「郡上一揆」


監督:神山征二郎
脚本:神山征二郎 加藤伸代
出演:緒形直人 岩崎ひろみ 古田新太 加藤剛 尾美としのり

 僕は映画やドラマで人が死ぬシーン自体で泣いたり死ぬほど悲しくなってしまったりはほとんどしないんですが、人が死んでいるのを他の人が深く悲しんでいるシーンにはめちゃくちゃ弱いです。いままでずいぶんそういったシーンで泣いてきました。
 そしてその次に弱いのが、展開的にこれから死んでしまいそうなキャラクターがその可能性を感じながらも決意を示すようなシーンです。
 この映画では自らの命の危険を見据えながら行動を起こし、かつその宿命を受け入れつつ深い悲しみを覚えるまわりの家族や仲間たちと言う構図、つまり上記の両方の展開がふんだんに用いられていて、充分に僕を泣かせてくれました。

 一揆と言うと農民が鍬や槍を持って侍のもとに大挙して数での力勝負を挑む、と言うのが今までの印象でしたが、ここで描かれるような熱意を伝えるための直談判のようなものもあったのですね。そういった知識不足による認識外の展開にも心を動かされたし、出演者たちの力と気合の入った演技にも引き付けられました。
 時間の進み方が今一つ分かりにくいなどの不満点もありますが、概ねよかったです。