「阿修羅城の瞳」☆☆☆
監督:滝田洋二郎
脚本:戸田山雅司 川口晴
出演:市川染五郎 宮沢りえ 樋口可南子 渡部篤郎 小日向文世 韓英恵 内藤剛志 大倉孝二 桑原和生 山田辰夫 螢雪次朗 土屋久美子 沢尻エリカ
もうかれこれ10年近く(以上?)前だけど、一時期劇団☆新感線の舞台が大好きで、年に2、3回の本公演があるたびに観に行っていました。「ゴローにおまかせ」とか「スサノオ」とか「花の紅天狗」とか「ドラゴンロック」とか懐かしいなあ。(調べたら「ゴロー」は'92年だって。13年かあ。) 山本カナコさんが好きだったんだよなあ。古田新太さんとか羽野亜紀さんとか高田聖子さんとか粟根まことさんとか、そのころの名残で今でも出てくるとそれだけでちょっと嬉しいし。このあたりの方々は今回は出ていないのが残念。
でも転勤等の身の回りの環境変化などもありだんだん足が遠のいてしまい、「髑髏城の七人」とかこの「阿修羅城の瞳」のころになるともう全然観に行ってなくなっていました。だからこの映画もどんな話なのかも知らなかったし、舞台との違いとかももちろん分かりません。でもなんとなく、結構お芝居に縛られているんじゃないかなという印象でした。
なんと言っても世界がせま過ぎでしょう。天地を揺るがし世をも滅ぼす力を持った阿修羅の復活劇なのに、それを導こうとする側もそれを防ごうとする側もごくごく限られた人数で展開するから大きな話になっていかない。特に鬼側はもっと一大勢力であっていいと思うけど、意思を持って行動するのは一人だけじゃねえ。鬼軍団の最後の一人とかっていう設定ではないんだから、もっとこの修羅復活を目指す意思をもった鬼がいてもいいと思うんだけどね。おかげでもっと壮大な話になっていいはずなのになんかこじんまりした話になってしまっている気がします。
あとセットが妙にお芝居っぽい。っていうか、オールセット撮影? どのシーンもどのシーンもみんな大道具っぽいせまい空間で演じられてますね(海や河のシーンで一部オープンセットかも)。独特の幻想感を出すためとは思うけど、セットに広がりが感じられないんだよね。だから世界観が狭く見えちゃう。
こういうのって、舞台の上だけですべての話が展開するお芝居の世界なら何の問題もないんだけどね。やはり映画はお芝居とは違うんだよねえ。もちろんどっちが優れているってんじゃないけど念のため。
まあだから、映画ならではのスケール感が感じられないんですよ。その辺不満です。
ただし特につまらないわけじゃなかったんですけどね。阿修羅復活までのシステム?とか面白いし、緑の血をドバッとか流す鬼の描写も面白い。ラストの決着の付け方も悪くないし、ストーリー的にはそこそこ楽しめました。
宮沢りえさんは今回も素晴らしい。まあ殺陣の剣さばきはご愛嬌だけど、それ以外の身のこなしや感情の流れなどはなかなか見事。30代になっていい女優さんになっちまいましたなあ。若干不遇気味だった20代も無駄ではなかったね。
市川さんもなかなかよかったけど、渡部さんはいつも通り過ぎていまひとつかな、、、。
2005.4.22
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