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by はる
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「八日目の蝉」☆☆☆☆

監督:成島出
脚本:奥寺佐渡子
出演:井上真央 永作博美 小池栄子 劇団ひとり 田中哲司 森口瑤子 市川実和子 風吹ジュン 平田満 余貴美子 田中泯 渡邉このみ

  

 野々宮希和子は愛人の秋山丈博の子供をおろした後、秋山の妻が産んだという赤ちゃんの恵理菜を衝動的に誘拐してしまう。薫と名づけられた恵理菜は希和子と共に4年間を過ごす。時は流れ、大学生になった恵理菜は千草と名乗る女と出会う。千草はフリーライターで、かつての事件のことを恵理菜から聞き出そうとする。

 これはなかなかよかったです。 生まれたばかりの娘を誘拐されるなんて自分だったら狂乱ものだけど、この映画では拐われたほうよりも拐ったほうに理があるように描かれ、しかもその逃避行が終わることに対して同情心をも感じてしまいます。彼女は明らかに犯罪者であり、許容の範囲を遥かに超えた行動であるのに、彼女の側に明確な否定を感じることに難しさを覚えてしまうのです。善と悪の境目のなんという曖昧さよ。
 そしてその重い荷物を背負った娘自身の人生の険しさは半端なものではないですね。母親の愛情というものが理解出来なくなっているだろうし、家族の意味すら解らなくなっているかもしれません。それだけに最後に彼女がああ言った感情を持てたというのはほとんど奇跡のようなものかと思います。僕はあのラストが好きです。
 ところであの逮捕はちょっとどうなのかな。まだあの時点では任意同行じゃないかね。子供があの子かどうかも分からないだろうに。

 それにしても小池栄子さんの素晴らしいことよ。永作&井上さんたちもよかったけど、僕の目は小池さんに釘付けでした。

(MOVIX清水)

2011.5.18