休みとのことで、支局長氏直々のお出まし)と落ち合う。ご常連のM紙、D紙の両記者氏たちはご多忙で欠席。
祖母山への登山口と親父山への登山口に掲示して、四季見原のキャンプ場は管理人に掲示用・配布用のチラシを渡し、適時活用してもらうことに。
途中、迂回路のない狭い道で工事の時間規制に阻まれ1時間以上待たされるハプニング。役場広報氏と暇つぶしにだべっていたら「お土産用に『高千穂特製クマ鈴』なんてできないかねぇ。」という提案がオオウケ。「クマ避け」という実利と同時に「クマ、いて欲しいよなぁ」という登山家のロマン心をくすぐるお土産だ。ほんと、誰かつくらない?神楽の鈴かなんか使ってさ。
7月17日
朝からまた雨。ゆっくり朝寝坊。
先日の「苦言メール」を送ってきた匿名人物が「ホームページを作った。リンク希望」という旨のメールを送ってきた。開いたそのHPには、僕を名指しにこそしていないが、明らかに僕と僕の活動を批判する簡単な文面があった。内容的に明かな事実誤認もあるが、まぁリンクしてくれってんだから、してやろう。この人物は自分の主張が絶対的に正しいと思い込んでいるようで、自分への「応援メール」を募っているが、「批判メール」が来る事になったって知らないぞ!本人への返信は、同時にその人物が使っているフリーメールとHPサーバーの管理人にもCCを送ることに。
この人物の言う「クマはそっとしておくべき」という主張それ自体は一つの意見として尊重に値する。それが良い結果をもたらすなら、僕も積極的に「そっとしておく」のに賛成だ。ただ、現状で「そっとしておく」ことは、クマ問題を放置することにしかならない。何のメリットがあるというのだろう。
また、僕は「祖母傾の山に登ったことがない」そうだ。僕にとって祖母傾山系は「クマ探し」で訪れたのが最初だから、この山の経験が浅いのは事実だろう。だが、祖母山、親父山、本谷山、傾山の山頂にそれぞれ立っている(日記、ちゃんと読んでね)。それに「クマ探し」は調査・撮影活動であって、登山とは違う。山頂にクマが座っているならいくらでも登るが、ピークハントに興味はない。大崩山方面にはいまだ行ったことがないが、これはこの一帯では新しいクマ情報がないからだ。大崩にクマがいる可能性はあると思うが、糸口がないのではね。この人物、僕が祖母〜傾を縦走して、大崩山に登れば納得するのだろうか?
住民に恐怖・不安感を与えている…そうならないためのチラシだ。ちゃんと読んでね。
噂だけで行動…僕は噂話もある程度参考にはしているが、目撃者本人と話したり現場を視察したりして、信憑性のある話だけを重視している。ちゃんと読んでね。
結局、この人物の批判は、僕のクマ探し活動への純粋な批判というより、僕個人への攻撃のように思えてならない。地元住民からの純粋な批判や苦情なら真摯に受け止めるが、もしストーカーまがいの個人攻撃なら、それ相応の対応になるなぁ。
まぁ、こういう社会的な活動をしていると、いろいろ訳のわからんトラブルと言うのはままある。学生時代に参加していた自然保護関係の小さな市民団体でも、代表者のところに嫌がらせの無言電話なんて、日常茶飯事だった。この程度でいちいちめげるほど、こっちもヤワじゃない。
前日チラシの掲示の際に取材があったA紙に、この記事が小さく載った。すご〜く小さな囲み記事だった。僕はべつに不満はないが、支局長氏自ら一日がかりの取材でこれでは…ご苦労様でした。
7月18日
前日の予報では雨のはずだったが、朝には雨は上がって曇り空。予報によると、明日以降も天気は持つようだ。前日の雨で足場が悪くなっているはずだから、山での作業は明日にしよう。この時期にあくせくしたってしょうがないしね。
例の匿名さんのホームページがなかなかすごいことになっていた。掲示板に、僕の支持者たちの書き込みがズラリ。中でも凄まじいのがO氏だ。O氏は普段も喋り出すと止まらない性質だが、今回は書き込みでパワーが炸裂した模様。彼は僕よりずっと前から高千穂のクマ問題に関わってきた人だ。本人が「クマ探し」に参加することはないが、クマ問題へのこだわりは僕に勝るとも劣らない。
この匿名さん、一番肝心なことにまだ気が付いていないようだ。僕や僕の支持者たちが最も批判しているのはその意見(クマはそっとしておくべき)というより、その態度ややり方だ。「文句があれば訴状を送りつけて下さい。」…郵送先はどこなの?
ま、匿名さんからの直メールは来ていないし、大体、匿名さんの批判や疑問に対する答えのほとんどはこのHPの中に既に書かれてある。今から全文を読むのは大変だとは思うが、HPまで作って批判してくるならそのくらいはしてもらいたい。僕はしばらく見守ることにしよう。
あ、でも、このHPには書いていないこともあるので、ちょっと触れておこう。
「夢を叶えるために必要なもの」
- 情熱(あきらめないこと)
- 仲間(含「ライバル」)
- 具体的な目標(夢に近づくための一つ一つのステップ)
- 割り切り(捨てるべきは捨てる)
…ってところかな。夢の内容によってはある程度の資金も必要だが、少なくとも金以前に必要なものがこれだけあるってことだ。そしてこれだけそろっていれば、資金の問題は早晩道が開けるはずだ。(は、早く開けてほしいなぁ…)
7月19日
雲は多いが概ね良い天気。ネット上のゴタゴタなど忘れて山に向う。まずはいつもの林道を走りに行く。9時を回っていたので余り期待していなかったが、ニホンカモシカが一頭走りぬけて行った。その後はG、K、M各地点の点検。M地点で数コマ進んでいたのみ。電池切れのトラブルも重なったとはいえ、痕跡もほとんどなく、やはりこの辺りは今動物の動きが少ないようだ。
午後は所用で岩戸地区の「有力者」2氏を訪ねる(2人目は不在だったが)。実は先日、町の商工会に観光PRに「クマ」を使えないだろうか?という提案をメールで送っていた。が、メールだけでは心もとないので、同じ文面を彼らに読んでもらいたかったのだ。何かのヒントになれば嬉しいが。
別件で町役場と警察署を訪ねる。念の為確認したが、僕のクマ探し活動やチラシに関する苦情などは一切ないとのこと。
久しぶりにユースホステルに立ち寄る。「毎日お弁当食べてるの?」「ちゃんと自炊してるよ。納豆ばっかり食ってるけど」…お母さんとたわいのない会話。同じ町内に暮しているのに何だか懐かしい。「娘が拾ってきた」という新顔の子犬が人見知りをしている。登山客などに見せてもらうため、チラシを置いてきた。
例の匿名さんのホームページの掲示板は相変わらず盛り上がっている。多くの栗原支持派からの批判や質問を一人で受け答えするのはさぞ大変だろうとは思うが、こういう状況を作り出したのは本人だ。まぁ、がんばってくれ。こうやってみんなが九州クマ問題でいろいろな意見を持ち寄って議論すること自体はとても素晴らしいことだと思う。この議論に参加している旧友は、もともとクマに詳しいわけでもないのに、より専門的なHPから情報を仕入れて議論を続けていた。正直、感動したね。やり方はともかく、きっかけになる問題提起を行って、しかも議論の場まで用意してくれたことに対しては、匿名さんに感謝しよう。僕の支持者に対して「バカ」などと暴言を吐いたことは決して許さないがね。
夕方、一時雨になったが、夕立だったようだ。九州南部の梅雨明けが発表された。いよいよ夏本番だ。そして夏休み(関係ないけど)。
7月20日
雲はやや多いものの、やはり「梅雨明け十日」というだけあって、良い天気。連休と夏休みの初日だが、こっちにはそんなの関係ない。朝から山に向い、L、B、D、P、Jの点検。Jが全く進んでいないが、他はそれなりに。森を出ると日差しがきついが、雲がある分いくらかマシだ。下山してフィルムを即日現像に出すが、シカなどが写っているだけでこれといった成果はなし。
匿名さんのホームページは昨夜は少しおとなしかったようだ。匿名さんもその他の皆さんも連夜の応酬でお疲れなのだろう。とはいえ、議論の方は各氏いろいろやっている。匿名さんが心配する「写真撮影成功=射殺につながる」だが…僕が営林署や町役場、警察署にことあるごとに足を運び、また法的な手続をきちんと取っている理由がおわかりになっていないようだ。また、マスコミ関係者との交流もプロ写真家としての営業上の理由からだけではない。一個人にできることなんて、たかが知れている。だからこそ、各機関との信頼関係を築き上げ、理解者・協力者を増やすことが大切なんだ。そして僕のHPや新聞記事やTV報道で僕のメッセージに共感してくれた人たちも、こうして仲間になってくれる。そんな仲間を一人でも増やすことが、「クマ即射殺」などという安直な結論を回避することにつながると信じている。
万が一人身被害が出た場合の射殺は、僕だって否定しない。が、現状ではそういう事故が発生する心配はほとんどしていない(可能性が0だとは思わないが)。問題なのは、将来にわたってこの状態(クマが人様の前に出てくることは滅多にない。事故もまず起こらない。)を維持できるかどうか、だ。この良好な状況を崩すことは、そう難しいことではないから。
さて、この掲示板でちょっと気になる話を見つけた。「クマ鈴をつけているとスズメバチに襲われることがある…」。実例のある話のようだが…僕はそんな経験ないけど、鈴の種類によるのか??高千穂特製クマ鈴のアイデアを持っている僕としては気になる話だ。よし、これはその道の専門家諸氏にメールで聞いてみよう。
7月21日
今日はある自然愛好家・登山家たちのグループの行事に顔をだす。地元出身で現在宮崎市在住のK氏を筆頭として、昭和62年のクマ射殺(大分県緒方町)の直後から「クマ探し」を一つの目的として活動されてきた会だ。つまり、多くのメンバーが「クマ探し」の大先輩たち。
午前中の座談会では僕の活動を簡単に報告。午後からは四季見原キャンプ場に移動し、夜は酒盛りしながら語り合った。皆が寝静まったあと、一人天幕の下で寝袋に収まった。
7月22日
キャンプ場での朝食後、それぞれ登山や自然観察会に分散する中、僕は下山。
水浴び用に自宅の浴室にシャワーを作る。散水ノズルと金具を買って来て、ホースを繋いで浴室の窓に固定しただけ。温水は出ないけど、暑い日には十分だ。
匿名さんのホームページに大きな動きはないようだ。で、 自分の掲示板を作ってみた。掲示板の管理なんてやったことないが、まぁ何とかなるでしょ。楽しい掲示板になると良いな。
7月23日
今日も日差しがまぶしい夏日。自宅の掃除などしながらのんびり過ごす。水シャワーが気持ち良い。
銀行でいろいろ支払いの振込。今月は何とかなったが…。
匿名さんのホームページには全く動きがなくなった。
7月24日
珍しく早起きして、弁当を詰めて山仕度。今日目指すのは大崩(おおくえ)山。傾山のさらに南側につづく山だ。今までこの山は登ったことはもちろん、車で山麓を走ったことすらなかった。祖母傾山系と同様、クマ現存の可能性が高く期待できる一帯ではあるのだが、残念ながら新しい情報がなく、また高千穂からはアクセスがあまり良くないため、これまで調査から外していた。
実は先月たて続けに新聞で紹介してもらった直後、大崩山でクマの爪跡らしいものを2回見たという宮崎県内の登山家から情報の提供があった。一つは現場写真を送ってもらい、シカ角こすり痕と判定したのだが、写真のないもう一例はブナの大木の幹に上のほうから傷が続いていたとのことで、クマの可能性があると判断。かなり以前の話とはいうが、まだ残っているかもしれない。本当にクマ爪跡なら、ぜひ見てみたい。頼んでいた現場までの地図が数日前にやっと届き、登山地図との照合ができたので早速行ってみることに。
アクセスが一番短いと思われる登山口から入山し、目的の地点までは約2時間。山容は祖母傾に比べ地形がいくらか穏やかだが、植生はほとんど一緒。ササヤブ+ブナを中心とする森だ。登山道周辺では、この自然植生が比較的良好に残っているが、見渡す斜面は案外植林が奥まで進んでいる。
問題の爪跡現場と思われる範囲の登山道をゆっくり往復したが、それらしいものは発見できなかった。ま、古い話だし、こういうのは最初に目印でもつけておかないと、本人でも再発見できないこともある。僕だって、1週間前にしかけた無人カメラを見失いそうになったことが何度かあるしね。そのまま、来たルートを戻る。立ち寄った山頂付近には無愛想な中年登山者が2人。下山し始めたころから右膝が痛み始め、慎重に坂を下る。結局成果はなかったが、大崩山の状況を視察する良い機会になった。
山に登っていたのでそれほど感じなかったが、実はこの日関東地方を中心に記録的な暑さだったようだ。全国で熱中症による死者3人。クマより暑さが恐ろしい。
町役場に依頼していたチラシの回覧が始まったようだ。
7月25日
前日痛めた右膝がまだ痛む。入山は中止。
午前中、町のコインランドリーで洗濯。昨日山で着ていたTシャツの汚れが落ちない。アフリカで買ったお気に入りのやつだったんだけどなぁ。近所では選挙演説の声が響いていた。
朝に比べるとだいぶ楽になったとはいえ、午後になっても膝の具合はよくない。以前左膝を診てもらった整骨院へ。半月板までは傷んでいないようだ。電気治療などを受け、冷シップしてもらうと痛みが引き、やっと普通に歩けるようになった。
この日の早朝、島根県で男性が2頭のクマに襲われて負傷した。この男性が仕掛けたイノシシ罠(おそらくククリ罠だろう)の様子を見に行った時に襲われたらしい。罠には小熊が掛かっていて射殺されたという。逃げた2頭のクマはハンターが追っている。怪我をした男性には気の毒だが、死んだ小熊と早晩射殺されるであろう2頭のクマたちにとっては、もっと気の毒な事故だ。
7月26日
ほとんど雲もない夏空の下、218号線をつたって延岡方面へ。祖母・傾・大崩山系を擁する日之影町、北方町、延岡市、北川町の各役場・役所、警察署、主な交番・駐在署を訪ね、チラシを渡してクマに関する情報収集と注意喚起についての協力を要請した。いずれも訪ねるのは初めてだったが、多くの方が既に新聞記事などで僕の活動を知っており、好意的に対応していただいた。とはいえ、近年クマに関する情報がない地域ばかりなので、高千穂町のように今すぐ回覧板で回す必要もなかろう。あくまで「念の為、万が一に備えて」のレベルであることを伝え置いた。
炎天下の中、エアコンの効きが悪い愛車でひーひー言いながら高千穂に戻る。夕方帰宅すると、日之影町の役場からファックスが届いていた。県外からの登山者から同役場へ届けられた礼状の文面の中に1999年秋に某所でクマに遭遇した、との記述がある。その某所だが…祖母傾山系でも同町内でもなく、もっと南の九州山地の話だ。実はこれまでもその一帯でのクマの噂や(断定するには状況不充分ではあるが)目撃情報も得ている。
九州産クマ問題の歴史を冷静に振り返って見れば、祖母傾一帯以外の地域での熊の存在は否定できない。「九州のクマ=祖母傾山系」というイメージが定着した背景には、九州でのクマ存在をはじめて近代的書物に記した加藤数功著「祖母大崩山群における熊の過去帳とかもしか」によるところが大きい。その後、歴代の「クマ探し人」たちがこの山域のクマを追いつづけてきたわけだが…もしそのとき、加藤数功がいなかったら…あるいは今日に至るまで、「九州にクマはいない」という当時(戦前)の定説が覆ることはなかったかもしれない。クマが現存していてもその情報を収集しようとする人間が現れない限り、その事実は記録されることも、伝えられることもないからだ。では、そのような「クマ探し人」が現にいなかった他地域ではどうだろう?…九州産クマ問題は、祖母傾だけでは終わらないのかもしれない。
前日、島根県で発生したクマの事故は、関係者の間で物議をかもしているようだ。無差別な罠に掛かっただけで、特に被害を出したわけでもない小熊の射殺は今後も問題になりそうだ。この日記では触れてこなかったが、今年5月京都嵐山で発生したクマ射殺事件でも相当な反響(多くは非難)が起こった。今回の一件も、尾を引きそうだ。
7月27日
今日も暑くなりそうだが、夕方天気が崩れる予報が出ている。まずはG、K、M地点の点検。最近動物の動きが止まっていたエリアだが、久しぶりに新しい痕跡(たぶんイノシシ)があった。が、フィルムのコマの進みはわずかで、いずれも回収を見送る。連日の炎天下だが、森の中では涼しい風が心地よい。
自宅で遅い昼食。エアコンもない自宅で、汗をがんがんにかきながらアツアツのラーメンとメシを食らう。こういう生活をしているせいか、夏バテの気配はない。一休みして4時前から、T地点の点検へ。ここはしばらく点検をサボっていたので久しぶり。センサーは案の定電池切れで止まっていたうえ、浸水があった。センサーとカメラを外し、一時休止させることに。多少雲が出たが、天気が大きく崩れる気配はない。
7月28日
今日は少し雲が出て過ごしやすい。午前中は町で洗濯。
午後は延岡で開催される自然環境関連の講演会へ。話を聞きに行ったというより、講師の一人でK大学の植物学者・Y先生に会うために行ったようなものだ。直接教わったわけではないので、師匠ということではないが、まだ僕が植物学を学ぶ学生だったころいろいろ世話になった。先生は予期せぬ僕の来場に驚いた様子。「どう?クマはいそう?」「ありゃ、まず間違いなくいますよ。数が問題ですけど。」「10頭?」「10切ってるかも。」そんなやり取りの後、講演。
河川技術者の講演は、最近新聞でも話題になっていた延岡市内に残る「畳堤」。堤防があふれそうになった時、柵状の枠に家屋の畳をさし込んで越水を防いだものだ。Y先生はK町一帯で見つかった希少な野生植物について。なんだか、学生時代のゼミを思い出した。
7月29日
今日は参院選の投票日。「選挙棄権防止のため」朝からサイレンは鳴るは、町内無線で案内放送が繰り返し流れるわ、なかなか騒々しい。が、引越しして間もない僕はまだ高千穂での選挙権はない。
夕方近くになって、久しぶりにまとまった雨。
7月30日
朝から夏空だが、前日同様午後は天気が崩れそう。この日はB、D、L、P、Jの各地点の点検。B、D、Pのフィルムが終わっていた。昼ごろから雲が広がり始め、近づいてくる雷鳴に急かされるように、大急ぎで作業を終えて車に戻った。
何とか雨に降られずに帰宅して、ホッと一息ついたころ、空が泣き始めた。雨は降ったり止んだりだが、雷鳴は途切れない。夕方早めに風呂に入っていると、大きな雷鳴と共に停電。停電かぁ…なんか懐かしいなぁ。アフリカじゃ日常茶飯事だったよなぁ。それに子供の頃は日本でも当たり前だった…。温めの湯船に浸かったままそんなことを考えていると、僕のノスタルジーをからかうかのように、突然復旧。雨と雷は日没までにおさまった。おかげで過ごしやすい夜。
以前取材を受けた英文誌が届いていた。半ページに写真入りでアフリカ時代の体験をからめながらクマ探しの話が紹介された。もちろん英文で。
7月31日
午前中、前日回収したフィルムを現像に出して結果を確認。ほとんどがシカ、そしてテンとアナグマ。この時期、クマはまず期待できないとは分かっていても、できれば今日までにクマが撮れてほしかった。今日は高千穂営林署が閉所する日だ。
午後、高千穂営林署(正確には現在は森林管理署高千穂事務所と改称されている)を訪ねる。引越し作業で職員のみなさんは大忙しのようす。お世話になった所長さんにお礼の挨拶。前にもこの日記に書いたことがあるが、ここの所長さんは僕のクマ探し活動の初期のころからの理解者・協力者だった。そしてこの人との出会いを通じて、僕は営林署(林野庁)というものの改革を肌で感じることができた。本当に感謝している。だからこそ、この日までに何とかクマ撮影成功を報告できれば、と願ってはいたのだが。
閉所を記念して作られた「高千穂国有林の歩み」という冊子を頂いた。ページをめくると、この地域の林業の盛衰を垣間見ることができる。そして、僕が提供した動物たちの写真が多数掲載されている。ここにクマの写真を加えることができなかったことが、つくづく残念だ。
営林署を出たころから降り始めた雨は、間もなく激しい雷雨に。何度か電気が不安定になった。
先日T地点から回収してきたフィルムに変な動物が(photo5.01)。当初フィルム上で確認したときはイノシシと思い込んでいたが、今日受け取ったプリントに写っていたその姿は…イノシシより毛が短くて疎ら。毛はほぼ黒一色で、通常イノシシの背筋にある色が若干淡くて長い毛の「たてがみ」がない。このような動物を撮影したのはこれで3度目だ(それぞれ違う地点)。やはりイノシシとブタの雑種・イノブタだろうか?各地で野性化しているとの話は聞いた事があるが。
あと、この日仕上ってきた写真の中に、ペアのテンの姿があった(photo5.02)。本で調べると、夏は交尾の季節らしい。どうやらオスが求愛しながらメスを追いかける姿のようだ。なんだか、いじらしい。
8月1日
福岡に帰省するため、荷物をまとめて出発。行きがけに祖母山の登山口に立ち寄り、以前設置したチラシを補充。2週間で20枚あまりがなくなっていた。そのあとは阿蘇、熊本を経由して福岡へ。炎天下、エアコンの効きが悪いのは辛い。サンルーフ(ちょっと持ちあがるだけの)と後方窓(この車は珍しく真後ろの窓を開閉できる)を開けて高速道路を走ると、風が前後に抜けてなかなか快適だった。
暑い盛りに到着した福岡は…やっぱり暑い!気温も高千穂より高いが、やはり湿度が全然違う。アフリカから帰国した最初の夏、この蒸し暑さに閉口した時のことを思い出した。雲が出て雷鳴が響いてきたが、雨は降らず。
この日、実家の家族は所用で不在。夕方ひとり自転車でラーメンを食べに行く。福岡にいたころは週に3度は食っていたこのラーメン(念の為断っておくが、当然とんこつラーメンである!)。前回の帰省では食いそびれたので2ヶ月ぶりだ。う、うまい〜!
ラーメン屋を出ると曇り空がぴかぴか光っている。雷か?そうだ、今日は福岡で一番大きな花火大会の日だった。
8月2日
昼前から車で福岡の街へ。カメラメーカー2社の営業所を訪ねてカメラの修理依頼と修理ができてきたカメラを受け取り。近く行われる協力隊関係の写真展に出す作品を、関連の事務所に預けてきた。
夜は「自然派の会」の集い。今回は新顔、お久しぶりの参加が多くて、また新しい出会いのある席になった。皆と別れたあと、一人で旧友の営む店で深夜まで飲んた。帰宅したのは午前3時近かった。
念のためメールをチェック。すると何やら記憶にないアドレスからでかいファイルが届いていた。「なんじゃ〜?誰かなぁ?」立場上見ず知らずのひとからのメールも多々あるので開いてみるが、ますますよくわかん。酔った頭で、問題の添付ファイルをいじったのがいけなかった。あっけなくウイルス感染の初体験だった。
8月3日
パソコンはどうやらシステムの一部が破壊されたようで、機能しない。念のため高千穂のO氏に連絡を入れ、掲示板に「栗原がウイルス感染」の一報を書き込んでもらう。CDROMなどは高千穂にあるので、何もできない。あきらめて、買い物などしてすごす。安いバーゲンもののフィルムを大量に入手。
8月4日
荷物を積み込んで、出発。まずは以前撮影をしていた福岡市内の油山へ。ここで撮影したイノシシの写真が一年以上全国各地の写真展会場を巡って帰ってきた。この写真を展示に使ってもらうために油山の自然観察センターに持ち込んだ(いちおう貸与扱い)。自宅に飾ってても仕方ないしね。
またも炎天下の国道&高速をひた走って高千穂へ。行楽客の車で阿蘇方面は渋滞。自宅に戻るか戻らないかのところで激しい雷雨になった。
一休みしたところでパソコンの復旧作業。システムは入れ替えたが、データは助かった。おかげでこの日のうちにインターネットへのアクセスが復旧。やれやれ。
8月5日
。福岡で過ごした数日は毎晩熱帯夜で寝付けなかったが、夕べは夕立のお陰もあって、涼しくてゆっくり寝られた。なんせ、標高400mだからね。やっぱ、ここの気候は良い。
パソコンのシステム復旧がすんだので、今度は調子の悪いアプリケーションなどのソフトを入れ替え。少なくとも常用するソフトは復旧することができた。
午後はまた夕立。夕食の支度をしていたら、急にガスが止まった。幸い調理はほとんど終わっていたので、食事にはありつけたが。どうやらプロパンガスのボンベが空になったらしい。料金はちゃんと払っているんだけどなぁ…。
8月6日
朝から山に行こうと思っていたが、しっかり寝坊。最近午後に雷雨が続いているので、行くなら早めに出なければならないのだけれど…ま、いいや。やり残しのパソコンのメンテナンスをやることに。朝電話したガス屋は昼前にボンベを交換してくれた。
午後は所用で町へ。夕方M社長の会社に立ち寄ったとき、愛車のタイヤに異常を発見。後輪の1本のエアが抜けかかっていた。パンクか??いつも世話になるタイヤ屋でみてもらうと、「バースト寸前」という診断。すでにタイヤ内部のワイヤーの一部が露出し、タイヤが変形していた。エアが抜けたのそのためだという。たしかにそろそろ溝も限界だとは思っていたが…よくこんなので高速走ってたなぁ。とりあえずスペアタイヤに交換。
実は今回帰省した際、車を買ったYさんの店に中古タイヤの手配を頼んでいた。で、Yさんから2本を確保したとの連絡を受けていたのだが、それがすでに高千穂に向かっていた時だったため、後日受け取る約束をしてそのまま戻ってきてしまった。次回の帰省まで、スペアタイヤすらない状況で走らなくてはならない。
誰か215SR15の中古タイヤ、持ってません??(って、前にも書いたよなぁ…)
8月7日
今朝はちゃんと起きて山に向かう。L、B、D、P、J各地点を点検。特にトラブルはなく、全て不フィルムを交換。作業を終えて来た道を戻り始めた1時半ごろから雷鳴がとどろき始めたが、結局帰宅する直前、小雨がぱらついた程度。
山を歩いていてあまり暑くないのに気がついた。雲が出る前、日差しがきつかった時でさえ、風がなにやらさわやかだった。山の稜線付近の森が少し色づいているが、紅葉にはちょっと気が早いか?そういえば、出かけるとき近所の栗の木から青く小さなイガが落ちているのを見た。まだ夏の盛りではあるが、季節は確実に移ろいつつある。…なんて思っていたら、立秋だったらしい。
宮崎市在住のクマ探し人・K氏からの要請で何枚か写真を送った。K氏の本業は獣医師で、先日見てもらった疥癬症とみられるハゲダヌキと、イノブタらしきものの写真について改めて検証してみたいとのこと。
夕方、M社長のガレージに出来上がった小屋で飲み会。
8月8日
早朝、M社長の事務所で目覚める。寝たりなかったので帰宅後二度寝。
自宅で昼食をとっていると、新聞の売り込み。そういえば引越し直後に某地元紙をとろうとしたことがあったが、そのままになっていた。本当なら地方紙と全国紙をひとつづつとりたいところだが、そんな金もない。しかしせっかくなので、とりあえず1紙とることに。
前日回収してきたフィルムの出来をチェック。P地点は誤作動だけで終わっていた。他はやはりシカばかり。コインランドリーで洗濯して帰宅。夕立を心配したが雷鳴だけ。洗濯物を外に干すことができた。
8月9日
午前中、まだ本調子でないパソコンのメンテナンスをはじめたら、やらた時間を食ってしまった。昼前になって慌てて山に向かう。曇り空だが、急に天候が崩れる気配はない。G、K、Mの各地点を回る。進んでいるこまは少ないが、ここしばらくフィルム交換をしていなかったので、すべて交換。
夕方少し雨が降ったのみ。過ごしやすい一日だった。
8月10日
早朝肌寒さで目を覚ました。しとしとと雨音が聞こえる。午前中は時々雨が残ったが、後は雲が多いが過ごしやすい一日。
本当は山をあちこち見て回ったりしたい気持ちはあるが、スペアタイヤなしで林道には入れないし、燃料も節約中。というわけで、今日は特に何をするというわけでもなく過ごした。
前日に回収したフィルムの仕上がりを確認するが、やはりこれといった成果はなし。
8月11日
午前中、何通かの手紙を書く。クマ情報のある九州山地地域の役場に、情報収集の協力要請だ。
午前中は良い天気だったが、午後は雨になった。
今度福岡でやる写真展(グループ展)の企画担当者と連絡が取れた。期間中福岡に滞在することを伝える。ポストカード販売の準備。
8月12日
昨夜遅くまでポストカードの箱詰め作業をしていたら、しっかり寝坊。帰省の日程の関係もあり、山に入るのは明日にした。
今回福岡では2つの写真展(グループ展)が続く。一つ目は福岡の協力隊経験者有志が在外中の写真を出し合ってのもの。発起人たちが写真展未経験者ばかりで、一時はどうなるかと心配したが、なんとか形になりそうだ。僕は以前の写真展の際にパネルにした動物や夕日の写真を展示することにしている。もうひとつは所属する写真団体の全国巡回写真展。僕が油山で撮影したテンの写真が採用された。後者の搬入・前者の搬出くらいまで福岡で手伝う予定。
昨年発行された宮崎県版レッドデータブック「宮崎県の保護上重要な野生生物」をやっと購入(価格5000円!)。改めてツキノワグマに関する記述に目を通す。「ほ乳類」の章の「概要」の中で、ツキノワグマの取り扱いで「絶滅」にするか「絶滅危惧」にするかで迷ったことが記されている。が、なぜあえて「絶滅」としたのか明確な根拠は示されていないし、なぜ「情報不足」のカテゴリーが検討されなかったのかも不明だ。何度読んでも納得のいかない内容だ。
8月13日
山に行くため早起きしたら霧雨が降っていた。あれれ?天気予報を確認すると終日雨の予報。参ったなぁ。明日は福岡に向かわなくてはならないので、明日には持ち越したくないんだが…。一時雨が上がり晴れ間も見えたので散々迷ったが、やはり山の方はどんよりとした空。あきらめてふて寝していたら10時ごろから本格的な雨になった。作りかけた弁当はそのまま自宅での昼食に。
M社長からの呼び出し。倉庫から僕の車に合う古いタイヤが2本出てきたという。以前もらったものに比べると磨り減りが進んでいるが、スペアタイヤなしの状態よりはましだ。ご好意に甘えて2本とも頂戴した。お盆休みだったGタイヤ店さんに無理を言い、スペアタイヤ用に装着してもらう。残った1本は予備として保管。
明日の天気が気になるが、夜になっても雨は上がる気配がない。日曜日に山に入らなかったことが悔やまれる。
夕方O氏から「岐阜県でクマ射殺」という一報が入ってきた。が、この夜のニュースは「K首相がY神社を公式参拝」の話題でもちきり。クマどころではないようだ。
この参拝問題、僕は「ドタキャン」(ハンセン氏病訴訟の控訴断念の時みたいに)と読んでいたのだが、「13日参拝」というなんとも中途半端な結末。日をずらしたくらいで近隣諸国が納得するわけはない。
8月14日
早朝目覚めると、雨は止んでいた。天気予報も良い感じ。これは山に行けるか、と期待しつつ朝食を摂っていたら、また降り出してしまった。空模様を見ても天気が回復に向かいつつあるのはわかるが、山で雨が止むにはもう少しかかりそうだ。残念だが山での作業はあきらめて、福岡に向けて発つ。
雨は阿蘇付近まで続いた。お盆休みで全般に車は多かったが上り線は順調。熊本→阿蘇方向には長い渋滞の列が。
昼過ぎに実家にたどり着いた。今回売却することにしたバイクに久しぶりに乗って付近を走り、そのあと久しぶりの洗車してやった。
8月15日
お盆で終戦記念日。が、そんなこととは関係なく、天神(福岡市の中心部)のギャラリーへ。翌日からの写真展の準備だ。
今回の写真展は発案も企画も事前の準備も写真展の経験など全くない人たちだけで進められたため、準備不足を心配していた。案の定、写真パネルをフックにぶら下げるための準備が整っていない。パネルの多くが他のパネルを黒紙で覆って写真を貼りつけた代物で、普通のやり方ではうまく行かない。協力隊員らしく、皆のアイデアを出し合って工夫でカバーするものの、作業中落下するパネルが続出。最終日まで持ってくれるかどうか心配だ。制限時間ぎりぎりまで使って何とか形になってきた。
8月16日
まだお盆モードから完全に抜けきれない福岡の街。
写真展初日のこの日、開館より少し早めに会場へ。何分、やっつけ仕事で間に合わせたパネルの展示が心配だ。吊り下げのための加工が弱かったパネルのひとつが床に転がっていた。急いで修復するが、結局このパネルは半日しか持たず撤去することに。これ以外にも数点が展示中に転落する騒ぎだ。そんななか初日から来客の足はあまり途絶えることなく盛況だった。もっともこれは常連が多いこのギャラリーの特徴のようだが。
N紙の取材で新米女性記者がやってきた。真新しい一眼レフカメラの扱いもぎこちない。「どれどれ、貸してみれ。こう言うときはこーするんだよ。」相変わらず、若い女性には甘い栗原。ついでにクマ探しの事や以前やっていた油山での撮影の話も宣伝。しばらくしてやってきたのはA紙学芸部の記者。取材というより「挨拶」と言った感じではあったが、これまたいろいろ宣伝しておいた。
協力隊OG2人と交代しながら休憩をとったが、結構来客が多かったこともあり、夜8時まで会場に詰めてちょっとお疲れモード。
8月17日
写真展は2日目。この日は朝から昼頃までは僕一人。が、開館草々来客があった初日に比べると朝は昼頃までは客足も少なく、寝苦しさで睡眠不足の僕は眠くて仕方がない。午後には前日並に来場があった。
写真家仲間のKさんが来場。また次の写真展が決まったらしい。よくやるなぁ。
また以前世話になったことがある写真家S氏も来てくれた。S氏は高千穂の夜神楽や大崩山の鹿川渓谷などの撮影を精力的にこなしている方だが、僕がS氏の経営していたギャラリーで写真展を開催した当時はまだクマ探しには関わっていなかった。「今、高千穂に住んでいるですよ!」「新聞で見たよ。クマ探してるんだって?」久しぶりに会ったSさんと談笑。
このギャラリーは写真を趣味にしている年配の常連客が多い。ここ2日間の来場者のほとんどがそれらしい方々。そんな中には、写真の出来も展示の仕方もシロウトの域を出ていない今回の写真展に冷ややかな方々も少なからずおられる。が、現地の子供たちの豊かな表情や、現地の生活の中に深く入り込んだ作品の数々に「こんな写真、普通なら絶対に撮れない」と感嘆してくれる来場者もいる。かつてプロカメラマンであったという初老の男性も、そんな賛辞を送ってくれた一人だった。
幸い、この日はパネルの落下はなし。
8月18日
写真展3日目。土曜日ということもあり朝から夕方まで、あまり途切れることなく来客が会った。来場者はこの1日でだけで80人を超えた。
連日会場の番をしているのは僕と発起人のN嬢の2人のみ。週末だから誰か交代してくれるかと少し期待したが、現実はそんなに甘くない。もっとも、写真展の会場番が結構疲れる役目なのだと理解してくれている人は、あまりいないものだ。
8月19日
写真展4日目。日曜日のこの日は客の出足が悪かった。とはいえ、午後を中心に来客が続いた。午後になって三々五々集まってきた関係者たち。お陰で後半は少し気を抜くことができ少し楽ができた。僕にしてもN嬢にしても少し疲れたたまってきているので、これは助かった。
特大の台風が接近してきている。明日の天候が心配。
8月20日
写真展5日目。この日の午前中は僕一人で会場番なので早めに出向くが、平日ということもあり出足は遅い。来客が続いたのは11時半ごろから。が、12時過ぎに客が切れた合間に会場を後にする。N嬢はまだ来ていないので会場を無人にするのは気にはなるが、この日は翌日から予定されているもうひとつの写真展の搬入作業の予定が入っていた。
食事を急いで済ませた後到着した会場では写真家仲間のT他がすでに作業に入っていた。が、こちらはプロの写真展で、すでに東京・大阪の二大会場を巡回してきた展示物。しかも作業手伝いの手数も揃っていたので、あまり手間はかからなかった。なんてったって、写真を額に固定して大まかな展示配置を決めたら、あとの作業を業者が手際良くやってくれたのだから楽なものだ。最初の写真展の設置の手間と比べたら…。業者が作業している間に、集まっていた各地の写真家たちと談笑。クマ探しの話は、やっぱりここでもオオウケ。
夕方、最初の写真展会場に戻る。夕方からは仕事帰りの来場者がすこし続いた。
8月21日
写真展最終日。と言っても、僕が向かったのは二つ目の写真展(初日)の会場。最終日の会場のほうも気にはなるが、前日に設営した二つ目の写真展の会場番が初日から誰もいないとなると、そちらを優先せざるを得ない。
この二つ目の写真展、比較的小規模ながらも全国組織の写真家のグループのもので、レベルもプロ〜セミプロ級。会場もかなり「格」のある場所だ。が…客はあまり来ない。格はあっても、お世辞にも立地が良いわけではない。結構ひまだった。
夕方、最初の写真展会場に居たN嬢から撤収完了の連絡があった。こちらも閉館時間で会場を後にして、「打ち上げ」に参加。スタッフらと今回の反省やら、馬鹿話やら。
心配した台風は進路を東に向けたようだ。夜半には紀伊半島に上陸した模様。
8月22日
連日の写真展の疲れと、昨夜打ち上げで帰宅が遅くなったせいか、なかなか起きられずに寝坊。
車屋のYさんにお願いしていた中古タイヤが見つかったとの連絡が少し前にあった。指示された解体屋に出向くと、まだ状態の良いタイヤ2本を見せてくれた。が、確かに4WD車用ではあるのだが、最近流行りの街乗りタイヤらしい。こちらの事情を説明すると、「だったら…」と別のタイヤを引っ張り出してきた。こちらはむしろオフロード用のもので、かなりタフな作りだ。磨耗がやや進んでいるものの4本揃っていたので、こちらを頂くことに。4本で8000円也。
昨日まで展示していたパネルを引き取り、いくつかの買い物を済ませて福岡を発つ。まだまだ暑いが、道は順調に流れていた。夕方、高千穂に到着。
8月23日
寝坊したが、幸い天気は安定しているようだ。午後の天気の崩れもないだろう。で、山に向かう。が峠への道が工事で時間規制中。開放まで一時間もあったため、一旦自宅付近まで山を下り、林道を抜ける別ルートを選んだ。
かれこれ2週間も放置してしまったB、D、L、P、J各地点を点検。BとDのみフィルムが終わっていた。Pはなんと前回カメラのスイッチを入れ忘れ、当然まったく撮れてない。あまり成果のでないところとはいえ、久々の初歩的なミスに「が〜ん!」。
前回稜線付近の森が茶色く色づき始めたのには気づいていたが、それが進んでいるようだ。が、どう考えても紅葉には早い。おまけにもっと標高の低いところにある広葉樹がまっ茶色になっているのを見た。何事か??
夕方近くに車に戻ると、エンジンがかからない。なんと、往路で林道を走ったときライトを点けたままで、完全にバッテリーが上がっていた。30分ほど待つと、旅行者の車が峠を越えてきた。習志野ナンバーのこの車に助けてもらって、なんとか始動。いやはや感謝、感謝。林道を下見して帰宅したときにはもう日が沈んでいた。
風呂に入って汗と汚れを落とした後、M社長の会社で飲み会。久しぶりに「ハチノコ」を頂く。
8月24日
軽い二日酔い。午後は久しぶりにO氏の職場を訪ねる。体調が回復したのは夕方になってからだった。
タイヤの予備も手に入ったし、前日下見した林道は以前に比べれば状態がマシになっていた。久しく中断していた夜回りを再開しよう。日没後に出発。路肩から張り出した茂ったススキなどに阻まれて荒れた路面がいっそう見づらい。慎重に車を走らせる。結果はノウサギ2、シカ1、イノシシ1家族(まだ小さなウリボウが6匹ほど見えた)。
8月25日
朝刊で気になる記事を見つけた。祖母傾山系のブナ原生林で、葉が一斉に枯れているというもの。実はこの異変、僕もすでに確認している。B、D地点などの点検作業の際、より高標高の森が茶色く色づき始めたのに気づいたのは8月7日だった。そして先日23日にはその色がより濃くなっていたし、作業地点に近いヒノキ林の中に立つ2本の広葉樹(樹種は未確認)のすべての葉が真茶色だったのに驚いた。さらに一部のカエデの木では枝の先端だけ気の早い紅葉を示していた。
この記事によると少雨と高温による乾燥が原因であろうとの見方を紹介している。念のため、付近の気象情報に詳しいSさんのHPを見てみるが、極端な少雨や高温は記録していないように思えるのだが…。高標高地帯だけの現象か?
ま、原因は何であれ、気になるのはブナ科樹木の結実状況だ。8月初めから葉がすでに生理障害を起こしていたのでは、凶作は免れまい。ブナの実やドングリ類はクマを含む山の動物たちにとって秋期の重要な食料だ。これが不作となると、餌を求めて例年になく行動範囲を広めることが予想される。つまり、より里に近づいてくる、ってことだ。「クマ探し」にとっては好材料とも言えるが、万が一の事故を防ぐという意味ではより危険が増すことを意味している。
昼から山に向かう。G、K、M各地点を点検するが、あまりコマが進んでいないのでフィルムはそのままとした。先日の台風の影響か、ミズナラやクリの青い実が落ちていた。この辺りに関しては葉枯れは見当たらない。
先日回収してきたフィルムのプリントが仕上がってきた。ほとんどシカばかりだが、一枚だけ親子連れのイノシシの姿があった。カメラの前で小さなウリボウたちが母親の乳房にすがっている。ただ…この母親の姿、やはり毛が薄い。ウリボウの姿はイノシシのものだと思うが…。(photo5.03)
夕方から断続的に雨になった。シトシトと静かに降っている。もう秋雨か。夜回りは中止。
8月26日
朝まで雨が残った。のんびり寝坊。
ブナ林の葉枯れ現象に関して、Sさんから指摘があった。祖母傾山の山中の気候に一番近いらしい阿蘇山のアメダス情報では、7月の平年比で平均気温が+1.2℃、降水量が1/3以下という数字が出ている。なるほど、気温はともかく、降水量は明らかに少ない。
機材の修理とメンテナンス。先日入院先からもどったカメラはさらに配線をやり直す。ストロボはどうにかすべて復調。が、センサーのひとつがどうしても復旧しない。とりあえず、無人カメラ3台分は確保できた。センサーさえあればさらに2台増やせるのだが…。
雨は上がり、うす曇の過ごしやすい天気に。日が差せば暑いのだが、やはり秋を感じる。洗濯物も爽やかに乾いてくれた。
夕食後8時前から夜回りに出る。シカ2、ノウサギ1、イタチ?1、そして毛の薄いイノシシが1。この毛の薄いイノシシの正体が気になるなぁ。
8月27日
朝から良い天気。午前中は写真の整理。
午後、M社長のガレージで泥だらけの愛車を久しぶりに洗ってやった。そして先日福岡で手に入れた中古のオフロードタイヤを持ってGタイヤ店で交換してもらう。今まで履いていたタイヤは磨耗が進み、舗装路だけならもう少し使えそうなのだが、ここ数日の夜回りで林道を走っていてさすがに不安を感じた。
夕方、営林署改め「森林事務所」を訪ねる。以前は大勢の担当官がいたのだが、2人だけだった。で、先日報道のあった「ブナ林の葉枯れ現象」について聞いてみるが、ほとんど情報は持っていなかった。ただ、担当官が「スギは水不足に弱いが、広葉樹が多少の雨不足で一斉に葉を枯らすというのは、あまり聞いたことがない」と頭をひねっていた。少雨だったのが事実としても、梅雨の後半の雨が少なかっただけで一時の関東地方のように極端に降らなかったわけではない。僕も何か他に要因がある気がしてならないが…。念のため、D紙とM紙の両記者氏にも電話してみるが、新しい情報はなし。
7時頃から夜回りに出る。舗装路の町道でテンが飛び出してきた。そういえば最近町の道で轢かれているテンを何度か見た。そういう季節なんだろうか??林道に入ってノウサギ2、シカ1回2頭。そして最後にイノシシ家族1。今夜は母親とウリボウ4頭を確認。
8月28日
珍しく早起きしたら、外は霧に覆われていた。雲海が見れたかな?
弁当を詰めて山に向かう。いつもの無人カメラの点検も目的だが、もうひとつ例の葉枯れ現象について、可能な限り調べたい。B、D、L、P、J各地点の点検。前回から中4日しか経っていないのに、B、D、Lのフィルムの進み具合が早い。動物が活発になってきたか?Pは相変わらず誤作動っぽい。
さて、葉枯れ。前回気づかなかっただけかもしれないが、僕が歩いているあたりにも所々葉枯れを起こしている木がある。どうやらすべてブナらしい。このあたりは標高にして1100m前後のところで、ブナは点在するくらいしかない。標高の1200mくらいから上がブナの原生林で、ブナが優占する。多少、時期のずれはあったかもしれないが、標高の高低にはほとんど関係なく生じているようだ。この葉枯れは「ブナ原生林に発生した」のではなく、「ブナにだけ発生した」というのが真相らしい。(photo5.04)
さらに葉枯れを起こしたブナの木の根元にまでよってみると、下のほうの葉にはまだ何とか緑が残っているのが見えた。が、その緑の葉もなにやらボロボロだ。表面の組織が失われて透けている。これは暑さや水不足による害ではない。
帰宅後メールを開くと、祖母山の山小屋番・Kさんから「7月に害虫の大発生があった。」との情報と、その虫の写真が送られてきた。これが原因か!
毛の薄いイノシシについてはある方から「夏のイノシシは豚と見間違えるほど毛が抜ける」との指摘があった。イノブタの可能性も否定はできないとのことだが、たしかにこれまで撮れた「毛の薄いイノシシ」4枚のうち3枚は夏に集中しているし、これらはイノシシかもしれないなぁ。ただ、今年5月に撮影された1枚(画像が悪いので公開していないが…)だけは、ちょっと変だ。
夕方、目撃者Tさんからのお呼び出し。ご近所なので、歩いてお宅を伺い、お言葉に甘えて夕食+焼酎をご馳走になる。夜回りは中止。
8月29日
チラシをおいてある祖母山の登山口にチラシを補充しに行く。今月初めにおいた分はすべてなくなっていた。やっぱお盆前にいちど補充すれば良かったかな?ま、同内容が掲示してあるので大問題ではないが。夏休み最後の週末を前に20部あまりを置いてきた。祖母山や親父山を見上げると、ここでも葉枯れ現象が確認できた。全山域に被害が広がっているのは間違いないようだ。
前日のフィルムを現像。フィルムが進んでいたB、D、L各地点ではシカばかり写っていた。群れで活発に動いているみたい。Pはまたも誤作動。葉枯れ現象を撮影した写真はまぁまぁの出来か。
7時頃から夜回りに出る。成果はシカ2回4頭、イノシシ2回4頭。2度目に出てきたイノシシ家族(親1とウリボウ2)は逃げようとしてあまりに急な崖を登り、危うく転げ落ちそうになった。驚かしてごめんね。開いた窓から吹き込んでくる夜風はもう涼しい。
8月30日
朝から断続的に雨。Tシャツと短パンでは寒い。これはもう秋雨だな。夏休みももう終わりだしね。写真の整理や洗濯などをして過ごす。夜も雨は上がらず、夜回りは中止。
8月31日
雨は上がり、曇り空。奥山には雲がかかっている。昼からG、K、M各地点の点検へ。いずれもあまりコマが進んでいないが、一応フィルムを回収。ついでに林道を走ってみたら、まだ明るい時間なのに、シカ1、イノシシ1家族(ウリボウ4匹しか見えなかたっが。親が先に逃げたか?)が出てきた。帰路、山村の水田が黄色く色づいているのに気がついた。もう8月も終わりだ。
夜8時ごろから再び山に向かう。シカ2回3頭のみ。
先日からブナの害虫の件を問い合わせている熊本の研究機関からは返事が来ない。う〜ん、早くしてくれ〜。
夜はもう肌寒い。久しぶりに布団をかぶって寝る。
9月1日
朝のうち雨が降っていたが、その後は曇り。昼間でも涼しい、というか肌寒いというか…。残暑なんてどこへいったやら。
調子の悪いセンサーをまた引っ張り出して、予備のパーツと組替えてみるが、復調せず。なんとか問題のあるパーツは特定できたが、あいにくこれは予備がない。
午後は化石に関する講演会に出席。町内で採取されたこの化石が古生物学的な重要な知見につながったことで、町内では大きな話題になったが、その研究を行った先生方が直々に来町しての公演だ。一般向けに解りやすく説明してくれたお陰で、勉強になった。
高千穂ではどうしても神話と神楽を中心とした歴史・民俗関係に目を向けがちだが、この「化石騒動」のお陰で、自然と自然科学への関心がずいぶん高まったようで、この日の公園も満員御礼だった。古生物と現生生物との違いはあれ、自然科学系フィールド屋としては喜ばしい限り。こういう自然科学系の公演が年に1回くらい行われて良いんじゃないかな。準備等で大忙しのO氏、ご苦労様。
夜8時過ぎ、夜回りに出発。シカ1回2頭がちらりと見えただけだった。
9月2日
朝から雨。暇だなぁ。
午後、暇つぶしにO氏の職場に顔をだすと、昨日公演をしたお二人と、O氏ほかが玄関先で何やら荷造りをしていた。この雨の中、山にサンプル採集に行っていたらしい。そのままお茶をすすりながら4人で雑談。
雨は夜になっても止む気配がない。夜回りは中止。
9月3日
雨は朝まで残った。間もなく止んではくれたが、山の天候が回復するには今しばらくかかりそう。入山はあきらめる。
昼前に延岡に出向いて、運転免許の更新と住所の変更手続き。「優良ドライバー」ということで簡単な講習のみで開放された。
6時半ごろ、まだ明るいうちに夜回りに出る。山には少し霧が出ていたし、路面も濡れていたが走行には支障なし。まだ舗装路のうちにシカ2回3頭、林道に入ってシカ1回2頭。雲の晴れ間に浮かび上がった美しい満月が林道から見えた。
9月4日
雲が少し多いが、爽やかな朝。弁当を詰めて山に向かう。
B、D、L、J、P各地点を点検。前回コマがいつになく進んだB、D、L(シカばかりではあったが)も、今回はあまり進んでいない。雨が多かったせいかな?昼頃には晴れ間が広がり汗ばむ陽気に。前回より天気が良いので、作業の合間に「葉枯れブナ」の写真を撮りなおす。が、葉枯れが進んだブナの葉の多くはすでに落ちたようで、裸の枝をさらしたブナの姿はまるで冬のそれだ。
作業中、2度ほどスズメバチが飛んできた。僕や荷物の周りをしばらく飛んで、靴の先に止まったりしたあと、飛び去った。スズメバチでもミツバチでも、攻撃態勢にないものであれば必要以上に恐れることはない。刺激しないようにやり過ごせば、そのうちどこかへ行ってしまう。このスズメバチを見ながら、「ハチノコ食いてぇ…。」と思った僕のほうが、よっぽど「危ない」奴かもしれない。
注;高千穂で食される「ハチノコ」料理には、幼虫だけでなく親蜂の形になったサナギや羽化直前の成虫も含まれている。さらには羽化後の成虫を巧みに捕獲して(危険!)、これだけを好んで食す御仁もおられるそうな。個人的には白いサナギが好き!
自宅そばの中学校からは連日楽しげな音楽が聞こえてくる。どうやら運動会の練習のようだ。
例のブナの葉枯れの原因となった害虫に関しては、問い合わせた先からの返事はまだない。だが、別ルートからの情報で、どうやら彼らが害虫を特定したことがわかった。現地を調査し虫のサンプルを手に入れたうえで、ブナ特有の害虫であることを確認したとの事。
夜7時半過ぎから夜回りに出る。シカが4頭、1頭、2頭の3回7頭出てきた。2度目の1頭は立派な角を持ったオスジカだった。
9月5日
朝から曇り空。9時前に雨になった。山での作業は中止。雨じゃが〜。ヒマじゃが〜。洗濯などして過ごす。
故障したセンサーのパーツの取り扱い業者がやっとわかって、発注。安くはない(新品一式買い直しても、あまり値段が変わらない)が、仕方ないな。
雨は一日中断続的に続き、山は濃い霧に覆われて自宅近くの山すら見えない。夜回りは中止。雨は明日も続きそう。
アフリカの国立公園に勤務していた頃、電気がなくて夜になると灯油ランプとロウソクだけが頼りだった。でも、現地製のジンをちびちびやりながらハイエナの遠吠えや虫たちの声をBGMに、ロウソクの炎と対話しながら過ごす夜は、それはそれで楽しい時間だった…と思う。そんなことを急に思い出して、ロウソクを買ってきた。部屋の電灯もラジオも消して、一本のロウソクを立てる。窓を開けると秋の虫たちの声が聞こえてきた。り〜ん、り〜ん…。霧の中に岩戸の町の灯りが点々と点っている。静かな夜のひと時。
その静寂が破られたのは床に就いてウトウトしている時だった。大粒の雨が屋根を叩く音に起こされた。続いて激しい雷鳴。雷雨は2時間ほど続いた。近くの山の避雷針に繰り返し落雷したようで、そのたびにドキッとさせられた。おまけに地震も。
9月6日
ちょっと寝不足で目覚める。今日も雨じゃが。今日もひまじゃが。洗濯は前日やったので、珍しくお部屋のお掃除。
ブナの葉枯れの原因と思われる虫の写真(小屋番・K氏撮影)の鑑定を依頼していた熊本の研究機関の知人から回答が届いた。熊本の森林管理局(九州の営林署の総本山)が現地調査をした結果、ウエツキブナハムシ(上付ぶな葉虫??)の発生が確認され(幼虫を採集)、K氏の写真に写っている成虫も、これであろうとの結論だった。やはり、ブナに特異的に発生する害虫であるとのこと。
遠方から急な来客。暇なので、付き合って久しぶりに温泉へ。やっぱ温泉は良いなぁ。雨は明日も続きそうだ。秋雨の間は仕方ないなぁ。秋雨でから明けたら本格始動だ。というわけで、夜更かし。
9月7日
この日も雨…のはずが、雨が上がっている。それどころか晴れ間が広がって良い天気だ。ラジオの天気予報では、まだ「今日の宮崎県地方、全域で雨」などとほざいている。前夜の夜更かしと深酒で、体調はサイテーだが3日ぶりの晴れ間とあっては、仕事をしないわけには行かない。客人の神社見物に付き合う約束はキャンセルだ。
ヘロヘロの体に鞭打ち、ようやく昼頃出発。G、K、M各地点を点検するが、コマはあまり進んでいない。M地点のさらに奥に、先日から目をつけていたところがある。大きな2つの岩の間に挟まれた急斜面を、動物たちが上り下りした形跡がある。ここに無人カメラを仕掛け、全く新規のQ地点とした。
帰りに林道の下見。何分ここ2日間の雨は一時的にかなり強かった。また落石などが発生している可能性がある。偶然営林署の車と出会ったので情報交換すると、特大の落石が発生しているが、4WD車ならなんとか通過できる程度にしてきた、という。先に進むと、なるほど自動車1台分くらいはありそうなデッカイ落石が現れた。ギアをL4(低速4WD)に入れて、大岩の脇を何とか通過。
山で一汗かいて、自宅で軽い食事を摂ると、やっと元気が出てきた。7時半ごろから再び山に向かう。山の上のほうはすでに霧雨が降り出していた。荒れた林道を慎重に走るが、シカ1回2頭、ノネズミ1のみ。昼間下見できなかった林道の後半に入ると、林道終点まであと1kmというところで、倒木に阻まれた。Uターンできる場所まで戻るのに、暗闇の狭い林道を200m、車をバックさせる。
9月8日
ゆっくり寝坊したお陰で、疲れが取れた。どんよりした空からは雨が落ちている。また、ひまじゃが。
ブナの害虫の件で、その道の専門家からのコメントが入ってきた。僕が一番危惧していた「ブナの実の不作から、野生動物による農林被害が増すのでは?」については、とりごし苦労だったようだ。虫の被害がでる頃にはすでにブナの実はある程度成長しているので、「エサとしての実」が壊滅的な被害をだすことはないだろう、との指摘だ。実の発芽率や、来年の結実率の良し悪しはまた別の話だそうだが…。ドングリなどの実はちゃんと実っているし、山が異常なエサ不足に見まわれる心配はなさそうだ。
それにしても、今回の葉枯れ騒ぎでは営林署や役所が最近まで何も把握していなかったことには驚いた。もっとも、国や自治体が国有林・公有林や国立公園・国定公園を管理しているといっても、それは多くは許認可関係の話であって、環境を積極的にモニタリングする体制はない。そしてもし、そういう環境モニタリングを含めた幅広い環境事業が官民で行われていれば、僕のような野生生物や自然環境について専門的に学んできた多くの人材が就職難で路頭に迷うなんて現状は、生じなかったはずだ。こういった分野で新しい雇用を創生していく…なんて案は「改革断行」では出てこないか??
夜になっても天候は回復しない。夜回りは中止。二つの台風の動きが気になる。
これ以前の日記は「クマ探し日記(4)」 続きは「クマ探し日記(6)へ
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