監督:黒沢 清
脚本:黒沢 清
出演:オダギリジョー 浅野忠信 藤 竜也 笹野高史 白石マル美 りょう 小山田サユリ
「この映画良かった?」と聞かれると「う〜ん」と唸ってしまう。「面白かった?」と聞かれても、「好き?」と聞かれても、やはり「う〜ん」と悩んでしまう。僕はこの映画を評価することができないかもしれません。鑑賞中ずっと、もしかしたら凄い映画を観ているのかもしれないという思いは打ち消すことができませんでしたが、結局どこが凄いのか、的確に言葉にすることはできなさそうです。
そう言えば黒沢監督の映画って、そう言うことが多いかも。「CURE」も「回路」も「カリスマ」もみんな鑑賞中にスクリーンから与えられる衝撃度はかなり高い。でもどこが凄かったのか、結局うまく言えないのです。古くは「神田川淫乱戦争」「ドレミファ娘の血は騒ぐ」などもそんな感じでした。やっぱりこれも黒沢映画だったんだなあと。(こうしてみると結構キャリア長いんだね)
惹きこまれるシーンがありました。オダギリジョーくんが自分を押さえ切れなくなったときに藤さんとぶつかり合った末に飛び出し、藤さんがそれを追いかける一連のシーン。二人の演技に圧倒され、スクリーンから目を離せませんでした。
浅野さんの謎めいた言動にも惹きつけられました。何を考え、何を目的として行動しているのか、あの優しさはどこから来るのか。多くの謎を残したままでしたが、彼の存在感は本当に素晴らしかった。
また、ビデオ撮影だと思うけど、全体的に銀を落としたような独特の映像も良かった。与えるインパクトは大きかったと思います。ラストシーンも本当に魅力的で印象深い。
しかしテーマの象徴的に使われていると思われるクラゲや、若者たちの暴走について、分かったような分からないような状態がずっと続いてしまいました。印象深く心に残る映画だったのですが、でもやっぱり最初に書いたような曖昧な評価になってしまうのでした。
ところであれで死刑にはならないんじゃないかな。あとなんでオダギリ君はつかまらない? なぜ少年達はあっさり自由に? う〜ん、警察や裁判の描き方がいまひとつわからないね。あぁ!もしかして僕らが観て現実のシーンと思っていた場面のほとんどが、みんなオダギリ君の見た夢だったとしたら!? 浅野さんは本当に存在したのでしょうか。あの少年達との暴走は? 何が現実で何が夢なの? そして何がアカルイミライなのでしょうか? 謎が多い映画でした。