監督:中田秀夫
脚本:中田秀夫
出演:後藤理沙 小原裕貴
生まれてからずっと起きることなく眠りつづける人も実際にいるようだし、それでいきなり起きてしまう人も中にはいると聞いたような気がします。それなのでこの題材を現実感を持たせた形で映像化させることもできるでしょう。
でもここでは、起きてすぐに立ちあがったり、言葉を憶えてしゃべったり、相手を認識して恋をしたりします。と言う事はこれは現実味なく観る事のできるファンタジーを目指しているのかなと思いました。それはそれで方向性として間違っていないでしょう。そういうのもいいです。
でもそれならそれでもっと大胆に何でそう言う奇跡が起きたのかを描写して欲しかったですね。結局彼女がなぜ、なんのために目覚めたのかが良く分かりませんでした。キスしつづけた彼の愛が神様?の心を動かしたからなのか、彼女の母親の魂が(いまごろ?(^^;))乗り移ったからなのか、
眠りつづけていた彼女自身が無意識にそう望んだからだったのか、それともほかのなにかが働いたのか? うーんわからん。しかも5日間というのは逆に残酷な気がしてしまいます。神様と言うよりは小悪魔の悪戯という感じね(笑)。お、ずっと眠っている子がいるぞ、ちょっと起こしてみたらどうなるかな〜、しゃべったり絵を描くぐらいさせてみよ〜、おやおや恋なんかしちゃったよ、あらあらたった5日間であんなにいろんなことしちゃったよ〜、あー楽しかった、ハイ5日たったからお終いね。みたいな。(^^;)
まあそういう「なぜ?」の描写が必要かどうかはともかく、そう言うものがあればより非現実性が増し、ファンタジーとして細かいところが気にならなくなるんだろうけど、ここでは中途半端に現実性が混在しているためにどうもアンバランスに感じてしまうんですよね。「彼女は眠りつづけていながらもまわりを認識していたんだ」みたいな一瞬だけ論理的にも思える説明は逆にここでは不自然で、「彼女の母親の記憶が乗り移っているんだ」みたいな夢のような話のほうがまだ納得できると思います。とにかくバランスが悪く、違和感を感じつづけちゃいました。