「AIKI」


監督:天願大介
脚本:天願大介
出演:加藤晴彦 ともさかりえ 原 千晶 木内晶子 桑名正博 神戸 浩 田口トモロヲ 火野正平 石橋 凌

 これはよかった。素直に感動しました。

 自らの過失でなく事故に遭い、自分は下半身不随。相手は保険にも入ってなく、全てを放棄して自殺。全てをかけていたボクシングへの道はとざされ、生きる意味すら失ってしまう。そりゃ、自暴自棄になりますよ。
 この映画はそのどん底の生活から合気柔術に出会い修行することで生きる力を取り戻していくまでを描いていますが、その復活までの描写がとても丁寧だと思う。どん底の時期の描写が結構長いのだ。おかげで主人公の不自由さと絶望感が少しずつ伝わってきて、終盤彼が生き返っていく過程にのめりこんでしまうのです。合気柔術とその師匠に出会って本当によかったなあと思えるし、クライマックスの試合も手に汗握ってしまう。映画の流れが本当にいいなあと思いました。

 セックス系の話にも踏み込んでいるのは面白い。たしかに下半身付随の人って、どうなっているんだろうって少し気になる。ほとんどは下世話な興味でしかないかもしれけど、やはり子孫を残せるのかどうかにもかかってくるから結構重要。できる人もいる、と言うのは少しだけ安心。

 笑えるシーンもあり、ハラハラするシーンもあり、ちょっと泣けちゃう描写もあり。僕は好きな映画でした。加藤君もよかったよ。