栗原@MUZINA Pressの「親指派宣言!」 親指シフト導入レポート2
キー配列エミュレーターと富士通キーボードの導入
2002年夏、僕は久しぶりにMacを買った。当時日本市場に投入されたばかりのeMacだった。主に写真画像を扱うために使ってきたが、メイン機のVAIOの調子が悪いこともあり、また好きになれないWindowsから脱却するためにも、可能なかぎりパソコン作業をこのeMacに移行したい。となると、Macの親指シフト化は必須だ!
導入対象マシン アップルコンピュータ eMac M8577J/A CPU PowerPC G4(700MHz)/メモリ 640MB(増設)/ハードディスク 40GB USB 3ポート/OS 主にMacOS9.2(ときどきOS10.1)/日本語入力システム ことえり キーボード Apple Pro Keyboard (JIS)
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だが、この時点でMacにはひとつ問題がある。大きく性質の異なる二つのOSの過渡期なのだ。で、僕のeMacは1台に新旧二つのOS(OS9.2とOS10.1)か搭載されているという、ある種「異常な状態」にある。
僕がかつて使った「漢字Talk7」の正常進化型であるOS9は、僕にとっても使い心地がよいし、今までWindowsで使ってきたプリンターなどの周辺機器も問題なく使える(そういう機種を選んできたので)。
新OSのOS X(OS10系)は、デスクトップの見た目も使い勝手も大きく変更されたが、何より問題なのは従来型OSとは根本的に作りが異なり、互換性が全くない点だ。このため、ソフトによっては新OSへの対応を断念した例も多い。対応できていても制約が伴っている事が少なくない。
実は、親指シフト化に当たって必要になるソフトも、その影響をもろに受けている。まとめると、下表のような状況だ。
| MacOS | 導入ソフト | 対応キーボード | 概要 |
| OS9 | Nickey | Apple純正 | Apple純正キーボードを親指シフト化して使うための、キー配列エミュレーター(シェアウェア・試用可)。OS X対応予定なし。 |
| OS9 | Nickeyと WinK併用 |
富士通製親指シフト または他のWindows用 |
Win用キーボードをMacに対応させるシェアウェアソフトWinKをNickeyと併用することで、富士通製親指シフト(またはその他のWindows用)キーボードで親指シフトで使えるが、双方の開発者によって作動が保証されているワケではない。 |
| OS X | Tesla | Apple純正 | Apple純正キーボードを親指シフト化して使うための、キー配列エミュレーター(フリーウェア)。現在はOS10.2版。 |
| OS X | OyayubiDriver | 富士通製親指シフト | Teslaと同開発者によるフリーソフト(親指シフトキーボード用ドライバ)で、富士通製USB親指シフトキーボード2機種が使える。Tesla内蔵。 |
実は、少し前まではMac専用の親指シフトキーボードも市販されていたらしく、かなり好評だったようだ。しかし残念ながら、既に生産・販売を終了している。今後の主流は、上表4番目の組み合わせになるだろう。
個人的にはまだOS Xをv10.2にバージョンアップしていないこと、周辺機器の問題、動作の軽さ、そして個人的好みから僕は当分OS9.2で使いたい。そうなるとNickeyの出番だ。早速ダウンロードして純正キーボードで使ってみる。さすがは多くのMac派親指シフターの支持を得た名ソフトの最終バージョンだけあって、ソフト的には何ら問題なし。
だが、やはりキーボード自体は親指シフト用ではないため、問題が生じた。左親指キーを英数キー、右親指キーをスペースキーに割り当てた(位置関係で必然的にこうなる)のだが、左親指/英数キーが大きく左にずれているので、左親指が右親指キー/スペースキーに触れてしまい、ミスタイプが頻発してしまう。
そこで、Windows用に買った富士通製キーボードを使ってみることにした。そのままでは仕えないが、上記表のとおりNickeyに加えてWinKというシェアウェアを併用すると使えるようになるらしい。
導入キーボード・ソフトウェア 富士通コンポーネント USB親指シフトキーボード(コンパクト)FKB8576−661 NickeyとWinKを併用(いずれもシェアウェア・試用可能)
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WinKは操作をWindows風にしたりMac風にしたりのカスタマイズが可能のようだ。インストールすると、とりあえず問題なく使えた。だが、操作上の問題もいくつか感じた。
二つのソフトを介しているためか、入力動作が遅い印象。それと文字入力は良しとして、各種記号がNickeyでの設定と富士通のキーボードの刻印とではいろいろ違っている。また、上記のカスタマイズを使っても、各種機能キーが現在僕がWindowsで使っている環境とは同じにはならない。
Macとこのキーボードだけで作業するのであれば、Macで「本家」の親指シフトキーボードが使えるこの方法は確かに魅力的。だが、まだWindowsとMacの両方をしばらくは使っていくことになる。異なるOS・ソフトの環境で全く同じキーボードを使うと、かえって混乱しそうだ。
結局、僕はこの方法を一旦見送った。かといって、このまま純正キーボードを使うとなると、やはり使い勝手が良くない。ではどうするか…?
実は、Macと親指シフトに関するサイトを調べてみると、キーボードの改造に関する情報がいくつか見つかった。やってみる価値はありそうだ。僕は、Apple純正のApple Pro Keyboardの改造に挑戦してみることにした。
つづきは「Macを親指シフト化する!(その2)」 「親指派宣言!」表紙へ
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