「電車男」☆☆☆
監督:村上正典
脚本:金子ありさ
出演:山田孝之 中谷美紀 国仲涼子 瑛太 佐々木蔵之介 木村多江 岡田義徳 三宅弘城 坂本 真 西田尚美 大杉 漣
ひじょうーにむずがゆい映画でした。オタクやらネットやらがポイントアイテムとなってはいるけども、メインはオクテ男が初めての恋をゲットするに向かっていかにアタフタするかという青春成長ラブストーリー。かつて自分が同じような境遇の際に、どれだけ緊張したり、どれだけ手が震えたり、どれだけ声が裏返ったり、どれだけ汗かいたりしたかを目の当たりにさせられて「ほらお前もこんなに恥ずかしかったんだ」みたいに言われているような気がしてしまうのは僕だけじゃないでしょう。(^^;)
電話を手にしたまま何十分もかけるかやめるか悩んだりさー。電話したはいいけど、相手が出たとたんに言おうとしたことすっかり忘れちゃったりさー。初デートでほとんどしゃべれなかったりさー。うー思い出すだけで身もだえるー。うー助けてくれー。笑うなよ、君たち。
こんなのガンガン彼氏彼女をとっかえひっかえしているような奴らには分からんだろーなー。へーんだ。あー懐かしすぎ。
オタクで暗い彼女いない暦22年の青年が、電車内で知り合った女性との恋をネットの掲示板で相談し、顔も知らない仲間たちからの励ましと応援で力を得てその想いを成就すべく奮闘する。
うんまあフツーに面白かったんですが、それでも描写に甘さもあるかなあ。エルメスさんはあまりにも懐が広すぎる奇跡のような女性だし、電車男だってちょっと小奇麗にしたらすぐにあんなにかっこよくなっちゃうし、きちんと得意分野を活かした仕事にも就いているし、そもそものオタク度もそんな高くなく充分受け入れられる範囲だよね。22年間彼女がいないなんて、べつにオタクでなくてもフツーのこと。何人かに一人くらいはいるっしょ。多少フィギュア買ったり並べたりしているところは映ってたくらいで、あとはちょっとパソコンに詳しくて多少ネットに依存気味(でも夜だけ)なんて、べつに避けられるべき存在じゃないよね。全然おかしくない。ロリコンアニメやらエロビデオやらにはまっているわけでもなし、部屋に巨大な怪獣のフィギュアがいくつも場所を取ってたりしているわけでもなし、ちょっと踏み出せばいくらでも大人になれる奴だもんね。
だから成長物語としてはいまひとつハードルが低いっしょ。もっともっと暗くて趣味が深くてぶ男でどうしようもなく情けない奴がこれだけのことをするなら、それだけもっと感動的になるかもしれないんだけどねえ。山田君はとても上手で素晴しいんだけど、そもそものキャスティングが間違ってないかね。彼じゃカッコよすぎさ。
ところであの掲示板って、みんな何を目的に集まってきているところなんでしょか? 電車君の恋愛話のために集まってきた奴らじゃないよね。彼らはなんか共通の趣味のある人たちなのかな? それにあんな7、8人だけじゃなくて、もっと大人数が絡んでてもよさそうな気もするけどね。
もともと2ちゃんねるにはほとんど行ってないし、大ヒット中の原作本も未読。実話とはいうものの、信じている度合いは5部5部程度かなあ。まあここまできちゃったら実話だろうとそうでなかろうともうあまり関係ないね。細部までこんな映画の通りのわけがないんだし。完全なるフィクションか、ノンフィクションを基にして再構成したフィクションかどっちかだね。
2005.6.21
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